真和志高等学校は、那覇市の世界文化遺産「識名園」に隣接する緑豊かな丘の上にある、とてもユニークな県立高校です。1966年に設立され、長い歴史の中で多くの卒業生を社会に送り出してきました。この学校の最大の特徴は、県内の全日制高校で唯一の「単位制」を導入していること。これにより、生徒一人ひとりが自分の興味や関心、そして将来の夢に合わせて、自分だけの時間割を作ることができるのです。

普通科の中には、大学進学や資格取得を目指す「普通コース」と、アートの世界で活躍したい人のための「クリエイティブアーツコース」があります。さらに、県内で唯一、高校在学中に介護福祉士の国家試験受験資格が取得できる「みらい福祉科」も設置されており、専門的な道に進みたいと考えている君にもピッタリの学びの場が用意されています。

この記事では、そんな魅力あふれる真和志高等学校について、偏差値や難易度、学校生活のリアルな様子、部活動や進路実績まで、皆さんが本当に知りたい情報を詳しく解説していきます。自由な校風の中で、自分の可能性を最大限に伸ばしたいと考えているなら、ぜひ真和志高等学校を選択肢の一つに加えてみてください。

真和志高等学校の基本情報

まずは、真和志高等学校の基本的な情報を確認しておきましょう。

項目 内容
正式名称 沖縄県立真和志高等学校
公立/私立の別 公立
共学/男子校/女子校の別 男女共学
所在地 〒902-0072 沖縄県那覇市字真地248
代表電話番号 098-833-0810
公式サイトURL http://www.mawashi-h.open.ed.jp/

真和志高等学校の偏差値・難易度・併願校

真和志高等学校の受験を考える上で、偏差値や難易度は気になるところですよね。ここでは具体的な数字と一緒に、合格の目安や併願校について見ていきましょう。

学科・コースごとの偏差値

  • 普通科 普通コース: 37

  • 普通科 クリエイティブアーツコース: 39

  • みらい福祉科: 39

難易度と内申点の目安

沖縄県の高校入試は、中学校3年間の成績(内申点)と当日の学力検査の合計で合否が決まります。原則として、内申点と学力検査の比重は5:5ですが、高校によっては比重を変更することもあります。

真和志高等学校に合格するためには、まずは日々の授業に真剣に取り組み、提出物をきちんと出すなどして、安定した内申点を確保することが大切です。内申点の評価は、主要5教科だけでなく、実技4教科も重要視される傾向があります。

同じくらいの偏差値の高校としては、那覇市やその周辺では沖縄工業高等学校、南部商業高等学校、豊見城高等学校などがあります。これらの学校と比較しながら、自分に合った学校を見つけるのも良いでしょう。

主な併願校

沖縄県の公立高校入試では、原則として1つの高校にしか出願できません。そのため、併願校は私立高校から選ぶことになります。真和志高等学校を受験する生徒が併願する可能性のある私立高校としては、興南高等学校や沖縄尚学高等学校などが挙げられます。これらの学校はそれぞれ特色が異なるため、オープンキャンパスなどに参加して、自分に合うかどうかをしっかり見極めることが重要です。

真和志高等学校に設置されている学科・コース

真和志高等学校の大きな魅力の一つが、個性的で専門性の高い学科・コースです。ここでは、それぞれの学びの内容と、どんな人におすすめかを紹介します。

  • みらい福祉科

    • どんなことを学ぶ?:県内の高校で唯一、介護福祉士の国家資格取得を目指せる学科です。介護に関する専門知識や技術はもちろん、高齢者施設や障がい者施設での実習を通して、実践力を身につけます。

    • どんな生徒におすすめ?:将来、福祉の分野で人の役に立ちたい、専門的な資格を高校生のうちから取得したいという強い意志のある人におすすめです。

  • 普通科 クリエイティブアーツコース

    • どんなことを学ぶ?:「イラスト・まんが」「写真・映像」「陶芸」の3つの専攻があり、1年次に基礎を学んだ後、2年次から専門分野に分かれて深く探究します。プロとして活躍できる人材を育てることを目標に、コンクールへの挑戦や美術系大学への進学をサポートします。

    • どんな生徒におすすめ?:絵を描くことやものづくりが大好きで、将来はアートやデザインの世界で自分の才能を活かしたいと考えている人におすすめです。

  • 普通科 普通コース

    • どんなことを学ぶ?:単位制のメリットを最大限に活かし、多くの選択科目の中から自分の興味や進路希望に合わせて自分だけの時間割を作成できます。基礎学力の定着を図りながら、大学や専門学校への進学、さらには資格取得を目指します。

    • どんな生徒におすすめ?:まだ将来の夢がはっきり決まっていないけれど、高校生活を通して自分の可能性を見つけたい人や、幅広い分野に興味がある人におすすめです。

真和志高等学校の特色・校風

真和志高等学校は、一言でいうと「自由と個性の尊重」が校風のキーワードです。ここでは、学校生活のリアルな様子を口コミなどを基に詳しく見ていきましょう。

  • 校風・雰囲気: 「自主・敬愛・実践」を校訓に掲げ、生徒一人ひとりの個性を大切にする自由な雰囲気が特徴です。生徒たちはのびのびと学校生活を送っているという声が多く聞かれます。

  • 制服: 沖縄県の全日制高校としては珍しく、指定の制服がありません。生徒は私服で登校しますが、式典などの際には正装(スーツやそれに準ずる服装)が求められるため、多くの生徒が「制服もどき」と呼ばれるブレザーなどを各自で購入しているようです。

  • 校則: 他の高校と比較すると、校則は緩やかだという意見が多いです。髪型や服装に関する規定も比較的自由ですが、もちろん高校生としての節度は求められます。スマートフォンの持ち込みは可能ですが、授業中の使用は禁止されているなど、基本的なルールは守る必要があります。

  • 生徒たちの雰囲気: 明るく活発な生徒が多い一方で、クリエイティブアーツコースなどでは自分の世界に没頭するタイプの生徒も見られ、多様な個性を持つ生徒が集まっています。自由な校風のため、生徒の自主性が重んじられる場面が多いようです。

  • 宿題の量: 単位制で選択科目が多いこともあり、宿題の量は個人の履修状況によって大きく異なるようです。進学を目指す生徒は、自主的に学習を進める必要があります。

  • アルバイト: アルバイトは原則として許可制となっている場合が多いですが、家庭の事情などにより認められるケースもあるようです。学校生活に支障が出ない範囲で行うことが大切です。

  • 土曜授業: 現在、土曜授業は実施されていないようです。

真和志高等学校の部活動・イベント

高校生活を彩る部活動やイベントも、真和志高等学校の魅力の一つです。

部活動

真和志高等学校には、運動部、文化部ともに様々な部活動があります。

  • 特に有名な部活動:

    • ウェイトリフティング部: 全国大会の常連であり、数々の輝かしい実績を誇ります。強豪として知られ、日々厳しい練習に励んでいます。

    • 放送部: アナウンスや番組制作などで高い評価を受けており、各種コンテストで入賞経験が豊富です。

    • 写真部: クリエイティブアーツコースがあることもあり、写真部の活動も盛んです。全国大会である「写真甲子園」で過去に優勝経験があるなど、その実力は折り紙付きです。

運動部、文化部ともに、自分の興味に合わせて打ち込める環境が整っています。部活動への加入率はコースによって差があるようですが、多くの生徒が学業と両立させながら活動を楽しんでいます。

イベント

生徒たちが主体となって盛り上げるイベントは、最高の思い出になること間違いなしです。

  • 真和志フェスティバル(文化祭): 毎年秋に開催される文化祭は、各クラスや文化部が趣向を凝らした展示や発表、模擬店などで大変な盛り上がりを見せます。

  • スポレク大会(体育祭): 学年やクラス対抗で様々な競技に熱中します。クラスの団結力が高まる一大イベントです。

  • 新入生歓迎球技大会: 入学してすぐに行われるイベントで、新しい友人を作る良いきっかけになります。

  • 芸術鑑賞会: 演劇や音楽など、普段なかなか触れることのできない本物の芸術に触れる機会が設けられています。

真和志高等学校の進学実績

真和志高等学校は、多様な進路希望に対応できるサポート体制が整っています。卒業生の進路は、大学進学から専門学校、就職まで多岐にわたります。

  • 主な進学先:

    • 国公立大学: 琉球大学など、地元の国公立大学への進学者を輩出しています。

    • 私立大学: 沖縄国際大学や沖縄大学など、県内の私立大学への進学者が多い傾向にあります。また、クリエイティブアーツコースからは、美術系の大学へ進学する生徒もいます。

    • 専門学校・就職: みらい福祉科では、在学中に取得した資格を活かして福祉施設へ就職する生徒が多いのが特徴です。普通コースからも、公務員や民間企業へ就職する生徒がいます。

  • 進路サポート:

    • 単位制の利点を活かし、生徒一人ひとりの進路に合わせた科目選択ができるよう、きめ細やかなガイダンスが行われています。

    • 夏休みなどを利用した進学講座や、マナー講座、金融講話など、社会に出るために必要な知識を学ぶ機会も豊富に用意されています。

真和志高等学校の特長・アピールポイント

他の高校にはない、真和志高等学校ならではの強みや魅力をまとめました。

  • 県内唯一の「単位制」普通科: 自分の興味や進路に合わせて時間割をカスタマイズできるため、主体的に学ぶ力を養うことができます。

  • 専門性の高い3つの学科・コース: 福祉のプロを目指す「みらい福祉科」、芸術の道を探究する「クリエイティブアーツコース」、幅広い進路に対応する「普通コース」と、明確な目標がある人にも、これから見つけたい人にも応える学びの場があります。

  • 介護福祉士の国家試験受験資格: 「みらい福祉科」では、高校卒業と同時に介護福祉士の国家試験受験資格を得られる、県内唯一のカリキュラムが組まれています。

  • 自由な校風と私服登校: 生徒の自主性を尊重する校風で、制服がないことも大きな特徴です。自分らしいスタイルで高校生活を送りたい人には魅力的です。

  • インクルーシブ教育の実践: 校内に島尻特別支援学校の分教室が設置されており、日常的に交流する中で多様性を理解し、共に生きる力を育むことができます。

  • 充実した芸術教育: 「クリエイティブアーツコース」を中心に、専門的な設備や外部講師による指導など、芸術を深く学べる環境が整っています。

  • 全国レベルで活躍する部活動: ウェイトリフティング部や写真部など、全国の舞台で輝かしい実績を持つ部活動があり、高いレベルで挑戦したい生徒をサポートします。

真和志高等学校の口コミ・評判のまとめ

在校生や卒業生からのリアルな声は、学校選びの重要な参考になります。ここでは、良い点と気になる点を公平に紹介します。

  • 良い点:

    • 「自由な校風なので、のびのびと自分らしく過ごせる」という声が非常に多いです。

    • 「単位制なので、自分の好きなことや得意なことを伸ばせる授業を選択できるのが良い」

    • 「先生方が親身になって相談に乗ってくれる」

    • 「個性的な友達がたくさんできて、毎日が楽しい」という意見も多く見られます。

    • 「みらい福祉科やクリエイティブアーツコースなど、専門的なことを学べる環境が素晴らしい」

  • 気になる点:

    • 「自由な反面、自分から行動しないと何も始まらない。自主性が求められる」という声があります。

    • 「大学進学を目指すなら、学校の授業だけでなく塾に通うなど個人の努力がかなり必要」という意見も見られます。

    • 「制服がないので、毎日の私服選びが大変」と感じる生徒もいるようです。

    • 「高台にあるため、バス停からの坂道が少しきつい」という声もあります。

アクセス・通学

真和志高等学校へのアクセス方法です。

  • 最寄り駅・バス停:

    • ゆいレール(沖縄都市モノレール)の「安里駅」や「牧志駅」が比較的近いですが、駅から直接歩くのは少し距離があります。

    • 学校の目の前に「真和志高校前」バス停があり、那覇バス、沖縄バス、琉球バス交通、東陽バスの多くの路線が停車するため、バスでの通学が非常に便利です。

  • 通学エリア:

    • 那覇市内から通学する生徒が中心ですが、バスの路線が豊富なため、浦添市や西原町、南風原町など、近隣の市町村から通う生徒も多いようです。

真和志高等学校受験生へのワンポイントアドバイス

真和志高等学校を目指す皆さんへ、進学アドバイザーとして最後に応援メッセージを送ります。

真和志高等学校は、「自分の『好き』を追求したい」「自由な環境で高校生活を送りたい」「専門的な知識や技術を身につけたい」と考えている君に、特におすすめの学校です。単位制というシステムは、君の好奇心と探究心を最大限に引き出してくれるはずです。ただし、その自由を活かすも活かさないも自分次第。明確な目標を持ち、主体的に行動できる力が求められます。

受験勉強においては、まず中学校の基礎・基本を徹底的に固めることが何よりも大切です。沖縄県の入試では内申点が重視されるため、日々の授業態度や提出物にも気を抜かず、コツコツと努力を積み重ねましょう。そして、自分の興味がある学科・コースについて深く調べ、面接などで「なぜ真和志高校で学びたいのか」を自分の言葉でしっかりと伝えられるように準備しておくことが、合格への鍵となります。君の挑戦を心から応援しています!


※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。