横浜国際高等学校は、その名の通り「国際社会で活躍できる人材の育成」を目標に掲げる、神奈川県屈指の国際科専門高校です。単に英語が話せるようになるだけでなく、世界中の人々と深く理解し合い、協働していくための思考力や表現力を身につけることを目指しています。将来、海外に目を向け、グローバルな舞台で自分の力を試してみたいと考えている皆さんにとって、これ以上ない刺激的な環境が待っているでしょう。
校内に一歩足を踏み入れれば、そこはまるで小さな地球のよう。様々な国にルーツを持つ生徒や、海外経験豊富な先生方が集い、日常的に多様な文化や価値観に触れることができます。そんな横浜国際高等学校での3年間は、あなたの視野を大きく広げ、世界への扉を開く、かけがえのない時間になるはずです。
この記事では、そんな横浜国際高等学校がどんな学校なのか、偏差値や校風、学校生活のリアルな姿まで、皆さんが本当に知りたい情報を詳しく、そして分かりやすく解説していきます。夢への第一歩を踏み出すための大切な高校選び、ぜひ参考にしてください。
横浜国際高等学校の基本情報
まずは、学校の基本的な情報を確認しておきましょう。
項目 | 内容 |
正式名称 | 神奈川県立横浜国際高等学校 (Kanagawa Prefectural Yokohama High School of International Studies) |
公立/私立の別 | 公立 |
共学/男子校/女子校の別 | 共学 |
所在地 | 〒232-0004 神奈川県横浜市南区永田東3-6-1 |
代表電話番号 | 045-711-2321 |
公式サイトURL | https://www.pen-kanagawa.ed.jp/yokohamakokusai-h/ |
横浜国際高等学校の偏差値・難易度・併願校
横浜国際高等学校は、神奈川県の公立高校の中でもトップクラスの難易度を誇ります。合格するためには、しっかりとした学力と、この学校で学びたいという強い意志が求められます。
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国際科: 偏差値 68 程度
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国際科 国際バカロレアコース: 偏差値 69 程度
この偏差値は、神奈川県内の公立高校ではトップ10に入るレベルです。同じくらいの偏差値の高校としては、横浜翠嵐高校、湘南高校、柏陽高校などが挙げられますが、横浜国際高等学校は「国際科」という専門学科のため、単純な偏差値だけでは測れない独自の魅力と難しさがあります。
合格に必要な内申点の目安は、135点満点中、125点以上が一つの目標となるでしょう。オール5に近い成績が求められると考えてください。ただし、神奈川県の公立高校入試は、学力検査、特色検査、面接、そして内申点の合計で評価されます。特に、思考力や表現力を問われる「特色検査」の対策は欠かせません。
主な併願校としては、高い英語教育に定評のある私立高校が選ばれることが多いです。具体的には、山手学院高校、桐蔭学園高校(プログレス)、法政大学国際高校、中央大学附属横浜高校などがよく挙げられます。
横浜国際高等学校に設置されている学科・コース
横浜国際高等学校には「国際科」のみが設置されており、その中に2つのコースがあります。どちらのコースも、国際社会で生きるための力を養うという目標は同じです。
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国際科
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2年生から興味や進路に合わせて様々な選択科目を履修します。第二外国語(ドイツ語、フランス語、スペイン語、中国語、ハングル、アラビア語から選択)の学習や、GIA(Global Intercultural Action)と呼ばれる探究活動が大きな特徴です。
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国際科 国際バカロレアコース
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世界共通の大学入学資格である国際バカロレア(IB)ディプロマ・プログラム(DP)の認定校です。授業の多くが英語で行われ、世界レベルの探究的な学びを通して、国内外の難関大学への進学を目指します。論理的思考力や探究心を徹底的に鍛えたい人におすすめです。
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横浜国際高等学校の特色・校風
横浜国際高等学校の校風を表すキーワードは、「自主自律」「多様性の尊重」「グローバル」です。生徒一人ひとりの個性が尊重され、非常に自由で活気のある雰囲気に満ちています。
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宿題の量:
課題は多いと感じる生徒が多いようです。特に国際バカロレアコースは、レポートやプレゼンテーションの準備に追われることも少なくありません。しかし、それは深い学びにつながる質の高い課題であり、計画的にこなすことで自己管理能力が身につきます。
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校則:
校則は他の公立高校と比較して非常に緩やかです。制服はありますが、着こなしは比較的自由で、頭髪の色や化粧、ピアスなどについても厳しい指導はないようです。スマホの使用も休み時間などは基本的に自由で、生徒の自主性が信頼されています。この自由な環境を自分で律することができる人に向いています。
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生徒たちの雰囲気:
国際的なバックグラウンドを持つ生徒や帰国生も多く、全体的に明るく活発で、コミュニケーション能力が高い生徒が多い印象です。自分の意見をしっかりと持ち、それを表現することに積極的です。様々な考え方を受け入れる土壌があるため、いじめなどはほとんど聞かれません。
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アルバイト:
原則として禁止されていますが、家庭の事情など、やむを得ない場合は許可制で認められることがあります。
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制服の評判:
冬服は紺のブレザーで、リボンやネクタイの色を複数から選べるなど、人気は高いようです。夏服はポロシャツなどもあり、過ごしやすいと評判です。自分らしい着こなしを楽しんでいる生徒が多く見られます。
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土曜授業:
土曜授業が年間を通して計画的に実施されており、授業時間数を確保しています。
横浜国際高等学校の部活動・イベント
部活動
横浜国際高等学校は、勉強だけでなく部活動にも力を入れている生徒が非常に多いです。運動部・文化部ともに活発に活動しており、高いレベルでの文武両道を目指しています。
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ダンス部 (ReguLus):
全国大会の常連であり、学校を代表する部活動の一つです。表現力豊かなパフォーマンスは圧巻で、文化祭でのステージは毎年大きな盛り上がりを見せます。
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模擬国連部:
国際問題について深く学び、他校と議論を戦わせる活動は、まさに横浜国際ならでは。世界的な視野を養い、論理的思考力や交渉力を鍛えることができます。
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ESS (English Speaking Society):
ディベートやディスカッション、スピーチなどを通して、実践的な英語力を高めることができます。英語でのコミュニケーションを楽しみたい生徒に人気です。
運動部では、バドミントン部や陸上競技部なども県大会で活躍しています。文化部も、吹奏楽部や軽音楽部、国際ボランティア部など多種多様な部があり、多くの生徒が自分の興味に合わせて活動を楽しんでいます。部活動への加入率は高い傾向にあります。
イベント
学校行事は生徒が主体となって企画・運営され、一年を通して大きな盛り上がりを見せます。
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YIS祭(文化祭):
毎年9月に行われる最大のイベントです。各クラスや文化部が趣向を凝らした展示や発表、パフォーマンスを繰り広げます。特に、各国の食文化を紹介する模擬店や、ダンス部のステージ発表は大変な人気を集めます。
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体育祭:
6月に行われ、学年やクラス対抗で様々な競技に熱中します。応援合戦なども見どころの一つで、クラスの団結力が一層深まります。
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スピーチコンテスト:
英語や第二外国語でのスピーチ能力を競う、国際高校らしいイベントです。日頃の学習の成果を発表する貴重な機会となっています。
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海外研修・国際交流:
希望者対象の海外研修プログラムが充実しているほか、多くの留学生を受け入れており、日常的に国際交流の機会があります。
横浜国際高等学校の進学実績
横浜国際高等学校の生徒たちは、その高い語学力と探究的な学びを通して培った力を武器に、国内外の難関大学へ進学しています。特に、グローバル系の学部への進学実績が豊富です。
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国公立大学:
東京外国語大学、横浜国立大学、横浜市立大学、北海道大学、筑波大学、お茶の水女子大学、東京都立大学など、首都圏の難関国公立大学を中心に合格者を出しています。
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難関私立大学:
早稲田大学、慶應義塾大学、上智大学といった最難関私立大学に毎年多数の合格者を輩出しています。また、GMARCH(学習院、明治、青山学院、立教、中央、法政)にも非常に多くの生徒が進学しています。
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その他:
海外の大学へ直接進学する生徒も毎年一定数います。国際バカロレアコースの生徒は、国内外のトップ大学への進学を目指します。学校のサポートも手厚く、進路ガイダンスや個別相談、小論文指導などが充実しており、生徒一人ひとりの希望進路実現を力強く後押ししてくれます。
横浜国際高等学校の特長・アピールポイント
他の高校にはない、横浜国際高等学校ならではの魅力的なポイントをまとめました。
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世界6カ国語から選べる第二外国語:
英語に加えて、ドイツ語、フランス語、スペイン語、中国語、ハングル、アラビア語という多様な言語を本格的に学べる環境は、国内の高校では非常に珍しいです。
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国際バカロレア(IB)認定校:
世界トップレベルの大学への入学資格であるIBディプロマを取得できるコースがあり、より高度で探究的な学びを求める生徒のニーズに応えています。
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探究活動「GIA (Global Intercultural Action)」:
2年生全員が取り組む探究活動です。自ら問いを立て、情報を収集・分析し、論文にまとめるという一連のプロセスを通して、大学での学びに直結する本質的な思考力を養います。
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多文化共生の学習環境:
全校生徒のうち、海外にルーツを持つ生徒や帰国生が約3割を占めます。日常的に多様な文化に触れられる環境は、真の国際感覚を育む上で最高の舞台です。
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充実した海外研修・国際交流:
アメリカやドイツ、韓国など、世界各国の姉妹校との交流プログラムが用意されています。留学生の受け入れも積極的で、校内にいながらにして国際交流が可能です。
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生徒の自主性を尊重する自由な校風:
校則が緩やかで、生徒の主体性が重んじられています。文化祭などの行事も生徒主体で運営され、リーダーシップや協調性を育む機会に満ちています。
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特色検査対策に直結する授業:
日々の授業から、思考力、判断力、表現力を問うものが多く、神奈川県の公立高校入試で課される「特色検査」で求められる能力を自然と鍛えることができます。
横浜国際高等学校の口コミ・評判のまとめ
在校生や卒業生からは、学校生活の充実度を物語る声が数多く寄せられています。
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良い点:
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「周りの生徒の意識が高く、常に刺激を受けられる環境。自分の意見を言うことが当たり前なので、ディスカッション能力が格段に上がった。」
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「先生方がとても熱心で、質問にも丁寧に対応してくれる。GIA(探究活動)では、先生のサポートのおかげで自分の興味を深く掘り下げることができた。」
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「行事が本当に楽しい!特にYIS祭は、準備期間からクラス一丸となって取り組むので、最高の思い出になる。」
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「英語力はもちろん、第二外国語も学べるのが大きな魅力。将来の選択肢が広がったと思う。」
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「とにかく自由!私服で登校できる日もあるし、髪を染めても怒られない。自分で自分を律する力が身についた。」
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気になる点:
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「課題やレポートが多くて大変な時期もある。計画的に進めないと、睡眠時間を削ることになるかも。」
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「駅から少し坂を上るので、夏は少しきつい。バスもあるが、徒歩の生徒が多い。」
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「校舎は比較的新しいが、専門的な設備(理科実験室など)は他の理数系に強い高校と比べると見劣りするかもしれない。」
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「自由な校風が合わない人には辛いかもしれない。ある程度自分で考えて行動できないと、流されてしまう可能性がある。」
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アクセス・通学
横浜国際高等学校へのアクセスは、複数の駅・路線が利用でき、比較的便利です。
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最寄り駅からのアクセス:
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京急本線 「井土ヶ谷駅」より徒歩約15分
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横浜市営地下鉄ブルーライン 「蒔田駅」より徒歩約15分
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JR横須賀線 「保土ケ谷駅」よりバス約10分、「永田町」下車徒歩約5分
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駅から学校までは坂道が続くため、徒歩の場合は少し体力が必要かもしれません。
通学している生徒は、横浜市内全域はもちろん、川崎市や横須賀市、藤沢市など、神奈川県の広い範囲から集まっています。
横浜国際高等学校受験生へのワンポイントアドバイス
ここまで読んでくれてありがとう。横浜国際高等学校に、とてもワクワクする魅力を感じてくれたのではないでしょうか。この学校は、「将来、世界を舞台に活躍したい」「多様な文化や価値観を持つ人たちと交流したい」「自分の頭で考え、自分の言葉で表現する力を身につけたい」と強く願う君にこそ、ぴったりの場所です。
横浜国際高等学校の入試を突破するためには、5教科の基礎学力を高いレベルで定着させることが大前提です。その上で、合否を分けるのが「英語力」と「特色検査」です。英語は、単語や文法だけでなく、長文を読み解く読解力や、自分の考えを表現する英作文の力を意識して高めていきましょう。特色検査は、教科横断的な思考力や情報処理能力が問われます。過去問を解くことはもちろん、普段からニュースや社会問題に関心を持ち、「なぜだろう?」「自分ならどう考える?」と自問自答する習慣をつけることが、何よりの対策になります。
横浜国際高等学校での3年間は、挑戦の連続かもしれません。しかし、同じ志を持つ仲間たちと切磋琢磨する日々は、君を大きく成長させてくれるはずです。夢に向かって、頑張ってください!応援しています。
※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。