島根県立浜田高等学校は、120年以上の歴史を誇り、名実ともに石見地域を代表する伝統校です。地域からは「石見の雄」として厚い信頼を寄せられ、多くの卒業生が社会の様々な分野で活躍しています。学問とスポーツの両方で高いレベルを目指す「文武両道」を掲げ、生徒一人ひとりが持つ可能性を最大限に引き出す教育を実践しているのが大きな魅力です。
この学校の特色は、なんといってもその活気にあります。県内トップクラスの進学実績を支える充実した学習環境はもちろんのこと、甲子園出場経験のある野球部を筆頭に、全国レベルで活躍する部活動が数多く存在します。生徒たちは日々の勉強に真剣に取り組む一方で、部活動や学校行事に情熱を注ぎ、充実した高校生活を送っています。
高校選びは、これからの自分の未来を考える大切な一歩です。このページでは、そんな浜田高等学校がどんな学校なのか、皆さんが本当に知りたい情報を、進学アドバイザーの視点から分かりやすくお伝えします。この記事を読んで、浜田高校での3年間を具体的にイメージし、あなたの夢に繋がる学校選びの参考にしてください。
浜田高等学校の基本情報
まずは、浜田高校の基本的な情報を確認しておきましょう。学校選びの第一歩として、所在地や連絡先は正確に把握しておくことが大切です。
項目 | 内容 |
正式名称 | 島根県立浜田高等学校 |
公立/私立の別 | 公立 |
共学/男女別の別 | 共学 |
所在地 | 〒697-0024 島根県浜田市黒川町3749 |
代表電話番号 | 0855-22-0042 |
公式サイトURL | https://www.hamakou.ed.jp/ |
浜田高等学校の偏差値・難易度・併願校
高校受験において、偏差値は志望校の難易度を知るための重要な指標です。ここでは、浜田高校の偏差値と、合格に向けてどのくらいの学力が必要になるのかを具体的に見ていきましょう。
浜田高等学校には「理数科」と「普通科」の2つの学科があり、それぞれで求められる学力レベルが異なります。
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理数科:偏差値 58
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普通科:偏差値 51〜52
理数科の偏差値58は、島根県内の公立高校の中でもトップクラスに位置します。松江北高校(普通科)と並ぶ高いレベルであり、合格するには高い学力が求められます。一方、普通科の偏差値51〜52は、大社高校や松江東高校など、県内の有力な進学校と同じくらいの難易度です。こちらも決して簡単に入れるわけではなく、しっかりとした受験対策が必要です。
合格に必要な内申点の目安としては、過去の合格者のデータを見ると、45点満点中30点台後半から40点以上を目指したいところです。特に理数科を目指す場合は、主要教科はもちろん、副教科でも高い評価を得て、40点以上の内申点を確保しておくことが望ましいでしょう。
島根県の公立高校入試では、基本的に1つの高校しか受験できません。そのため、浜田高等学校を第一志望にする場合、併願校としては私立高校を選ぶことになります。多くの受験生が併願先として選んでいるのは、同じ石見地区にある石見智翠館高等学校です。学力レベルや通学の利便性を考えても、有力な選択肢となるでしょう。
浜田高等学校に設置されている学科・コース
浜田高等学校には、全日制課程として2つの魅力的な学科が設置されています。それぞれの学科で学べる内容や目指す目標が異なるため、自分の興味や将来の夢に合わせて選ぶことが大切です。
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理数科
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どんなことを学ぶ場所か:数学や理科の専門科目をより深く、発展的に学ぶ学科です。課題研究や、東京の最先端科学技術施設を訪問する研修など、探究心を刺激する独自のプログラムが用意されています。
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どんな生徒におすすめか:理数系の科目が得意で、将来は国公立大学の理系学部や医学部、工学部などへの進学を強く希望している人におすすめです。
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普通科
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どんなことを学ぶ場所か:大学進学を目指すための幅広い知識と教養を身につける、学校の中心的な学科です。2年生からは文系・理系のコースに分かれ、それぞれの進路希望に合わせた専門的な学習を進めます。
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どんな生徒におすすめか:まだ将来の夢が具体的に決まっていない人や、文系・理系を問わず様々な大学への進路を考えている人におすすめです。
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浜田高等学校の特色・校風
浜田高校の校風をキーワードで表すなら、「文武両道」「質実剛健」「地域との連携」といった言葉がぴったりです。伝統を重んじながらも、新しい教育に挑戦する活気のある学校です。
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宿題の量:理数科を中心に、日々の課題や週末課題は多めに出される傾向があるようです。また、放課後や長期休暇中の補習・講習も充実しており、全体的に学習量は多いと言えるでしょう。自主的に学習に取り組む姿勢が求められます。
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校則:伝統校らしく、校則は比較的厳しいという声が多いようです。特に、スマートフォンは校地内での使用が原則禁止されており、保護者への連絡など、やむを得ない場合に限り決められた場所での使用が許可されています。服装に関しても、制服の着こなし(シャツを入れる、ボタンを留めるなど)が細かく定められており、頭髪の染色やパーマ、ピアスなどの装飾品も禁止されています。自由な校風を求める人にとっては、少し窮屈に感じるかもしれません。
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生徒たちの雰囲気:部活動加入率が非常に高く、生徒たちは勉強にも部活にも全力で取り組んでいます。挨拶の声が大きく、活気とエネルギーに満ち溢れているのが特徴です。真面目で目標意識の高い生徒が多いようです。
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アルバイト:校則で明確に禁止されているわけではありませんが、多くの生徒が部活動や補習に参加しているため、学業と両立してアルバイトをするのは時間的に難しいかもしれません。学校生活に集中することが推奨される雰囲気です。
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制服の評判:制服は、男子が紺のブレザーにネクタイとスラックス、女子が同じく紺のブレザーにリボンとスカートという、伝統的で落ち着いたデザインです。着こなしに関するルールは厳しいですが、品位があると捉える声もあります。
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土曜授業:毎週ではありませんが、「土曜特別講座」などが開講されており、希望者は土曜日も登校して学習に取り組むことができます。特に大学受験を控えた3年生にとっては、貴重な学習機会となっています。
浜田高等学校の部活動・イベント
浜田高校の「文武両道」を象徴するのが、活発な部活動と、学校全体が一体となって盛り上がるイベントです。
部活動
浜田高等学校には体育系18、文化系11の合計29もの部活動があり、これは石見地域で最も多い数です。部活動への加入率も非常に高く、放課後の校内は生徒たちの熱気で満ち溢れています。
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硬式野球部:学校の顔とも言える存在で、県内屈指の強豪として知られています。甲子園に何度も出場した実績を持ち、プロ野球選手も輩出していることから、学校全体の誇りとなっています。
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その他の運動部:体操部、ソフトテニス部、弓道部、陸上競技部なども強豪で、多くの部が中国大会や全国大会へ出場し、輝かしい成績を収めています。
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文化部:吹奏楽部や合唱部、放送部、自然科学部といった文化部も全国レベルで活躍しています。全国高等学校総合文化祭の常連であり、各種コンクールでも高い評価を得ています。
イベント
生徒たちの自主性や協調性を育む学校行事も、浜田高校の大きな魅力の一つです。
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浜高祭(はまこうさい):毎年、地域からも注目される学校最大のイベントです。文化祭と体育祭の2部構成で、大変な盛り上がりを見せます。
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体育祭:全校生徒が東西南北の4つのチームに分かれて競い合います。応援合戦や競技に全力で取り組む姿は圧巻で、生徒たちの団結力が一層深まります。
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文化祭:名物となっているのが、クラス対抗の合唱コンクール(通称MF:ミュージック・フェスティバル)です。各クラスが優勝を目指して練習に励み、美しいハーモニーを響かせます。
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修学旅行:仲間との絆を深め、見聞を広める大切な行事として実施されています。
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トークフォークダンス:普通科のユニークな取り組みで、地域の方々と対話をしながらフォークダンスを踊るというイベントです。世代を超えたコミュニケーション能力を育む貴重な機会となっています。
浜田高等学校の進学実績
「石見の雄」と呼ばれる浜田高等学校は、その名にふさわしい高い進学実績を誇っています。手厚い進路指導と生徒たちの努力が、輝かしい結果に結びついています。
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国公立大学:地元の島根大学や島根県立大学への進学者が多いのが特徴です。特に、最難関とされる島根大学医学部医学科へも毎年合格者を輩出しており、理数科の高い教育レベルがうかがえます。その他、岡山大学、山口大学、鳥取大学といった近県の国公立大学にも安定して合格者を出しています。
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難関私立大学:関西の難関私立大学群である「関関同立」(関西大学、関西学院大学、同志社大学、立命館大学)への進学者が非常に多いのも特色です。また、首都圏の「GMARCH」(学習院大学、明治大学、青山学院大学、立教大学、中央大学、法政大学)や、「早慶上理」(早稲田大学、慶應義塾大学、上智大学、東京理科大学)といった最難関私立大学へも合格者を送り出しています。
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その他の進路:多くの生徒が4年制大学への進学を目指しますが、短期大学や専門学校への進学、あるいは公務員や民間企業への就職など、多様な進路選択がなされています。
この高い進学実績を支えているのが、学校の充実した学習サポート体制です。生徒の学力に応じた「習熟度別授業」や、苦手科目を克服するための「学力補充講座」、さらに長期休暇中の「夏期講座」や「土曜特別講座」など、生徒一人ひとりの目標達成を後押しする仕組みが整っています。1年次から計画的に進路指導が行われ、生徒が安心して自分の未来を描けるようサポートしています。
浜田高等学校の特長・アピールポイント
他の高校にはない、浜田高等学校ならではの強みやユニークな取り組みをまとめました。
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独自の探究学習プログラム「HIRAKU」
総合的な探究の時間を使って行われる独自のプログラムです。地域の課題解決やキャリア教育に取り組み、これからの社会で必要とされる「人間力」を育みます。
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先進的な教育目標「DAViNCh Gs(ダヴィンチ・ゴールズ)」
「多様性」「主体性」「先見性」「協働性」「挑戦」の5つの資質・能力を育成するという学校独自の目標です。授業から部活動まで、すべての教育活動がこの目標に基づいてデザインされています。
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地域に根差した強力な連携体制
浜田市や地域の企業、大学などと連携する「HAMADA教育魅力化コンソーシアム」の中核校です。地域全体で生徒の学びを支える体制が整っており、社会とつながるリアルな学びの機会が豊富にあります。
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県内屈指の実績を誇る活気あふれる部活動
全国的に有名な野球部をはじめ、29もの部活動が活発に活動しています。高いレベルで文武両道を実践したい生徒にとって、最高の環境が用意されています。
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伝統と熱気が融合した学校祭「浜高祭」
東西南北に分かれて競う体育祭や、伝統の合唱コンクールは、生徒たちのエネルギーが爆発する一大イベント。地域でも有名で、学校全体の一体感と愛校心を育んでいます。
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医学部進学者も輩出する手厚い進学サポート
習熟度別授業や週末講座など、きめ細やかな学習支援体制が確立されています。その結果、国公立大学の医学部をはじめとする最難関大学への合格者を毎年輩出しています。
浜田高等学校の口コミ・評判のまとめ
在校生や卒業生からは、学校生活の様々な側面について多くの声が寄せられています。ここでは、ポジティブな口コミと、入学前に知っておきたい注意点を公平にご紹介します。
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良い点
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「文武両道が本当に実践できる学校。勉強も部活も本気でやりたい人には最高の環境」という声が最も多く聞かれます。
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「野球部が有名だが、他の部活も強く、学校全体に活気がある。行事も盛り上がるので楽しい」といった、学校生活の充実度を評価する意見も多いです。
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「先生方が熱心で、進路相談にも親身に乗ってくれる。補習なども充実していて、安心して勉強に集中できる」など、学習サポートの手厚さを評価する声も目立ちます。
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「地域の誇りと言われる学校で、卒業生であることにプライドが持てる」という、伝統校ならではの意見もあります。
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気になる点
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「校則が他校に比べて厳しいと感じる。特に、校内でスマホが使えないのは覚悟しておいた方がいい」という声は多く聞かれます。
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「自由な校風や、個性を尊重する雰囲気を求める人には、少し合わないかもしれない」という意見もあります。規律を重んじる文化が特徴です。
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「課題や小テスト、補習が多く、勉強はかなり大変。楽な高校生活を送りたい人には向かない」といった、学習量の多さに関する声も見られます。
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アクセス・通学
浜田高等学校への通学方法を確認しておきましょう。毎日通う場所だからこそ、アクセスは重要なポイントです。
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最寄り駅:JR山陰本線「浜田駅」
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駅からのアクセス:
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徒歩の場合:浜田駅南口から約13分〜15分です。
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バスの場合:石見交通の市内循環線に乗車し、「黒川大橋」バス停で下車。バス停から学校までは徒歩約4分〜5分です。
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浜田市の中心部に位置し、駅からのアクセスも良好なため、浜田市内全域はもちろん、江津市や益田市といった近隣の市や町からも多くの生徒が通学しているようです。
浜田高等学校受験生へのワンポイントアドバイス
ここまで読んでくれてありがとうございます。最後に、進学アドバイザーとして、浜田高等学校を目指す君たちにエールを送ります。
この学校は、「高い目標に向かって、真面目に努力を続けられる人」に特におすすめです。決められたルールの中で、勉強にも部活動にも全力で打ち込みたい、そんな熱い気持ちを持っているなら、浜田高等学校は君の期待に必ず応えてくれるでしょう。充実した3年間が待っています。
受験勉強では、5教科すべてで苦手を作らないことが大切です。基礎を徹底的に固め、どの科目でも安定して点数が取れるようにしましょう。特に理数科を目指す君は、数学と理科で他の受験生をリードできるくらいの力をつけておくと、大きな自信になります。浜田高等学校は、ただ学力が高いだけでなく、学校生活に主体的に参加し、仲間と協力できる生徒を求めています。日々の勉強を通して、「なぜそうなるのか?」を考える探究心も養っておくと、入学後の学びにもきっと繋がりますよ。頑張ってください!