富山高等学校への進学を考えている中学生と保護者の皆さん、こんにちは。数ある高校の中から自分にぴったりの一校を選ぶことは、未来への大きな一歩であり、期待と不安が入り混じる大切な時期だと思います。このページは、そんな皆さんの高校選びを親身にサポートするために、富山県屈指の伝統と実績を誇る富山高等学校の魅力を、分かりやすく、そして深く掘り下げてお伝えします。
「学びたきもの集う」という創校以来の志が今も息づくこの学校は、ただ学力が高いだけでなく、生徒一人ひとりが主役となって輝ける場所です。勉強はもちろん、部活動や学校行事にも全力で打ち込む「文武両道」の精神が根付いており、高い目標を持つ仲間たちと切磋琢琢しながら、かけがえのない3年間を過ごすことができます。在校生や卒業生からは、「最高の仲間に出会えた」「先生方が親身になってくれる」といった温かい声が数多く寄せられています。
これから、偏差値や進学実績といったデータから、在校生のリアルな声に基づく校風、部活動や学校行事の様子まで、皆さんが本当に知りたい情報を余すところなくご紹介していきます。この情報が、皆さんの心に響き、「富山高等学校で高校生活を送りたい!」と思えるきっかけになれば、これほど嬉しいことはありません。さあ、一緒にその扉を開いてみましょう。
富山高等学校の基本情報
まずは、富山高等学校の基本的な情報を確認しておきましょう。学校選びの第一歩は、正確な情報を知ることから始まります。
項目 | 内容 |
正式名称 | 富山県立富山高等学校 |
公立/私立の別 | 公立 |
共学/別学の別 | 共学 |
所在地 | 〒939-8076 富山県富山市太郎丸1 |
代表電話番号 | 076-421-2925 |
公式サイトURL | https://www.toyama-h.tym.ed.jp/ |
富山高等学校の偏差値・難易度・併願校
富山高等学校は、富山県内でトップクラスの学力を誇る進学校です。ここでは、その難易度を具体的な数値や情報と共に見ていきましょう。
学科ごとの最新の偏差値は以下の通りです。
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探究科学科: 71
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普通科: 68
これらの偏差値は、富山中部高等学校や高岡高等学校と並び、県内の「御三家」と称される最難関グループに位置することを示しています。合格を勝ち取るためには、非常に高い学力が求められます。
難易度をより具体的にイメージするために、合格に必要な内申点の目安にも触れておきましょう。富山県の公立高校入試では、中学2年生の成績(9教科×5段階=45点満点)と、中学3年生の成績(45点満点×2=90点満点)、そして特別活動などの評価(15点満点)を合わせた150点満点の内申点が、当日の学力検査(200点満点)と同じくらい重要視されます。過去の合格者のデータを見ると、多くの生徒が2年次・3年次ともに9教科の評定合計で40点以上(5段階評価でオール5に近い成績)を獲得しているようです。内申点としては、150点満点中130点以上を一つの目標とすると良いでしょう。
富山高等学校のような公立高校を第一志望にする場合、同じ公立高校を併願することはできません。そのため、万が一に備えて私立高校を併願するのが一般的です。偏差値や進路指導の手厚さを考慮すると、以下のような私立高校が主な併願校として選ばれる傾向にあります。
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富山第一高等学校(S特別進学コース、特別進学コース)
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片山学園高等学校
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高岡第一高等学校(特別進学コース)
これらの高校もそれぞれ特色ある教育を行っているため、オープンキャンパスなどに参加し、自分に合った学校かしっかりと見極めることが大切です。
学科・コース | 偏差値 | 合格に必要な内申点の目安 (150点満点) |
探究科学科 | 71 | 135点以上 |
普通科 | 68 | 130点以上 |
富山高等学校に設置されている学科・コース
富山高等学校には、生徒一人ひとりの興味や進路希望に応えるため、特色ある2つの学科が設置されています。どちらの学科もレベルが高く、充実した学びが待っています。
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探究科学科
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どんなことを学ぶ?:全国で初めて設置された「理数科」を前身とする、より高度で専門的な学びを追求する学科です。2年次から「理数科学」と「人文社会科学」の2つの分野に分かれ、大学レベルの研究活動(課題研究)に取り組むなど、知的好奇心をとことん満たすカリキュラムが組まれています。
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どんな生徒におすすめ?:「なぜだろう?」と物事を深く考えるのが好きな人や、自分の興味がある分野を高校生のうちから専門的に探究したい人、将来は研究者や高度専門職を目指したいという高い志を持つ人におすすめです。
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普通科
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どんなことを学ぶ?:幅広い進路希望に対応できる、質の高い普通教育を受ける学科です。2年次から文系・理系に分かれ、それぞれの進路目標に合わせた効率的な学習を進めます。国公立大学や難関私立大学への進学を目指し、多くの生徒が意欲的に学習に励んでいます。
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どんな生徒におすすめ?:高いレベルで勉強と部活動を両立させたい人や、特定の分野だけでなく幅広い教養を身につけたい人、まだ将来の夢がはっきり決まっていないけれど、大学進学に向けて自分の可能性を広げたいと考えている人におすすめです。
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富山高等学校の特色・校風
富山高等学校の最大の魅力の一つは、その独特の校風と学校生活の雰囲気です。キーワードは「文武両道」「自主自律」「切磋琢磨」、そして「温かい雰囲気」です。
勉強は大変ですが、生徒たちはそれを一人で抱え込むのではなく、互いに教え合い、励まし合いながら乗り越えていきます。この「切磋琢磨」できる仲間がいることが、多くの卒業生が「富山高校で良かった」と語る理由です。
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宿題の量:口コミでは「最初は量が多くて大変に感じるが、慣れれば計画的にこなせるようになる」という声が多数です。予習・復習が基本となるため、日々の学習習慣を確立することが重要になります。
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校則(スマホ、服装など):校則は、他の高校と比較するとやや厳しい面があるようです。特にスマートフォンは、校地内では電源を切りカバンにしまうのがルールで、使用は禁止されています。服装に関しても、規律を重んじる指導が行われる傾向があります。これは、生徒が学習に集中できる環境を大切にしている学校の方針の表れと捉えることができます。
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生徒たちの雰囲気:非常に落ち着いていて、真面目で心優しい生徒が多いと評判です。いわゆる「ガリ勉」タイプばかりではなく、個性豊かでユーモアのある生徒も多く、互いの個性を尊重し合える穏やかな雰囲気が特徴です。いじめなどはほとんど聞かれず、誰もが安心して学校生活を送れる環境と言えるでしょう。
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アルバイト:原則として禁止されています。特別な事情がある場合のみ、許可制で認められることがあります。基本的には学業と学校活動に専念することが求められます。
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制服の評判:制服は伝統的なブレザースタイルです。デザインについて特に目立った評判はありませんが、きちんとした着こなしが求められます。
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土曜授業:平常授業として毎週土曜日に授業があるわけではありません。ただし、模試や特別な講座などが土曜日に行われることはあります。
富山高等学校の部活動・イベント
富山高校での3年間を彩るのは、勉強だけではありません。活発な部活動と、生徒が主体となって作り上げる学校行事が、かけがえのない思い出と成長の機会を与えてくれます。
部活動
部活動への加入は任意ですが、ほとんどの生徒が何らかの部に所属しており、非常に活発です。限られた時間の中で効率よく練習し、学習と両立させながら素晴らしい成果を上げている部が多いのが特徴です。
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運動部・文化部ともに充実:運動部には陸上競技部、サッカー部、野球部といった定番の部から、山岳部やホッケー部、ダンス部まで多彩な選択肢があります。文化部も、全国レベルの実績を誇る部から、日本の伝統文化に触れる部まで幅広く揃っています。
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特に有名な部活動:
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吹奏楽部:毎年春に富山市芸術文化ホール(オーバード・ホール)という大きな舞台でスプリングコンサートを開催しており、その演奏レベルの高さと人気がうかがえます。地域への貢献活動にも積極的です。
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コーラス部:吹奏楽部と同様に、毎年夏に県内のホールで単独のコンサートを開催しています。美しいハーモニーは多くの聴衆を魅了しており、高い評価を得ています。
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自然科学部:スーパーサイエンスハイスクール(SSH)の活動とも連携し、全国規模のコンクールで最優秀賞を受賞するなど、輝かしい実績があります。
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イベント
富山高校の学校行事は、単なるお祭り騒ぎで終わらない、学びと成長に繋がるユニークなものが多くあります。
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文化活動発表会(9月):一般の文化祭にあたる行事ですが、富山高校では「発表会」という名前の通り、アカデミックな要素が強いのが特徴です。2024年度は「万博」をテーマに、各クラスが研究の成果を展示やプレゼンテーションで発表しました。文化部のステージ発表や有志の発表も大変盛り上がります。
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体育大会(9月):青空の下、4つの団に分かれて熱戦を繰り広げる一大イベントです。伝統の「がんばれ団長さん」や綱引きなどの競技はもちろん、各団が趣向を凝らす応援合戦は最大の見どころ。団員が一体となって作り上げるパフォーマンスは圧巻です。
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東京方面研修(2年次):一般的な修学旅行とは一線を画す、知的好奇心を刺激する研修旅行です。東京大学を訪問するプログラムが含まれており、日本の最高学府の空気に触れることで、生徒たちの学習意欲はさらに高まります。
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その他の行事:1、2年生による「創作ダンス発表会」や、卒業したばかりの先輩から受験のアドバイスを直接聞ける「合格体験談」など、生徒の成長を促す独自の行事が年間を通して数多く計画されています。
富山高等学校の進学実績
富山高等学校は、県内トップクラスの進学校として、毎年輝かしい大学進学実績を誇っています。生徒一人ひとりの希望進路を実現するための、手厚いサポート体制がその背景にあります。
最新の大学進学実績(2025年入試結果)を見ると、東京大学18名、京都大学12名をはじめとする旧帝国大学や、国公立大学の医学部医学科に27名が合格するなど、最難関大学への合格者を多数輩出しています。また、早稲田大学や慶應義塾大学などの難関私立大学にも多くの合格者を出しており、生徒の多様な目標に対応できる指導力の高さがうかがえます。
大学群 | 2025年 主な合格者数 |
国公立大学 | 東京大学 18名、京都大学 12名、東北大学 5名、大阪大学 9名、名古屋大学 9名 など |
国公立大学医学部医学科 | 合計 27名(富山大学 8名、金沢大学 4名 など) |
難関私立大学(早慶上理) | 合計 72名(早稲田大学 21名、慶應義塾大学 18名 など) |
難関私立大学(GMARCH) | 合計 70名(明治大学 23名、中央大学 19名 など) |
難関私立大学(関関同立) | 合計 123名(立命館大学 56名、同志社大学 39名 など) |
こうした素晴らしい実績は、生徒自身の努力はもちろんのこと、学校の強力なバックアップ体制によって支えられています。富山高校の進路指導は「きめ細やか」であると定評があり、予習を前提とした質の高い授業を通じて、生徒の潜在能力を最大限に引き出します。年間計画には、学年別の進路講演会や、頻繁に実施される模擬試験、丁寧な個別懇談会などが組み込まれており、生徒が着実に力をつけ、自信を持って受験に臨めるようサポートしています。
富山高等学校の特長・アピールポイント
富山高等学校には、他の高校にはない多くの魅力があります。ここでは、その中でも特に際立った特長を5つのポイントに絞ってご紹介します。
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130年以上の歴史と革新性が共存する校風
1885年の創立以来、富山県の教育をリードしてきた県下最古の伝統校です。その一方で、全国初の理数科設置や、県内初のスーパーサイエンスハイスクール(SSH)指定など、常に時代の最先端を行く教育改革に挑戦し続けています。
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県内屈指の大学進学実績、特に国公立・医歯薬系に強み
東京大学・京都大学をはじめとする最難関国立大学や、医学部医学科への合格者数は全国でもトップレベルです。質の高い授業と手厚い進路指導が、生徒一人ひとりの高い目標の実現を力強く後押しします。
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「探究科学科」でできる、大学レベルの専門的な学び
高校の枠を超えた、知的好奇心を満たすための特別な学科です。生徒が自らテーマを設定して研究を進める「課題研究」は、大学での学びに直結する思考力、分析力、表現力を養う絶好の機会となります。
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勉強も青春も全力投球できる「文武両道」の環境
ほとんどの生徒が部活動に加入し、学業と両立させています。体育大会や文化活動発表会などの行事も生徒主体で大いに盛り上がり、勉強だけでなく、友情や協調性も育むことができる最高の環境です。
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「学びたきもの集う」温かく知的な仲間たち
学校の一番の財産は、高い志と知的好奇心を持った生徒たちです。互いに尊重し、高め合える仲間との出会いは、一生の宝物になります。卒業生が口を揃えて「友人に恵まれた」と語る、温かい人間関係がこの学校の誇りです。
富山高等学校の口コミ・評判のまとめ
ここでは、実際に富山高等学校で学んだ在校生や卒業生から寄せられた「生の声」を、良い点と気になる点に分けて公平にご紹介します。学校選びの参考にしてください。
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良い点
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「最高の仲間と先生に出会える」:最も多く聞かれるのが、人間関係の素晴らしさです。「周りの人のレベルが高く、一緒に頑張れる」「個性的で面白い友人がたくさんできる」「先生方が熱心で、質問にも親身に答えてくれる」といった声が多数寄せられています。
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「充実した高校生活が送れる」:勉強は大変でも、部活動や行事が楽しく、卒業してから「本当に充実していた」と感じる人が多いようです。文武両道を実現できる環境が高く評価されています。
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「学習環境が整っている」:生徒の学習意欲が高く、自然と勉強する雰囲気ができている点が挙げられます。自習室や食堂などの施設が充実していることも好評です。
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気になる点
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「課題の量が多くて大変」:特に1年生のうちは、予習・復習・課題の多さに圧倒されることがあるようです。自己管理能力と計画性が求められます。
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「校則が厳しいと感じることも」:スマートフォンの使用禁止など、一部の校則を「時代に合っていない」と感じる生徒もいるようです。自由な校風を求める人には、少し窮屈に感じられるかもしれません。
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「先生との相性」:多くの先生は熱心で生徒思いですが、中には「当たり外れがある」と感じる声も一部にはあります。これはどの学校にも言えることかもしれません。
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「施設の一部が古い」:伝統校であるため、校舎の一部に古さを感じるという意見もあります。ただし、学習に必要な設備は整っているという声がほとんどです。
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アクセス・通学
富山高等学校は、富山市中心部に位置し、公共交通機関でのアクセスが非常に便利な場所にあります。
特筆すべきは、複数の鉄道駅から徒歩圏内にあることです。
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富山地鉄 市内電車(路面電車)
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「大町」電停から徒歩約3分(東門・各教室へのアクセスに便利です)
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「堀川小泉」電停から徒歩約5分(正面玄関・事務室へのアクセスに便利です)
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富山地鉄 上滝線
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「南富山」駅から徒歩約4分
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これだけ多くの駅が利用できるため、富山市内はもちろん、市外からもスムーズに通学することが可能です。
また、通学エリアに関して非常に重要な変更点があります。2024年度(令和6年度)の入学生から、これまで存在した学区制度が撤廃されました。これにより、富山県内にお住まいの方であれば、どの市町村からでも富山高等学校を受験し、通学することが可能になりました。以前は富山学区や隣接学区の生徒が中心でしたが、これからは魚津市や砺波市、黒部市など、県内全域から意欲ある生徒が集まることになります。
富山高等学校受験生へのワンポイントアドバイス
ここまで読んでくれて、本当にありがとう。最後に、進学アドバイザーとして、富山高等学校を目指す君に心からのエールとアドバイスを送ります。
富山高等学校は、ただ偏差値が高いからという理由だけで選ぶ学校ではありません。「知りたい」「学びたい」という純粋な好奇心を持ち、勉強も部活も行事も、すべてに全力で挑戦したいと願う君にこそ、最高の場所となるでしょう。周りの仲間と高め合いながら、困難な課題に立ち向かう。そんな充実した3年間が、君を待っています。富山高校での濃密な日々は、将来どんな道に進んでも揺るがない、確かな土台を築いてくれるはずです。
受験勉強では、難しい問題が解けることだけでなく、「なぜそうなるのか」という本質的な理解を大切にしてください。富山高等学校の入試や授業では、その深い思考力が問われます。そして、合格のためには内申点も極めて重要です。中学2年生の時から、全ての教科に真摯に取り組み、日々の授業を大切にすることが、夢への一番の近道になります。ぜひ一度、オープンハイスクールに足を運んで、その素晴らしい雰囲気を肌で感じてみてください。君の挑戦を心から応援しています!
※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。