秋田県立本荘高等学校への進学を考えている皆さん、こんにちは!由利本荘地域を代表する進学校として、100年以上の歴史と伝統を誇る本荘高校は、多くの生徒にとって憧れの場所だと思います。校舎へと続く「桜坂」は、春には満開の桜が皆さんを迎えてくれる美しい坂道ですが、同時に毎日の通学で登る少し急な坂でもあります。この坂道は、本荘高校での3年間そのものを象徴しているのかもしれません。挑戦の先には、美しい景色と大きな達成感が待っています。

本荘高校が掲げる校是は「右文尚武(ゆうぶんしょうぶ)」です。これは、学問(文)を尊び、スポーツや武道(武)を重んじる、いわゆる「文武両道」の精神を表しています。この言葉通り、生徒たちは高いレベルの学習に取り組みながら、部活動や学校行事にも全力で打ち込んでいます。活気と熱気に満ちたキャンパスで、充実した3年間を送ることができるでしょう。

高校選びは、これからの自分の未来を大きく左右する大切な決断です。このページでは、進学アドバイザーとして、秋田県立本荘高等学校がどんな学校なのか、偏差値や進学実績といったデータはもちろん、在校生や卒業生のリアルな声をもとに、その魅力と実態を詳しく、そして分かりやすく解説していきます。皆さんが「本荘高校で頑張りたい!」と思えるかどうか、じっくり考えてみてください。

秋田県立本荘高等学校の基本情報

まずは、本荘高校の基本的な情報を確認しておきましょう。学校選びの第一歩は、正確な情報を知ることから始まります。

項目 内容
正式名称 秋田県立本荘高等学校
公立/私立の別 公立
共学/別学 男女共学
所在地 〒015-8585 秋田県由利本荘市陣場岱6番地
代表電話番号 0184-22-0832
公式サイトURL http://www.honjo-h.akita-pref.ed.jp/

秋田県立本荘高等学校の偏差値・難易度・併願校

本荘高校を目指す上で、最も気になるのが偏差値や難易度ではないでしょうか。ここでは具体的な数字と、合格を勝ち取るためのポイントを解説します。

偏差値

  • 普通科:58

この偏差値は、秋田県内の公立高校の中では上位に位置します。同じくらいの偏差値の高校としては大館鳳鳴高等学校(普通科・理数科)があり、能代高等学校(普通科・理数科)や大曲高等学校(普通科)などが少し下のレベルの目安となります。

難易度と内申点の目安

本荘高校の合格を考える上で、偏差値と同じくらい、あるいはそれ以上に重要なのが「内申点」です。秋田県の公立高校入試は、2023年度から制度が変わり、中学1年生から3年生までの3年間の成績が評価対象となりました。特に注目すべきは、音楽、美術、保健体育、技術・家庭科といった実技4教科の評定が、主要5教科の2倍で計算される点です。

これはつまり、「受験は中3から」という考え方では通用しないということです。中学1年生の最初の定期テストから、全ての授業に真剣に取り組み、主要5教科だけでなく実技教科でも高い評価を得ることが、本荘高校合格への確実な道筋となります。日々の授業態度や提出物なども含め、3年間通して安定した成績を収めることが求められる、まさに「長距離走」のような入試制度と言えるでしょう。

主な併願校

秋田県の公立高校入試では、特色選抜と一般選抜が同日に行われるため、公立高校を複数併願することはできません。そのため、万が一に備えて私立高校を併願することが一般的です。本荘高校を受験する生徒の主な併願校としては、ノースアジア大学明桜高等学校が挙げられます。事前にしっかりと併願校についても検討し、受験戦略を立てておくことが大切です。

秋田県立本荘高等学校に設置されている学科・コース

本荘高校には、生徒一人ひとりの進路希望に対応するためのコースが用意されています。特に、理系の難関大学を目指す生徒にとって魅力的なクラスがあります。

  • 普通科(単位制)

    本荘高校の基本となる学科です。進学重視型の単位制を導入しており、2年生からは文系・理系のコースに分かれ、3年生ではさらに細かく進路希望に応じた科目選択が可能になります。幅広い大学受験に対応できるカリキュラムが組まれています。

  • 数理探究クラス(普通科内の特別クラス)

    国公立の難関大学や、医学部・歯学部・薬学部といった理系トップレベルの学部への進学を強力にサポートするために設置された、本荘高校の看板クラスです。1年生の秋に希望者を募集し、成績や学習意欲などを基に選考が行われ、2年生からクラスが正式にスタートします。このクラスでは、通常の授業に加えて、大学と連携した高度な授業や、博士号を持つ教員による特別授業など、探究的な学習活動が数多く行われます。秋田大学や秋田県立大学と連携し、大学レベルの実験や講義を体験できる「高大連携授業」は、知的好奇心を満たし、進路選択の視野を大きく広げてくれる貴重な機会です。将来、科学や医療の分野で活躍したいという強い意志を持つ生徒に最適な環境です。

秋田県立本荘高等学校の特色・校風

本荘高校の雰囲気は、一言でいえば「文武両道を本気で目指す、活気ある進学校」です。ここでは、口コミなどから見えてくるリアルな学校生活について詳しく見ていきましょう。

学校全体の雰囲気

キーワードで表すなら、「文武両道」「進学校」「伝統校」「活気がある」「規律と自由のバランス」といった言葉が当てはまります。100年以上の歴史が育んだ伝統を重んじつつ、生徒たちは日々の学習や部活動にエネルギッシュに取り組んでいます。

  • 宿題の量と学習ペース:学習量は多く、授業のペースも速いという声が多数聞かれます。特に、毎日の予習が前提となっているため、家庭での学習時間の確保が不可欠です。口コミでは「恐ろしい枚数のプリントが配られる」「毎日小テストがある」といった声もあり、大学進学に向けて高いレベルの学習が求められることがうかがえます。この厳しい環境が、生徒を大きく成長させる原動力にもなっています。

  • 校則(スマホ、服装など):校則は、規律を重んじつつも、生徒の自主性を尊重するバランスの取れたものと言えそうです。

    • スマホ:校内での使用は原則禁止で、校門を入る際に電源を切り、カバンにしまうというルールが徹底されています。学習に集中するための環境づくりが意識されています。

    • 服装・頭髪:制服があり、頭髪については式典などを除けば比較的自由ですが、髪染めやピアスなどは禁止されています。生徒の良識を信頼した校風と言えるでしょう。

  • 生徒たちの雰囲気:全体的に真面目で、学習意欲の高い生徒が多いようです。特に3年生になると、学年全体が受験モードに入り、「みんなで頑張る」という一体感が生まれます。一方で、進学校ならではの課題として、大学進学を目指す生徒とそうでない生徒との間に意識の差が生まれ、後者が少し肩身の狭い思いをすることがある、という指摘もあります。

  • アルバイト:進学校という特性上、学業に専念することが推奨されており、アルバイトは原則として認められていない傾向があります。詳細は学校に直接確認することをおすすめします。

  • 制服の評判:制服は、他校の生徒からも「おしゃれ」と評判が良いようです。毎日着るものだからこそ、デザイン性の高さは学校生活の満足度につながるポイントの一つです。

  • 土曜授業:土曜授業の有無については、年度によって変更される可能性があるため、学校説明会などで最新の情報を確認してください。

秋田県立本荘高等学校の部活動・イベント

「右文尚武」を掲げる本荘高校では、部活動や学校行事も学校生活の重要な柱です。

部活動

全校生徒の約90%が部活動に参加しており、非常に活気があります。運動部、文化部ともに充実しており、多くの部が県内トップレベルの実績を誇ります。

  • 特に有名な部活動

    • 端艇部(ボート部):本荘高校を象徴する部活動で、全国的な強豪として知られています。インターハイや国民スポーツ大会の常連であり、近年でも全国大会で準優勝を果たすなど、輝かしい実績を誇ります。U19日本代表選手を輩出したこともあり、多くの卒業生が大学でも競技を続けています。

    • 柔道部:端艇部と並ぶ強豪部です。県大会や東北大会での優勝は数知れず、毎年全国大会へ選手を送り出しています。厳しい練習の中で、心身ともに鍛え上げられます。

    • その他の部活動:硬式野球部や弓道部なども全国大会への出場経験があり、放送部が全国大会出場を決めるなど、様々な部で生徒が活躍しています。

イベント

生徒が主体となって作り上げる学校行事は、一生の思い出になります。

  • 玲瓏祭(れいろうさい):本荘高校の文化祭は「玲瓏祭」と呼ばれ、学校中が熱気に包まれる一大イベントです。特に、各クラスが趣向を凝らすクラスデコレーションは見応えがあり、準備期間からクラスの団結力が高まります。

  • 仮装パフォーマンス大会:玲瓏祭の中でも特に盛り上がるのが、クラスごとに動画を作成して競う「仮装パフォーマンス大会」です。テーマ設定から撮影、編集までを生徒たち自身で行うこの企画は、創造性や協調性を育む絶好の機会となっています。

  • その他の行事:運動会や修学旅行なども、仲間との絆を深める大切なイベントとして、生徒たちに楽しまれています。

秋田県立本荘高等学校の進学実績

本荘高校は、県内有数の進学校として、国公立大学を中心に高い進学実績を誇っています。

最新の大学進学実績

卒業生の多くが、東北地方を中心とした国公立大学や、首都圏の難関私立大学へと進学しています。

  • 国公立大学:地元の秋田大学、秋田県立大学をはじめ、東北大学、新潟大学、岩手大学、弘前大学などへの進学者が多数います。近年では、東北大学に6名の合格者を出すなど、難関大学への進学実績も伸びています。

  • 難関私立大学:東北学院大学や東北福祉大学といった地域の主要私立大学のほか、GMARCH(学習院大学、明治大学、青山学院大学、立教大学、中央大学、法政大学)や東京理科大学といった首都圏の難関大学にも毎年合格者を出しています。

  • その他の進路:4年制大学だけでなく、短期大学や専門学校への進学、さらには公務員として就職する生徒へのサポートも手厚く、多様な進路希望に対応しています。

進学実績を支える取り組み

高い進学実績は、学校全体の手厚いサポート体制によって支えられています。前述の「数理探究クラス」によるハイレベルな教育はもちろんのこと、熱心な先生方による進路指導、放課後や長期休暇中の補習・講習、大学の指定校推薦枠の確保など、生徒一人ひとりの目標達成を後押しする仕組みが整っています。また、「合格体験を聴く会」や各学年での進路講演会などを通じて、生徒の学習意欲を高める工夫も行われています。

秋田県立本荘高等学校の特長・アピールポイント

他の高校にはない、本荘高校ならではの強みや魅力をまとめました。

  • 独自の「数理探究クラス」による高度な理系教育

    大学と直接連携した授業を通じて、将来の科学者や医療人を育てるための特別なプログラムが用意されています。理系の難関大学を目指す生徒にとって、これ以上ない環境です。

  • 「右文尚武」を体現する全国レベルの部活動

    90%という高い部活動加入率を誇り、特に端艇部や柔道部は全国の舞台で常に上位を争う実力を持っています。勉強と部活動の両方で頂点を目指せる環境が整っています。

  • 地域トップクラスの国公立大学進学実績

    秋田大学や東北大学をはじめとする国公立大学へ、毎年安定して多くの合格者を輩出しています。地域からの信頼が厚い、確かな進学校です。

  • 生徒が主役の活気あふれる学校行事

    名物の「玲瓏祭」をはじめ、生徒たちが主体となって作り上げるイベントは非常に盛り上がります。仲間との一体感を感じながら、最高の高校生活の思い出を作ることができます。

  • 「桜坂」が象徴する美しく豊かな学習環境

    校舎へと続く桜並木の坂道は、本荘高校のシンボルです。四季折々の自然を感じながら通学する毎日は、感受性を豊かにし、心に残る原風景となるでしょう。

  • 生徒の自主性を重んじる、規律と自由のバランス

    厳しい学習環境の中にも、服装などで生徒の自主性を尊重する側面があります。大人としての自覚を促し、自律した人間を育てる校風です。

秋田県立本荘高等学校の口コミ・評判のまとめ

ここでは、在校生や卒業生から寄せられた様々な声を、良い点と気になる点に分けて公平にご紹介します。

良い点

  • 先生のサポートが手厚い:「進路相談に熱心に乗ってくれる」「質問に行くと丁寧に教えてくれる」など、大学受験を支える先生方の熱意を評価する声が非常に多いです。

  • 行事が楽しく、クラスの団結力が強い:「玲瓏祭は本当に楽しい」「行事を通して友達が増え、クラスが一つになる」といった、学校行事への満足度は非常に高いようです。

  • 勉強に集中できる環境:「周りのレベルが高く、自分も頑張ろうと思える」「3年生の時の『勉強するぞ』という空気はすごかった」など、切磋琢磨できる環境が魅力だと感じる生徒が多いです。

  • 卒業生としての誇り:「厳しい3年間だったけど、卒業して本当に良かったと思える学校」「誇れる母校です」という、学校への愛着を示す声が目立ちます。

  • 制服やキャンパスが魅力的:「制服が可愛いと評判」「自然が豊かで落ち着く」といった、日々の学校生活を彩る要素も高く評価されています。

気になる点

  • 学習の負担が大きい:「宿題や課題の量がとにかく多い」「予習が大変で寝不足になる」など、学習面の厳しさを指摘する声が最も多く聞かれます。相当な覚悟が必要かもしれません。

  • 「自称進学校」的な側面:「課題の量で管理されている感じがする」「先生によって授業の分かりやすさに差がある(先生ガチャ)」といった、指導の質に対する厳しい意見も見られます。

  • 上位層とそれ以外の差:「進学実績を出す上位層の生徒には手厚いが、そうでない生徒は置いていかれがち」という、進路によるサポートの差を感じるという声もあります。

  • 精神的な強さが求められる:「メンタルが弱いとつらいかもしれない」という口コミがあるように、高い目標と厳しい環境についていくための精神的なタフさが求められるようです。

  • 一部の生徒の未熟さ:どの学校にも言えることですが、「SNSでのトラブルがあった」「一部の生徒が騒がしい」といった、集団生活における課題を指摘する声も散見されます。

アクセス・通学

本荘高校への通学は、多くの生徒にとって毎日の小さな冒険です。

  • 最寄り駅:JR羽越本線「羽後本荘駅」

  • 駅からのアクセス

    • 徒歩:約20分〜25分。最後の「桜坂」の上りが特徴です。

    • バス:羽後交通バス「県立大学行き」などに乗車し、約7分。「県立大学入口」や「本荘高校」バス停で下車するのが便利です。

  • 通学エリア:由利本荘市内やにかほ市など、広いエリアから生徒が通学しています。羽後本荘駅からは自転車を利用して坂の麓まで来る生徒も多く見られます。自動車での送迎も可能ですが、朝夕は混雑するため、交通ルールを守り、近隣の迷惑にならないよう配慮が求められています。

秋田県立本荘高等学校受験生へのワンポイントアドバイス

ここまで読んでくれてありがとうございます。最後に、進学アドバイザーとして、本荘高校を目指す皆さんへ応援メッセージを送ります。

秋田県立本荘高等学校は、「高い目標に向かって、仲間と切磋琢磨しながら本気で頑張りたい」という強い意志を持つ君にこそ、おすすめしたい学校です。楽な高校生活ではないかもしれません。しかし、厳しい学習や部活動、そしてあの「桜坂」を毎日登りきった先には、学力だけでなく、人間としての大きな成長と、一生涯の友人が待っているはずです。

本荘高校の合格を勝ち取るための最大の鍵は、「中学3年間、すべての教科に全力で取り組むこと」です。秋田県の入試制度では、中1からの内申点が重要視され、特に実技教科の配点が高いことを忘れないでください。ペーパーテストの勉強だけでなく、音楽や体育の授業も、提出物も、一つひとつを大切にすることが合格への一番の近道です。皆さんの挑戦を心から応援しています!

※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。