水都国際高等学校は、世界で活躍できるグローバルな人材を育てることを目指して2019年に開校した、新しいスタイルの公立中高一貫校です。この学校の最大の特長は、国際的な大学入学資格である「国際バカロレア(IB)」の認定校であること。英語での授業や、生徒が主体的に課題を探究する学習が数多く用意されており、これからの社会で本当に必要とされる力を伸ばすことができます。
「みんなと同じでは物足りない」「世界を舞台に何かを成し遂げたい」そんな熱い思いを持つ中学生にとって、水都国際高等学校は夢への扉を開く最高の場所になるかもしれません。これまでの学校とは一味違う、水都国際高等学校ならではの学びの環境や学校生活は、あなたを大きく成長させてくれるはずです。
この記事では、そんな水都国際高等学校の偏差値や気になる口コミ、学校生活のリアルな情報まで、進学アドバイザーとして詳しく、そして分かりやすく解説していきます。あなたの未来の選択肢の一つとして、じっくり読んでみてください。
水都国際高等学校の基本情報
水都国際高等学校の基本的な情報を表にまとめました。
正式名称 |
大阪府立水都国際高等学校 |
公立/私立の別 |
公立 |
共学/男子校/女子校の別 |
共学 |
所在地 |
〒559-0033 大阪府大阪市住之江区南港中3丁目7-13 |
代表電話番号 |
06-7662-9601 |
公式サイト |
https://osaka-city-ib.jp/ |
水都国際高等学校の偏差値・難易度・併願校
水都国際高等学校への進学を考える上で、偏差値や難易度は気になるポイントですよね。ここでは具体的な数字と併せて、合格に必要な力の目安をお伝えします。
グローバル探究科の偏差値は「58」程度とされています。これは大阪府内の公立高校の中でも上位に位置し、しっかりとした学力が必要になるレベルです。同じくらいの偏差値の高校としては、市岡高校(59)、刀根山高校(58)などが挙げられます。
合格に必要な内申点の目安としては、5段階評価で平均4以上、特に英語は5に近い成績が求められると考えておくと良いでしょう。ただし、水都国際高等学校の入試は、学力テストだけでなく、自分の考えを表現する力が問われる場面もあります。そのため、単にテストの点数が良いだけでなく、日頃から物事を深く考え、自分の意見をしっかりと持つ練習をしておくことが大切です。
併願校としては、英語教育に力を入れている私立高校が選ばれることが多いようです。具体的な例としては、関西大学高等部、立命館宇治高等学校、関西学院千里国際高等部などが考えられます。
水都国際高等学校に設置されている学科・コース
水都国際高等学校には「グローバル探究科」という一つの学科のみが設置されています。しかし、ただ一つの学科と侮ってはいけません。1年次で全員が共通の科目を学んだ後、2年次からは一人ひとりの興味や進路希望に合わせて、以下の3つのコースに分かれて専門性を深めていきます。
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グローバルコミュニケーションコース
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どんなことを学ぶ?:文系科目を中心に、地球市民として国際社会で活躍するための実践的なコミュニケーション能力や英語力を磨きます。
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どんな生徒におすすめ?:将来、国際関係の仕事や、海外の人と関わる仕事に就きたいと考えている人。
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グローバルサイエンスコース
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どんなことを学ぶ?:自然科学の分野で、国際的な舞台で活躍できる科学的な思考力や知見を養います。
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どんな生徒におすすめ?:理系の分野に興味があり、世界レベルでの研究や開発に挑戦したい人。
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国際バカロレアコース
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どんなことを学ぶ?:国際的に認められた大学入学資格「国際バカロレア・ディプロマ資格」の取得を目指します。探究型の学習や論文作成を通して、世界トップレベルの大学で通用する学力を身につけます。
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どんな生徒におすすめ?:海外の大学への進学を強く希望している人や、答えのない問いに粘り強く取り組むことが好きな人。
水都国際高等学校の特色・校風
水都国際高等学校の雰囲気を知るためのキーワードは、「自由」「多様性」「主体性」です。ここでは、具体的な学校生活の様子を口コミなどを基にご紹介します。
校風は非常に自由で、生徒の自主性が重んじられています。驚くことに、厳格な校則はほとんど存在しないようです。服装や髪型も自由で、ピアスなどをしている生徒もいるという声があります。スマートフォンの持ち込みや校内での使用も基本的には認められており、生徒自身がモラルやマナーを考えて行動することが求められています。
宿題や課題の量は、国際バカロレアのカリキュラムを導入していることもあり、「多い」と感じる生徒が多いようです。特に、自分で調べてまとめる探究型の課題が多く、計画的に学習を進める力が必要になります。アルバイトは原則として許可されていますが、学業との両立が前提です。
生徒たちは、様々な国籍の仲間や先生方に囲まれ、多様な価値観に触れながら学校生活を送っています。真面目で知的好奇心が旺盛な生徒が多く、互いに刺激し合える環境です。制服はありますが、着こなしの自由度は高いと評判です。土曜授業は基本的にありません。
水都国際高等学校の部活動・イベント
部活動
水都国際高等学校の部活動は「GAPS(Global Action Project in Suito)」と呼ばれ、非常にユニークなシステムになっています。生徒が自ら「やりたいこと」を見つけ、仲間を集めて企画をプレゼンテーションし、生徒会に承認されれば活動をスタートできるのです。
そのため、一般的な野球部やサッカー部、バスケットボール部などに加えて、LEGO部、競技かるた部、模擬国連など、生徒の興味関心を反映した多種多様なGAPSが存在します。運動部、文化部という垣根なく、約30以上のグループが活発に活動しており、生徒たちは主体的に活動を楽しんでいます。
イベント
水都国際高等学校では、国際色豊かなイベントが年間を通して開催されます。
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体育祭(5月):生徒が主体となって種目を考えたり、運営に携わったりするため、非常に盛り上がります。
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水都祭(文化祭・9月):一般的な文化祭に加えて、国際交流をテーマにした企画など、水都国際ならではの催し物が見られます。
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Global Days(7月、12月、3月):集中的にグローバルな課題について学んだり、外部講師を招いて講演会を行ったりする期間です。
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アカデミックフェア(2月):一年間の学習の成果を英語で発表するイベントで、生徒たちの成長を実感できる機会となっています。
このほか、希望者向けに海外語学研修や模擬国連への参加機会なども用意されており、教室の外でも学びを深めることができます。
水都国際高等学校の進学実績
2019年に開校した新しい学校ですが、水都国際高等学校は国内外の難関大学への進学実績を次々と伸ばしています。特に、国際バカロレアのスコアを利用して海外の大学に挑戦する生徒が多いのが大きな特長です。
最新の進学実績では、国内の国公立大学では岡山大学、山口大学、神戸市外国語大学などに合格者を出しています。また、難関私立大学では、早稲田大学、慶應義塾大学、国際基督教大学、同志社大学、立命館大学、関西学院大学、関西大学などへ多数の合格者を輩出しています。
水都国際高等学校では、単なる受験勉強にとどまらず、生徒一人ひとりの進路実現に向けた手厚いサポート体制が整っています。探究型の学習(CAS)などを通じて、国内の総合型選抜や海外大学の入試でアピールできる経験を積むことができます。外部模試などを活用して客観的に自分の学力を把握する機会も多く設けられており、計画的に学力を伸ばしていくことが可能です。
水都国際高等学校の特長・アピールポイント
他の高校にはない、水都国際高等学校ならではの魅力を5つのポイントにまとめました。
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公立高校で国際バカロレア(IB)が学べる
大阪府内の公立高校で唯一のIB認定校です。質の高い国際的な教育を、比較的少ない費用負担で受けることができるのは最大の魅力です。
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生徒の主体性を育む「GAPS」
部活動は、生徒が自ら企画・運営する「GAPS」という形で行われます。自分の「好き」や「挑戦したい」という気持ちを形にできる、ユニークな取り組みです。
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多様性に富んだグローバルな環境
教員の約3割がネイティブスピーカーであり、様々な国籍の生徒が共に学んでいます。日常的に多様な文化や価値観に触れることで、自然と国際感覚が身につきます。
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「探究学習」中心の授業スタイル
一方的に先生の話を聞く授業だけでなく、生徒が自ら課題を見つけ、調べて、発表する「探究型」の授業が豊富です。これからの社会で必要となる思考力や表現力が養われます。
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自由を重んじ、個性を伸ばす校風
厳しい校則がなく、生徒一人ひとりの自主性が尊重されます。自分自身で考え、判断し、行動する力が求められる環境で、責任感と自律心を育てることができます。
水都国際高等学校の口コミ・評判のまとめ
在校生や卒業生からは、水都国際高等学校のどのような点が評価され、またどのような点に注意が必要だと考えられているのでしょうか。様々な口コミをまとめてみました。
良い点:
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「とにかく自由。校則がない代わりに、自分で考えて行動する力が身につく」という声が非常に多いです。
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「先生や生徒の国籍が多様で、日本にいながら留学しているような気分を味わえる」
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「英語での授業が多く、自然と英語力が向上する。特にIBコースは大変だが、やりがいは大きい」
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「探究型の授業が多く、自分の興味があることを深く学べるのが楽しい」
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「学校が新しく、施設が綺麗で学習環境が整っている」
気になる点:
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「課題やレポートが多く、計画的に勉強しないとついていくのが大変」という意見があります。
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「最寄り駅から少し歩くので、アクセスが少し不便に感じる」
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「自由な校風なので、自分から積極的に行動しないと、何もせずに3年間が終わってしまう可能性もある」
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「新しい学校なので、まだ進学実績などが十分ではなく、少し不安に感じる部分もある」
アクセス・通学
水都国際高等学校へのアクセス方法です。
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Osaka Metro 南港ポートタウン線 「ポートタウン西駅」から徒歩約8分
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Osaka Metro 南港ポートタウン線 「ポートタウン東駅」から徒歩約8分
緑豊かな住宅地の中にあり、落ち着いた環境で学ぶことができます。通学している生徒は、大阪市内を中心に、府内の広い範囲から集まっているようです。
水都国際高等学校受験生へのワンポイントアドバイス
水都国際高等学校を目指す君へ。この学校は、ただ偏差値が高いから、という理由だけで選ぶ学校ではありません。「世界に出て何かをしたい」「答えのない問題に挑戦するのが好き」「多様な価値観を持つ人たちと議論してみたい」そんな強い意志と好奇心を持った君にこそ、ぴったりの場所です。水都国際高等学校は、君のその熱い思いを、本物の力に変えてくれるはずです。
受験勉強においては、英語の力は特に重要になります。英検などの資格に挑戦して、高いレベルの英語力を身につけておくと、入学後もスムーズに授業に入っていけるでしょう。また、学力だけでなく、面接などで自分の考えを表現する力も問われます。日頃からニュースや社会問題に関心を持ち、「自分ならどう考えるか」を言葉にする練習を続けてください。君の挑戦を心から応援しています!
※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。