未来の技術者や研究者を目指す君へ、特別な選択肢の一つとして輝くのが香川高等専門学校詫間キャンパスです。ここは、単なる高校ではなく、中学卒業後すぐに専門的な技術の世界へ飛び込み、5年間の一貫教育を通じて情報通信やエレクトロニクスのプロフェッショナルを育てる場所。普通の高校生活とは一味も二味も違う、刺激的な毎日が待っています。

「高専」という進路は、15歳で将来の道を大きく決める、とても重要な決断です。だからこそ、香川高等専門学校がどんな場所で、何を学べて、どんな未来が拓けるのかを深く知ることが大切になります。この学校は、特定の分野に強い情熱を持ち、早くから専門知識を身につけたいと願う生徒にとって、最高の環境となるでしょう。

この記事では、偏差値や入試の難易度から、専門的な学科の内容、在校生が語るリアルな学校生活、そして卒業後の輝かしい進路まで、あらゆる情報を分かりやすく解説していきます。あなたにとって、ここが本当に目指すべき場所なのか、じっくり読み進めながら一緒に考えていきましょう。

香川高等専門学校詫間キャンパスの基本情報

まずは、学校の基本的な情報を確認しておきましょう。問い合わせや学校見学の際に役立ちます。

項目 内容
正式名称 独立行政法人国立高等専門学校機構 香川高等専門学校
区分 国立
男女別 共学
所在地 〒769-1192 香川県三豊市詫間町香田551
代表電話番号 0875-83-8506
公式サイト https://www.kagawa-nct.ac.jp/

香川高等専門学校詫間キャンパスの偏差値・難易度・併願校

香川高等専門学校詫間キャンパスへの合格を目指す上で、どのくらいの学力が必要なのか、具体的なデータを見ていきましょう。

偏差値は、学科によって多少の差はありますが、おおむね61〜63とされています。これは香川県内の高校と比較すると、観音寺第一高等学校(63)や高松桜井高等学校(61)と同じくらいのレベル感であり、高い学力が求められることが分かります。

入試の難易度を考える上で非常に重要なのが、合否判定の方法です。香川高等専門学校の学力選抜では、5教科の学力検査(500点満点)と調査書(内申点、270点満点)を総合して評価されます。この配点比率は約5:3となっており、当日の学力試験の結果が重視される傾向にあります。しかし、内申点も3割以上を占めるため、決して軽視はできません。これは、試験一発の力だけでなく、中学2年生・3年生の普段の学習態度や全教科にわたる安定した成績も評価されている証拠です。日々の授業を大切にし、定期テストで着実に点数を取ることが、合格への大きな一歩となります。

香川高専は国立のため、多くの受験生は万が一に備えて私立高校を併願します。主な併願校としては、以下のような高校が挙げられます。

  • 大手前高松高等学校

  • 英明高等学校

  • 高松中央高等学校

  • 香川誠陵高等学校

  • 大手前丸亀高等学校

香川高等専門学校詫間キャンパスに設置されている学科・コース

香川高等専門学校詫間キャンパスでは、1年生の時から専門分野に特化した3つの学科に分かれて学びます。自分の興味や将来の夢に直結する学科を選びましょう。

  • 通信ネットワーク工学科

    私たちの生活に不可欠なインターネットやスマートフォン。その通信の仕組みから、無線技術、光ファイバー、ネットワーク構築までを学ぶ学科です。情報がどうやって世界中を駆け巡るのか、その根幹を支える技術者になりたい人におすすめです。

  • 電子システム工学科

    ロボットやAI、スマートフォンの中の半導体など、最先端の電子機器を創り出す技術を学びます。「デバイスエンジニアコース」と「ロボットエンジニアコース」があり、ものづくりが好きな人や、賢い機械を自分の手で生み出したい人にぴったりです。

  • 情報工学科

    プログラミングを駆使して、便利なアプリやソフトウェア、AIシステムなどを開発する力を身につけます。ゲームやWebサイトの制作から、データ分析、XR(クロスリアリティ)技術まで、コンピュータで新しい価値を創造したい人におすすめの学科です。

香川高等専門学校詫間キャンパスの特色・校風

学校選びでは、勉強内容だけでなく、どんな雰囲気の学校なのかも気になりますよね。香川高等専門学校詫間キャンパスの校風は、「自由と自律」「専門探究」「実践主義」といったキーワードで表すことができます。

大学に近い自由な雰囲気があり、校則は比較的緩やかだという声が多いです。生徒を「若い大人」として扱い、個人の自主性を尊重する文化が根付いています。スマートフォンの使用や服装に関しても、常識の範囲内であれば厳しく問われることは少ないようです。その一方で、この「自由」には「責任」が伴います。勉強の進め方や課題の管理は基本的に自己責任。普通の高校の数年分の内容を短期間で学ぶため、学習量は非常に多く、特に実験レポートなどは大変だという口コミが見られます。自主的に学習計画を立てて実行できる自己管理能力が求められる環境です。

生徒たちの雰囲気は、総じて真面目で、自分の好きな技術分野に没頭する「オタク気質」や探究心の強い学生が多いようです。同じ興味を持つ仲間と深く語り合える、居心地の良い場所だと感じる生徒も少なくありません。

制服はなく私服での通学となり、大学のような雰囲気を感じさせます。アルバイトについては、学業との両立が非常に大変なため、積極的に行っている生徒は少ない傾向にあるようです。土曜授業は基本的にありませんが、研究やコンテストの準備などで登校する学生もいます。

香川高等専門学校詫間キャンパスの部活動・イベント

部活動

専門分野の勉強が忙しい香川高等専門学校ですが、部活動も活発に行われています。運動部は野球部、サッカー部、バスケットボール部など13クラブ、文化部は吹奏楽部、無線部など4クラブが活動しています。

中でも、この学校の顔とも言えるのが、専門知識を活かした「ロボコン(アイデア対決・全国高等専門学校ロボットコンテスト)」と「プロコン(全国高等専門学校プログラミングコンテスト)」への取り組みです。香川高専は全国大会の常連校であり、優勝を含む数々の輝かしい実績を誇ります。これらの活動は単なる部活動の域を超え、授業で学んだ知識を実践し、チームで一つの目標に向かう高度なプロジェクト活動となっています。全国レベルで自分の技術を試したい生徒にとって、これ以上ない舞台が用意されています。

イベント

高専ならではのユニークなイベントが年間を通じて開催されます。最大の盛り上がりを見せるのが、秋に開催されるキャンパス祭「電波祭」です。学生たちが日頃の研究成果を発表する展示や、模擬店、ステージ企画などが行われ、地域の方々も訪れる一大イベントです。

また、四国地区の高専が集う「高専体育大会」や「高専総合文化祭」も大きな行事です。同じ高専生という仲間たちとスポーツや文化活動で交流し、競い合う経験は、大きな刺激となるでしょう。修学旅行については、一般的な高校とは異なり、学年全体での実施はないようですが、代わりに海外研修などの機会が設けられている場合があります。

香川高等専門学校詫間キャンパスの進学実績

香川高等専門学校の最大の強みの一つが、卒業後の優れた進路です。5年間の学びを終えた学生たちには、大きく分けて「就職」と「進学」という二つの道が拓けており、どちらも非常に高い実績を誇ります。

まず、大学進学については、多くの学生が国公立大学の3年次へ「編入学」するという、高専ならではの制度を利用します。これは、実質的に大学入試の激しい競争を避けつつ、レベルの高い大学でさらに専門性を深めることができる非常に有利なルートです。卒業生の約半数が進学を選ぶ学科もあり、その実績は目覚ましいものがあります。

  • 主な国公立大学進学先:九州大学、筑波大学、岡山大学、広島大学、電気通信大学、香川大学、徳島大学、豊橋技術科学大学、長岡技術科学大学など。

  • その他:同校の専攻科(2年間)に進学し、4年制大学卒業と同等の「学士」の学位を取得する道も人気です。その後、大学院へ進む学生も少なくありません。

一方、就職に関しても、企業からの評価が非常に高く、就職率はほぼ100%を誇ります。5年間で培った専門知識と実践力は、即戦力として高く評価され、大手・優良企業から多くの求人が寄せられます。

  • 主な就職先:JR西日本・東海、ダイキン工業、パナソニック、三菱電機、京セラ、アイリスオーヤマ、STNet、四国電力、JFEスチールなど、日本を代表するメーカーやインフラ企業が名を連ねています。

こうした輝かしい実績は、5年間でじっくりと専門性を磨き上げる高専独自のカリキュラムと、先生方の手厚い進路サポートの賜物と言えるでしょう。

香川高等専門学校詫間キャンパスの特長・アピールポイント

他の高校にはない、香川高等専門学校詫間キャンパスならではの強みや魅力をまとめました。

  • 5年間の一貫した専門教育

    中学卒業後すぐに、大学レベルの工学教育をスタート。一つの分野を5年間かけて深く探究することで、圧倒的な専門性を身につけることができます。

  • 全国トップレベルの技術コンテスト実績

    「高専ロボコン」や「プログラミングコンテスト」で全国優勝をはじめとする輝かしい成績を収めています。実践的なものづくりのレベルの高さは、学校の大きな誇りです。

  • 抜群の進路実績(就職・大学編入)

    大手優良企業への高い就職率と、有名国公立大学への編入学という「二刀流」の進路が最大の魅力。将来の選択肢が大きく広がります。

  • 実践重視のカリキュラム

    講義だけでなく、実験や実習、演習が豊富に用意されています。特に4年生から始まる2年間の卒業研究では、一つのテーマに深く取り組み、問題解決能力を養います。

  • 大学のような自由な校風

    校則は厳しくなく、生徒の自主性を尊重する文化があります。自己管理能力を身につけながら、のびのびと研究や学習に打ち込める環境です。

  • 入学時から始まる専門分野への没入

    1年生から興味のある専門学科に所属。自分の「好き」を原動力に、早期から専門家への道を歩み始めることができます。

香川高等専門学校詫間キャンパスの口コミ・評判のまとめ

在校生や卒業生からのリアルな声は、学校選びの貴重な参考になります。良い点と気になる点を公平に見てみましょう。

  • 良い点

    • 「就職にも大学編入にも非常に強く、将来の選択肢が広い。先生方のサポートも手厚い」という声が圧倒的に多いです。

    • 「専門分野を深く学びたい人にとっては最高の環境。同じ趣味や目標を持つ仲間と出会える」と、学習環境を評価する意見も目立ちます。

    • 「自由な校風が自分に合っていた。自分のペースで研究を進められるのが良い」と、自主性を重んじる校風を肯定的に捉える声があります。

    • 「ロボコンなどの活動に本気で打ち込める。施設や設備も充実している」といった、実践的な学びの場への満足度も高いようです。

  • 気になる点

    • 「キャンパスの立地がかなり田舎。最寄り駅からも遠く、通学が少し大変」という、アクセスに関する指摘は複数見られます。

    • 「勉強は本当に大変。自主的にやらないとすぐについていけなくなり、留年のリスクもある」と、学習の厳しさに関する声は多いです。

    • 「いわゆる『普通の高校生活』とは違う。文化祭などはあるが、雰囲気は独特で、合う合わないがはっきり分かれる」という意見もあります。

    • 「工学への強い興味がないと、5年間続けるのは難しい。途中で進路を変えたくなった場合、方向転換がしにくい」という、専門教育ならではの注意点を挙げる声もあります。

アクセス・通学

香川高等専門学校詫間キャンパスへの通学方法を確認しておきましょう。

最寄り駅はJR予讃線の「詫間駅」です。

  • JR詫間駅からキャンパスまでは約6kmと距離があるため、徒歩での通学は現実的ではありません。

  • 詫間駅前のバス停から、三豊市コミュニティバス(詫間線など)に乗車し、「香川高専前」バス停で下車します。所要時間は約20分です。

キャンパスが三豊市にあるため、西讃地域から通学する生徒が多い傾向にありますが、学生寮も完備されているため、県内全域はもちろん、県外から進学してくる生徒も少なくありません。口コミでは、駅からの距離があるため、原付バイクで通学する学生もいるようです。

香川高等専門学校詫間キャンパス受験生へのワンポイントアドバイス

ここまで読んでくれて、ありがとうございます。もし君が「ものづくりが好き」「コンピュータや機械の仕組みを考えるだけでワクワクする」「早く専門家になって社会で活躍したい」と強く感じているなら、香川高等専門学校詫間キャンパスは夢を叶えるための最高の舞台になるはずです。ここは、受け身の勉強ではなく、自ら課題を見つけ、探究していく力が求められる場所。その分、得られる知識と経験は、君を大きく成長させてくれるでしょう。

受験勉強では、得意な数学や理科をさらに伸ばすことが、香川高等専門学校で学ぶ上での土台になります。しかし、忘れてはならないのが内申点の重要性です。入試では、日々の努力の積み重ねもしっかりと評価されます。全ての教科に真摯に取り組み、バランスの取れた学力を示すことが合格への鍵です。君の情熱と努力が、未来を切り拓く扉を開くことを心から応援しています!

※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。