安田学園高等学校は、1923年に実業家・安田善次郎によって創立された、100年以上の歴史を持つ伝統校です。長らく男子校として知られていましたが、2014年に共学化し、新たな歴史を刻んでいます。「誠実・明朗・奉仕」を校訓とし、「自学創造」という教育理念のもと、生徒が自ら考え、学ぶ力を育むことに力を入れています。

安田学園高等学校の最大の魅力は、塾や予備校に頼らなくても難関大学合格を目指せる「学校完結型」の教育体制です。朝のチェックテストや放課後の講習、充実した自習環境など、学校全体で生徒一人ひとりの学習を徹底的にサポートしてくれます。部活動も非常に盛んで、高いレベルで文武両道を実現したい生徒にとっては、理想的な環境が整っています。

国技館や江戸東京博物館に隣接する、歴史と文化の香り高い両国の地で、充実した3年間を送りたいと考えている受験生にとって、安田学園高等学校は間違いなく注目すべき学校の一つです。これから、その具体的な魅力について詳しく見ていきましょう。

安田学園高等学校の基本情報

項目 内容
正式名称 安田学園高等学校
公立/私立の別 私立
共学/男子校/女子校の別 共学
所在地 〒130-8615 東京都墨田区横網2-2-25
代表電話番号 03-3624-2666
公式サイト https://www.yasuda.ed.jp/

安田学園高等学校の偏差値・難易度・併願校

安田学園高等学校は、都内でも有数の進学校であり、コースによって求められる学力レベルも高くなります。自分の目標に合わせてコースを選ぶことが重要です。

  • 普通科S特コース:63

  • 普通科特進コース:60

S特コースは東京大学などの最難関国公立大学を、特進コースは難関国公立大学や早慶上理を目指すコースです。偏差値60以上は、都内の私立高校の中でも上位に位置します。合格のためには、内申点も5教科で22〜24程度(5段階評価)が目安となるなど、中学校での高い成績が求められるでしょう。

安田学園高等学校を志望する受験生は、同じくらいの難易度の都立高校や私立高校を併願校として選ぶことが多いようです。

  • 主な併願校(都立):小松川高校、城東高校、白鴎高校など

  • 主な併願校(私立):順天高校、青稜高校、成城学園高等学校、日本大学第一高等学校など

安田学園高等学校に設置されている学科・コース

安田学園高等学校(高校からの入学者向け)には、目標とする進路に応じて2つのコースが用意されています。

  • S特コース

    東京大学、一橋大学、東京工業大学などの最難関国公立大学への現役合格を目指すコースです。非常にハイレベルな授業が展開され、探究活動などを通して思考力を徹底的に鍛えます。トップレベルの環境で自分を磨きたい人におすすめです。

  • 特進コース

    難関国公立大学や早稲田、慶應義塾、上智、東京理科大といった難関私立大学への現役合格を目指します。S特コース同様、質の高い授業と手厚いサポートが受けられます。部活動と高いレベルでの学習を両立させたい人に適しています。

安田学園高等学校の特色・校風

安田学園高等学校の校風は、「文武両道」「質実剛健」「面倒見が良い」という言葉で表現できます。創立100年を超える伝統校らしい落ち着きと、共学化による新しい活気が共存しています。

  • 宿題の量:コースや学年によりますが、「学校完結型」を掲げていることもあり、日々の課題や予習・復習はしっかりと課される傾向にあります。

  • 校則:頭髪、服装、スマートフォンの使用など、校則は私立の進学校として標準的か、やや厳しめとの声があります。特にスマートフォンの校内での使用にはルールが定められているようです。

  • 生徒たちの雰囲気:S特コースは非常に真面目で落ち着いた生徒が多く、特進コースは勉強と部活を両立させる活発な生徒が多いようです。全体的に、目標に向かって真摯に取り組む生徒が多い印象です。

  • アルバイト:原則として禁止されています。

  • 制服の評判:伝統的で知的な印象のデザインで、特にブレザーのエンブレムが特徴的です。男女ともに人気は高いようです。

  • 土曜授業:毎週土曜日も授業が行われており、学習時間をしっかりと確保するカリキュラムとなっています。

安田学園高等学校の部活動・イベント

部活動

安田学園高等学校は部活動が非常に盛んで、全国レベルで活躍する部も少なくありません。

  • 運動部では、特に男子卓球部がインターハイ常連の強豪として全国にその名を知られています。また、柔道部や硬式野球部も伝統があり、熱心に活動しています。ハンドボール部やバスケットボール部なども活気があります。

  • 文化部では、ダンス部が全国大会に出場するなど高い実績を誇っています。チアリーディング部も有名です。その他、吹奏楽部、生物部、鉄道研究部など、多種多様なクラブがあり、生徒たちはそれぞれの興味に合わせて活動しています。

イベント

生徒たちが主体となって作り上げる行事は、学校生活を彩る大切な思い出となります。

  • 安田祭(文化祭):9月に行われる文化祭は、クラスや部活動ごとの展示・発表で大変な盛り上がりを見せます。

  • 体育祭:5月に行われ、クラスカラーのTシャツを着て、学年を超えて応援し合う一体感が生まれます。

  • 修学旅行:高校2年次に実施され、近年ではオーストラリアなどを訪れ、異文化体験や現地校との交流を行います。

安田学園高等学校の進学実績

安田学園高等学校は、都内でもトップクラスの大学進学実績を誇ります。「学校完結型」の教育の成果が、高い現役合格率に表れています。

  • 国公立大学:東京大学、京都大学、一橋大学、東京工業大学など、最難関大学へ毎年合格者を輩出しています。国公立大学全体では数十名規模の合格実績があります。

  • 難関私立大学:早慶上理ICU(早稲田、慶應義塾、上智、東京理科、国際基督教)には65名、GMARCH(学習院、明治、青山学院、立教、中央、法政)には326名(2025年度入試)と、圧倒的な合格者数を誇ります。

  • 医学部医学科:国公立・私立を問わず、医学部への合格者も輩出しています。

  • 進路サポート:通常の授業に加えて、早朝や放課後、長期休暇中の講習が充実しています。また、校内に自習室が多く設置されており、集中して学習できる環境が整っています。

安田学園高等学校の特長・アピールポイント

安田学園高等学校には、生徒の成長を力強く後押しする独自の取り組みがあります。

  • 「学校完結型」の徹底した学習サポート:塾に通わなくても難関大学を目指せるよう、朝のチェックテストから放課後講習まで、学校が全面的にバックアップします。

  • 「自学創造」を育む探究プログラム:中学から高校にかけて、生徒が自らテーマを設定し、仮説・検証を繰り返す探究活動に力を入れています。論理的思考力やプレゼンテーション能力が養われます。

  • 文武両道を高いレベルで実現:全国レベルの部活動に打ち込みながら、難関大学進学を目指せる環境は、大きな魅力です。

  • 伝統と文化に囲まれた立地:両国国技館や江戸東京博物館、旧安田庭園などがすぐそばにあり、落ち着いた環境で学べます。

  • 充実した施設:自習室やアメニティホール、校内コンビニなど、生徒が快適に過ごせる施設が整っています。千葉県鎌ケ谷市には広大な総合グラウンドも所有しています。

  • 卒業生のネットワーク:100年以上の歴史の中で、社会の様々な分野で活躍する多くの卒業生を輩出しており、その繋がりは大きな財産です。

安田学園高等学校の口コミ・評判のまとめ

安田学園高等学校に通う生徒や卒業生からは、その教育内容に対する肯定的な意見が多く聞かれます。

  • 良い点:

    • 「先生方の面倒見が非常に良く、質問にも丁寧に答えてくれる」

    • 「自習室などの勉強する環境が完璧に整っている」

    • 「高い目標を持つ仲間が多く、互いに切磋琢磨できる」

    • 「部活動がとても盛んで、勉強との両立も応援してくれる雰囲気がある」

    • 「進学実績が良く、先生方を信頼してついていけば間違いないという安心感がある」

  • 気になる点:

    • 「コースによって生徒の雰囲気や意識に差があるように感じる」

    • 「校則が厳しいと感じる生徒もいる」

    • 「課題が多く、毎日予習・復習に追われるので、自主的に勉強できないと厳しい」

    • 「体育祭や文化祭は、他の高校と比べると少し落ち着いているかもしれない」

アクセス・通学

安田学園高等学校は、複数の路線が利用でき、交通の便が非常に良い場所にあります。

  • JR総武線「両国駅」西口より徒歩6分

  • 都営地下鉄大江戸線「両国駅」A1口より徒歩3分

  • 都営地下鉄浅草線「蔵前駅」A1口より徒歩10分

墨田区、江東区、江戸川区、葛飾区といった城東エリアや、千葉県から通学する生徒が多く在籍しています。

安田学園高等学校受験生へのワンポイントアドバイス

安田学園高等学校は、「高い目標を掲げ、勉強にも部活動にも本気で打ち込みたい」と考えている受験生にとって、最高の環境を提供してくれる学校です。特に、「学校のサポートを最大限に活用して、難関大学への現役合格を掴み取りたい」という強い意志のある人には、これ以上ない選択肢と言えるでしょう。安田学園高等学校の「学校完結型」のシステムを信じて努力を続ければ、必ず道は拓けます。

受験勉強では、まず3教科の基礎学力を徹底的に固めることが合格への鍵です。特にS特コースや特進コースを目指すには、標準問題での取りこぼしは許されません。その上で、応用問題に対応できる思考力を養うために、過去問に繰り返し取り組み、出題傾向を掴んでおくことが重要です。安田学園高等学校で文武両道の充実した高校生活を送りたいという強い気持ちを持って、最後まで諦めずに頑張ってください。

※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。