京都府立丹後緑風高等学校は、豊かな自然に囲まれた丹後地域で、新しい時代を切り拓く力を育むユニークな高校です。2020年に網野高等学校と久美浜高等学校が統合して誕生した、学舎制(網野学舎・久美浜学舎)という珍しいスタイルが特徴。それぞれの学舎が持つ専門性を生かしながら、生徒一人ひとりの夢や目標に合わせた多様な学びを提供しています。地域との連携を大切にし、社会で活躍できる人材の育成を目指す丹後緑風高等学校は、自然が好き、専門的なことを学びたい、地域を元気にしたい、そんな想いを持つ中学生にとって、最高の3年間を約束してくれる場所です。

この記事では、そんな魅力あふれる丹後緑風高等学校について、進学アドバイザーの視点から、偏差値や気になる口コミ、学校生活の様子などを詳しく解説していきます。他の高校とはひと味違うカリキュラムや、充実した部活動、そして卒業後の進路まで、受験生と保護者の皆さんが本当に知りたい情報を分かりやすくまとめました。

この記事を読めば、きっと丹後緑風高等学校の持つ独自の魅力や、そこで送るであろう充実した高校生活を具体的にイメージできるはずです。あなたの高校選びの参考に、ぜひ最後までじっくりと読み進めてみてください。

丹後緑風高等学校の基本情報

丹後緑風高等学校は、2020年(令和2年)に京都府立網野高等学校と京都府立久美浜高等学校が統合して開校した公立の高等学校です。「網野学舎」と「久美浜学舎」の2つの学舎を持つ「学舎制」を採用しており、それぞれに特色ある学科が設置されています。

項目 内容
正式名称 京都府立丹後緑風高等学校 (きょうとふりつ たんごりょくふうこうとうがっこう)
公立/私立の別 公立
共学/男子校/女子校の別 男女共学
所在地 網野学舎: 〒629-3101 京都府京丹後市網野町網野2820<br>久美浜学舎: 〒629-3444 京都府京丹後市久美浜町橋爪65
代表電話番号 網野学舎: 0772-72-0379<br>久美浜学舎: 0772-82-0069
公式サイト http://www.kyoto-be.ne.jp/tangoryokufuu-hs/

丹後緑風高等学校の偏差値・難易度・併願校

丹後緑風高等学校の偏差値は、学科によって異なりますが、おおむね40〜46の範囲です。これは京都府内の公立高校の中では、比較的入学しやすいレベルと言えるでしょう。しかし、専門的な知識や技術を学べる学科が揃っているため、明確な目的意識を持った生徒が集まる傾向があります。

  • 網野学舎

    • 普通科: 45

    • 企画経営科: 45

  • 久美浜学舎

    • アグリサイエンス科: 42

    • みらいクリエイト科: 40

難易度の目安

偏差値だけで見ると、綾部高校、田辺高校、南丹高校などが同じくらいのレベルの高校として挙げられます。合格に必要な内申点の目安については、京都府の公立高校入試制度に基づき、中学3年間の9教科の成績が評価されます。丹後緑風高等学校を目指すのであれば、まずは中学校の定期テストで平均点以上を確実に取れるようにし、提出物などもしっかりとこなして、安定した内申点を確保することが大切です。

主な併願校

京都府の公立高校入試では、前期選抜で専門学科を受験し、中期選抜で普通科を受験するという形での併願は可能ですが、複数の公立高校を同時に併願することはできません。そのため、丹後緑風高等学校を第一志望とする受験生の多くは、私立高校を併願校として選択します。

地域的に近い私立高校や、同じくらいの難易度の学校として、以下のような高校が併願校として考えられます。

  • 京都暁星高等学校

  • 福知山淑徳高等学校

  • 京都廣学館高等学校

  • 日星高等学校

丹後緑風高等学校に設置されている学科・コース

丹後緑風高等学校は、2つの学舎にそれぞれ特色ある学科が設置されているのが最大の魅力です。自分の興味や将来の夢に合わせて、専門的な学びを深めることができます。

  • 網野学舎

    • 普通科: 幅広い科目をバランス良く学び、大学進学をはじめとする多様な進路希望の実現を目指します。基礎学力の定着を重視し、少人数授業や習熟度別授業を取り入れているので、自分のペースでじっくり学びたい人におすすめです。

    • 企画経営科: ビジネスの専門知識や実践的なスキルを学び、地域社会で活躍できる人材を目指します。商品開発や販売実習など、体験的な学習が多いのが特徴で、将来、起業したい人や地元企業で働きたい人にぴったりです。

  • 久美浜学舎

    • アグリサイエンス科: 農業や食品加工に関する専門的な知識と技術を学びます。丹後の特産物を活用した栽培・加工・販売までを一貫して学習できるのが魅力で、食や自然、環境問題に興味がある人におすすめです。

    • みらいクリエイト科: 普通教科を深く学びながら、探究的な学びを通して論理的思考力や表現力を養います。福祉科目を選択すれば、介護職員初任者研修の修了も可能。幅広い分野に興味があり、自分の可能性を広げたい人に向いています。

丹後緑風高等学校の特色・校風

丹後緑風高等学校は、「地域との連携」「探究学習」「キャリア教育」を大切にしています。校風としては、落ち着いた雰囲気の中で、生徒一人ひとりが自分の目標に向かって主体的に取り組む姿勢が育まれる環境と言えるでしょう。

  • 宿題の量: 学科や選択科目によって差はありますが、毎日コツコツと取り組む必要がある程度の量が課されることが多いようです。特に専門学科では、レポートや実習の課題などが出されることもあります。

  • 校則: 校則は比較的標準的ですが、「いつでも面接試験に対応できる状態」を意識した服装・身だしなみが求められています。制服の着こなしや頭髪については、定期的に指導が行われるようです。

    • スマホ: 校内への持ち込みは許可されていますが、使用に関するルールは定められています。授業中の使用は禁止されているなど、マナーを守った使用が求められます。

    • 服装: 制服は定められており、きちんと着用することが基本です。夏服・冬服の移行期間も設けられています。

  • 生徒たちの雰囲気: 真面目で落ち着いた生徒が多い印象です。専門的な学科があるため、同じ目標を持つ仲間と切磋琢磨できる環境です。

  • アルバイト: アルバイトは原則として禁止されていませんが、学業との両立が前提となります。長期休暇中など、学校の許可を得て行う生徒が多いようです。

  • 制服の評判: 制服については、特に大きな不満の声は聞かれず、標準的なデザインで受け入れられているようです。

  • 土曜授業: 基本的に土曜授業はありませんが、学校行事や部活動の大会、資格取得のための模試などが行われることがあります。

丹後緑風高等学校の部活動・イベント

部活動

丹後緑風高等学校では、多くの生徒が部活動に加入し、活気にあふれています。特に旧網野高校時代から続くレスリング部は全国レベルの強豪として知られています。

  • レスリング部(網野学舎): 男女ともにインターハイや国体で数々の優勝者を輩出している名門です。オリンピックメダリストも卒業生におり、高いレベルで競技に打ち込みたい生徒に最適な環境です。

  • カヌー部(久美浜学舎): 久美浜湾という恵まれた環境を生かして活動しており、全国大会でも活躍しています。自然の中で体を動かしたい人におすすめです。

  • その他の部活動: 運動部では野球部、サッカー部、バスケットボール部、バレーボール部などが、文化部では吹奏楽部、美術部、情報処理部、ボランティア部などが活発に活動しています。

イベント

丹後緑風高等学校では、学舎ごとに特色あるイベントが開催され、生徒たちの学校生活を彩っています。

  • 体育祭: 学年の垣根を越えた連合チームで競い合い、非常に盛り上がるイベントの一つです。仲間との絆を深める絶好の機会となっています。

  • 文化祭: 各クラスや文化部が趣向を凝らした展示や発表、ステージパフォーマンスを繰り広げます。日頃の学習や活動の成果を発表する貴重な場です。

  • 修学旅行: 近年では、沖縄などへ訪れることが多いようです。平和学習や文化体験を通して、見聞を広め、一生の思い出を作ります。

  • その他: 地域と連携したイベントも多く、丹後100kmウルトラマラソンのTシャツデザインを手がけるなど、学校外での活動も盛んです。

丹後緑風高等学校の進学実績

丹後緑風高等学校は、大学進学から専門学校、就職まで、生徒一人ひとりの希望に応じた幅広い進路実績を誇ります。特に、専門学科で学んだ知識やスキルを活かした進路選択が目立ちます。

  • 国公立大学: 福知山公立大学、京都府立大学、京都教育大学、島根大学、和歌山大学など、地元の国公立大学を中心に合格者を出しています。

  • 難関私立大学: 関西大学、関西学院大学、立命館大学、同志社大学といった「関関同立」や、京都産業大学、近畿大学、龍谷大学、佛教大学などの「産近甲龍」にも合格実績があります。

  • その他: 4年制大学だけでなく、短期大学への進学者も多いです。また、専門学科の生徒を中心に、看護・医療系の専門学校や、建築、公務員、美容、調理などの専門学校へ進学する生徒も多数います。

  • 就職: 地元企業への就職にも強く、学校で身につけた専門性を活かして、地域社会に貢献する卒業生も多くいます。

進路実現に向け、チューター制による丁寧な個別面談や、放課後や長期休暇中の補習・講習など、手厚いサポート体制が整えられています。

丹後緑風高等学校の特長・アピールポイント

丹後緑風高等学校には、他の高校にはないユニークな魅力がたくさんあります。

  • 2つの学舎で専門性を究める「学舎制」: 網野学舎と久美浜学舎がそれぞれの特色を活かした教育を展開。遠隔教育システムで両学舎を結び、合同で授業を行うこともあります。

  • 地域を学びのフィールドにする「探究活動」: 「総合的な探究の時間」では、地域の課題解決をテーマに、企業や外部機関と連携した学習を行います。リアルな社会に触れながら、課題発見力や解決力を養います。

  • 社会で生きる力を育む「キャリア教育」: 商業系の資格取得や、農業・食品加工の実習、福祉の学びなど、将来の仕事に直結する実践的な学習が豊富です。

  • 全国レベルで活躍する強力な部活動: レスリング部やカヌー部など、全国の舞台で輝かしい実績を誇る部活動があり、高い目標を持って高校生活を送ることができます。

  • 豊かな自然環境: 海と山に囲まれた丹後ならではの自然環境は、学習や部活動、人間形成にとって最高のキャンパスです。

  • 一人ひとりに向き合う丁寧な指導: 少人数講座や習熟度別授業、チューター制など、生徒一人ひとりの学力や進路希望に寄り添ったきめ細やかなサポート体制が整っています。

  • 起業家精神(アントレプレナーシップ)の育成: 企画経営科を中心に、新しい価値を創造し、社会に貢献できる人材の育成に力を入れています。

丹後緑風高等学校の口コミ・評判のまとめ

在校生や卒業生からは、専門的な学びや地域との繋がりに魅力を感じる声が多く聞かれます。

良い点:

  • 「専門的な学科があり、将来の夢に直結する勉強ができるのが嬉しい」

  • 「先生方が熱心で、進路相談にも親身に乗ってくれる」

  • 「地域の人と関わる機会が多く、社会勉強になる」

  • 「同じ目標を持つ友達と出会えて、毎日が充実している」

  • 「部活動に本気で打ち込める環境がある」

気になる点:

  • 「学舎間の移動が少し不便に感じることがある」

  • 「最寄り駅から少し距離があるので、バスや自転車が必須」

  • 「校則が少し厳しめに感じられることもある」

  • 「都市部の高校と比べると、施設が少し古いと感じる部分もある」

アクセス・通学

丹後緑風高等学校の2つの学舎は、それぞれアクセス方法が異なります。

  • 網野学舎:

    • 京都丹後鉄道「網野駅」から徒歩約30分

    • 丹海バス「丹後緑風高校網野学舎前」バス停下車すぐ

  • 久美浜学舎:

    • 京都丹後鉄道「かぶと山駅」から徒歩約20分

京丹後市内や与謝野町など、丹後通学圏の広いエリアから多くの生徒が通学しています。公共交通機関を利用する生徒のほか、自転車や保護者の送迎で通学する生徒も多いようです。

丹後緑風高等学校受験生へのワンポイントアドバイス

丹後緑風高等学校は、「将来やりたいことが決まっている」「専門的なスキルを身につけたい」「自然豊かな環境で高校生活を送りたい」と考えている君に、特におすすめしたい学校です。普通科だけでなく、ビジネス、農業、福祉など、社会に直結する多様な学びのフィールドが用意されているのが、この丹後緑風高等学校最大の魅力です。

受験勉強においては、まずは中学校の基礎・基本を徹底的に固めることが何よりも大切です。特に、京都府の公立高校入試では内申点が重視されるため、日々の授業態度や提出物にも真面目に取り組み、定期テストで安定した成績を収めることを心がけましょう。

そして、ぜひ一度、学校説明会やオープンキャンパスに足を運んでみてください。先生方や先輩たちの話を聞き、実際の学校の雰囲気を肌で感じることで、丹後緑風高等学校で学ぶ自分の姿がより鮮明になるはずです。君の挑戦を心から応援しています!

※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。