拓殖大学第一高等学校、通称「拓大一高」は、どんな学校なのだろう?と興味を持っている中学生と保護者の皆さん、こんにちは。進学アドバイザーとして、数多くの生徒たちの高校選びをお手伝いしてきましたが、この学校は毎年多くの受験生から注目を集める、魅力と実力を兼ね備えた進学校です。多摩地区に根ざし、落ち着いた環境の中で、生徒一人ひとりの未来を切り拓くための質の高い教育を提供しています。
この学校の大きな特徴は、大学受験への手厚いサポート体制と、活気あふれる部活動や学校行事との両立を見事に実現している点です。ただ勉強が厳しいだけでなく、充実した高校生活を送りながら、自分の目標とする大学への道を着実に歩んでいける環境が、拓殖大学第一高等学校には整っています。偏差値や進学実績といった数字だけでは分からない、その本当の姿をこれから詳しく見ていきましょう。
この記事では、拓大一高のコースごとの特色から、在校生たちのリアルな声に基づいた校風、そして皆さんが気になる部活動やイベントの様子まで、深く掘り下げてご紹介します。この記事を読み終える頃には、拓殖大学第一高等学校がどんな場所で、あなたがそこでどんな3年間を送れるのか、きっと鮮明にイメージできるようになっているはずです。さあ、一緒に拓大一高の扉を開けてみましょう。
拓殖大学第一高等学校の基本情報
まずは、学校の基本的な情報を確認しておきましょう。学校選びの第一歩は、正確な情報を知ることから始まります。
項目 | 内容 |
正式名称 | 拓殖大学第一高等学校 |
公立/私立の別 | 私立 |
共学/男子校/女子校の別 | 男女共学 |
所在地 | 〒208-0013 東京都武蔵村山市大南4-64-5 |
代表電話番号 | 042-590-3311 |
公式サイトのURL | https://www.takuichi.ed.jp |
拓殖大学第一高等学校の偏差値・難易度・併願校
拓殖大学第一高等学校の受験を考える上で、偏差値や難易度は最も気になるポイントの一つですよね。ここでは、具体的な数字と併せて、合格に必要な力の目安を分かりやすく解説します。
偏差値
拓大一高の偏差値は、受ける模試によって多少の差はありますが、おおむね以下の通りです。
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特進コース:63~68
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進学コース:58~63
特進コースは最難関国公立・私立大学を目指すコースであり、非常に高い学力が求められます。進学コースも、GMARCHをはじめとする難関私立大学を十分に狙えるレベルにあり、決して易しいわけではありません。
難易度のイメージと内申点の目安
拓殖大学第一高等学校の入試で特徴的なのは、当日の学力試験だけでなく、中学校での成績、つまり「内申点」が非常に重視される点です。特に推薦入試や併願優遇制度を利用する場合は、定められた内申点の基準をクリアしていることが出願の条件となります。
2025年度入試の目安としては、以下のような基準が示されています。
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推薦入試(特進コース):3科(国数英)の合計が14、かつ5科(国数英理社)の合計が23
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推薦入試(進学コース):3科の合計が12、かつ5科の合計が20
これらの基準からも分かるように、日々の授業に真面目に取り組み、定期テストで着実に点数を取ることが、拓大一高合格への大きな鍵となります。また、英検などの資格取得による加点制度もあるため、積極的にチャレンジするのも良いでしょう。
主な併願校
拓殖大学第一高等学校は、その高い進学実績と手厚いサポートから、多くの受験生に選ばれています。特に、都立トップ校や上位校を第一志望とする受験生が、安心して挑戦するための「併願優遇校」として絶大な人気を誇ります。
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都立高校の併願先として:国立高校、立川高校、国分寺高校、新宿高校、小金井北高校などを目指す生徒が多く併願しています。
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私立高校の併願先として:偏差値が近い錦城高校、明星高校、八王子学園八王子高校、中央大学附属高校、明治大学付属中野八王子高校などと合わせて検討されることが多いようです。
このように、拓大一高は学力レベルの高い生徒が集まる環境であり、入学後も互いに切磋琢磨しながら成長していくことができます。
拓殖大学第一高等学校に設置されている学科・コース
拓殖大学第一高等学校には、生徒一人ひとりの目標に合わせて学力を伸ばせるよう、大きく分けて2つのコースが設置されています。どちらのコースも大学進学を前提とした質の高いカリキュラムが組まれています。
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特進コース
国公立大学や早稲田、慶應といった最難関私立大学への現役合格を目指すコースです。1年生の時から思考力や記述力を重視したハイレベルな授業が展開され、難易度の高い大学入試問題に対応できる力を3年間かけてじっくりと養います。高い目標を持ち、勉強に打ち込みたい生徒におすすめです。
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進学コース
GMARCH(学習院・明治・青山学院・立教・中央・法政)をはじめとする難関私立大学を中心に、幅広い大学への進学を目指すコースです。基礎学力を固めながら、2年生からは文系・理系、さらに目標大学のレベルに合わせてクラスが細分化され、一人ひとりの進路希望に合わせた効率的な学習が可能です。勉強と部活動を高いレベルで両立させたい生徒にぴったりのコースです。
このコース制度の素晴らしい点は、入学後の頑張り次第でステップアップが可能であることです。進学コースで優秀な成績を収めた生徒は、2年生から特進コースレベルのクラスへ移るチャンスがあります。入学時の成績だけで将来が決められるのではなく、常に上を目指せる環境が用意されているのは、拓大一高の大きな魅力と言えるでしょう。
拓殖大学第一高等学校の特色・校風
拓殖大学第一高等学校は、どのような雰囲気の学校なのでしょうか。キーワードは「文武両道」「質実剛健」「面倒見の良さ」です。ここでは、口コミなどを基に、学校生活のリアルな姿に迫ります。
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宿題の量は多い?少ない?
「多い」「かなり多い」という声が圧倒的です。ほぼ毎日、英単語や漢字などの小テストがあり、合格点を取るまで再テストが行われることもあります。この課題の多さが、自然と学習習慣を身につけさせ、基礎学力を盤石にする仕組みになっています。楽ではありませんが、この積み重ねが大学受験での強みになります。
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校則は厳しい?緩やか?
私立高校として、校則は比較的厳しいという意見が多いようです。
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スマホ:校内での使用は許可されており、Wi-Fiも利用可能です。これは生徒にとって嬉しいポイントのようです。ただし、授業中の使用は禁止で、テスト中に鳴ると不正行為とみなされるなど、ルールは明確です。
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服装:制服の着こなしについては、きちんと着ることが求められます。染髪やパーマ、ピアスなどは禁止されています。
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アルバイト:原則として禁止されています。学業と学校活動に集中してほしいという学校の方針の表れです。
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生徒たちの雰囲気は?
「真面目」「素直」な生徒が多いと評判です。いわゆる「キラキラした高校生活」をイメージすると少し違うかもしれませんが、落ち着いた環境で勉強や部活動に集中したい生徒にとっては、非常に過ごしやすい雰囲気です。皆が同じように大学進学という目標を持っているため、互いに高め合える良い関係が築きやすいようです。
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制服の評判は?
制服は、特に女子生徒から「かわいい」と非常に評判が高いです。ブレザースタイルで、チェック柄や千鳥格子のスカートが上品な印象を与えます。女子はリボンとネクタイ、スラックスも選べるなど、組み合わせの自由度もあります。この素敵な制服が、拓大一高を選ぶ理由の一つになっている生徒も少なくありません。
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土曜授業はある?
はい、土曜日も授業があります。週6日制で、しっかりとした授業時間を確保しているのも、拓大一高の学習サポートが手厚いと言われる理由の一つです。
拓殖大学第一高等学校の部活動・イベント
勉強だけでなく、仲間との絆を深める部活動やイベントも高校生活の醍醐味です。拓大一高は「文武両道」を掲げる通り、どちらも非常に盛んです。
部活動
拓殖大学第一高等学校には30を超える部活動・同好会があり、多くの生徒が学業と両立しながら熱心に活動しています。全国レベルで活躍する強化クラブから、自分のペースで楽しめる同好会まで、選択肢が豊富なのが魅力です。
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特に実績豊富な部活動
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野球部【強化クラブ】:甲子園出場経験もある名門です。西東京大会でも常に上位に進出しており、高いレベルで野球に打ち込みたい生徒が集まっています。
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陸上競技部(長距離)【指定強化クラブ】:全国高校駅伝の常連校として知られています。都大路を目指し、日々厳しい練習に励んでいます。
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チアダンス部:全国大会で何度も優勝している強豪です。華やかなパフォーマンスは学校の誇りであり、文化祭などでも大人気です。
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演劇部:文化部でありながら、関東大会や全国大会への出場経験を持つ実力派です。本格的に演劇に取り組める環境が整っています。
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吹奏楽部:部員数も多く活気があり、コンクールで優秀な成績を収めています。
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全体の様子
運動部、文化部ともに充実しており、どの部活も活気があります。自分の興味や目標に合わせて、本気で打ち込める場所がきっと見つかるはずです。
イベント
拓大一高の1年間は、クラスの団結が深まる楽しいイベントで彩られています。
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体育祭(5月):全校生徒が一体となって盛り上がる一大イベントです。クラス対抗で様々な競技に挑み、応援にも熱が入ります。
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文化祭「橙adı祭(とうやさい)」(9月):各クラスや文化部が趣向を凝らした展示や発表、模擬店などを出店し、多くの来場者で賑わいます。生徒たちの創造性や企画力が発揮される場です。
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修学旅行(2年次3月):仲間との絆を深める、高校生活最高の思い出の一つです。行き先は年度によって異なりますが、貴重な体験が待っています。
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合唱コンクール(12月):クラスごとに練習を重ね、美しいハーモニーを競い合います。冬の恒例行事として定着しています。
これらのイベントを通して、勉強だけでは得られない協調性や達成感を味わうことができます。
拓殖大学第一高等学校の進学実績
拓殖大学第一高等学校が多くの受験生から選ばれる最大の理由の一つが、その卓越した大学進学実績です。ほとんどの生徒が有名大学への進学を希望しており、学校もそれを全力でバックアップしています。
最新の大学合格実績(2024年・2025年入試)
特筆すべきは、系列の拓殖大学へ進学する生徒はごく一部(約3.5%)で、卒業生の9割以上が現役で外部の大学へ進学している点です。
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国公立大学
2024年度入試では、お茶の水女子大学、千葉大学、東京都立大学など、合計37名の合格者を出しています。難関国公立大学への道も拓かれています。
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難関私立大学
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早慶上理ICU(早稲田・慶應・上智・東京理科・国際基督教):2025年度入試で合計57名、2024年度入試で合計44名と、最難関私立大学に多数の合格者を輩出しています。
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GMARCH(学習院・明治・青山学院・立教・中央・法政):拓大一高が最も得意とする大学群です。2025年度入試で合計304名、2024年度入試で合計288名という圧倒的な合格者数を誇ります。
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合格実績を支える取り組み
この高い進学実績は、学校独自のきめ細やかなサポート体制によって支えられています。
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校内予備校
拓大一高の最大の強みとも言えるのが、放課後に開講される「校内予備校」です。大手予備校からプロの講師を招き、「GMARCH英語」「早慶古文」といった志望校レベル別の講座を、非常に安価な受講料で提供しています。これにより、多くの生徒が塾に通うことなく、学校内で受験対策を完結させることが可能です。移動時間や費用の負担を減らし、効率的に学習を進められる画期的なシステムです。
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日々の学習サポート
毎朝の小テストによる基礎学力の定着、スタディサプリの全生徒への導入、そして年間平均5回にも及ぶ担任との個人面談など、日々の学習を支える仕組みが充実しています。生徒一人ひとりの状況を把握し、きめ細かくフォローする面倒見の良さが、拓大一高の伝統です。
拓殖大学第一高等学校の特長・アピールポイント
他の高校にはない、拓殖大学第一高等学校ならではの強みやユニークな取り組みをまとめました。これらが、多くの生徒や保護者に選ばれる理由です。
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抜群のアクセス
西武拝島線と多摩モノレールが乗り入れる「玉川上水」駅から徒歩わずか3分という最高の立地です。雨の日も通学が楽で、部活動で遅くなっても安心です。この利便性の高さは、東京の多摩地区だけでなく、23区や埼玉県からも多くの生徒が通う理由の一つになっています。
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塾いらずの「校内予備校」
放課後にプロの予備校講師によるハイレベルな授業を格安で受けられる、非常に効果的な進学サポートシステムです。友達と一緒に学校で受験勉強を頑張れる環境は、モチベーションの維持にも繋がります。
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成長を促す柔軟なコース制度
入学時に進学コースに所属していても、2年生から特進コースレベルのクラスにチャレンジできる制度があります。入学後の努力が正当に評価され、常に上を目指せる環境は、生徒の学習意欲を大いに刺激します。
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充実した最新の施設
白を基調とした明るく清潔な校舎は、生徒たちからも評判です。広々とした図書館やカフェテリアのような食堂、人工芝のグラウンドなど、学習にも部活動にも集中できる最高の環境が整っています。
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本物の「文武両道」
野球部や陸上部、チアダンス部などの運動部だけでなく、演劇部のような文化部も全国レベルで活躍しているのが拓大一高のすごいところです。学校全体で部活動を奨励し、本気で打ち込める環境を提供しています。
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思考力を育む独自プログラム「よのなかゼミ」
現代社会が抱える問題について自らテーマを設定し、情報を収集・分析して小論文にまとめる、拓大一高独自の探究学習プログラムです。大学入試で求められる思考力や表現力を養う絶好の機会となります。
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安心の附属校推薦枠
多くの生徒が外部大学を目指しますが、万が一の場合に拓殖大学へ進学できる推薦制度があるのは、附属校ならではの大きな安心材料です。他大学と併願することも可能です。
拓殖大学第一高等学校の口コミ・評判のまとめ
最後に、在校生や卒業生から寄せられるリアルな声をまとめてみました。学校選びの参考にしてください。拓殖大学第一高等学校は、目標を持って頑張りたい生徒にとっては最高の環境ですが、人によっては合わないと感じる点もあるようです。
良い点
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先生のサポートが手厚い
「大学受験に向けて、先生方が親身に相談に乗ってくれる」「質問に行くと丁寧に教えてくれる」といった声が多く、特に意欲のある生徒へのサポートは万全のようです。
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施設が綺麗で学習環境が良い
「校舎が新しくて気持ちいい」「図書館が静かで自習に集中できる」など、学習環境の良さを評価する声が多数あります。
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勉強する習慣が身につく
「課題や小テストは大変だけど、おかげで毎日勉強する癖がついた」という意見は、多くの卒業生が感じることのようです。
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アクセスが良く通いやすい
「駅から近いのが本当に助かる」という声は、毎日のことだけに非常に多く聞かれます。
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部活動が盛んで楽しい
「本気で部活に打ち込める仲間がいて楽しい」「実績のある部活が多くて活気がある」など、部活動の充実度を評価する声も多いです。
気になる点
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課題や小テストが多くて大変
最も多く聞かれる意見です。「毎日何かしらの課題やテストに追われて大変」「自分のペースで勉強したい人にはきついかも」という声があります。
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校則が厳しい
「アルバイトが禁止なのが残念」「もう少し服装の自由度がほしい」など、校則の厳しさを挙げる生徒もいます。
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「自称進学校」的な側面がある
一部の生徒からは、課題の多さや補習の多さを指して「自称進学校のようだ」という少し皮肉な声も聞かれます。これは、学校からの手厚いサポートを窮屈に感じるか、ありがたいと感じるかの違いと言えるかもしれません。
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先生の質にばらつきがある
「熱心で分かりやすい先生が多い一方で、少し分かりにくい先生もいる」というように、先生との相性については様々な意見があるようです。
アクセス・通学
拓殖大学第一高等学校へのアクセスは非常に便利で、これも人気の理由の一つです。
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最寄り駅
西武拝島線・多摩モノレール「玉川上水」駅
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駅からのアクセス
「玉川上水」駅の拓大一高口から、歩いてわずか3分です。駅の目の前と言ってもいいほどの近さで、通学の負担が非常に少ないのが大きな魅力です。
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主な通学エリア
立地の良さから、非常に広い範囲から生徒が通学しています。
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東京都:武蔵村山市、立川市、小平市、八王子市といった多摩地区全域に加え、西武線沿線の杉並区や練馬区など23区西部からの通学者も多くいます。
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埼玉県:西武線でアクセスしやすい所沢市や入間市、狭山市などからの通学者が約1割を占めています。
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神奈川県:多摩モノレールを利用して、町田市や相模原市方面から通う生徒もいます。
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拓殖大学第一高等学校受験生へのワンポイントアドバイス
ここまで読んでくれてありがとうございます。最後に、進学アドバイザーとして、拓殖大学第一高等学校を目指す君たちにメッセージを送ります。
この拓大一高は、「明確な目標を持って、大学受験に向けて本気で頑張りたい」「勉強だけでなく、部活動にも全力で打ち込む3年間にしたい」と考えている君に、特におすすめしたい学校です。日々の課題や小テストは確かに大変ですが、その厳しい環境が君を確実に成長させてくれます。先生方の手厚いサポートを最大限に活用し、仲間と切磋琢磨する中で、気づけば目標を大きく超える力が身についている、そんな学校です。
受験勉強では、奇をてらった問題よりも、中学校で習う基礎・基本をいかに完璧に固めるかが合否を分けます。拓殖大学第一高等学校は、日々の努力をきちんと評価してくれる学校なので、まずは学校の定期テストで高得点を目指し、高い内申点を確保することに全力を注いでください。その上で、過去問などを通して、入試問題の形式に慣れていきましょう。君の努力は、決して裏切りません。応援しています!
※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。