岩手県立葛巻高等学校は、豊かな自然に囲まれた葛巻町にある、地域に根ざした温かい雰囲気の学校です。創立77年以上の歴史を持ち、「ミルクとワインとクリーンエネルギーの町」として知られる葛巻町で、地域全体が生徒一人ひとりの成長を応援しています。葛巻高等学校では、生徒が主体的に学ぶ「探究活動」に力を入れており、町の未来を考えるプロジェクトなどを通じて、社会で活躍できる力を育んでいます。

この学校の大きな魅力は、なんといっても地域との強いつながりです。町が運営する無料の学習塾や、全国から生徒を受け入れる「くずまき山村留学制度」など、ユニークな取り組みが充実しています。 生徒たちは、地域の人々と交流しながら、机の上の勉強だけでは得られない貴重な経験を積むことができます。

この記事では、そんな葛巻高等学校の偏差値や気になる口コミ、学校生活の様子などを、進学アドバイザーの視点から詳しく解説していきます。自然豊かな環境で、地域の人々と触れ合いながら、自分だけの高校生活を送りたいと考えている中学生や保護者の方は、ぜひ最後まで読んでみてください。

葛巻高等学校の基本情報

葛巻高等学校の基本的な情報を表にまとめました。

項目 内容
正式名称 岩手県立葛巻高等学校
公立/私立の別 公立
共学/男子校/女子校の別 男女共学
所在地 〒028-5402 岩手県岩手郡葛巻町葛巻第5地割178番地1
代表電話番号 0195-66-2624(事務室) / 0195-66-2253(職員室)
公式サイトURL https://www2.iwate-ed.jp/kuz-h/

葛巻高等学校の偏差値・難易度・併願校

葛巻高等学校の入試に関する情報です。偏差値はあくまで目安として参考にしてください。

葛巻高等学校には普通科が設置されており、偏差値は38程度とされています。岩手県内の高校の中では、比較的入学しやすい難易度と言えるでしょう。同じくらいの偏差値の高校としては、県内各地の公立高校が挙げられます。

合格に必要な内申点の目安については、具体的な点数は公表されていませんが、日々の授業に真面目に取り組み、中学校での基礎学力をしっかりと身につけておくことが大切です。岩手県の公立高校入試では、学力検査と内申点の両方が評価されるため、バランスの取れた学習が求められます。

岩手県の高校入試制度では、公立高校同士の併願は基本的にできません。そのため、葛巻高等学校を第一志望とする場合、併願校は私立高校から選ぶことになります。近隣のエリアでは、盛岡市内の私立高校などが主な併願先として考えられます。

葛巻高等学校に設置されている学科・コース

葛巻高等学校には、普通科の中に進路希望に応じた2つのコースが1年生から設置されています。

  • Aコース

    • どんなことを学ぶ場所か:主に就職や専門学校への進学を目指す生徒向けのコースです。簿記やビジネス基礎、情報処理といった商業系の専門科目を重点的に学びます。 地域の事業者と連携した商品開発など、実践的な学習に取り組めるのが特長です。

    • どんな生徒におすすめか:高校卒業後、すぐに社会で活躍したいと考えている人や、専門的なスキルを身につけて希望の専門学校に進みたい人におすすめです。

  • Bコース

    • どんなことを学ぶ場所か:大学や短期大学、医療系の専門学校への進学を目指す生徒向けのコースです。国語・数学・英語の授業時間数が多く設定されており、大学受験に対応できる学力を養います。 国公立大学への進学者も輩出しています。

    • どんな生徒におすすめか:高校でしっかりと学力を伸ばし、大学進学を目指したい人におすすめです。先生方のサポートを受けながら、目標に向かって学習に集中できる環境です。

葛巻高等学校の特色・校風

葛巻高等学校は、「地域に根ざしたアットホームな学校」という言葉がぴったりの校風です。生徒数が比較的少ないため、先生と生徒の距離が近く、一人ひとりへのサポートが手厚いのが特徴です。

  • 校風をキーワードで表現

    • 地域密着、アットホーム、探究学習、文武両道

  • 宿題の量

    • 宿題の量は標準的という声が多いようです。進学を目指すBコースでは、日々の予習復習が重要になります。

  • 校則

    • 校則は、一般的な公立高校の範囲内と言えるでしょう。礼儀や挨拶を重んじる指導が行われています。 夜間の外出は21時までと定められています。 アルバイトは原則として長期休業中のみ可能で、許可制となっています。

  • 生徒たちの雰囲気

    • 生徒は真面目で落ち着いた雰囲気です。山村留学生として全国から集まる生徒もおり、多様なバックグラウンドを持つ仲間と刺激し合える環境です。

  • 制服

    • 制服は、男子が黒の詰襟学生服、女子が紺のブレザーにスカートです。伝統的なデザインで、落ち着いた印象です。

  • 土曜授業

    • 土曜授業は基本的にありませんが、進学希望者向けの休日学習会などが開かれることがあります。

葛巻高等学校の部活動・イベント

部活動

葛巻高等学校では、多くの生徒が部活動に加入し、文武両道を目指して活発に活動しています。

運動部では、特に陸上競技部が東北大会に出場するなど、高いレベルで活躍しています。 また、バレーボール部や野球部なども熱心に活動しています。文化部では、郷土芸能部が地域のイベントなどで活躍しており、特色ある部活動の一つです。 生徒数が少ないながらも、多様な部活動があり、生徒たちはそれぞれの興味に合わせて活動を楽しんでいます。

イベント

葛巻高等学校では、生徒が主体となって企画・運営する学校行事が多く、学校全体で盛り上がります。

  • 葛高祭(文化祭)

    • 毎年秋に開催される文化祭は、クラスごとの企画や文化部の発表などで大変盛り上がります。 地域住民も訪れる、学校の一大イベントです。

  • クラスマッチ

    • 年に1回、球技を中心としたクラス対抗のスポーツ大会が行われます。 クラスの団結力を高める良い機会となっています。

  • 修学旅行

    • 2年生の秋に実施され、関西方面などを訪れることが多いようです。 仲間との絆を深める貴重な思い出となります。

  • 予餞会(よせんかい)

    • 卒業する3年生を送り出す会で、在校生による心のこもった出し物が行われます。

葛巻高等学校の進学実績

葛巻高等学校は、生徒一人ひとりの進路希望に合わせた丁寧な指導で、多様な進路実績を上げています。

国公立大学では、岩手大学などの地元の大学への進学実績があります。 私立大学では、富士大学などへの進学者がいます。

大学進学だけでなく、医療系の専門学校や公務員、民間企業への就職など、幅広い分野で卒業生が活躍しています。 特に、Aコースでは地域の企業と連携した実践的な学びを通じて、地元就職に強いのが特徴です。

進学実績を支える取り組みとして、町が運営する無料の「葛巻町学習塾」が学校の敷地内に設置されており、生徒は個別指導形式で学習サポートを受けることができます。 このような手厚いサポート体制が、生徒たちの希望進路実現につながっています。

葛巻高等学校の特長・アピールポイント

葛巻高等学校には、他の高校にはないユニークな魅力がたくさんあります。

  • 地域と一体となった教育

    • 町内の3つの中学校と連携した「連携型中高一貫教育」を実施しており、中高6年間を見通した継続的な指導を行っています。

  • 全国から生徒が集まる「くずまき山村留学制度」

    • 葛巻町が親代わりとなり、全国から高校生を受け入れる制度です。 留学生は専用の寄宿舎で生活しながら、地域の自然や文化に触れることができます。

  • 町営の無料学習塾

    • 学校の敷地内に町が運営する無料の学習塾があり、生徒は放課後などに個別指導を受けることができます。

  • 生徒主体の探究活動「葛高ミライノカタチプロジェクト」

    • 生徒が自ら葛巻町の課題を見つけ、解決策を探る探究活動に力を入れています。 この活動を通じて、主体性や課題解決能力を養います。

  • 充実した町の支援体制

    • スクールバスの運行や制服購入費の補助、資格試験受験料の補助など、葛巻町から手厚い経済的支援を受けられます。

  • 海外研修プログラム

    • 希望者は約10日間のドイツ研修に参加することができます。 ホームステイや現地の学校体験など、貴重な国際交流の機会となっています。

  • キャリア教育の充実

    • 地域の事業者と連携した商品開発やインターンシップなど、実践的なキャリア教育が評価され、「キャリア教育優良学校」として文部科学大臣表彰を受賞しています。

葛巻高等学校の口コミ・評判のまとめ

葛巻高等学校に関する口コミをまとめました。

  • 良い点

    • 「先生方が親身になって相談に乗ってくれる」「生徒数が少ないので、先生の目が行き届きやすい」といった、サポートの手厚さを評価する声が多く見られます。

    • 「山村留学で全国から来た友達と交流できて視野が広がった」「地域の人たちが温かく、学校行事も一緒に盛り上げてくれる」など、地域とのつながりを魅力に感じる意見も多いです。

    • 「無料の町営塾があるので、勉強で分からないことがあっても安心」「進学や就職など、一人ひとりの進路に合わせた指導をしてくれる」という進路サポートへの満足度も高いようです。

  • 気になる点

    • 「交通の便があまり良くない」「学校の周りにお店が少ない」といった、立地に関する意見があります。 スクールバスは運行されていますが、遠方からの通学には少し不便を感じるかもしれません。

    • 「生徒数が少ないため、部活動の種類が限られる」「委員会の掛け持ちをすることがある」といった、小規模校ならではの点も挙げられています。

アクセス・通学

葛巻高等学校へのアクセス方法です。

  • 最寄りバス停

    • ジェイアールバス東北 平庭高原線「葛巻高校前」バス停下車すぐ

多くの生徒は、葛巻町内や近隣の市町村からスクールバスを利用して通学しています。 また、「くずまき山村留学制度」を利用する生徒は、学校から徒歩10分ほどの場所にある寄宿舎から通っています。

葛巻高等学校受験生へのワンポイントアドバイス

葛巻高等学校を目指す皆さんへ、進学アドバイザーとして応援メッセージを送ります。

葛巻高等学校は、豊かな自然の中で、地域の人々に見守られながら、のびのびと高校生活を送りたい人に特におすすめの学校です。少人数教育ならではの温かい雰囲気の中で、先生や仲間と深く関わりながら、自分のペースで学習や部活動に打ち込むことができます。特に、地域活性化や探究学習に興味がある人にとっては、他ではできない貴重な経験ができる最高の環境でしょう。

受験勉強においては、まずは中学校の授業内容をしっかりと理解し、基礎学力を定着させることが最も重要です。苦手科目がある場合は、早めに克服しておきましょう。また、葛巻高等学校は面接も実施されるため、なぜこの学校で学びたいのか、高校でどんなことに挑戦したいのかを、自分の言葉で伝えられるように準備しておくことが大切です。学校の特色である探究活動や山村留学制度などに関心があることをアピールできると良いでしょう。

皆さんの挑戦を心から応援しています!

※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。