鹿児島水産高等学校は、100年以上の歴史と伝統を誇る、鹿児島県で唯一の水産・海洋系の専門高校です。 目の前に広がる雄大な東シナ海を学びのフィールドに、水産業や海洋関連産業の未来を担うスペシャリストを育成しています。普通科の高校とはひと味違い、専門的な知識や技術を実践的に学べるのが、この鹿児島水産高等学校の最大の魅力です。
鹿児島水産高等学校の基本情報 
鹿児島水産高等学校の偏差値・難易度・併願校 
情報通信科:41 海洋科:36 食品工学科:36 
鹿児島水産高等学校に設置されている学科・コース 
海洋科 船の運航や漁業、エンジンの仕組み、魚の養殖など、海に関する幅広い知識と技術を学びます。 2年生からは「海洋技術コース」「機関コース」「栽培工学コース」に分かれ、より専門性を高めます。 船を動かしたい人、魚を育てたい人におすすめです。 
情報通信科 船舶や航空機で使われる無線通信や、コンピューターネットワークなど、情報技術のプロを目指します。 陸上・海上・航空・宇宙といったグローバルな通信システムに対応できる技術者を育成します。 通信技術や情報処理に興味がある人におすすめです。 
食品工学科 魚の調理や加工、缶詰などの製造、品質管理や流通まで、食に関する専門知識と技術を学びます。 オリジナル商品の開発も行っており、食の分野で活躍したい人におすすめです。 
鹿児島水産高等学校の特色・校風 
校風・雰囲気 「自律・責任・創造」を校訓に掲げ、生徒の自主性を重んじる雰囲気があります。 専門分野を学ぶという共通の目的を持った生徒が集まるため、真面目で意欲的な生徒が多いようです。 実習が多く、体を動かす授業も多いため、活気のある学校です。 
宿題・校則 専門教科のレポートや資格取得に向けた学習など、課題は少なくないようですが、将来に直結する内容のため、やりがいを感じられるでしょう。 校則は、特に頭髪などに関して厳しいという声があります。 これは、実習などでの安全を確保するために重要なルールです。 スマートフォンは朝のSHRで預け、終礼で返却される決まりになっています。 
生徒たちの様子 県内各地から「海が好き」という生徒が集まります。 遠方からの生徒のために「青雲寮」という男子寮と、指定の女子寮があります。 寮生活を通して、深い友情を育む生徒も多いようです。 
その他 アルバイトは原則として家庭の経済的な事情がある場合に許可制で認められています。 制服は男子が黒の詰襟、女子が紺のセーラー服です。実習ではそれぞれの学科の作業服を着用します。 土曜授業は基本的にありませんが、実習や行事などが入る場合があります。 
鹿児島水産高等学校の部活動・イベント 
部活動 
カッター部 県内唯一の部活動で、10人ほどで手漕ぎボートを操り、速さを競います。 チームワークと体力が求められる、まさに海のスポーツです。全国大会にも出場する強豪として知られています。 
柔道部 県大会で常に上位入賞を果たしており、全国大会への出場経験も豊富な強豪部です。 
サイエンスクラブアクア 海の生き物の研究や環境調査など、水産高校ならではの探求活動を行っています。 サンゴの飼育研究など、本格的な活動に取り組んでいます。 
ラーメン同好会 ユニークな同好会として、ラーメンの研究や調理活動を行っているようです。 
イベント 
薩摩青雲丸出港式 大型実習船「薩摩青雲丸」が長期間の航海実習に出る際に行われる、最も重要な行事です。 家族や友人、先生方に見送られながら、実習生たちが大海原へと旅立っていく姿は、感動的です。 
鹿水高祭(文化祭) 毎年秋に開催される文化祭で、地域の方々も楽しみにしている一大イベントです。 特に食品工学科が製造・販売するマグロの缶詰やカツオのたたきなどの実習製品は、毎年長蛇の列ができるほどの人気です。 
体育祭 学科対抗で行われるため、クラスだけでなく学科全体の団結力が試されます。 船の模型を担いで走る「船虫リレー」や、手旗信号で借り物のお題を伝える競技など、水産高校らしいユニークな種目があり、大変盛り上がります。 
鹿児島水産高等学校の進学実績 
就職 就職希望者の就職率は非常に高く、多くの生徒が希望の進路を実現しています。 主な就職先は、大手海運会社、水産加工会社、漁業協同組合などの水産関連企業が中心です。 また、海上保安庁や警察、国土交通省航空局などの公務員になる卒業生もいます。 JAXA(宇宙航空研究開発機構)の関連企業など、陸・海・空、宇宙まで幅広い分野で活躍しているのが鹿児島水産高等学校の強みです。 
進学 国公立大学では、鹿児島大学や三重大学など、水産・海洋系の学部への進学実績があります。 多くの生徒が、さらに高度な海技士の資格取得を目指せる水産大学校や海上技術短期大学校へ進学します。 また、卒業後に2年間、さらに専門的な学習と上級資格の取得を目指す「専攻科」が校内に設置されており、多くの生徒が進学しています。 
鹿児島水産高等学校の特長・アピールポイント 
大型実習船「薩摩青雲丸」での航海実習 ハワイ沖などでのマグロ延縄漁業実習など、実際の現場でしか学べない貴重な体験ができます。 
全国トップレベルの資格取得率 小型船舶操縦士、潜水士、海上無線通信士、危険物取扱者など、在学中に多くの国家資格や専門資格に挑戦でき、高い合格率を誇ります。 
充実した専門施設・設備 小型実習船「拓青」やダイビングプール、食品加工実習室、無線通信実習室など、専門的な学びをサポートする施設が整っています。 
地域と連携した実践的な学び 地元の企業と協力した商品開発や、小学生への出前授業、地域のイベントへの参加など、社会とつながる機会が豊富にあります。 
寮生活による人間的成長 親元を離れて生活する「青雲寮」(男子寮)や女子寮があり、共同生活を通して自立心や協調性を育むことができます。 
伝統の「水高体操」 創立以来受け継がれている伝統の体操で、体育の授業や体育祭で全校生徒が取り組みます。 
活気あふれる「鹿水高祭」 生徒が作った缶詰や加工品を販売するバザーは、毎年地域の方々で大盛況となる名物イベントです。 
鹿児島水産高等学校の口コミ・評判のまとめ 
良い点 「水産関係の仕事に就きたいなら最高の環境。専門的な知識や技術が身につき、就職にとても強い」という声が多数あります。 「普通の高校では絶対にできないような実習(カッター操船、缶詰製造、ダイビングなど)ができて、とても良い経験になった」という意見が多いようです。 「同じ目標を持つ仲間と出会え、寮生活などを通して一生の友達ができた」といった、友情に関する口コミも見られます。 
気になる点 「専門高校なので、途中で進路を変えたくなった時に選択肢が限られるかもしれない」という意見があります。 「校則、特に頭髪指導が厳しいと感じることがあった」という声も一部で見られます。 「学校の周りにはお店が少なく、交通の便もあまり良くない。鹿児島の端っこにあるので、少し不便を感じることがある」という立地に関する口コミもあります。 
アクセス・通学 
最寄り駅 JR指宿枕崎線「薩摩板敷駅」から徒歩約5〜14分です。 
バス 鹿児島交通バス「尾之上」バス停から徒歩約10分です。 
鹿児島水産高等学校受験生へのワンポイントアドバイス 

