高知県にある唯一の水産・海洋系の専門高校、それが高知海洋高等学校です。太平洋の黒潮おどる豊かな海を臨む土佐市宇佐町にあり、まさに海を学ぶための最高のロケーションと言えるでしょう。この学校の最大の魅力は、なんといっても実践的な学びの多さ。大型実習船「土佐海援丸」に乗り込み、長期間の航海実習で本物の漁業や航海術を体験できるのは、高知海洋高等学校ならではの貴重な経験です。
高知海洋高等学校の基本情報
高知海洋高等学校の偏差値・難易度・併願校
偏差値の目安 :海洋科:36前後 海洋科船舶職員養成課程(5年一貫教育):36前後
難易度のイメージ :
偏差値の数値だけ見ると、入学しやすいように感じるかもしれませんが、油断は禁物です。高知海洋高等学校は、県内唯一の水産・海洋系高校であり、明確な目的意識を持った生徒が集まります。そのため、面接や志望理由書などで「なぜこの学校で学びたいのか」「将来、学んだことをどう活かしたいのか」を具体的にアピールすることが非常に重要になります。内申点については、中学での基本的な学習習慣が身についていることが求められます。 主な併願校 :
高知県の公立高校入試では、基本的に他の公立高校を併願することはできません。そのため、併願を考える場合は私立高校が中心となります。同じように専門的な知識が学べる高校や、自分の学力に合った私立高校を検討する生徒が多いようです。
高知海洋高等学校に設置されている学科・コース
航海コース どんなことを学ぶ?:大型船の航海士やダイビング、漁業など、船を動かすプロフェッショナルになるための知識と技術を学びます。小型船舶操縦士や潜水士などの資格取得も目指せます。 どんな生徒におすすめ?:船の運転に憧れる人、将来は世界中の海で活躍したい人、ダイビングなどマリンスポーツが好きな人。
機関コース どんなことを学ぶ?:船の心臓部であるエンジンや機械の仕組み、整備方法などを学びます。陸上で活躍するエンジニアや、ものづくりの道に進むことも可能です。 どんな生徒におすすめ?:機械いじりが好きな人、船の内部構造に興味がある人、縁の下の力持ちとして専門技術を身につけたい人。
食品科学コース どんなことを学ぶ?:水産物の加工や調理、新商品の開発、品質管理など、「食」に関する専門知識を幅広く学びます。自分たちで釣ったマグロを缶詰に加工する実習などもあります。 どんな生徒におすすめ?:食べることが好きな人、料理や商品開発に興味がある人、食を通じて人を喜ばせたい人。
船舶職員養成課程(5年一貫教育) どんなことを学ぶ?:高校3年間に加え、さらに2年間の専攻科で学び、大型船舶の職員に必要な海技免状(国家資格)の取得を最短で目指す特別な課程です。 どんな生徒におすすめ?:明確に大型船の船長や機関長などを目指しており、高い志と学習意欲を持っている人。
高知海洋高等学校の特色・校風
校風・雰囲気 :
「実践重視」「スペシャリスト育成」といったキーワードが似合う学校です。海という大自然を相手にする実習が多いため、生徒たちは協調性があり、たくましい雰囲気を持っているようです。全校生徒数が比較的少ないため、先生と生徒の距離が近く、アットホームな面もあると言われています。 校則 :
校則は、社会に出るための準備期間という観点から、一定の厳しさはあるようです。特に実習などでは安全が第一となるため、服装や頭髪に関する指導はきちんと行われる傾向があります。スマートフォンの使用については、校内でのルールが定められているようです。 生徒たちの雰囲気 :
海や船が好きという共通の興味を持った生徒が集まるため、専門的な話題で盛り上がることが多いようです。実習などを通じて、自然と仲間との連帯感が生まれます。真面目に専門知識の習得に取り組む生徒が多い一方で、部活動やイベントにも積極的に参加する活発な生徒もいます。 制服 :
制服は、男女ともにブレザースタイルです。特に実習で着用する作業着は、専門高校ならではのもので、生徒たちの誇りにもなっているようです。 アルバイト・土曜授業 :
アルバイトは許可制となっていることが多いようです。学業や実習に支障が出ない範囲で行う必要があります。土曜授業については、特別な場合を除き、基本的には実施されていないようです。 寄宿舎(寮) :
遠方からの生徒のために、男子寮「くろしお寮」(定員48名)と女子寮「なぎさ寮」(定員15名)が完備されています。これにより、高知県外からも多くの生徒が入学しています。
高知海洋高等学校の部活動・イベント
部活動
マリンダイビング部 : 恵まれた海の環境を活かし、本格的なダイビング活動を行っています。ライセンス取得も可能で、海の魅力を存分に体感できます。フィッシング部 : 釣りの技術を磨くだけでなく、地域の清掃活動を兼ねた釣り大会を開催するなど、環境問題にも取り組んでいます。カヌー部 : 全国大会でも活躍する強豪として知られています。食品科学部 : 地元の企業と連携して新商品を開発するなど、実践的な活動が魅力です。海洋生物部 : 水槽で様々な海洋生物を飼育・研究し、海の生態系について深く学びます。
イベント
海洋祭(文化祭) : 毎年11月に行われる最大のイベントです。生徒たちが実習で生産したマグロの缶詰やカツオのたたきなどの販売は、地域の方々にも大人気で、毎年長蛇の列ができるほどです。女子生徒によるマグロの解体ショーも名物となっています。航海実習 : この学校を象徴する行事です。大型実習船「土佐海援丸」に乗り、約2ヶ月間にわたって太平洋上でマグロはえ縄漁や海洋観測などを行います。厳しい環境の中で仲間と協力し、技術だけでなく精神的にも大きく成長できる貴重な体験です。体育祭 : クラス対抗で様々な競技に熱く燃え上がります。実習で培ったチームワークが発揮される場でもあります。遠足 : 学年ごとに県内外の様々な場所を訪れ、見聞を広めるとともにクラスの親睦を深めます。
高知海洋高等学校の進学実績
主な就職先 :
水産会社、海運会社、食品製造会社、造船・機械関連企業など、学校で学んだ専門知識を直接活かせる企業への就職が多数を占めます。海洋調査船の乗組員として活躍している卒業生もいます。 主な進学先 :大学 : 東京海洋大学、水産大学校、高知大学、鹿児島大学、長崎大学など、水産・海洋系の学部を持つ国公立大学や私立大学への進学実績があります。専攻科 : 高校卒業後、さらに専門性を高めるために、高知海洋高等学校に設置されている専攻科(航海専攻科・機関専攻科)へ進学する生徒も多くいます。専門学校 : 海洋系や調理系の専門学校に進学し、さらなる資格取得や技術の向上を目指す生徒もいます。
高知海洋高等学校の特長・アピールポイント
県内唯一の水産・海洋系専門高校 : 高知県で唯一、海に関する専門的な知識と技術を学べる学校です。大型実習船「土佐海援丸」での長期航海実習 : 約2ヶ月間にわたる太平洋での航海実習は、他では決してできない貴重な体験です。豊富な資格取得のチャンス : 小型船舶操縦士、潜水士、海技士(国家資格)、海上特殊無線技士など、将来に直結する多くの専門資格の取得が可能です。実践的な「食」の学び : マグロの養殖から加工、商品開発まで、水産物を一貫して学ぶことができます。全国から生徒が集まる学生寮を完備 : 男子寮・女子寮が整備されており、県外からも多くの生徒を受け入れています。高い就職率と専門性を活かした進路 : 卒業生の多くが水産・海洋関連の企業に就職し、即戦力として活躍しています。ユニークで魅力的な部活動 : マリンダイビング部やフィッシング部など、海の学校ならではの部活動が充実しています。
高知海洋高等学校の口コミ・評判のまとめ
良い点 :「普通の高校では絶対にできない体験ができるのが一番の魅力。特に航海実習は人生観が変わるくらいすごい経験だった。」 「海や船が好きという同じ目標を持った仲間がたくさんいるので、話が合って楽しい。」 「就職に強い。先生方が親身になってサポートしてくれるので、希望の会社に入りやすい。」 「資格がたくさん取れるので、将来の選択肢が広がる。」 「海洋祭は本当に盛り上がる。自分たちが作った製品をお客さんが喜んで買ってくれるのが嬉しい。」
気になる点 :「航海実習は長期間家族と離れるので、ホームシックになることもある。」 「実習は体力的にきついこともある。船酔いしやすい人は大変かもしれない。」 「専門的な勉強が多いので、興味がないと授業についていくのが難しいかもしれない。」 「最寄り駅からは少し距離があり、バスの本数も多くはないので、交通の便はあまり良くない。」
アクセス・通学
バスでのアクセス :JR高知駅からバスで約55分 JR朝倉駅からバスで約35分 最寄りのバス停「海洋高校前」からは徒歩約2分です。
通学エリア :
土佐市や高知市など、近隣の市町村から通学している生徒が多いですが、学生寮があるため、高知県内全域、さらには県外からも生徒が集まっています。2年生からは許可制で原付バイクでの通学も可能です。
高知海洋高等学校受験生へのワンポイントアドバイス

