大阪府で最も長い歴史を持つ工業高校、それが都島工業高等学校です。「都工(みやこう)」の愛称で知られ、1907年の創立以来、多くの卒業生を産業界をはじめとする様々な分野へ送り出してきました。専門的な知識や技術を身につけたい、将来はものづくりの世界で活躍したい、そんな夢を持つ中学生にとって、都島工業高等学校は非常に魅力的な選択肢の一つとなるでしょう。
都島工業高等学校の基本情報
都島工業高等学校の偏差値・難易度・併願校
学科ごとの偏差値(目安) 電気電子工学科:52 機械科・機械電気科:50 建築科・都市工学科:50 理数工学科:51〜53程度
難易度の目安
大阪府内の公立高校の中では中堅レベルに位置します。合格のためには、中学校の内申点は5段階評価で平均3.5〜4程度、当日の学力検査では5教科合計で半分以上の得点を目指したいところです。もちろん、専門学科であるため、理科や数学、技術・家庭科といった教科に興味・関心が高いことが重要になります。 主な併願校(私立)
都島工業高等学校を受験する生徒の多くは、以下のような私立高校を併願校として検討する傾向があります。 大阪産業大学附属高等学校 大阪電気通信大学高等学校 常翔学園高等学校 興國高等学校 上宮高等学校
都島工業高等学校に設置されている学科・コース
機械科
ものづくりの基本となる機械加工や設計(CAD)、ロボット製作などを学びます。機械いじりが好き、将来はメーカーなどで活躍したい人におすすめです。 機械電気科
機械と電気、両方の技術を総合的に学びます。自動販売機のような、機械と電気が融合した「メカトロニクス」分野に興味がある人におすすめです。 電気電子工学科
電気エネルギーや通信、コンピュータ制御などを幅広く学びます。私たちの生活に欠かせない電気のエキスパートを目指したい人におすすめです。 建築科
快適な住まいや建物の設計・施工について学びます。将来、建築士やインテリアデザイナーとして活躍したいという夢を持つ人におすすめです。 都市工学科
道路や橋、公園など、人々が安全で快適に暮らすための「まちづくり」について学びます。測量や土木技術に興味があり、社会の基盤づくりに貢献したい人におすすめです。 理数工学科
工業分野の基礎に加え、大学進学を視野に入れた理数系の科目を重点的に学びます。工業系の知識を活かして、国公立大学や難関私立大学の理工学部を目指したい人におすすめです。
都島工業高等学校の特色・校風
校風のキーワード 質実剛健: 真面目で、目標に向かってこつこつと努力する生徒が多いようです。専門性の尊重: 各学科の専門分野に誇りを持ち、互いに学び合う雰囲気があります。面倒見が良い: 先生方が生徒一人ひとりの進路実現に向けて、親身にサポートしてくれるという声が多く聞かれます。
リアルな学校生活 校則: 全体的に見ると、標準的な校則のようです。頭髪については、染色や脱色、奇抜な髪型は禁止されています。スマートフォンは校内での無断使用は禁止されており、電源を切っておく必要があります。生徒たちの雰囲気: 専門的な目標を持った生徒が集まっているため、落ち着いた雰囲気の中で学習に集中できる環境のようです。工業高校という特性上、男子生徒の割合が高いですが、女子生徒も各分野で活躍しています。アルバイト: 原則として禁止されていますが、家庭の事情など、やむを得ない場合は学校に申請し、許可を得ることで可能になるようです。制服: 男子は一般的な学ラン、女子はブレザーです。特にデザイン性が高いという口コミは多くありませんが、きちんと着こなすことで清潔感があるとされています。宿題の量: 学科や選択コースによって差があるようですが、専門的な実習やレポート課題など、一般的な普通科高校とは違った形での課題が出されることが多いようです。
都島工業高等学校の部活動・イベント
部活動
運動部
ラグビー部や空手道部などが、近畿大会や全国大会に出場するなど、高い実績を誇っています。その他にも、サッカー部、野球部、バスケットボール部など、多くの生徒が汗を流しています。 文化部
文化部では、全国高校生ものづくりコンテストで活躍する部や、各種資格取得を目指す部など、工業高校ならではの活動が目立ちます。例えば、メカトロニクス研究同好会などのユニークな活動もあります。また、吹奏楽部やフォークソング同好会など、音楽系の部活動も楽しめます。
イベント
都工祭(文化祭・体育祭)
都工祭は、文化祭と体育祭が連続して開催される、学校最大の一大イベントです。文化祭では、各学科が日頃の学習成果を発表する展示や、ものづくり体験コーナーなど、工業高校ならではの企画が満載です。体育祭では、学科対抗の応援合戦が名物となっており、各科が一体となって優勝を目指す姿は圧巻です。 修学旅行
修学旅行は、生徒たちにとって忘れられない思い出となるイベントの一つです。行き先は年度によって異なりますが、仲間との絆を深める貴重な機会となっています。 その他
この他にも、球技大会や芸術鑑賞会など、年間を通じて様々な行事が企画されています。
都島工業高等学校の進学実績
大学進学実績
専門知識をさらに深めるため、多くの生徒が大学へ進学します。特に、工業系の大学への進学に強みを持っています。 国公立大学: 大阪大学、大阪公立大学、大阪教育大学、北見工業大学など、毎年国公立大学への合格者を輩出しています。難関私立大学: 関西大学、同志社大学、立命館大学といった「関関同立」にも合格実績があります。その他進学者が多い大学: 特に大阪工業大学へは毎年50名以上、大阪電気通信大学へは30名以上が進学しており、強いつながりがあることがうかがえます。近畿大学や摂南大学への進学者も多数います。
就職
就職希望者の多さも都島工業高校の特色です。卒業生の約半数が就職の道を選びます。 関西電力、JR西日本、クボタ、大阪ガス、近畿日本鉄道など、大手優良企業からの求人が多く、高い就職率を誇ります。学校で身につけた専門知識と技術、そして取得した資格が、企業から高く評価されています。
進路サポート
推薦入試説明会や就職希望者向けの面接練習など、早期からきめ細やかな進路指導が行われています。大学進学希望者向けには、ハイレベル補習なども実施されているようです。
都島工業高等学校の特長・アピールポイント
100年以上の歴史と伝統: 1907年創立の大阪府で最も歴史のある工業高校で、産業界で活躍する多くの卒業生を輩出しています。6つの専門学科から選べる: 機械、電気、建築、都市工学、そして大学進学を目指す理数工学まで、幅広い分野から自分の興味に合わせて専門性を追求できます。抜群のアクセス: Osaka Metro谷町線「都島」駅から徒歩1分という、通学に非常に便利な立地です。高い資格取得率: 在学中に様々な国家資格や検定に挑戦できる手厚いサポートがあり、その実績は全国的にも高く評価されています。多様な進路実現: 国公立大学への進学から、大手企業への就職まで、生徒一人ひとりの夢を叶えるための多彩な進路実績があります。スーパーサイエンスハイスクール(SSH)の指定経験: 過去には文部科学省からSSHの指定を受けるなど、先進的な理数系教育に取り組んできた実績があります。活気あふれる「都工祭」: 学科の専門性を活かした文化祭の展示や、名物の応援合戦で盛り上がる体育祭は、学校生活一番の思い出になります。
都島工業高等学校の口コミ・評判のまとめ
良い点 「専門的な知識が身につき、将来の夢が明確になった」という声が非常に多いです。 「資格取得に向けて先生が熱心に指導してくれるので、たくさんの資格が取れた」といった、サポートの手厚さを評価する意見も目立ちます。 「就職に強い。大手企業からの求人が多く、先生方のサポートも手厚い」という、進路に関する安心感を挙げる声も多数あります。 「同じ目標を持つ仲間と出会え、充実した学校生活が送れた」という、友人関係の良さについての口コミも見られます。
気になる点 「工業高校なので、どうしても女子生徒の数が少ない」という点は、女子生徒からよく聞かれる意見です。 「校舎や施設が少し古い部分がある」という口コミもありますが、実習に必要な設備は整えられています。 「専門科目の勉強は、予習・復習が欠かせず、楽ではない」といった、学習内容の大変さに関する声もあります。 「校則が少し厳しいと感じる部分もある」特にスマートフォンの使用に関しては、もう少し自由にしてほしいという意見が見られます。
アクセス・通学
最寄り駅からのアクセス Osaka Metro 谷町線「都島」駅 :4番出口から徒歩約1分と、駅のすぐそばです。JR大阪環状線「桜ノ宮」駅 :東口から徒歩約12分です。
通学エリア
アクセスの良さから、大阪市内全域はもちろん、府内の様々なエリアから生徒が通学しています。JRと地下鉄が利用できるため、広範囲からの通学が可能です。
都島工業高等学校受験生へのワンポイントアドバイス