富山県立入善高等学校は、100年以上の歴史と伝統を誇る、地域に根ざした魅力あふれる学校です。普通科と農業科を併せ持つ総合高校として、生徒一人ひとりの多様な進路希望に対応できるカリキュラムが整っています。緑豊かな自然に囲まれた落ち着いた環境で、充実した高校生活を送りたいと考えている中学生の皆さんに、ぜひ知ってほしいのがこの入善高等学校です。

普通科には、理数系の探究を深める「自然科学コース」と、地域の魅力を発見・発信する「観光ビジネスコース」があり、専門性を高めることができます。また、県内でも特色のある農業科では、先進的な農業技術を実践的に学ぶことが可能です。この記事では、そんな入善高等学校の具体的な魅力や特色を、進学アドバイザーの視点から分かりやすく解説していきます。

学校生活の様子から、部活動、進学実績、そして在校生や卒業生のリアルな声まで、詳しく紹介しますので、ぜひ最後まで読んで、あなたの高校選びの参考にしてください。きっと、入善高校が持つ独自の魅力に気づくはずです。

入善高等学校の基本情報

富山県立入善高等学校の基本的な情報を表にまとめました。

項目 内容
正式名称 富山県立入善高等学校
公立/私立の別 公立
共学/男子校/女子校の別 男女共学
所在地 〒939-0626 富山県下新川郡入善町入膳3963
代表電話番号 0765-72-1145
公式サイトURL https://www.nyuzen-h.tym.ed.jp/

入善高等学校の偏差値・難易度・併願校

入善高等学校の偏差値は、学科やコースによって異なります。自分の学力や興味に合った学科を選ぶ際の参考にしてください。

  • 普通科(自然科学コース・観光ビジネスコース含む):49

  • 農業科:40

偏差値49は、富山県内の公立高校の中では中堅レベルに位置します。同じくらいの偏差値の高校としては、滑川高校などが挙げられます。合格に必要な内申点の目安としては、日頃の授業態度を真面目にし、定期テストで平均点以上を目指すことが一つの基準となるでしょう。

富山県の公立高校入試では、基本的に1つの高校しか受験できません。そのため、入善高等学校を第一志望とする場合、併願校は私立高校から選ぶことになります。主な併願校としては、富山第一高等学校、高岡第一高等学校、新川高等学校などが考えられます。自分の実力や各高校の特色をよく調べて、万全の準備で受験に臨みましょう。

入善高等学校に設置されている学科・コース

入善高等学校には、普通科と農業科の2つの学科があり、普通科の中にはさらに2つの専門コースが設置されています。 それぞれの特色を理解し、自分の興味や将来の夢に合った学びの場を選びましょう。

  • 普通科

    • 自然科学コース: 数学や理科に重点を置き、地域の豊かな自然をフィールドにした実習や課題研究を通して、科学的な探究心を養います。 将来、理系の大学や専門学校への進学を考えている人におすすめです。

    • 観光ビジネスコース: 地域の自然や文化といった観光資源について学び、コミュニケーション能力や情報発信能力を磨きます。 地域活性化や観光業に興味がある人にぴったりのコースです。

  • 農業科

    • 農業の基礎から、ドローンを活用した最新技術、バイオテクノロジーまで幅広く学びます。 先進農家での実習など、実践的なプログラムが充実しており、地域に根ざした農業のスペシャリストを目指せます。

入善高等学校の特色・校風

入善高等学校は、「文武両道」と「地域との連携」を大切にする、落ち着いた雰囲気の学校です。生徒たちは、美しい自然に囲まれた環境でのびのびと学校生活を送っています。

  • 校風・生徒の雰囲気: 全体的に真面目で落ち着いた生徒が多いようです。特に農業科の生徒は、実習などを通じて協調性や責任感が育まれているという評判があります。

  • 宿題の量: 宿題の量は標準的か、やや少なめという声が多いようです。予習・復習をしっかり行えば、部活動や自分の時間も大切にできるでしょう。

  • 校則: 校則は、他の公立高校と比較して標準的と言えるでしょう。スマートフォンの校内での使用については、ルールが定められているため、説明会などで確認することをおすすめします。服装や頭髪に関する指導は、きちんと行われる傾向があるようです。

  • アルバイト: アルバイトは原則として許可されていませんが、家庭の事情など特別な理由がある場合は、学校に申請し許可を得ることで可能になる場合があります。

  • 制服: 制服は、男子が伝統的な黒の学生服、女子が紺色のブレザーとスカートです。デザインについては、落ち着いていて良いという意見もあれば、もう少し現代的であってほしいという声も聞かれます。

  • 土曜授業: 現在、土曜授業は実施されていません。

入善高等学校の部活動・イベント

部活動

入善高等学校は、運動部・文化部ともに活動が盛んで、多くの生徒が部活動に加入し、充実した学校生活を送っています。

  • 運動部: 特にカヌー部は全国大会の常連として知られており、高い実績を誇ります。また、野球部や陸上競技部、ソフトテニス部なども熱心に活動しています。トレーニングルームなどの設備も整っています。

  • 文化部: 吹奏楽部や書道部、美術部などがコンクールで優秀な成績を収めています。また、農業科の生徒が中心となって活動する農業クラブは、全国大会で最優秀賞を受賞するなど、専門性を活かした活動で高い評価を得ています。

イベント

入善高等学校では、生徒が主体となって作り上げる学校行事が多く、クラスや学年の団結力を深める良い機会となっています。

  • 入高祭(にゅうこうさい): 毎年9月に行われる文化祭と体育大会を合わせた学校祭です。 文化祭では、各クラスや文化部が趣向を凝らした展示やステージ発表を行い、大変な盛り上がりを見せます。体育大会では、学年対抗で様々な競技に熱戦を繰り広げます。

  • 研修旅行: 2年生の12月に行われる研修旅行は、生徒たちにとって高校生活の大きな思い出の一つです。 行き先は年によって異なりますが、仲間との絆を深め、見聞を広める貴重な体験となります。

  • 農業科のイベント: 農業科では、田植祭や収穫祭、そして生徒が育てた野菜や花の苗を地域住民に販売する「苗販売」など、農業高校ならではの特色あるイベントが年間を通して行われます。

入善高等学校の進学実績

入善高等学校は、生徒一人ひとりの進路希望に合わせた手厚いサポート体制が整っており、国公立大学から私立大学、短期大学、専門学校、そして就職まで、幅広い進路実績を誇ります。

  • 国公立大学: 地元の富山大学や富山県立大学をはじめ、金沢大学など近隣の国公立大学への進学者が毎年出ています。 自然科学コースを中心に、理系大学への進学にも力を入れています。

  • 私立大学: 北陸地方の金沢工業大学や金沢星稜大学、関東の日本大学や東洋大学、関西の近畿大学や京都産業大学など、全国の様々な私立大学に合格者を出しています。

  • その他の進路: 農業科の生徒を中心に、県内外の優良企業への就職実績も豊富です。 また、看護系の専門学校や公務員を目指す生徒も多く、それぞれの夢を実現しています。

進学希望者に対しては、放課後や長期休暇中に補習や講習が行われるなど、学力向上に向けたサポートも充実しています。

入善高等学校の特長・アピールポイント

他の高校にはない、入善高等学校ならではの強みやユニークな取り組みを紹介します。

  • 地域を学ぶ2つの専門コース: 普通科に設置された「自然科学コース」と「観光ビジネスコース」では、黒部川扇状地など地域の豊かな自然や文化を教材とした、体験型の学習(フィールドワーク)を数多く取り入れています。

  • 実践的な農業教育: 農業科では、学校近隣の農場での実習に加え、地域の先進農家で長期間学ぶ「デュアルシステム」を導入しており、非常に実践的な知識と技術が身につきます。

  • 全国レベルで活躍する農業クラブ: 農業科の生徒が所属する農業クラブは、各種競技会や研究発表で全国大会に出場し、優秀な成績を収めています。 特に米の品質を競う「お米甲子園」での特別優秀賞受賞は大きな誇りです。

  • DXハイスクール採択校: 文部科学省の「高等学校DX加速化事業」の採択校として、情報処理室に40台のコンピュータを設置するなど、ICT教育環境の整備に力を入れています。

  • 花と緑あふれる美しいキャンパス: 農業科があるため、校内の至る所に季節の花が咲き誇り、手入れの行き届いた美しい環境で学ぶことができます。

  • 100年を超える歴史と伝統: 1922年の創立以来、地域社会に多くの人材を輩出してきた歴史と伝統があり、卒業生のネットワークも強固です。

入善高等学校の口コミ・評判のまとめ

在校生や卒業生から寄せられる声をまとめました。学校選びの参考にしてください。

  • 良い点:

    • 「先生方が親身になって進路相談に乗ってくれる」という声が非常に多いです。

    • 「自然に囲まれた落ち着いた環境で、勉強に集中できる」と学習環境を評価する意見が見られます。

    • 「農業科での実習は大変だけど、やりがいがあり楽しい」「専門的な知識が身について自信になる」といった、特色ある学科への満足度が高いようです。

    • 「いじめが少なく、みんな仲が良い」という人間関係に関するポジティブな口コミも目立ちます。

  • 気になる点:

    • 「最寄り駅から少し歩くので、雨の日などは少し大変」といったアクセスに関する意見があります。

    • 「施設が全体的に少し古い部分がある」という声も一部で見られます。

    • 「校則がもう少し緩やかだと嬉しい」という意見や、「制服のデザインがもう少し現代的だと良い」という声も聞かれます。

アクセス・通学

入善高等学校への主なアクセス方法は以下の通りです。

  • 鉄道: あいの風とやま鉄道「入善駅」から徒歩約12〜19分。

  • バス: 入善町のコミュニティバス「のらんマイ・カー」を利用し、「入善高校西」バス停で下車、徒歩約3分。

通学している生徒は、入善町内から自転車で通う生徒が多いですが、近隣の朝日町や黒部市、魚津市など、新川地区全域から電車やバスを利用して通学しています。

入善高等学校受験生へのワンポイントアドバイス

入善高等学校を目指す皆さんへ、進学アドバイザーとして応援メッセージを送ります。

入善高等学校は、穏やかな環境でじっくりと学びたい人、そして地域の自然や産業に興味がある人に特におすすめの学校です。特に、農業や自然科学、観光といった分野に少しでも関心があるなら、他ではできない貴重な体験があなたを待っています。基礎学力を定着させることはもちろん大切ですが、面接や志望理由書では、「入善高校で何を学びたいか」を具体的に語れるように、学校の特色をよく調べておきましょう。

受験勉強では、中学校の授業内容を完璧に理解することが合格への一番の近道です。苦手科目をなくし、特に英語・数学・国語の基礎を固めることに力を入れてください。入善高等学校は、あなたの「学びたい」という意欲を全力でサポートしてくれる学校です。夢の実現に向けて、頑張ってください!

※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。