島根県の離島、隠岐の島町に位置する隠岐高等学校は、豊かな自然と温かい地域コミュニティに囲まれた、魅力あれる県立高校です。「しまね留学」の対象校としても知られ、全国から意欲ある生徒が集まるユニークな環境が整っています。

隠岐高等学校の最大の魅力は、ユネスコ世界ジオパークに認定された隠岐諸島全体をフィールドとした探究学習です。教室の中だけでは得られない、生きた学びがここにはあります。少人数制ならではのきめ細やかな指導も、生徒一人ひとりの可能性を大きく伸ばしています。

これから高校受験を迎える皆さんにとって、隠岐高等学校は、かけがえのない3年間を過ごす最高の舞台となるでしょう。本記事では、偏差値や進学実績、リアルな口コミまで、その全貌を詳しくご紹介します。

隠岐高等学校の基本情報

項目 内容
正式名称 島根県立隠岐高等学校
公立/私立 公立
共学/別学 共学
所在地 〒685-0006 島根県隠岐郡隠岐の島町有木尼寺原1番地
代表電話番号 08512-2-1181
公式サイト https://www.oki-hs.ed.jp/

隠岐高等学校の偏差値・難易度・併願校

隠岐高等学校の最新の偏差値は以下の通りです。

  • 普通科:39〜41

  • 商業科:37〜38

偏差値は島根県内の公立高校の中では比較的入りやすい部類に入ります。合格に必要な内申点の目安は、オール3程度がひとつの基準となりますが、面接や自己アピールも重視される傾向があります。

隠岐高等学校は離島にあるため、島内の生徒にとっては唯一の全日制普通科・商業科高校であり、多くの生徒が第一志望(単願)で受験します。併願校を考える場合、地理的な理由から島外(本土)の私立高校(例:松江市内の開星高等学校や松徳学院高等学校など)や、通信制高校を選択するケースが一般的です。

隠岐高等学校に設置されている学科・コース

隠岐高等学校には、以下の2つの学科が設置されています。それぞれの特色を生かしたカリキュラムが用意されています。

  • 普通科

    大学進学を目指す生徒が中心の学科です。2年次からは文系・理系に分かれ、少人数授業で丁寧な指導が行われます。多様な進路に対応できる基礎学力を養いたい人におすすめです。

  • 商業科

    ビジネスの基礎から応用までを学ぶ学科です。簿記や情報処理などの資格取得に力を入れており、就職はもちろん、資格を活かした大学進学を目指す人にもおすすめです。

隠岐高等学校の特色・校風

隠岐高等学校の校風を一言で表すと、「地域密着・アットホーム・挑戦」です。

先生と生徒の距離が非常に近く、まるで家族のような温かい雰囲気が特徴です。口コミでも「先生が親身になって相談に乗ってくれる」「生徒同士の仲が良い」といった声が多く聞かれます。

校則については、「標準的」という意見が大半です。スマートフォンの持ち込みは許可されていますが、校内での使用は原則禁止(朝のSHRから帰りのSHRまで電源オフ)というルールが一般的です。服装頭髪検査は定期的に行われ、社会に出ても恥ずかしくない身だしなみが求められます。

隠岐高等学校では、アルバイトは原則禁止ですが、家庭の事情などで許可される場合もあります。制服は伝統的なデザインで、地域の方々からも親しまれています。土曜授業は基本的にはありませんが、模試や各種検定試験が行われることがあります。

隠岐高等学校の部活動・イベント

部活動

隠岐高等学校は、全校生徒の約8割以上が部活動に加入しており、活気があります。

運動部では、過去に春のセンバツ甲子園に出場経験のある硬式野球部や、中国大会への出場実績がある卓球部などが精力的に活動しています。

文化部では、地域イベントでも活躍する吹奏楽部が人気です。また、隠岐の豊かな自然をフィールドに活動する科学情報部や、地域の魅力を発信する活動も行う写真部など、ユニークな部活動も揃っています。

イベント

隠岐高等学校のイベントは、生徒主体で作り上げるものが多く、非常に盛り上がります。

最大のイベントは秋に行われる「隠岐高祭(文化祭・体育祭)」です。文化祭ではクラスごとの出し物やステージ発表、体育祭では学年を超えたチーム対抗戦で熱い戦いが繰り広げられます。

2年次の修学旅行は、年度によって行き先は異なりますが、沖縄や関西方面などを訪れ、平和学習や文化体験を通して見聞を広めます。その他、クラスマッチ(球技大会)やマラソン大会など、充実した学校行事が目白押しです。

隠岐高等学校の進学実績

隠岐高等学校は、多様な進路希望に応える指導体制が整っています。

2024年度(令和6年3月卒業生)の実績では、国公立大学に岐阜大学、鳥取大学、島根大学、徳島大学、九州工業大学、公立鳥取環境大学、島根県立大学、新見公立大学などに合格者を出しています。

私立大学では、桜美林大学をはじめ、多様な大学への進学実績があります。また、看護・医療系の専門学校への進学も多く、地元や本土での就職希望者に対しても手厚いサポートが行われています。隠岐高等学校では、校内で大学入学共通テストが受験できるため、リラックスした環境で実力を発揮できるのも大きな強みです。

隠岐高等学校の特長・アピールポイント

隠岐高等学校ならではのユニークな取り組みや強みは以下の通りです。

  • 「しまね留学」対象校:全国から意欲的な生徒が集まり、多様な価値観に触れながら成長できます。

  • ユネスコ世界ジオパークでの探究学習:隠岐の大自然そのものが教材。フィールドワークを通して課題解決能力を養います。

  • 充実した寮生活:「清明寮」があり、県外からの生徒も安心して生活できる環境が整っています。美味しい食事も評判です。

  • 公営塾との連携:隠岐の島町の公営塾と連携し、放課後の学習支援やキャリア教育を受けることができます。

  • 少人数教育による手厚い指導:一人ひとりの理解度に合わせたきめ細やかな授業が展開されています。

  • 地域と連携した実践的な学び:地元企業でのインターンシップや地域課題解決プロジェクトなど、社会とつながる学びが豊富です。

隠岐高等学校の口コミ・評判のまとめ

隠岐高等学校に関する、在校生や卒業生からのリアルな声をまとめました。

良い点

  • 「先生との距離が近く、勉強だけでなく進路や悩み事も相談しやすいです。」

  • 「自然豊かな環境で、のびのびと高校生活を送ることができます。」

  • 「『しまね留学』で来た県外の友達と仲良くなれて、視野が広がりました。」

  • 「地域の人たちが温かく、学校行事も盛り上がります。」

気になる点

  • 「島外への移動(フェリーや飛行機)にお金と時間がかかるのが少し大変です。」

  • 「都会の高校のような派手さはないので、刺激を求める人には物足りないかもしれません。」

  • 「進学校と比べると、周りの学習意欲に差があると感じることもあります。」

全体として、隠岐高等学校は温かい人間関係と豊かな自然環境の中で、自分らしく成長したい生徒にとって非常に満足度の高い学校と言えるでしょう。

アクセス・通学

隠岐高等学校は、隠岐の島町の中心部に位置しています。

  • 最寄り港:西郷港から徒歩約20分、またはバス・タクシーで約5分。

  • 最寄り空港:隠岐世界ジオパーク空港からバス・タクシーで約15分。

島内の生徒は、徒歩や自転車、路線バスを利用して通学しています。島後(隠岐の島町)全域が通学エリアとなります。遠方から通う生徒や「しまね留学」の生徒は、学校近くの「清明寮」を利用しています。

隠岐高等学校受験生へのワンポイントアドバイス

隠岐高等学校を目指す受験生の皆さんへ。

この高校は、「勉強だけでなく、色々なことに挑戦してみたい!」「将来、地域や社会に貢献したい!」という意欲を持った生徒に特におすすめです。偏差値だけで判断せず、この学校でしかできない貴重な体験に目を向けてみてください。

受験勉強では、基本的な問題を確実に解けるように基礎固めを徹底しましょう。また、面接では「なぜ隠岐高等学校に入りたいのか」「入学後に何に取り組みたいか」を自分の言葉でしっかりと伝えられるように準備しておくことが大切です。あなたの熱意は必ず伝わります。頑張ってください!

※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。