東京農業大学第二高等学校、通称「農大二高」は、勉強にも部活動にも全力で打ち込める「文武両道」で知られる、群馬県内でも屈指の人気と規模を誇る私立高校です。全校生徒1,500人を超える「マンモス校」と聞くと、一人ひとりに目が行き届かないのでは?と心配になるかもしれませんが、その心配は無用です。農大二高の本当の魅力は、その大きな器の中に、生徒一人ひとりの夢や目標に合わせた多彩な「居場所」が用意されている点にあります。

難関大学を目指して徹底的に学ぶコース、高いレベルで勉強と部活動を両立させるコース、全国の頂点を目指すトップアスリートのためのコース、そして世界を舞台に活躍するためのグローバルなコース。東京農業大学第二高等学校には、あなたの「なりたい自分」に近づくための道が必ずあります。ここでは、それぞれの道がどんな景色につながっているのか、詳しく見ていきましょう。

この記事を読み終える頃には、「自分にぴったりの高校生活が送れそう!」と、農大二高での3年間に胸を膨らませているかもしれません。さあ、一緒に東京農業大学第二高等学校の扉を開けて、その多様な世界の探検に出かけましょう。

東京農業大学第二高等学校の基本情報

まずは、学校の基本的な情報を確認しておきましょう。学校選びの第一歩は、正確な情報を知ることから始まります。

項目 内容
正式名称 東京農業大学第二高等学校
公立/私立の別 私立
共学/男子校/女子校の別 男女共学
所在地 〒370-0864 群馬県高崎市石原町3430
代表電話番号 027-323-1483
公式サイトのURL https://www.nodai-2-h.ed.jp/

東京農業大学第二高等学校の偏差値・難易度・併願校

東京農業大学第二高等学校の大きな特徴は、コースによって求められる学力レベルが大きく異なる点です。自分の目標に合ったコースを見極めることが、合格への第一歩となります。

学科・コースごとの偏差値の目安は以下の通りです。複数の情報を総合すると、おおよそ次のようになります。

  • 普通科Ⅰコース(進学選抜):67

  • 普通科グローバルコース:66

  • 普通科Ⅱコース(発展):63

  • 普通科Ⅱコース(標準):62

  • 普通科Ⅲコース(クラブ選抜):48

この数字を見て驚くのは、最も難易度の高いⅠコースと、クラブ選抜のⅢコースとの間に大きな差があることです。これは、東京農業大学第二高等学校が学業でトップを目指す生徒と、スポーツで全国レベルを目指す生徒、その両方を高いレベルで受け入れる体制を整えている証拠です。

難易度を具体的にイメージするために補足すると、偏差値67のⅠコースは、群馬県内のトップクラスの公立高校と肩を並べる難易度です。合格には、中学校での高い評定平均(内申点)と、入試での高得点が求められます。一方で、Ⅱコースは学業と部活動の両立を目指す生徒が多く、内申点と当日の学力試験のバランスが重要になります。

このような学力レベルから、併願校として考えられるのは、主に県内のトップレベルの公立高校です。多くの受験生が、以下のような高校と農大二高を併願しています。

  • 高崎エリア:高崎高校、高崎女子高校、高崎北高校、高崎経済大学附属高校

  • 前橋エリア:前橋高校、前橋女子高校、前橋南高校

これらの公立高校を第一志望とする受験生にとって、農大二高は非常に魅力的な併願校であると同時に、農大二高を第一志望として入学する生徒も数多くいます。

東京農業大学第二高等学校に設置されている学科・コース

東京農業大学第二高等学校での高校生活は、どのコースを選ぶかによって大きく変わります。それぞれのコースの特色を理解し、自分に合った場所を見つけましょう。

  • 普通科Ⅰコース(進学選抜)

    • どんな場所?:東京大学などの旧帝大をはじめとする最難関国公立大学や、難関私立大学への現役合格を目指す、学力トップ層のためのコースです。

    • どんな人におすすめ?:勉強をとことん頑張りたい、ハイレベルな仲間と切磋琢磨したいという人向け。朝や放課後の講習も充実しており、学習に集中できる環境です。

  • 普通科Ⅱコース(発展・標準)

    • どんな場所?:国公立大学やGMARCHなどの難関私立大学を目指しながら、部活動や生徒会活動にも全力で打ち込む、文武両道を体現するコースです。

    • どんな人におすすめ?:勉強も部活も、どちらも諦めたくない「欲張り」な君にぴったり。学校生活の中心を担う、最も生徒数の多いコースです。

  • 普通科Ⅲコース(クラブ選抜)

    • どんな場所?:全国大会での活躍を目指す、強化指定クラブに所属する生徒のためのコースです。

    • どんな人におすすめ?:特定のスポーツで高い実績を持ち、高校3年間を競技に懸けたいトップアスリート向け。学習面でも基礎学力をしっかり固め、卒業後の進路につなげます。

  • 普通科グローバルコース

    • どんな場所?:高い英語力と国際感覚を身につけ、国内外の難関大学への進学を目指すコースです。2年次に1年間の海外留学を経験しながら、3年間で卒業できるのが最大の特長です。

    • どんな人におすすめ?:将来、海外で活躍したい、世界中の人々と交流したいという強い意志を持つ人向け。定員20名の少数精鋭で、特別なプログラムが用意されています。

東京農業大学第二高等学校の特色・校風

農大二高の雰囲気は、キーワードで表すなら「文武両道」「自主自律」「多様性」、そして「マンモス校の活気」です。様々な目標を持つ生徒たちが集まる、活気と落ち着きが共存した学校です。

  • 宿題の量は?:コースによって大きく異なります。Ⅰコースは日々の予習・復習に加え、講習の課題もあり、量は多めです。Ⅱコースは部活動との両立が考慮された、標準的な量と言えるでしょう。

  • 校則は厳しい?緩やかか?:口コミを見ると「厳しすぎる」という声は少なく、ごく標準的な校則のようです。

    • スマホ:授業中はもちろん使用禁止ですが、休み時間などの利用は認められているようです。

    • 服装:制服の着こなしについては、きちんと指導されます。多くの生徒がルールを守っており、全体的に落ち着いた印象です。

  • 生徒たちの雰囲気は?:「落ち着いた生徒が多く、穏やかな学校」という声が非常に多いです。高崎市内だけでなく、前橋、安中、渋川など広い地域から生徒が集まるため、出身中学校に関係なく、新しい友人を作りやすい雰囲気があります。

  • アルバイトは可能か?:原則として禁止されています。学業や部活動に集中してほしいという学校の方針の表れです。

  • 制服の評判は?:特に目立って「可愛い」「格好悪い」という評判はなく、多くの生徒に受け入れられている標準的なデザインのようです。

  • 土曜授業はあるか?:あります。グローバルコース、Ⅰコース、Ⅱコースは毎週土曜日に4限までの授業が実施されます。Ⅲコースは第1、第3、第5土曜日が授業日です。

  • 学習環境について:自習環境が非常に充実している点が高く評価されています。夜遅くまで開放されている自習室があり、「塾に行かなくても学校で集中して勉強できる」という声が多く聞かれます。先生方も、生徒から積極的に質問に行けば、親身になって対応してくれると評判です。

  • 名物の「坂」:多くの在校生や卒業生が口を揃えて語るのが、校舎へ続く急な坂道です。「地獄坂」とも呼ばれ、特に夏場は朝から汗だくになるそうですが、これも農大二高生にとっては忘れられない共通の思い出のようです。

東京農業大学第二高等学校の部活動・イベント

農大二高の「文武両道」を象徴するのが、全国レベルで活躍する部活動と、学校全体で盛り上がるイベントです。

部活動

非常に活発で、特にⅡコースでは約8割の生徒が何らかの部活動に所属しています。学校からのサポートも手厚く、本気で打ち込める環境が整っています。

  • 陸上競技部:農大二高の代名詞とも言える、全国に名を轟かせる強豪部です。特に長距離(駅伝)は全国高校駅伝の常連で、過去に何度も優勝を争っています。短距離でも日本高校記録を樹立した選手を輩出するなど、数々のトップアスリートがこの部から巣立っています。

  • 吹奏楽部:「EMERALD KNIGHTS」の愛称で知られ、こちらも全国トップレベルの実力を誇ります。座って演奏する「吹奏楽コンクール(吹連)」と、動きながら演奏する「マーチング(M協)」の両方で全国大会常連という、非常に珍しく、実力の高いバンドです。コンクールでは常に金賞を受賞し、海外公演も行うなど、その活動は国内外に及びます。

  • 硬式野球部:群馬県の高校野球を常にリードする存在の一つです。甲子園出場経験もあり、県大会では常に上位に進出する強豪として知られています。

その他にも、ソフトテニス部や空手道部、さらには文化部である競技かるた部も全国大会で活躍するなど、運動部・文化部ともに非常に充実しています。

イベント

生徒が主体となって作り上げるイベントは、学校生活の大きな楽しみの一つです。

  • 二高祭(文化祭):毎年盛大に開催される文化祭です。クラスや文化部が一体となって準備を進め、日頃の活動の成果を発表する場となっています。

  • 体育祭:全校生徒がクラス対抗で競い合う、熱気あふれる一日です。特に名物となっているのが「部活対抗リレー」で、各部がユニフォームを着てパフォーマンスを交えながら走る姿は、大きな盛り上がりを見せます。

  • 修学旅行:仲間との絆を深める、高校生活最大の思い出の一つです。

東京農業大学第二高等学校の進学実績

農大二高は、部活動だけでなく、大学進学実績においても目覚ましい成果を上げています。卒業生の約85%が4年制大学へ進学しており、生徒一人ひとりの目標に合わせた手厚い進路指導がその実績を支えています。

最新の大学合格実績(2024年度卒業生・現役)は以下の通りです。

  • 国公立大学:過去最高となる123名が合格。

    • 主な合格大学:北海道大学、東北大学、筑波大学、神戸大学といった難関大学のほか、地元の群馬大学に25名、高崎経済大学に22名など、多くの生徒が合格を勝ち取っています。

  • 難関私立大学:101名が合格。(早慶上理、GMARCH、関関同立、医学部医学科など)

    • 主な合格大学:早稲田大学、慶應義塾大学、上智大学、東京理科大学、明治大学、立教大学、中央大学、法政大学など、首都圏の有名私立大学に多数の合格者を出しています。

  • 併設大学への進学:系列校としての強みを活かした進路も大きな魅力です。

    • 東京農業大学:90名

    • 東京情報大学:5名

      合計で95名の生徒が、内部進学制度を利用して進学しています。

  • 海外の大学:近年は海外大学への進学者も増えており、世界大学ランキングでも上位の北京大学(医学部医学科)への合格者も出ています。

この高い進学実績は、学校の充実したサポート体制の賜物です。Ⅰコースを中心に行われる朝・放課後の講習、推薦入試や一般入試に向けた専門的な対策講座、そして大学の先生や社会で活躍する卒業生から直接話を聞くガイダンスなど、生徒のやる気を引き出し、学力を伸ばすためのプログラムが豊富に用意されています。

東京農業大学第二高等学校の特長・アピールポイント

他の高校にはない、農大二高ならではの強みやユニークな取り組みをまとめました。

  • 夢に合わせた「オーダーメイド」の高校生活が送れるコース制

    • 難関大進学、文武両道、全国制覇、海外進出など、生徒の多様な目標に応えるⅠ〜Ⅲコース+グローバルコースという多彩な選択肢が最大の魅力です。

  • 日本トップレベルを誇る、本気の部活動

    • 陸上競技部や吹奏楽部のように、全国の頂点を本気で目指せる環境があります。これは単なる「部活」を超えた、専門的なトレーニングの場と言えるでしょう。

  • 大学の学びを先取りできる「STEAM教育講座」

    • 併設の東京農業大学の教授陣によるオンライン講義を高校在学中に受講し、大学の単位を先取りできる画期的なプログラムです。知的好奇心を満たし、進路選択の視野を広げる絶好の機会です。

  • 3年間で卒業可能な「1年間の海外留学」プログラム

    • グローバルコースでは、1年間の長期留学をしても留年することなく卒業できます。海外の高校で得た単位が認められる、非常に先進的な制度です。

  • 塾いらず?充実した自学自習環境

    • 夜遅くまで利用できる自習室や、先生に質問できるスペースが完備されており、本気で勉強したい生徒を学校全体でバックアップする体制が整っています。

  • 安心の「東京農業大学」への進学ルート

    • 農学や生命科学、環境分野に興味がある生徒にとって、併設の東京農業大学への優先的な進学制度は、大きなアドバンテージです。国公立大学との併願が可能な推薦制度もあり、選択肢が広がります。

  • 1,500人が集う、多様性に富んだエネルギッシュなコミュニティ

    • 県内各地から様々な個性や才能を持つ仲間が集まる大規模校ならではの活気と多様性は、人間的な成長を促す貴重な環境です。

東京農業大学第二高等学校の口コミ・評判のまとめ

ここでは、在校生や卒業生から寄せられたリアルな声を、良い点と気になる点に分けて公平にご紹介します。

  • 良い点

    • 「先生のサポートが手厚い」:自分から積極的に質問や相談に行けば、先生方はとても親身になって応えてくれる、という声が多数あります。

    • 「施設が綺麗で充実している」:特に自習室や部活動の設備は高く評価されています。校舎が綺麗で気持ちよく過ごせるという意見も多いです。

    • 「勉強も部活も両立できる」:特にⅡコースの生徒からは、やりたいことに打ち込みながら、しっかり勉強もできる環境に満足しているという声が聞かれます。

    • 「良い友達ができる」:生徒数が多く、様々な地域から生徒が集まるため、気の合う仲間を見つけやすいようです。全体的に穏やかで良識のある生徒が多いという評判です。

  • 気になる点

    • 「先生の質にばらつきがあるかも」:「先生ガチャ」という言葉を使う生徒もおり、担任や教科担当の先生によって、授業の分かりやすさや指導の熱心さに差を感じることがあるようです。

    • 「Ⅰコースは勉強漬けで大変」:トップの進学実績を出す一方で、Ⅰコースの生徒からは「高校生活を楽しみたい人には向かないかも」という声も。勉強への高いモチベーションが求められます。

    • 「学校への坂道がとにかくキツい」:これは多くの生徒が挙げる、ある意味での「名物」です。体力に自信がない人は、毎日の通学が少し大変に感じるかもしれません。

    • 「キラキラした高校生活とは少し違うかも」:一部の生徒からは、文化祭などの行事が思ったより盛り上がらない、という意見もあります。華やかなイベントよりも、日々の勉強や部活動に重きを置く校風のようです。

これらの口コミから見えてくるのは、「農大二高は、生徒の自主性を重んじる学校」だということです。提供される機会や環境を最大限に活かせるかどうかは、自分自身の意欲次第と言えるでしょう。

アクセス・通学

農大二高は高崎市の高台に位置しており、多くの生徒が公共交通機関を利用して通学しています。

  • 最寄り駅からのアクセス:JR高崎駅が主要なハブとなります。高崎駅西口のバスのりばから、複数のバス路線が利用できます。

    • 6番のりば(上信バス):鶴辺団地行き(約15分)

    • 7番のりば(群馬バス):農大二高・鶴辺団地経由 南陽台行き(約15分)

    • 8番のりば(ぐるりんバス):城山団地先回り(約15分)

      いずれも「農大二高入口」バス停で下車してすぐです。

  • 通学エリア:高崎市内からはもちろん、前橋市、藤岡市、安中市、渋川市など、群馬県内の広範囲から生徒が通学しています。JR各線や上信電鉄で高崎駅まで来て、そこからバスに乗り換える生徒が多いようです。多様な地域から生徒が集まることも、農大二高の魅力の一つです。

東京農業大学第二高等学校受験生へのワンポイントアドバイス

ここまで読んでくれてありがとう。最後に、進学アドバイザーとして、東京農業大学第二高等学校を目指す君にエールを送ります。

この学校は、「高校でこれをやり遂げたい!」という熱い思いを持っている君に特におすすめです。それが難関大学への合格でも、部活動での全国制覇でも、世界への挑戦でも、農大二高にはその夢を全力で応援してくれる環境があります。受け身ではなく、自らチャンスを掴みに行ける人にとって、ここは最高の舞台になるでしょう。東京農業大学第二高等学校は、君の可能性を最大限に引き出してくれるはずです。

受験勉強では、まず基礎固めを徹底してください。入試はマークシート方式が中心なので、正確かつスピーディーに問題を解く力が求められます。苦手分野を作らず、どの科目もバランス良く得点できる力を養うことが合格への近道です。自分の夢を信じて、最後まで頑張り抜いてください。応援しています!

※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。