北豊島高等学校は、1926年に創立された歴史ある私立の女子校です(通信制課程は共学)。「社会で活躍できる女性の育成」を教育目標に掲げ、リベラルアーツ教育と英語教育に力を入れています。少人数制のクラス編成で、生徒一人ひとりに寄り添ったきめ細やかな指導が魅力の学校です。

この学校の大きな特徴は、生徒の「なぜ?」という探究心を大切にし、主体的に学ぶ姿勢を育む教育環境にあります。先生は「ファシリテーター」や「サポート役」として生徒に寄り添い、生徒たちが失敗を恐れずにチャレンジできる環境が整っています。

この記事では、そんな北豊島高等学校の偏差値やコース、学校生活の様子、進学実績などを詳しく解説していきます。北豊島高等学校が持つ独自の魅力や、在校生・卒業生からのリアルな声もお届けしますので、ぜひ志望校選びの参考にしてください。

北豊島高等学校の基本情報

項目 内容
正式名称 北豊島高等学校
公立/私立の別 私立
共学/女子校の別 女子校(全日制)、男女共学(通信制)
所在地 〒116-8555 東京都荒川区東尾久6-34-24
代表電話番号 03-3895-4490
公式サイト http://www.kitatoshima.ed.jp/

北豊島高等学校の偏差値・難易度・併願校

北豊島高等学校(全日制)の偏差値は、コースによって異なりますが、おおむね45から53の範囲です。これは、東京都内の私立高校の中では中堅レベルに位置します。

  • Inspiring Program (旧特進コース): 53

  • Global Program (旧国際英語コース): 50

  • Valuable Program (旧総合コース): 45

同じくらいの偏差値の高校としては、都立高校では竹台高校、足立西高校、葛飾野高校などが、私立高校では潤徳女子高校、京華女子高校、瀧野川女子学園高校などが挙げられます。

合格に必要な内申点の目安としては、コースや推薦入試・一般入試の種類によって異なりますが、5科で18〜20程度が一つの目安となるようです。ただし、これはあくまで目安であり、詳細は必ず学校説明会などで確認してください。

主な併願校としては、文京学院大学女子高校、日本大学豊山女子高校、中村高校、武蔵野大学附属千代田高等学院などがよく選ばれる傾向にあります。北豊島高等学校を第一志望とする受験生は、これらの学校を併願校として検討することが多いようです。

北豊島高等学校に設置されている学科・コース

2024年度から、北豊島高等学校では生徒一人ひとりの目標や興味に合わせた3つの新しいプログラムがスタートしました。

  • Inspiring Program (I.P.) インスパイアリング・プログラム

    • どんなことを学ぶ?:難関大学への進学を目指し、探究的な学びを通して思考力や表現力を磨きます。少人数制で、一人ひとりの学力向上を徹底的にサポートします。

    • どんな生徒におすすめ?:国公立大学や難関私立大学への進学を強く希望し、主体的に学習に取り組みたい人。

  • Global Program (G.P.) グローバル・プログラム

    • どんなことを学ぶ?:使える英語力を身につけることに特化したプログラムです。ネイティブスピーカーの教員から学び、海外大学への進学も視野に入れた国際教育が受けられます。

    • どんな生徒におすすめ?:英語が好きで、将来は海外で活躍したい、または国際的な分野に進みたいと考えている人。

  • Valuable Program (V.P.) バリュアブル・プログラム

    • どんなことを学ぶ?:基礎学力を固めながら、多様な選択科目を通じて自分の興味や関心を広げ、幅広い進路に対応できる力を養います。

    • どんな生徒におすすめ?:まだ将来の夢が明確ではないけれど、高校生活を通して自分の可能性を見つけたい人。短大や専門学校、就職など、多様な進路を考えている人。

北豊島高等学校の特色・校風

北豊島高等学校は、「少人数制」「面倒見が良い」「グローバル」といったキーワードで表現される校風が特徴です。

生徒と先生の距離が非常に近く、アットホームな雰囲気の中で学校生活を送ることができます。実際に、「先生たちが親身になって相談に乗ってくれる」「卒業してからも遊びに行きたくなるHOMEのような場所」といった口コミが多く見られます。

  • 宿題の量:コースによって差はありますが、特に特進コースでは予習・復習を含め、家庭学習をしっかり行うことが求められるようです。

  • 校則:他の私立高校と比較すると、校則はやや厳しいという声があります。特に服装や頭髪に関する指導はしっかりしているようです。スマートフォンの使用については、校内でのルールが定められています。

  • 生徒たちの雰囲気:全体的におとなしく、真面目な生徒が多いようです。女子校ならではの落ち着いた環境で、友人関係を大切にしながら穏やかな高校生活を送りたい生徒に適していると言えるでしょう。

  • アルバイト:原則として禁止されているようです。

  • 制服:制服については、100通り以上の組み合わせから自分らしい着こなしが選べるのが特徴です。ただ、デザインについては「かわいい」という意見と「普通」という意見に分かれるようです。

  • 土曜授業:土曜日は通常の授業はなく、「土曜講座」が開講されています。受験対策講座から教養を深める講座まで約30種類の中から自分の興味に合わせて自由に選択できるのが大きな魅力です。

北豊島高等学校の部活動・イベント

部活動

北豊島高等学校では、多くの生徒が部活動に励んでおり、活気があります。

特にバレーボール部は関東大会に11回出場した実績を誇る強豪として知られています。バスケットボール部も中高一緒に活発に活動しています。文化部では、バトン部が地域のイベントや全国大会で活躍しています。そのほか、吹奏楽部やソフトテニス部なども熱心に活動しています。運動部、文化部ともに充実しており、自分の興味に合わせて活動を選ぶことができます。

イベント

北豊島高等学校の学校生活は、多彩なイベントで彩られています。

  • 北桜祭(文化祭):毎年10月に行われる文化祭は、生徒たちが主体となって企画・運営し、大変な盛り上がりを見せます。

  • スポーツ大会:6月に行われ、クラス対抗で様々な競技に熱中します。

  • 修学旅行・宿泊研修:高校2年生で行われる宿泊研修など、学年やコースごとに様々な校外学習の機会が設けられています。

  • 国際交流プログラム:オーストラリア研修やカナダ学期研修、スービック英語強化プログラムなど、グローバル教育に力を入れる北豊島ならではの海外研修プログラムが充実しています。

北豊島高等学校の進学実績

北豊島高等学校は、少人数制の丁寧な進路指導により、高い進学実績を上げています。特に海外大学への進学に強いのが大きな特徴です。

2023年度の卒業生(85名)では、海外の大学に延べ73名が合格しています。これには、ブリティッシュコロンビア大学(カナダ)やマンチェスター大学(イギリス)といった世界トップレベルの大学も含まれています。

国内大学への進学実績も豊富です。

  • 国公立大学:川崎市立看護大学などへの合格実績があります。

  • 難関私立大学:早稲田大学、上智大学、東京理科大学、明治大学、青山学院大学、立教大学、中央大学、法政大学など、GMARCHをはじめとする難関私立大学に多数の合格者を出しています。

  • その他:日本大学、東洋大学、駒澤大学、専修大学といった日東駒専レベルの大学や、日本女子大学、成蹊大学、成城大学、明治学院大学などにも多くの生徒が進学しています。

これらの実績は、生徒一人ひとりの希望に合わせたオーダーメイドの進路指導や、豊富な指定校推薦枠、放課後や長期休暇中の講習・ゼミなどの手厚いサポート体制によって支えられています。

北豊島高等学校の特長・アピールポイント

北豊島高等学校には、他の学校にはないユニークな魅力がたくさんあります。

  • 徹底した少人数制教育

    高校では1クラス30人程度という少人数制のクラス編成で、生徒一人ひとりの個性に合わせたきめ細やかな指導を実現しています。

  • リベラルアーツ教育

    教科の枠を超えて知識を結びつけ、物事の本質を考える力を養うリベラルアーツ教育を推進しています。

  • 充実したグローバル教育

    海外協定大学推薦制度があり、海外大学への進学を強力にサポートしています。オーストラリアやカナダへの研修など、実践的な英語力と国際感覚を養うプログラムが豊富です。

  • 自由に選べる「土曜講座」

    土曜日には約30種類の教養講座や受験講座が開講され、自分の興味や進路に合わせて自由に学ぶことができます。

  • 主体性を育む探究学習

    自ら問いを立て、答えを探求していく学習を重視しており、プレゼンテーションの機会などを通じて主体性や表現力を育みます。

  • 女性のキャリア形成を意識した進路指導

    女子校の特性を活かし、女性が社会で輝くために必要な力を育むことを意識した、オーダーメイドの進路指導を行っています。

  • 最新のICT環境

    2018年に全教室に電子黒板が完備され、2020年には校内Wi-Fiも整備されるなど、ICT環境が充実しています。

北豊島高等学校の口コミ・評判のまとめ

北豊島高等学校に通う生徒や卒業生からは、様々な声が寄せられています。

  • 良い点

    • 「先生と生徒の距離が近く、親身に相談に乗ってくれる」という声が非常に多いです。

    • 「少人数なので、生徒一人ひとりへのサポートが手厚い」と感じている人が多いようです。

    • 「おとなしくて優しい生徒が多く、平和に学校生活を送れる」という意見があります。

    • 「英語教育に力を入れており、海外大学を目指せる環境が良い」と評価されています。

    • 「土曜講座で自分の好きなことを学べるのが楽しい」という口コミもあります。

  • 気になる点

    • 「校則が少し厳しいと感じる」という声が一部で見られます。

    • 「施設が少し古い部分がある」という意見もありますが、2016年には新校舎も完成しています。

    • 最寄り駅から少し歩くため、「アクセスが少し不便」と感じる人もいるようです。

    • 「思っていたよりも勉強が大変」という、特進コースの生徒からの声も見受けられます。

アクセス・通学

北豊島高等学校へのアクセスは、複数の駅・路線が利用可能で便利です。

  • 日暮里・舎人ライナー「熊野前」駅 より徒歩約5分

  • 都電荒川線(東京さくらトラム)「熊野前」駅 より徒歩約5分

  • 京成線・東京メトロ千代田線「町屋」駅 より徒歩約15分

荒川区、足立区、北区、板橋区など、城北地区を中心に幅広いエリアから生徒が通学しています。

北豊島高等学校受験生へのワンポイントアドバイス

北豊島高等学校は、「自分の可能性を信じて、とことん挑戦してみたい!」という意欲のある生徒に特におすすめの学校です。先生方のサポートが非常に手厚いので、勉強や進路のことで悩んだ時も、きっとあなたの大きな力になってくれるはずです。特に、英語力を伸ばしたい、将来は国際的な舞台で活躍したいという夢を持っているなら、北豊島高等学校のグローバルな環境は最適な場所と言えるでしょう。

受験勉強においては、まずは基礎学力をしっかりと固めることが大切です。特に推薦入試を考えている場合は、中学校の成績(内申点)が重要になりますので、日々の授業を大切にし、定期テストで確実に点数を取れるようにしておきましょう。一般入試では、英語・国語・数学の3教科の学力が問われます。過去問題などを活用して、出題傾向に慣れておくことをお勧めします。

※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。