鳥取東高等学校は、100年以上の歴史を誇る伝統校でありながら、常に新しい風が吹き抜ける活気とエネルギーに満ちた学校です。高校選びは、3年間の大切な時間をどこで、どのように過ごすかを決める大きな選択。だからこそ、偏差値や進学実績といった数字だけでは見えてこない、学校の「本当の姿」を知ることが何よりも重要になります。

このページでは、進学アドバイザーとして、中学生の皆さんや保護者の方々が本当に知りたいと思っている鳥取東高等学校のリアルな情報をお届けします。在校生や卒業生の声をたくさん集め、「勉強は大変?」「学校行事は楽しい?」「どんな友達ができる?」といった素朴な疑問に一つひとつ丁寧にお答えしていきます。

「勉強も、部活も、学校行事も、全部あきらめたくない!」そんなエネルギッシュなあなたに、鳥取東高等学校がどれほど魅力的な場所であるか、きっと伝わるはずです。さあ、一緒に東高の扉を開けて、充実した3年間を想像してみましょう。

鳥取東高等学校の基本情報

まずは、学校の基本的な情報を確認しておきましょう。学校選びの第一歩は、正確な情報を知ることから始まります。

項目 内容
正式名称 鳥取県立鳥取東高等学校
公立/私立の別 公立
共学/男子校/女子校の別 男女共学
所在地 〒680-0061 鳥取県鳥取市立川町5-210
代表電話番号 0857-22-8495
公式サイトURL https://www.torikyo.ed.jp/torie-h/

鳥取東高等学校の偏差値・難易度・併願校

鳥取東高等学校の学力レベルや、合格に向けてどのくらいの目標を持てばよいのかを具体的に見ていきましょう。

複数の情報源によると、鳥取東高等学校の偏差値は普通科・理数科ともに61前後とされています。これは鳥取県内の公立高校の中でトップクラスに位置し、鳥取市内では鳥取西高校に次ぐ進学校として知られています。

偏差値61という数字をより具体的にイメージするために、いくつかの指標を見てみましょう。

  • 同じくらいの偏差値の他の高校

    • 公立では、倉吉東高等学校(普通科 偏差値62)や米子西高等学校(普通科 偏差値58)などが学力的に近いレベルの学校として挙げられます。

    • 私立や国立では、青翔開智高等学校(普通科 偏差値61)、米子北高等学校(特別進学コース 偏差値61)、米子工業高等専門学校(総合工学科 偏差値60)などが同程度の難易度とされています。

  • 合格に必要な内申点の目安

    • 鳥取県の高校入試では、中学3年生の1学期と2学期の成績が非常に重要になります。明確な基準は公表されていませんが、同じくらいのレベルの高校を目指す受験生は、9教科の通知表評価(5段階)の合計で「40」前後を一つの目標にしているようです。主要5教科だけでなく、副教科でも高い評価を得られるよう、日々の授業や提出物を大切にすることが合格への近道です。

  • 合格に必要な学力検査の目安

    • ある学習塾のデータによると、学力検査(5教科250点満点)における合格の目安点は「180点」とされています。まずはこの点数を安定して超えることを目標に、過去問演習などを通じて苦手分野を克服していきましょう。

鳥取県では、公立高校を複数併願することは一般的ではありません。そのため、鳥取東高等学校を第一志望とする場合、併願校は私立高校から選ぶことになります。主な併願校としては、鳥取城北高等学校(志学コース、研志コース)や鳥取敬愛高等学校(特別進学コース)などが多くの受験生に選ばれています。

鳥取東高等学校に設置されている学科・コース

鳥取東高等学校の大きな特徴の一つが、入学後の学びの選択肢です。ここでは、どのような学科やコースがあるのかを見ていきましょう。

東高では、入学試験の際に学科を分けて募集するのではなく、「普通・理数科」として一括で募集する「くくり募集」という制度を採用しています。これは、入学するすべての生徒が1年生の間は同じカリキュラムで学び、高校生活に慣れながら自分の興味や適性を見極めるための大切な期間となります。そして、2年生に進級する際に、自分の希望や将来の目標に合わせて以下のコースに分かれます。

  • 普通科

    • 2年生から文系と理系に分かれ、それぞれの進路目標に合わせた専門的な学習を深めていきます。国公立大学や私立大学など、幅広い進路に対応できるカリキュラムが組まれており、自分の夢に向かって着実に力をつけたい生徒におすすめです。

  • 理数科

    • 鳥取県内で唯一設置されている、理数分野のスペシャリストを育成するための専門学科です。数学や理科の授業時間が多いだけでなく、実験・実習や、生徒が自らテーマを設定して研究を行う「課題研究」といった探究的な活動が充実しているのが最大の特長です。科学や技術、医療の世界に強い興味があり、探究心旺盛な生徒にぴったりのコースです。

鳥取東高等学校の特色・校風

学校選びで最も大切なのが、その学校が持つ雰囲気、つまり「校風」です。鳥取東高等学校は、在校生や卒業生から「何事にも全力」「文武両道」「活気がある」といった言葉で表現されることが多い、エネルギーに満ちた学校です。

学校のモットーは「勉強、部活、学校行事の3兎を追い、3兎を得る」。この言葉通り、生徒たちは学習だけに偏ることなく、学校生活のすべてに全力で打ち込む文化が根付いています。

  • 宿題の量と学習への姿勢

    • 「課題が多い」「毎週のように小テストがある」という声は多く聞かれます。しかし、それを「大変だ」と捉えるだけでなく、「やらなければいけない環境だからこそ、自然と学習習慣が身につき、力がついた」とポジティブに受け止めている生徒が多いのが印象的です。自習室などの学習環境も整っており、試験前には多くの生徒が残って勉強に励んでいます。

  • 校則(スマホ、服装など)

    • 校則は、他の公立高校と比較して「少し厳しめ」という意見が見られます。特にスマートフォンは「校地内では電源を切り、カバンにしまう」というルールが徹底されており、最初は戸惑う生徒もいるかもしれません。しかし、この規律があるからこそ、授業や行事に集中でき、友達との直接のコミュニケーションが深まるという側面もあるようです。

  • 生徒たちの雰囲気

    • 「活気にあふれている」「真面目な人が多い」といった声が多数あります。進学校ではありますが、勉強一筋という雰囲気ではなく、休み時間には冗談を言い合ったり、行事ではクラス一丸となって盛り上がったりと、オンとオフの切り替えが上手な生徒が多いようです。

  • アルバイト

    • 校則で「原則禁止」とされています。家庭の事情など、やむを得ない場合に限り、学校に申請し許可を得ることで可能になりますが、勤務時間や業務内容などに厳しい条件が定められています。高校生活は学業や部活動に専念することが基本方針となっています。

  • 制服の評判

    • 男子は伝統的な黒の学生服、女子はセーラー服です。口コミでは「地味」「おしゃれではない」といった声が正直なところ見受けられます。しかし、その伝統的なスタイルが、歴史ある東高生としての誇りにつながっているという見方もできます。

  • 土曜授業

    • 土曜授業の有無については、年度によって変更される可能性があるため、最新の情報を学校説明会などで直接確認することをおすすめします。

鳥取東高等学校の部活動・イベント

東高の「全力」精神が最も輝くのが、部活動と学校行事です。ここでは、学校生活を彩る活動の数々を紹介します。

部活動

東高では部活動が非常に盛んで、多くの生徒が加入し、文武両道を実践しています。充実した施設も自慢で、体育館が2つ、グラウンドが3つ(うち1つは天然芝)、プール、各種武道場、トレーニングジムまで完備されており、生徒が思い切り活動に打ち込める環境が整っています。

運動部、文化部ともに多種多様なクラブがあり、自分の興味や挑戦したいことに合わせて選ぶことができます。

  • 特に注目される部活動

    • 女子サッカー部:県内でも設置している学校が少ない、珍しい部活動の一つです。

    • ボート部、ビームライフル部:他の高校ではなかなか体験できない、専門的な競技に挑戦できるのも東高ならではの魅力です。

    • 科学部:理数科がある学校らしく、日頃の研究活動が盛んです。コンテストで最優秀賞を受賞するなど、高いレベルでの活動が行われています。

イベント

東高の学校行事は、生徒たちにとって最高の思い出を作る大切な舞台です。その熱量の高さは、他校の生徒から羨ましがられるほどだと言われています。

  • 東高祭(文化祭・体育祭)

    • 9月上旬に3日間にわたって開催される、学校最大のイベントです。初日は「とりぎん文化会館」という本格的なホールを借り切って、演劇や合唱コンクール、書道パフォーマンスなどが行われます。2日目、3日目は学校でクラス企画や体育祭が実施され、学校中が熱気に包まれます。特に体育祭後に行われる「夕べの集い」は東高の名物で、全校生徒でフォークダンスなどを踊り、学年を超えた一体感が生まれる感動的な時間です。

  • 研修旅行(修学旅行)

    • 2年生の秋には研修旅行があります。近年の行き先は北海道で、美しい自然を満喫するだけでなく、アイヌ文化を学ぶ「ウポポイ(民族共生象徴空間)」を訪れるなど、知的好奇心を刺激するプログラムが組まれています。

  • その他のイベント

    • 1年生の冬には「氷ノ山スキー合宿」があり、初心者でもスキーを楽しめるようになります。また、年に2回「球技大会」が開催されるなど、年間を通じてクラスの団結力を高めるイベントが豊富に用意されています。

鳥取東高等学校の進学実績

鳥取東高等学校は、県内有数の進学校として、毎年多くの生徒を希望の進路へと導いています。ここでは、最新の大学進学実績と、それを支える手厚いサポート体制について紹介します。

2023年度の入試では、国公立大学に166名、私立大学には456名が合格するなど、高い進学実績を誇っています。

  • 国公立大学

    • 地元の鳥取大学(45名)や鳥取環境大学(23名)、島根大学(16名)といった中国地方の大学に多くの合格者を輩出しています。これは、地域に貢献したいという意識の高い生徒が多いことの表れとも言えます。

    • 同時に、岡山大学(5名)、広島大学(6名)といった近県の難関大学や、さらには神戸大学、九州大学、名古屋大学といった旧帝国大学にも合格者を出しており、全国レベルの大学を目指せる学力が身につくことを証明しています。

  • 私立大学

    • 関西地方の「産近甲龍」や「関関同立」といった難関私立大学への進学者が多い傾向があります。地理的な近さから、関西圏の大学を志望する生徒が手厚いサポートを受けられる環境です。

  • その他の進路

    • 卒業生の98%以上が大学進学を希望しており、専門学校への進学や就職は少数派ですが、生徒一人ひとりの多様な進路希望に対応した指導が行われています。

この高い進学実績は、学校の組織的なサポート体制によって支えられています。習熟度別の授業や少人数クラス編成を取り入れ、生徒一人ひとりの学力に合わせた指導を実施。3年生になると放課後には進学補講が開かれ、受験対策も万全です。また、100名を収容できる広い自習室は放課後や長期休暇中も開放されており、生徒たちが集中して学習に取り組める環境が整っています。

鳥取東高等学校の特長・アピールポイント

数ある高校の中で、鳥取東高等学校が持つ独自の強みや魅力を、5つのポイントに絞ってご紹介します。

  • 県内唯一の「理数科」で未来の科学者を育成

    • かつて文部科学省の「スーパーサイエンスハイスクール(SSH)」に指定されていた実績を活かし、探究的な学びを深める専門学科を設置。実験や課題研究を通して、論理的思考力とプレゼンテーション能力を養います。

  • 最先端を学ぶ「DXハイスクール」への指定

    • 2024年度に文部科学省から「DXハイスクール」に指定されました。これは、デジタル技術やAI、情報分野の教育に力を入れる学校として国から認められた証であり、理数分野だけでなく、これからの社会で必須となる最先端の学びに取り組める環境です。

  • 学校生活の熱量がすごい!伝説の「東高祭」

    • 在校生の口コミで「最高に楽しい」と絶賛される3日間の学校祭。クラスや部活、学年の垣根を越えて全校生徒が一体となる経験は、一生の宝物になります。

  • 「三兎を追って三兎を得る」を本気で目指す校風

    • 勉強、部活動、学校行事のどれか一つを選ぶのではなく、すべてに全力で取り組むことを奨励する文化があります。充実した施設と、同じ目標を持つ仲間たちが、あなたの「欲張り」な高校生活を全力で応援してくれます。

  • 焦らず自分を見極められる「くくり募集」制度

    • 入学後1年間は全員が同じクラスで学び、2年生からコースを選択するシステム。高校生活にじっくり慣れながら、自分の本当にやりたいことを見つける時間的な余裕があるのは、生徒にとって大きなメリットです。

鳥取東高等学校の口コミ・評判のまとめ

ここでは、在校生や卒業生から寄せられたリアルな声を、良い点と気になる点に分けて公平にご紹介します。

  • 良い点

    • 「学校行事がとにかく楽しくて、クラスの団結力が強い」という声が圧倒的に多いです。東高祭をはじめ、すべての行事に全力で取り組む文化があり、最高の思い出が作れると評判です。

    • 「先生のサポートが手厚く、進路相談に親身に乗ってくれる」という意見も多数あります。フレンドリーで話しやすい先生が多く、勉強から学校生活の悩みまで、安心して相談できる環境のようです。

    • 「勉強も遊びも本気でできる仲間が見つかる」という声も特徴的です。真面目に勉強に取り組む雰囲気と、行事や部活で思い切りはしゃげる雰囲気が両立しており、充実した高校生活を送れると感じる生徒が多いようです。

  • 気になる点

    • 「課題や小テストが多くて、ついていくのが大変」という意見は、覚悟しておくべき点かもしれません。入学当初から計画的に学習を進める習慣が求められます。

    • 「校則が厳しい。特にスマホのルールが…」という声は少なくありません。自由な校風をイメージしていると、ギャップを感じる可能性があります。

    • 「先生によって指導の熱心さに差があるように感じる」という少し厳しい意見も見られました。素晴らしい先生がたくさんいる一方で、一部にはそうでない先生もいる、というのは多くの学校に共通する課題かもしれません。積極的に質問に行くなど、自ら学ぶ姿勢が大切になります。

    • 「制服が地味」「校舎が少し古い」といった、見た目に関する意見もあります。最新の設備ばかりではありませんが、歴史と伝統の証と捉えることもできます。

アクセス・通学

鳥取東高等学校への通学方法についてご案内します。

JR鳥取駅から学校までは約1.7kmの距離です。多くの生徒は自転車を利用しており、駅から10分から15分ほどで到着します。学校には広くて整備された駐輪場が完備されています。徒歩の場合は、駅から25分程度かかります。

バスを利用する場合は、最寄りのバス停がいくつかあります。

  • 日ノ丸バス「立川大橋」バス停から徒歩約3分

  • 日ノ丸バス「立川二丁目」バス停から徒歩約4分

  • 「吉方四区」バス停から徒歩約7分

通学している生徒は、鳥取市内を中心に、鳥取県東部の広いエリアから集まっています。

鳥取東高等学校受験生へのワンポイントアドバイス

ここまで読んでくれて、ありがとうございます。最後に、進学アドバイザーとして、鳥取東高等学校を目指すあなたにエールを送ります。

鳥取東高等学校は、「勉強も頑張りたいけど、高校生活の青春も絶対に楽しみたい!」そんな欲張りなあなたにこそ、心からおすすめしたい学校です。課題や厳しいルールに立ち向かいながら、仲間と共に最高の学校行事を作り上げる。その経験は、学力以上の「人間力」を育ててくれるはずです。もしあなたが、何事にも全力で打ち込む熱い3年間を過ごしたいと願うなら、東高は最高の舞台になるでしょう。

受験勉強では、5教科をバランス良く学習することが合格の鍵です。苦手科目から逃げずに、基礎を徹底的に固めましょう。そして、内申点も非常に重要です。日々の授業を大切にし、提出物をきちんと出すという当たり前の積み重ねが、春の合格へとつながっています。あなたの努力が実を結び、鳥取東高等学校で輝くことを心から応援しています!

※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。