日出学園高等学校は、千葉県市川市の閑静な住宅街に佇む、温かい雰囲気が魅力の私立共学校です。高校生活の3年間は、勉強はもちろん、友人との出会いや部活動、学校行事など、人生の礎を築く大切な時間。だからこそ、学校選びは慎重に行いたいですよね。このページでは、そんな皆さんのために、日出学園高等学校がどのような場所なのか、詳しく、そして分かりやすくご紹介していきます。
この学校が大切にしているのは、「第二の我が家」という考え方です。生徒一人ひとりが安心して自分らしくいられる居場所であること、そして家族のように親身になって生徒の成長をサポートすることを目指しています。アットホームな校風の中で、生徒の自主性を尊重しながら、一人ひとりの夢の実現を全力で応援してくれるのが、この学校の大きな特長と言えるでしょう。
近年では、企業と連携して社会を学ぶ「FLYERS」や、教科の枠を超えた探究学習「STEAM教育」といった先進的なプログラムにも力を入れており、伝統を大切にしながらも未来を見据えた教育を実践しています。これから、偏差値や進学実績といったデータから、在校生のリアルな声まで、日出学園の魅力を余すところなくお伝えしますので、ぜひ最後まで読んでみてください。
日出学園高等学校の基本情報
まずは、学校の基本的な情報を確認しておきましょう。学校見学や問い合わせの際に役立ちます。
項目 | 内容 |
正式名称 | 日出学園中学校・高等学校 |
公立/私立の別 | 私立 |
共学/男子校/女子校の別 | 男女共学 |
所在地 | 〒272-0824 千葉県市川市菅野3-23-1 |
代表電話番号 | 047-324-0071 |
公式サイトURL | https://www.hinode.ed.jp/high/ |
日出学園高等学校の偏差値・難易度・併願校
高校選びで気になるのが、やはり偏差値や難易度ですよね。日出学園高等学校の学力レベルを具体的に見ていきましょう。
学科・コースごとの偏差値
日出学園には2つのコースがあり、それぞれ偏差値が異なります。模擬試験の種類によって多少の差はありますが、一般的な目安は以下の通りです。
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特進コース: 61~63
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進学コース: 58~59
特進コースは難関大学を目指すコースということもあり、より高い学力が求められます。進学コースも、千葉県内の私立高校の中では上位に位置する難易度です。
難易度のイメージ
偏差値だけでは、なかなか具体的なイメージが湧きにくいかもしれません。そこで、いくつかの視点から難易度を補足します。
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同じくらいの偏差値の他の高校
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公立高校では、小金高校、船橋東高校、国府台高校、幕張総合高校などが比較対象として挙げられます。
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私立高校では、日本大学習志野高等学校、専修大学松戸高等学校、昭和学院高等学校などが近いレベル感の学校です。
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合格に必要な内申点の目安
日出学園の推薦入試では、中学3年生の1学期(または前期)の成績が基準となります。この基準からも、学校が日々の学習態度を重視していることがうかがえます。
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専願推薦(合格したら必ず入学する): 5教科の合計が「21」以上
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併願推薦(他の高校も受験する): 5教科の合計が「23」以上
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特に併願推薦で5教科合計23点以上というのは、平均で4.6が必要ということになり、かなり高い基準です。これは、単にテストの点数だけでなく、授業態度や提出物など、中学校での真面目な学習姿勢が日出学園では高く評価されることを示しています。
主な併願校
日出学園を受験する生徒の多くは、公立高校を第一志望にしているようです。併願校としては、以下のような学校がよく選ばれています。
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公立高校:国府台高校、鎌ヶ谷高校、幕張総合高校、松戸国際高校など
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私立高校:昭和学院高校、東海大学付属浦安高等学校、国府台女子学院高等部など
日出学園は、他の私立高校を第二志望にした上での「第三志望」としての併願も認めているなど、柔軟な受験が可能です。
日出学園高等学校に設置されている学科・コース
日出学園高等学校には、目標とする進路に合わせて選べる2つのコースが設置されています。それぞれのコースで、どんなことを学び、どんな生徒におすすめなのかを見ていきましょう。
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特進コース
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どんなことを学ぶ場所か:国公立大学や早稲田、慶應といった難関私立大学、医学部への現役合格を目指すコースです。平日7時間授業(水曜除く)と土曜4時間授業の週38時間という密度の濃いカリキュラムで、高校2年生のうちに大学入試の範囲をほぼ終え、3年生では演習中心の授業となります。
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どんな生徒におすすめか:高い目標を持ち、学習意欲が旺盛な生徒におすすめです。夏休みの学習合宿への参加が必須であるなど、学習量は多いですが、同じ志を持つ仲間と切磋琢磨できる環境です。ただし、このコースは一般選抜での大学受験を前提としているため、指定校推薦は利用できません。
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進学コース
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どんなことを学ぶ場所か:GMARCH(学習院・明治・青山学院・立教・中央・法政)などを中心とした有名私立大学への現役合格を目指します。週33時間のカリキュラムで、部活動や学校行事との両立を図りながら、着実に学力を伸ばしていきます。
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どんな生徒におすすめか:勉強と部活動をどちらも頑張りたい、充実した高校生活を送りたい生徒におすすめです。立教大学や明治大学など、豊富な指定校推薦の枠を活用して進学を目指すことも可能です。
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この2つのコースは、高校2年生に進級する際に、成績などの基準を満たせば変更することも可能です。自分の学力や目標の変化に合わせて柔軟に学びの環境を選べる点は、日出学園の大きな魅力の一つです。これにより、進学コースの生徒は特進コースを目指すという目標を持つことができ、特進コースの生徒も無理なく学習を続けられる安心感があります。
日出学園高等学校の特色・校風
学校選びでは、勉強や進学だけでなく、3年間を過ごす場所としての「雰囲気」もとても大切です。日出学園の特色や校風について、在校生の口コミなどを基に詳しく見ていきましょう。
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校風を表すキーワード:アットホーム、落ち着いた雰囲気、生徒の自主性を尊重、第二の我が家
中学生が本当に知りたい学校生活のリアル
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宿題の量は多い?少ない?
コースによって大きく異なります。特進コースは、平日2時間以上、休日5時間以上の家庭学習が目安とされており、宿題や課題の量はかなり多いようです。一方、進学コースは、部活動と両立できる程度の標準的な量という声が多いです。
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校則は厳しい?緩やか?
「私立なのでやや厳しめ」という意見が一般的です。
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スマホ:持ち込みは許可されていますが、校内での使用は禁止です。朝、電源を切り、カバンやロッカーにしまうのがルールです。休み時間や昼休みに使えないことを不便に感じる生徒もいるようです。
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服装:制服の着こなしには規定があり、スカート丈は膝丈と決められています。頭髪についても、染髪やパーマは禁止されています。制服自体は、男女ともに紺を基調としたモダンなデザインで、おしゃれだと評判です。
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生徒たちの雰囲気は?
「穏やかで真面目な生徒が多い」「育ちの良い子が多い」といった声が多数聞かれます。落ち着いた環境で学校生活を送りたい人には、とても良い雰囲気のようです。いじめもほとんど聞かれないとのことです。一方で、少人数な分、クラス内のグループが固定化しやすいという意見や、中学からの内部進学生と高校からの外部進学生との間に少し雰囲気の違いを感じるという声も一部にはあります。
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アルバイトは可能?
原則として禁止されています。特別な事情がある場合に限り、許可されることもあるようですが、基本的には学業に専念することが求められます。
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土曜授業はある?
特進コースは、土曜日に4時間の授業があります。進学コースは、基本的に土曜授業はありません。
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先生と生徒の距離は?
学校側は「アットホーム」な関係を掲げており、実際に「先生が親身に相談に乗ってくれる」「質問しやすい」といったポジティブな口コミが多くあります。しかし、その一方で「先生によって指導の熱心さに差がある」「当たり外れが大きい」という厳しい意見も少なくありません。生徒の体験は、どのコースに所属し、どの先生が担任になるかによって変わってくる可能性があるようです。
日出学園高等学校の部活動・イベント
勉強漬けの毎日では、高校生活はもったいないですよね。日出学園には、学校生活を彩る活発な部活動と、心に残るイベントがたくさんあります。
部活動
日出学園では、運動部・文化部ともに多くの部が活発に活動しています。中高一緒に活動する部が多く、先輩が後輩の面倒を見る良い伝統が根付いています。
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特に有名な部活動
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バトントワリング部:日出学園の看板とも言える部活動で、全国大会の常連です。中学・高校ともに高いレベルで活躍しており、学校の誇りとなっています。
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軽音楽部:部員数も多く、非常に活気のある部です。関東大会への出場や、全国規模のコンテストで奨励賞やベストプレーヤー賞を受賞するなど、輝かしい実績を誇ります。
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ユニークで実績豊富な部活動
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美術部:全国規模のコンクールで入賞したり、2年連続で「学校賞」を受賞したりと、高い評価を受けています。
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生物部:ウーパールーパーの飼育や、うずらの卵の孵化実験など、ユニークな活動に取り組んでいます。
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パソコン部:プログラミングの大会に出場したり、タイピングの検定で上級を取得したりと、デジタル分野での活躍が目立ちます。
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運動部は12、文化部は9の部があり、生徒たちは自分の興味に合わせて活動しています。
イベント
クラスの団結が深まり、最高の思い出となる学校行事。日出学園の主なイベントをご紹介します。
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体育祭(6月)
全校生徒が赤・青・白・緑の4色に分かれて競い合う、学校で最も盛り上がる行事の一つです。学年を超えた縦割りのチームで戦うため、先輩・後輩の絆が深まります。特に、各色の応援団が披露するダンスは圧巻で、体育祭の名物となっています。
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日出祭(10月)
10月に2日間にわたって開催される文化祭で、一般公開もされています。小学校から高校までが一体となって行うため、規模が大きく非常に賑やかです。生徒たちが主体となって決める毎年のテーマもユニークで、例えば「吐故納新(とこのうしん)」といった四字熟語が掲げられたこともあります。
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修学旅行(高校2年次 11月)
日出学園の修学旅行の大きな特徴は、生徒の実行委員会が中心となって行き先を決める点です。生徒の自主性を重んじる校風が、ここにも表れています。行き先は国内で、日本の文化を深く学ぶことを目的としています。過去には長崎などを訪れています。
日出学園高等学校の進学実績
高校卒業後の進路は、誰もが気になるところです。日出学園は、生徒一人ひとりの希望を叶えるための手厚いサポート体制を整えており、それが高い進学実績につながっています。
最新の大学進学実績(2025年)
2025年春の卒業生の合格実績を見ると、幅広い大学へ進学していることが分かります。
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国公立大学:11名
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主な合格大学:筑波大学、千葉大学、茨城大学など
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難関私立大学
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早慶上理(早稲田・慶應義塾・上智・東京理科):合計 23名
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早稲田大学 7名、慶應義塾大学 4名、上智大学 12名
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GMARCH(学習院・明治・青山学院・立教・中央・法政):合計 88名
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立教大学 29名、明治大学 21名、法政大学 18名など、特に多くの合格者を出しています。
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その他の進路
GMARCHに次ぐ「日東駒専」グループにも、日本大学36名、東洋大学28名など、多数の合格者を輩出しています。また、薬学部などの理系学部や、芸術系の大学、専門職大学への進学者もおり、生徒の多様な興味関心に応える進路指導が行われていることがわかります。
実績を支える学習サポート体制
高い進学実績は、日々の手厚いサポートがあってこそです。
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補習・講習:学力の差が出やすい英語や数学では、習熟度別のクラス編成に加え、必要に応じて朝や放課後に補習を実施し、きめ細かくフォローしています。
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学習合宿:特進コースの1・2年生は、夏休みに軽井沢にある学園の施設で4泊5日の学習合宿に参加します。集中できる環境で学習に取り組むことで、学力と学習習慣を飛躍的に向上させます。
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キャリア教育:様々な職業で活躍する保護者や卒業生から直接話を聞く「職業を語る会」を開催しています。自分の将来を具体的に考える貴重な機会となっており、学習へのモチベーションを高めることにもつながっています。
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指定校推薦制度:進学コースの生徒は、学校に寄せられる多くの指定校推薦枠を利用できます。立教大学、学習院大学、明治大学、日本大学、東洋大学など、人気の高い大学の枠が多数あります。
このように、日出学園は特進コースの一般選抜対策と、進学コースの指定校推薦・総合型選抜対策という二つの戦略を効果的に組み合わせることで、生徒全体の進路実現を力強く後押ししています。
日出学園高等学校の特長・アピールポイント
他の高校にはない、日出学園ならではの強みやユニークな取り組みをまとめました。
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独自のキャリア教育「FLYERS」プログラム
希望者が参加できるボランティア・探究活動です。生徒が企業と連携し、商品開発やCM制作の補助など、社会のリアルな現場を体験します。高校生の約半数が登録するほど人気の活動で、ここで得た経験は、大学の総合型選抜入試などでも大きなアピールポイントになります。
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未来を創る「STEAM教育」の実践
芸術(Art)や技術(Technology)などを融合させた、教科横断型の新しい学びです。3Dプリンターなどの最新機材を使いながら、単なる知識の暗記ではなく、社会の課題を解決するための思考力や創造力を育みます。
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「第二の我が家」を目指すアットホームな校風
学校の教育理念の根幹にある考え方です。少人数制のクラスで、先生が生徒一人ひとりに目を配り、まるで家族のように親身にサポートしてくれます。生徒が安心して学校生活を送れる温かい環境が最大の魅力です。
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少人数・習熟度別授業による、きめ細やかな学習指導
英語や数学など、理解度に差がつきやすい科目では、習熟度別のクラスを編成しています。得意な生徒はさらに応用力を伸ばし、苦手な生徒は基礎からじっくり学べるため、「授業についていけない」という心配がありません。
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「読む・書く・話す・行動する」を徹底する人間教育
日出学園が大切にしている学習の基本です。日々の出来事や考えを記録する「私の記録」というノートや、生徒が主体となって運営する学校行事などを通して、社会で必要となるコミュニケーション能力や実行力を養います。
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生徒の「好き」を伸ばす活発な部活動
全国レベルで活躍するバトントワリング部や軽音楽部をはじめ、生徒が自分の興味や才能を存分に発揮できる環境が整っています。勉強だけでなく、何かに打ち込む経験は、人間的な成長を大きく促してくれます。
日出学園高等学校の口コミ・評判のまとめ
実際に通っている生徒や卒業生は、日出学園をどのように感じているのでしょうか。良い点と気になる点を公平に見てみましょう。
良い点
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校舎が綺麗で施設が充実している
「校舎がとても綺麗で気持ちよく過ごせる」「トイレなども清潔で使いやすい」といった声が多く、学習環境の良さが評価されています。図書館が2つあるなど、施設も充実しているようです。
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穏やかで優しい生徒が多く、友人関係を築きやすい
「アットホームな雰囲気で、すぐに友達ができた」「いじめなどは聞いたことがない」という口コミが多数あります。落ち着いた環境で、安心して学校生活を送りたい人には最適なようです。
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行事が楽しく、クラスの団結力が強い
体育祭や日出祭(文化祭)は非常に盛り上がり、「最高の思い出になった」という声が多く聞かれます。行事を通して、クラスメイトとの絆が深まるようです。
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面倒見が良く、先生が親身になってくれる
「質問に行くと、先生が個別で丁寧に教えてくれる」「進路相談に熱心に乗ってくれる」など、熱心な先生のサポートを評価する声も多いです。
気になる点
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先生の質にばらつきがある
「教員の当たり外れが激しい」という点は、最も多く指摘される課題のようです。素晴らしい先生がいる一方で、一部には生徒とのコミュニケーションがうまくいかなかったり、指導方法に疑問を感じたりするケースもあるようです。
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校則が厳しいと感じる部分がある
特に「校内でのスマホ使用が一切禁止」というルールについては、多くの生徒が不満を感じているようです。私立高校としては標準的かもしれませんが、より自由な校風を求める人には窮屈に感じられるかもしれません。
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内部進学生と外部進学生の間に少し壁を感じることがある
一部の生徒からは、「中学からの内部進学生と高校からの外部進学生とで、扱いに差を感じることがある」といった声や、コースによる雰囲気の違いを指摘する意見もあります。
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駅から少し歩く
最寄りの京成菅野駅からは徒歩5分と近いですが、JR市川駅からは徒歩15分かかります。雨の日などは少し大変に感じるかもしれません。
アクセス・通学
日出学園への通学方法を確認しておきましょう。複数の路線が利用でき、アクセスは比較的便利です。
交通手段 | 最寄り駅/バス停 | 所要時間 |
電車 | 京成本線「菅野駅」 | 徒歩 約5分 |
電車 | JR総武線「市川駅」 | 徒歩 約15分 |
バス | JR「市川駅」から京成バス | 約5分、「日出学園」下車すぐ |
バス | JR「松戸駅」から京成バス | 約20分、「菅野六丁目」下車、徒歩5分 |
市川市や船橋市、松戸市など、千葉県内から通学している生徒が中心ですが、JR総武線を利用して東京都内から通う生徒もいるようです。最寄りの京成菅野駅は各駅停車しか停まらないため、その点は注意が必要です。
日出学園高等学校受験生へのワンポイントアドバイス
ここまで日出学園高等学校について詳しく見てきましたが、いかがでしたか?最後に、進学アドバイザーとして、この学校を目指す皆さんへ応援メッセージを送ります。
日出学園は、大規模な学校の賑やかさよりも、一人ひとりに目が行き届く温かい環境で学びたい、という生徒に特におすすめです。もしあなたが、先生や友達と近い距離で関わりながら、自分のペースでじっくりと成長していきたいと考えているなら、日出学園の「第二の我が家」という環境は、あなたにとって最高の学び舎になるでしょう。また、「FLYERS」や「STEAM教育」など、普通の高校では体験できない活動に挑戦したいという探究心旺盛な君にも、ぴったりの学校です。
受験勉強においては、まず中学校の教科書の基礎を完璧に固めることを意識してください。日出学園の入試は、奇をてらった問題よりも、基本的な知識をしっかり理解しているかを問う良問が多い傾向にあります。そして何より、日々の授業を大切にし、良い内申点を取ることが合格への近道です。この学校は、君の真面目な努力をしっかりと評価してくれます。応援しています!
※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。