樟蔭高等学校は、100年以上の歴史と伝統を誇る大阪府東大阪市の私立女子高等学校です。「高い知性と豊かな情操を兼-備えた、聡明で心優しい女性の育成」を建学の精神に掲げ、社会で輝ける女性の育成を目指しています。長い歴史の中で培われた気品ある校風と、生徒一人ひとりの個性を大切にする教育が、樟蔭高等学校の大きな魅力と言えるでしょう。

多様な進路希望に対応するコース設定も、樟蔭高等学校の特長の一つです。国公立大学や難関私立大学を目指すコースから、看護・医療、児童教育、フードスタディ、身体表現といった専門分野の学びに特化したコースまで、自分の夢や目標に合わせた学びを選択できます。それぞれの分野で活躍するための専門知識やスキルを高校時代から深く学べる環境が整っています。

この記事では、そんな樟蔭高等学校について、受験生や保護者の方が知りたい偏差値やコース内容、学校生活の様子などを詳しくご紹介していきます。伝統ある女子校ならではの魅力や、在校生・卒業生からのリアルな声もお届けしますので、ぜひ志望校選びの参考にしてください。

樟蔭高等学校の基本情報

樟蔭高等学校の基本的な情報を以下の表にまとめました。

項目 内容
正式名称 樟蔭高等学校
公立/私立の別 私立
共学/男子校/女子校の別 女子校
所在地 〒577-8550 大阪府東大阪市菱屋西4-2-26
代表電話番号 06-6723-8185
公式サイトURL https://www.osaka-shoin.ac.jp/hs/

樟蔭高等学校の偏差値・難易度・併願校

樟蔭高等学校には複数のコースがあり、それぞれに目標とする進路が異なるため、偏差値もコースによって違いがあります。自分の学力や目指す将来像と照らし合わせて、どのコースが合っているか考えてみましょう。

コースごとの偏差値の目安は以下の通りです。

  • 国際教養コース:55

  • キャリア進学コース(総合進学):49

  • 看護系進学コース:49

  • 児童教育コース:49

  • フードスタディコース:49

  • 身体表現コース:49

同じくらいの偏差値の高校としては、東大谷高等学校(進学コース)や追手門学院大手前高等学校(特進コース)などが挙げられます。樟蔭高等学校は女子校であるため、併願校としては共学の私立高校や、他の女子校を選ぶ生徒が多いようです。主な併願校としては、山本高校、花園高校、布施高校、八尾翠翔高校などが挙げられています。

樟蔭高等学校に設置されている学科・コース

樟蔭高等学校では、生徒一人ひとりの夢や目標を実現するために、特色豊かなコースが用意されています。1年次はコース混合のクラスで視野を広げ、2年次から自分の興味や進路希望に合わせて専門的な学びを深めていくことができます。

  • 国際教養コース

    国公立大学や難関私立大学への進学を目指し、高いレベルの学力を養います。英語4技能の習得に力を入れており、将来グローバルに活躍したい人におすすめです。

  • 身体表現コース

    ダンスやバレエ、演劇など、身体を使ったパフォーマンスを専門的に学びます。表現力を磨き、芸術系の大学や専門学校への進学、プロとしての活躍を目指す人におすすめです。

  • 総合コース

    2年次に以下の4つのコースから自分の進路に合わせて選択します。

    • 総合進学コース:幅広い分野への進学に対応し、基礎学力を固めながら自分の可能性を探ります。大阪樟蔭女子大学への内部推薦も可能です。

    • 看護系進学コース:看護師や理学療法士など、医療分野の専門職を目指すための知識と心構えを学びます。病院実習や大学との連携授業も充実しています。

    • 児童教育コース:保育士や幼稚園・小学校の教員を目指し、子どもと関わる仕事に必要な知識や実践力を身につけます。

    • フードスタディコース:食に関する知識や調理技術を学び、栄養士やパティシエなどを目指します。

樟蔭高等学校の特色・校風

樟蔭高等学校は、「伝統と革新」「落ち着いた雰囲気」「個性の尊重」といったキーワードで表せる校風を持つ女子校です。100年以上の歴史の中で育まれた「樟蔭レッスン」と呼ばれる礼儀作法教育では、美しい振る舞いや正しい言葉づかいなどを学び、一人の女性としての品格を身につけます。

  • 宿題の量

    コースによって差があるようですが、特に進学を目指すコースでは、長期休暇中の補習や放課後講座など、学習サポートが手厚く、それに伴う課題も出される傾向があります。

  • 校則

    校則は、他の私立高校と比較して厳しいという声が多いようです。特に、スマートフォンの校内での使用は禁止されており、電源を切ってロッカーに保管するのが決まりです。頭髪についても厳しく、染髪やパーマは禁止されています。制服の着こなしに関しても、スカート丈などに細かい指導が入ることがあるようです。

  • 生徒たちの雰囲気

    女子校ならではの和気あいあいとした雰囲気で、穏やかな生徒が多いという口コミが見られます。一方で、気の強い生徒もいるという意見もあり、クラスやコースによって雰囲気は異なるようです。

  • アルバイト

    原則として禁止されていますが、やむを得ない事情がある場合は、申請すれば長期休暇中などに許可されることもあるようです。

  • 制服の評判

    大正時代から続く、3本線のセーラー服に深緑のネクタイが特徴の伝統的なデザインです。「清楚でかわいい」「一目で樟蔭とわかる」と、在校生や卒業生からの人気は高いようです。夏服は白、冬服は紺のセーラー服で、カーディガンはグレーと紺の2色があります。

  • 土曜授業

    土曜授業の有無に関する明確な情報は見つかりませんでしたが、進学コースでは補習などが行われることがあるようです。

樟蔭高等学校の部活動・イベント

樟蔭高等学校では、勉強だけでなく部活動や学校行事にも力を入れており、充実した高校生活を送ることができます。

部活動

運動部、文化部ともに活発に活動しています。特に、全国レベルで活躍する部活動が多いのが樟蔭高等学校の大きな特長です。

  • 運動部

    全国大会の常連であるバトントワリング部、新体操部、ダンス部をはじめ、ソフトテニス部やバスケットボール部なども強豪として知られています。体操部専用の体育館があるなど、施設も充実しています。

  • 文化部

    コーラス部や吹奏楽部、書道部などが活動しており、中高合同で活動している部もあります。

イベント

生徒が主体となって作り上げるイベントが多く、クラスの団結力が高まります。

  • 若葉祭(文化祭・体育祭)

    樟蔭中学校・高等学校合同で開催される最大のイベントです。体育祭と文化祭を合わせて「若葉祭」と称し、生徒たちの自治活動によって運営されます。クラス対抗の競技や発表があり、学校全体が一体となって盛り上がるようです。

  • 修学旅行

    高校2年次に北海道を訪れます。現地での体験学習やグループ散策などを通して、北海道の自然や文化、歴史を学びます。

  • コース独自の行事

    フードスタディコースの「木曽福島自然体験学習」や、児童教育コースの「KIDS ENGLISH」など、各コースの特色を活かした専門的な行事も用意されています。

  • 国際交流

    希望者を対象に、ニュージーランドへの3ヶ月以上の留学プログラムや、台湾への交流旅行などが実施されており、異文化に触れる貴重な機会となっています。

樟蔭高等学校の進学実績

樟蔭高等学校は、生徒一人ひとりの希望進路の実現に向けて、きめ細やかな進路指導とサポートを行っています。大阪樟蔭女子大学への内部推薦制度があるほか、指定校推薦枠も豊富で、国公立大学や難関私立大学への合格者も輩出しています。

  • 国公立大学

    お茶の水女子大学、広島大学、奈良女子大学といった国公立大学への合格実績があります。

  • 難関私立大学

    「関関同立」(関西大学、関西学院大学、同志社大学、立命館大学)へは、関西大学11名、同志社大学2名、立命館大学2名などの合格者が出ています。早稲田大学や法政大学、中央大学といった関東の難関大学への合格実績もあります。

  • その他

    系列の大阪樟蔭女子大学へ53名が進学しているほか、近畿大学、京都女子大学、同志社女子大学、武庫川女子大学など、様々な私立大学へ進学しています。看護医療系の大学や専門学校への進学者も多いです。

  • 進学サポート

    長期休暇中や放課後の補習・講座が充実しているほか、自習室も夜8時まで利用できるなど、学習環境が整っています。また、リクルート社提供の「スタディサプリ」を導入し、オンライン学習も積極的に活用しています。

樟蔭高等学校の特長・アピールポイント

樟蔭高等学校には、100年以上の歴史の中で培われた独自の魅力がたくさんあります。

  • 伝統の女子教育「樟蔭レッスン」

    建学の精神に基づき、「思いやりの心」「さわやかな挨拶」「正しい言葉づかい」「美しい振る舞い」などを日々の学校生活の中で身につける独自の教育プログラムです。社会に出てからも役立つ女性としての品格を養います。

  • 個性を伸ばす多様なコース設定

    国公立大学進学から、看護、教育、芸術、食の専門家まで、幅広い夢に対応するコースが魅力です。自分の「好き」や「得意」を深く探究できる環境が整っています。

  • 樟蔭スタイル(コース混合クラス)

    1年次は異なるコースの生徒が同じクラスで学びます。目標や興味の違う仲間と日常的に交流することで、多様な価値観に触れ、視野を広げることができます。

  • 全国レベルの強豪部活動

    バトントワリング部、新体操部、ダンス部などは全国大会で輝かしい成績を収めています。目標に向かって仲間と切磋琢磨する経験は、大きな自信と成長につながります。

  • 充実したグローバル教育

    ネイティブ教員による授業やオンラインでの海外姉妹校との交流、ニュージーランドへの長期留学など、英語力と国際感覚を養うプログラムが豊富に用意されています。

  • 豊富な指定校推薦枠

    一学年の生徒数に対し、約700もの指定校推薦枠があり、進路選択の幅が広いのも大きな強みです。

  • 最新のICT教育環境

    生徒一人ひとりがiPadを持ち、授業支援ツール「Google Classroom」を活用するなど、ICT教育を積極的に推進しています。令和6年度には、文部科学省の「高等学校DX加速化推進事業(DXハイスクール)」にも採択されています。

樟蔭高等学校の口コミ・評判のまとめ

在校生や卒業生からは、樟蔭高等学校での学校生活について様々な声が寄せられています。

  • 良い点

    • 「女子校なので、男子の目を気にせずのびのびと過ごせる」

    • 「先生方が親身に相談に乗ってくれる」

    • 「伝統ある制服がかわいい」

    • 「部活動が非常に盛んで、高いレベルで挑戦できる環境がある」

    • 「若葉祭(文化祭・体育祭)などの行事は、クラス一丸となって盛り上がり、とても楽しい」

    • 「駅からのアクセスが良く、通学に便利」

    • 「指定校推薦の枠が多く、進路の選択肢が広い」

  • 気になる点

    • 「校則が他の高校に比べて厳しいと感じる(特にスマホや服装)」

    • 「女子特有の人間関係で悩むことがある」という声も一部で見られます。

    • 「先生によっては指導方針にばらつきがある」という意見もあります。

    • 「施設が少し古い部分がある」という声も聞かれます。

アクセス・通学

樟蔭高等学校は、交通の便が非常に良い場所にあります。複数の駅から徒歩圏内なので、幅広いエリアから通学が可能です。

  • 最寄り駅からのアクセス

    • 近鉄奈良線「河内小阪駅」より徒歩約4〜6分

    • JRおおさか東線「JR河内永和駅」より徒歩約5〜8分

  • 通学エリア

    東大阪市内に限らず、大阪府の様々な地域、さらには奈良県、兵庫県、京都府、三重県、和歌山県といった広い範囲から生徒が通学しています。

樟蔭高等学校受験生へのワンポイントアドバイス

樟蔭高等学校は、100年以上の歴史を持つ伝統校で、落ち着いた環境の中でじっくりと自分自身と向き合いたい人にぴったりの学校です。礼儀作法を重んじる校風があるので、きちんとルールを守り、真面目に学校生活を送りたいと考えている生徒に特におすすめします。また、看護や教育、身体表現など、将来の夢が明確に決まっている人にとっては、専門的な学びを高校からスタートできる絶好の環境と言えるでしょう。

受験勉強においては、まずは基礎学力をしっかりと固めることが大切です。特に、専願での受験を考えている場合は、面接試験も重視される傾向があります。なぜ樟蔭高等学校で学びたいのか、入学してどんなことに挑戦したいのかを、自分の言葉でしっかりと伝えられるように準備しておきましょう。学校説明会やオープンスクールに積極的に参加して、先生方や在校生の雰囲気を直接感じてみることも、学校への理解を深め、モチベーションを高める上で非常に有効です。あなたの夢を、樟蔭高等学校で花開かせてください。応援しています!

※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。