FC今治高等学校里山校は、サッカー元日本代表監督の岡田武史氏が学園長を務め、2024年4月に愛媛県今治市に開校したばかりの新しい私立高校です。 この学校は単なるサッカー選手の育成を目指すのではなく、「ヒストリック・キャプテンシップ」を掲げ、仲間と共に未来を切り拓く次世代のリーダーを育てることを目的としています。

豊かな自然に囲まれた「里山」という環境で、座学だけでなく実践的な探究学習に重きを置いたユニークなカリキュラムが最大の特長です。 全国、そして海外からも多様なバックグラウンドを持つ生徒が集まり、全寮制を基本としながら新しい学びの形を創り出そうとしています。

この記事では、まだベールに包まれた部分も多いFC今治高等学校里山校について、その基本情報から特色、入試の難易度、そして気になる口コミまで、中学生とその保護者の皆さんに分かりやすく解説していきます。常識にとらわれない新しい教育に挑戦するFC今治高等学校里山校の魅力を、ぜひ感じ取ってください。

FC今治高等学校里山校の基本情報

項目 内容
正式名称 学校法人今治明徳学園 FC今治高等学校 里山校
公立/私立の別 私立
共学/男子校/女子校の別 共学
所在地 〒794-0051 愛媛県今治市阿方甲287番地
代表電話番号 0898-22-1230
公式サイトURL https://fcihs-satoyama.ed.jp/

FC今治高等学校里山校の偏差値・難易度・併願校

2024年に開校した新しい学校のため、FC今治高等学校里山校の明確な偏差値はまだ算出されていません。 しかし、一部の高校受験情報サイトでは偏差値55〜59と推定されています。

入試は学力試験だけでなく、エッセイや面接、一般入試では1泊2日のワークショップなどを通じて、受験生の個性や意欲、探究心などを多角的に評価する形式です。 そのため、単純な学力だけでは測れない独自の難易度があると言えるでしょう。2025年度入試の倍率は1.59倍でした。

FC今治高等学校里山校の入試では、推薦入試が専願となっているため、併願校としては愛媛県内の私立高校や、全国の特色ある私立高校などが考えられます。

FC今治高等学校里山校に設置されている学科・コース

FC今治高等学校里山校に設置されているのは、普通科に相当する1つの学科のみです。特定のコース分けはなく、生徒一人ひとりが自らの興味・関心に基づいて探究テーマを設定し、プロジェクト型の学習を進めていくのが大きな特徴です。

  • 普通科(探究学習中心)

    • どんなことを学ぶ場所か: 必修単位の授業は最小限に抑え、多くの時間を「探究」の授業に充てています。 地域社会や企業と連携しながら、生徒自らが課題を見つけ、解決策を探る実践的な学びを展開します。

    • どんな生徒におすすめか: 決まった答えを覚えるよりも、自分で問いを立てて考えることが好きな人や、机の上の勉強だけでは物足りないと感じている人におすすめです。

FC今治高等学校里山校の特色・校風

FC今治高等学校里山校の校風は、「主体性」「探究」「共生」といったキーワードで表現できます。教員は「先生」ではなく「コーチ」と呼ばれ、生徒と対等な立場で共に学ぶ仲間として関わります。

  • 校風・雰囲気: 生徒の自主性を最大限に尊重する自由な雰囲気です。 髪を染めている生徒も多く、服装も基本的には自由とされています。 生徒同士の仲が良く、一人ひとりの個性が尊重される環境のようです。

  • 校則: 校則は非常に緩やかで、生徒の主体的な判断に委ねられている部分が大きいようです。

  • 宿題: 一般的な高校のような画一的な宿題は少なく、探究学習に関するレポートやリサーチなどが中心になると考えられます。

  • スマホの扱い: スマホの持ち込みや使用に関しても、比較的自由なルールが設けられているようです。

  • アルバイト: アルバイトに関する明確な規定は確認できませんでしたが、探究活動や寮生活が中心となるため、時間は限られる可能性があります。

  • 制服: 指定の制服はなく、生徒は自由な服装で過ごしています。

  • 土曜授業: 土曜日も探究活動やイベントなど、何らかの形で授業や活動が行われることがあるようです。

FC今治高等学校里山校の部活動・イベント

部活動

開校したばかりのため、部活動は生徒たちが主体となって立ち上げている段階です。 サッカーJ3リーグに所属するFC今治と連携しているため、サッカーに関連する活動は特色の一つですが、サッカー専門の学校というわけではありません。 生徒の「やりたい」という気持ちを尊重し、運動部、文化部問わず、様々な部活動がこれから生まれていくことが期待されます。

イベント

FC今治高等学校里山校では、一般的な学校行事とは一味違った、探究学習と結びついたユニークなイベントが企画されています。

  • 入学式: 2024年度の入学式は、学び舎の一つでもあるFC今治のホームスタジアム「今治里山スタジアム」で実施されました。 生徒による意思表明や、EXILEの白濱亜嵐さんが作詞作曲した校歌「空色の地図」の斉唱など、生徒が主役となる式典でした。

  • 文化祭: 日々の探究活動の成果を発表する場として、地域の人々も巻き込んだ文化祭のようなイベントが企画されています。

  • 地域連携イベント: 探究学習の一環として、今治市の地域課題に取り組むプロジェクトや、地域のお祭りへの参加など、年間を通して地域社会と深く関わる機会が多く設けられています。

FC今治高等学校里山校の進学実績

FC今治高等学校里山校は2024年に開校したため、2025年10月時点で卒業生はまだおらず、大学進学実績はありません。

しかし、学校としては従来の学力評価だけでなく、探究活動で培った課題解決能力や創造性を評価する「総合型選抜」での大学進学に力を入れています。 実際に、総合型選抜の入試枠は国公立大学をはじめ多くの大学で拡大傾向にあります。

進路指導においても、偏差値で進学先を決めるのではなく、生徒一人ひとりが自分のやりたいことを見つけ、起業や海外進学なども含めた多様な進路を選択できるようサポートしていく方針です。

FC今治高等学校里山校の特長・アピールポイント

FC今治高等学校里山校には、他の高校にはないユニークな魅力がたくさんあります。

  • 岡田武史学園長と各界のプロフェッショナルによる指導: サッカー元日本代表監督の岡田武史氏が学園長を務めるほか、様々な分野の第一線で活躍する専門家が講師として生徒たちの探究活動をサポートします。

  • FC今治との連携: プロサッカークラブ「FC今治」の資源を活用し、スポーツビジネスや地域創生など、リアルな社会の課題に触れる機会が豊富にあります。

  • 「里山」という広大な学習フィールド: 学校が位置する今治の豊かな自然そのものが学びの舞台です。農業体験や環境問題など、五感を使った実践的な学びが可能です。

  • 探究学習中心のカリキュラム: 授業の多くが、生徒の「知りたい」「やってみたい」という好奇心から始まる探究活動に充てられています。 受け身の学習ではなく、主体的に学ぶ力が身につきます。

  • 全国・海外から仲間が集う全寮制: 基本的に全室個室の寮で生活を共にします。 多様な価値観に触れながら、コミュニケーション能力や協調性を育むことができます。

  • 「ヒストリック・キャプテンシップ」の育成: 従来のリーダー像とは異なる、仲間の主体性を引き出し、共に未来を創造する新しい形のリーダーシップを育むことを教育の核としています。

  • 地域社会が学びのパートナー: 今治市の企業や自治体、地域住民と連携したプロジェクトが多数あり、社会の中で実践的に学ぶことができます。

FC今治高等学校里山校の口コミ・評判のまとめ

開校間もないため口コミはまだ少ないですが、在校生や関係者からは以下のような声が聞かれます。

  • 良い点:

    • 「探究学習をしたい生徒には最高の環境」

    • 「著名なゲスト講師の話が聞ける機会が多い」

    • 「校則が自由で、生徒の主体性が尊重される」

    • 「生徒は皆優しく、いじめのような雰囲気はない」

    • 「新しい学校なので、自分たちで学校文化を創っていく楽しさがある」

    • 「寮が新しくてきれい」

  • 気になる点:

    • 「一般選抜での大学進学を目指すには、環境がまだ整っていないかもしれない」

    • 「校舎は古い建物を利用している」

    • 「まだ実績がないため、卒業後の進路に不安を感じる人もいるかもしれない」

    • 「やりたいことが決まっていないと、自由な環境に戸惑う可能性がある」

アクセス・通学

FC今治高等学校里山校は、基本的に全寮制のため、全国どこからでも入学が可能です。

  • 学校所在地: 愛媛県今治市阿方甲287番地

    • JR予讃線「今治駅」から車で約10分

    • 西瀬戸自動車道(しまなみ海道)「今治IC」から車で約5分

  • 寮の所在地: JR「今治駅」から徒歩3分の好立地にあります。

    • 寮から学校までは約4kmの距離で、路線バスや自転車で通う生徒が多いようです。 自転車では約15分ほどの道のりです。

  • 通学エリア: 2025年度の合格者は、愛媛県内が最も多いものの、北海道から鹿児島、さらには海外(シンガポール)まで、26都道府県・1エリアから集まっています。

FC今治高等学校里山校受験生へのワンポイントアドバイス

FC今治高等学校里山校は、「これをやりなさい」と指示されるのを待つのではなく、「自分はこれがしたい」「世の中のこの課題を解決したい」という強い想いを持つ君にこそ、ぴったりの学校です。もし君が、まだ誰も見たことのない未来を自分の手で創ってみたい、多様な仲間と本気でぶつかり合いながら成長したいと願うなら、ここは最高の舞台になるはずです。

受験では、学力以上に「なぜこの学校で学びたいのか」「高校生活で何を成し遂げたいのか」という君自身の物語が問われます。これまでの経験で何を感じ、何を考えてきたのかを、自分の言葉で表現する準備をしてください。面接やワークショップでは、正解を出すことよりも、失敗を恐れずにチャレンジする姿勢や、仲間と協力して物事を進めようとする意欲が高く評価されるでしょう。FC今治高等学校里山校で、君だけの歴史の1ページを刻んでください。

※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。