横浜市立桜丘高等学校は、高いレベルでの大学進学を目指しながら、充実した学校生活も送りたいと考えている中学生にとって、非常に魅力的な選択肢の一つです。「進学指導重点校」として、生徒一人ひとりの学力を最大限に引き出すための手厚いサポート体制が整っているのが大きな特長です。

しかし、横浜市立桜丘高等学校の魅力は勉強だけではありません。部活動への加入率が非常に高く、多くの生徒が学業と両立させながら青春を謳歌しています。また、体育祭の代わりに行われる名物の「バレーボール大会」をはじめ、学校全体で盛り上がる行事がたくさんあり、仲間との絆を深める機会に恵まれています。

この記事では、そんな横浜市立桜丘高等学校について、偏差値や進学実績といった学習面はもちろん、校風や日々の生活、イベントの様子まで、皆さんが本当に知りたい情報を詳しく、そして分かりやすく解説していきます。この記事を読めば、きっと桜丘高校での3年間を具体的にイメージできるようになるはずです。

横浜市立桜丘高等学校の基本情報

まずは、学校の基本的な情報を確認しておきましょう。

項目 内容
正式名称 横浜市立桜丘高等学校
公立/私立の別 公立
共学/別学の別 共学
所在地 〒240-0011 横浜市保土ケ谷区桜ケ丘2-15-1
代表電話番号 045-331-5021
公式サイトURL https://www.edu.city.yokohama.jp/sch/hs/sakura/

横浜市立桜丘高等学校の偏差値・難易度・併願校

横浜市立桜丘高等学校の受験を考える上で、最も気になるのが学力レベルですよね。ここでは、偏差値や合格の目安について具体的に見ていきましょう。

複数の学習塾や情報サイトによると、横浜市立桜丘高等学校の偏差値は59から62程度とされています。これは神奈川県内の公立高校の中でも上位に位置し、学力レベルの高い生徒たちが集まる、いわゆる進学校と言えます。同じくらいの偏差値の高校としては、横浜平沼高校、市立南高校、市立戸塚高校などが挙げられます。

合格を勝ち取るためには、内申点と当日の学力検査の点数がどちらも重要になります。合格者の平均的な内申点は、中学2年生と3年生の9教科の成績を合計した135点満点中、115点前後が目安とされています。例えば、内申点が115点の場合、500点満点の学力検査では400点、つまり1教科あたり平均80点を目指す必要がある計算になります。内申点が高くても、当日の試験で高得点を取ることが求められる、レベルの高い戦いになることを覚えておきましょう。

横浜市立桜丘高等学校を第一志望にする場合、併願校として選ばれることが多いのは、横浜隼人高校、横須賀学院高校、日本大学高校、鶴見大学附属高校、横浜創英高校などです。これらの私立高校は、進学実績や立地の面から併願先として人気があります。

横浜市立桜丘高等学校に設置されている学科・コース

横浜市立桜丘高等学校には、基本的に「普通科」が設置されています。しかし、「普通科」と一言で言っても、生徒一人ひとりの興味や進路希望に合わせて、学びを深められる柔軟なカリキュラムが用意されているのが大きな特長です。

  • 普通科

    • 1年生では、全員が芸術科目(音楽・美術・書道から選択)以外は共通の科目を学び、高校での学習の基礎を固めます。2年生からは文系・理系の選択に加え、各自の進路希望に応じて多彩な選択科目の中から自分の時間割を組み立てていきます。3年生になると、さらに専門性の高い科目や大学受験に直結した演習科目が増え、志望校合格に向けて集中的に学習を進めることができます。選択科目には、「ファッション造形基礎」や「ビジュアルデザイン」といったユニークなものもあり、幅広い興味に応えています。

  • 教員養成講座~桜ACEプログラム~

    • 2023年度から始まった、将来、学校の先生を目指す生徒のための特別なプログラムです。希望者が3年間を通して履修するもので、教育に関する専門的な知識を学んだり、体験活動に参加したりすることができます。教育分野への強い関心がある生徒におすすめです。

横浜市立桜丘高等学校の特色・校風

横浜市立桜丘高等学校のスクールライフは、どのような雰囲気なのでしょうか。キーワードは「文武両道」「落ち着いた雰囲気」「真面目」です。

宿題の量は、学年や担当の先生によって差があるようですが、「かなり多い」と感じる生徒が多いようです。特に、長期休暇の課題は膨大で、計画的に進めないと大変だという声が聞かれます。この課題の多さが、高い学力を維持する一因とも言えるでしょう。

校則は、他の公立高校と比較して、やや厳しいと感じる部分があるかもしれません。特に特徴的なのはスマートフォンの扱いで、朝のホームルームから帰りのホームルームまで、教室の保管庫で預かる決まりになっているようです。また、頭髪については染髪やパーマは禁止、服装も指定の制服を正しく着用することが求められます。アルバイトについては明確な情報はありませんが、課題の多さや部活動への参加率の高さを考えると、両立は簡単ではないかもしれません。学校の公式な方針を確認することをおすすめします。

生徒たちの雰囲気は、「穏やかで真面目な人が多い」という評判です。派手に騒ぐというよりは、落ち着いた中で高校生活を楽しみたいという生徒に合っているようで、「しっとり青春」という言葉で表現する卒業生もいます。いじめは少ないという声が多く、安心して学校生活を送れる環境のようです。

制服は、2020年度にリニューアルされ、在校生や受験生から非常に人気があります。紺色のブレザータイプで、「爽やかで素敵」と評判です。大きな特徴は、性別に関わらずスカートとスラックス、リボンとネクタイを自由に組み合わせられる点で、生徒の多様性を尊重する学校の姿勢が表れています。

土曜授業の有無については、公式サイトなどで最新の情報を確認してください。

横浜市立桜丘高等学校の部活動・イベント

部活動

横浜市立桜丘高等学校の大きな魅力の一つが、非常に盛んな部活動です。全校生徒の約85%が何らかの部活動に加入しており、まさに「文武両道」を体現しています。運動部、文化部ともに充実しており、多くの部が県大会以上のレベルで活躍しています。

  • 吹奏楽部: 県内でも有数の強豪として知られ、東関東大会の常連校です。プロの音楽家から指導を受ける機会もあり、高いレベルで音楽に打ち込みたい生徒に最適な環境です。

  • 陸上競技部: 関東大会や全国大会への出場経験もある強豪部です。桜丘高校の部活動ではピンク色のウェアがよく使われますが、陸上部の全身ピンクのジャージは「ピンジャー」の愛称で親しまれています。

  • 弦楽部: NHK交響楽団のメンバーなど、著名な演奏家から直接指導を受ける機会がある、非常に恵まれた環境の部活動です。

  • 弓道部: 陸上部と同様に、全国大会や関東大会での活躍実績があります。

この他にも、サッカー部やハンドボール部、書道部なども活発に活動しており、自分の興味や目標に合わせて打ち込める部活動がきっと見つかるはずです。

イベント

勉強や部活動だけでなく、学校行事が非常に盛り上がるのも横浜市立桜丘高等学校の特色です。生徒たちが主体となって作り上げるイベントは、高校生活最高の思い出になります。

  • バレーボール大会: 桜丘高校で最も有名で、最も熱くなる行事です。一般的な体育祭の代わりに、初夏に開催されます。校庭に何面もバレーボールコートが作られる光景は圧巻で、その珍しさからテレビ番組で紹介されたこともあるほどです。クラス一丸となって練習に励み、当日は応援にも熱が入ります。

  • 桜高祭(おうこうさい): 秋に行われる文化祭です。各クラスや文化部が趣向を凝らした展示や発表、ステージパフォーマンスを繰り広げ、校内は大変な熱気に包まれます。ライブや演劇などで盛り上がり、外部からも多くの来場者があり、学校の活気を肌で感じることができます。

  • 修学旅行: 3年生の時に行われ、行き先は沖縄などが定番のようです。仲間との絆を深める貴重な機会となっています。この他にも、合唱コンクールなど、年間を通して様々な行事が企画されています。

横浜市立桜丘高等学校の進学実績

「進学指導重点校」である横浜市立桜丘高等学校は、その名にふさわしく、国公立大学や難関私立大学へ多数の合格者を輩出しています。ほとんどの生徒が4年制大学への進学を希望し、実際にその夢を叶えています。

2025年度の主な大学合格実績(既卒生含む)は以下の通りです。

  • 国公立大学: 合計75名

    • 主な合格大学: 横浜市立大学 (10名)、北海道大学 (4名)、横浜国立大学 (3名)、東京都立大学 (3名)、千葉大学 (1名)、筑波大学 (1名)など。

  • 難関私立大学:

    • GMARCH(学習院・明治・青山学院・立教・中央・法政)には、合計で318名が合格しています。特に法政大学 (142名)、立教大学 (78名) の合格者数が際立っています。

    • 早慶上理(早稲田・慶應義塾・上智・東京理科)には、合計で80名近くが合格しており、中でも早稲田大学 (19名)、東京理科大学 (44名) の実績が目立ちます。

こうした高い進学実績を支えているのが、学校の手厚い学習サポート体制です。朝7時から利用できる自習室は、定期テスト前や受験期には満席になるほど活用されています。また、先生方が長期休暇中に講習を開いたり、放課後に質問対応をしてくれたりと、生徒のやる気に全力で応えてくれる環境があります。さらに、横浜国立大学や横浜市立大学との高大連携プログラムもあり、大学での学びを早期に体験できる機会も設けられています。

横浜市立桜丘高等学校の特長・アピールポイント

他の高校にはない、横浜市立桜丘高等学校ならではの魅力をまとめました。

  • 「進学指導重点校」としての手厚いサポート体制

    • 朝早くから使える自習室、豊富な大学の過去問題集(赤本)、先生方による補習や講習、大学との連携プログラムなど、生徒の「学びたい」という気持ちを全力でバックアップする体制が整っています。

  • 学校全体が熱狂する名物「バレーボール大会」

    • 体育祭の代わりに行われるこのユニークなイベントは、桜丘高校の代名詞です。クラスの団結力を高め、高校生活で忘れられない思い出を作ることができます。

  • 活発な部活動と文武両道の校風

    • 約85%という高い部活動加入率が示す通り、多くの生徒が勉強と部活動を高いレベルで両立させています。全国レベルで活躍する部も多く、何かに打ち込みたい生徒にとって最高の環境です。

  • 生徒に大人気!選択肢が豊富な新制服

    • 2020年にリニューアルされた制服は、爽やかなデザインで非常に人気があります。性別に関係なくスラックスやネクタイを選べるなど、多様性を尊重した先進的な制服です。

  • 国際交流とグローバルな視野を育む機会

    • 横浜市立の高校としてグローバル人材の育成に力を入れており、ドイツのフランクフルトにある高校と姉妹校提携を結んでいます。海外への視野を広げるチャンスがあります。

  • 未来の先生を育てる「桜ACEプログラム」

    • 教員志望の生徒のために設けられた、3年間を通して学べる専門的なプログラムです。明確な目標を持つ生徒を早期から育成する、特色ある取り組みです。

横浜市立桜丘高等学校の口コミ・評判のまとめ

在校生や卒業生からは、学校生活について様々な声が寄せられています。良い点と気になる点を公平に見てみましょう。

  • 良い点

    • 「勉強も部活も行事も、すべてに全力で取り組める環境がある」という声が非常に多いです。文武両道を目指す生徒にとって、充実した3年間を送れるようです。

    • 「先生たちの面倒見が良く、進路相談にも親身になってくれる」と、学習面でのサポートの手厚さを評価する意見が目立ちます。

    • 「生徒は穏やかで真面目な人が多く、いじめも少ない印象」で、安心して学校生活に集中できるという口コミも多く見られます。

    • 「バレーボール大会や桜高祭などの行事が非常に盛り上がり、クラスの団結力が高まる」と、イベントの楽しさを挙げる声が多数あります。

    • 「新しくなった制服が可愛い、格好いい」と、制服への満足度は非常に高いようです。

  • 気になる点

    • 「宿題や課題の量が非常に多く、こなすのが大変」という声は、多くの口コミで共通して見られます。自主的な学習習慣が求められます。

    • 「校則が少し厳しめに感じられることがある」特に、日中のスマートフォン使用ができない点を不便に感じる生徒がいるようです。

    • 「先生によっては、生徒への対応に差があると感じる」という意見も一部で見られます。

    • 「学校が丘の上にあるため、駅から歩くと坂道が大変」というのは、通学する上で覚悟が必要な点のようです。

    • 「施設の一部に古さが感じられる」という指摘がある一方で、「市立高校なので施設が充実している」という声もあり、場所によって評価が分かれるようです。

アクセス・通学

横浜市立桜丘高等学校は横浜市のほぼ中央に位置し、複数の駅からアクセスが可能です。ただし、どの駅からも少し距離があり、最後は坂道を上ることになります。

  • JR横須賀線「保土ケ谷駅」から

    • 横浜市営バス(25・127・22系統)で約8分、「桜丘高校前」バス停下車すぐ。

    • 徒歩の場合は約25分。

  • 相鉄線「星川駅」から

    • 横浜市営バス(25・125系統)で約8分、「桜丘高校前」バス停下車すぐ。

    • 徒歩の場合は約15分~20分。

横浜市の中央部に位置するため、市内の幅広いエリアから生徒が通学しているようです。JR線と相鉄線が利用できるため、様々な地域からのアクセスが可能です。

横浜市立桜丘高等学校受験生へのワンポイントアドバイス

横浜市立桜丘高等学校への進学を考えている皆さん、目標に向かって頑張っていることと思います。この学校は、「勉強も学校生活も、どちらも本気で頑張りたい」と考える人に心からおすすめできる学校です。高い目標を持つ仲間たちと切磋琢磨しながら、部活動や学校行事で一生の思い出を作ることができるでしょう。

受験勉強においては、まず中学校の成績、つまり内申点をしっかりと確保することが大切です。日々の授業を大切にし、提出物をきちんとこなし、定期テストで高得点を取るという基本を徹底してください。その上で、横浜市立桜丘高等学校の入試では当日の学力検査の得点が非常に重視されます。5教科すべてで苦手分野を作らず、応用問題にも対応できる実力を養うことが合格への鍵となります。

横浜市立桜丘高等学校は、目的意識を持って努力できる生徒を待っています。皆さんの挑戦を心から応援しています!

※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。