茨城県立日立第一高等学校は、日立市に根ざし、まもなく創立100周年を迎える歴史と伝統のある進学校です。 高いレベルの文武両道を掲げ、生徒一人ひとりの自主性を尊重する自由な校風が大きな魅力となっています。進学実績も県内トップクラスを誇り、国公立大学や難関私立大学へ多くの卒業生を輩出しています。

この記事では、そんな日立第一高等学校について、中学生や保護者の方が知りたい情報を詳しく、そして分かりやすく解説していきます。偏差値や進路といった学習面はもちろん、学校生活を彩る部活動やイベント、在校生たちのリアルな口コミまで、様々な角度から日立一高の魅力に迫ります。

「自主自立」の精神のもと、充実した3年間を送りたいと考えている受験生にとって、日立第一高等学校は非常に魅力的な選択肢となるでしょう。この記事が、あなたの高校選びの一助となれば幸いです。

日立第一高等学校の基本情報

日立第一高等学校の基本的な情報を以下の表にまとめました。

項目 内容
正式名称 茨城県立日立第一高等学校
公立/私立の別 公立
共学/男子校/女子校の別 男女共学
所在地 〒317-0063 茨城県日立市若葉町3-15-1
代表電話番号 0294-22-6488
公式サイトURL https://www.hitachi1-h.ibk.ed.jp/

日立第一高等学校の偏差値・難易度・併願校

日立第一高等学校は、県内でも屈指の進学校として知られています。その難易度を偏差値や内申点の目安、そして主な併願校から具体的に見ていきましょう。

学科ごとの最新の偏差値は以下の通りです。

  • 普通科・サイエンス科(くくり募集): 64-68 程度

偏差値60台後半は、茨城県内の公立高校でトップクラスに位置します。同じくらいの偏差値の高校としては、水戸第一高等学校や土浦第一高等学校などが挙げられますが、学区が異なるため、県北地区の受験生にとっては最難関校の一つと言えるでしょう。

合格に必要な内申点の目安は、中学校の成績で5段階評価のうち「4」や「5」が多くを占めるレベルが求められると考えられます。ただし、茨城県の公立高校入試は学力検査の比重が大きいため、当日の試験で高得点を取ることが最も重要です。過去問対策をしっかり行い、5教科合計で400点以上を目指すのが一つの目安となりそうです。

主な併願校としては、以下のような私立高校が挙げられます。

  • 水城高等学校

  • 茨城キリスト教学園高等学校

  • 明秀学園日立高等学校

  • 茨城高等学校

特に、水城高等学校の特進コースや茨城キリスト教学園高等学校に合格できる学力があるかどうかが、日立第一高等学校に挑戦する上での一つの指標となることが多いようです。

日立第一高等学校に設置されている学科・コース

日立第一高等学校では、生徒の多様な進路希望に対応するため、特色ある学科・コースが設置されています。1年次は普通科とサイエンス科の「くくり募集」となり、全員が共通のカリキュラムで学びます。 そして2年次から、それぞれの希望進路に合わせて学科・コースに分かれます。

  • 普通科(文系・理系)

    2年次から文系と理系に分かれます。 国公立大学や難関私立大学への進学を目指し、文系・理系ともに幅広い科目について深く学びます。将来の目標が具体的に決まっている人はもちろん、高校生活の中でじっくりと進路を考えたい人におすすめです。

  • サイエンス科

    スーパーサイエンスハイスクール(SSH)としての強みを生かした先進的な理数教育が受けられる学科です。 課題研究や大学・研究機関との連携など、探究的な学びが充実しています。 2年次からはさらに以下の3つのコースに分かれ、より専門性を高めていきます。

    • 医学コース:将来、医師や医療従事者を目指す生徒のためのコースです。

    • 医学系進学コース:医学部に加え、薬学、看護学など、幅広い医療系の学部への進学を視野に入れたコースです。

    • 理工系進学コース:工学、理学、農学など、科学技術分野の専門家や研究者を目指す生徒におすすめのコースです。

日立第一高等学校の特色・校風

日立第一高等学校の校風は、「自主自立」という言葉に象徴されます。 生徒の主体性を尊重する自由な雰囲気があり、県内の公立高校では珍しく制服がありません。

  • 校風・生徒の雰囲気

    生徒たちは真面目で落ち着いた雰囲気を持つ一方で、学校行事などでは非常に活発で、何事にも意欲的に取り組む生徒が多いようです。 「文武両道」を掲げ、勉強だけでなく部活動や行事にも全力で打ち込むのが日立一高生のスタイルです。

  • 宿題の量

    進学校ということもあり、日々の課題や週末課題など、宿題の量は多い傾向にあるようです。予習・復習をしっかり行う習慣が自然と身につく環境と言えるでしょう。

  • 校則

    他の高校と比較すると、校則は緩やかな方だという声が多いです。 特に服装は私服通学が認められており、生徒の自主性が尊重されています。 ただし、アルバイトは原則として禁止されています。 スマートフォンの校内での使用については、節度を持った利用が求められます。

  • 制服

    制服はなく、私服での通学となります。 生徒たちは思い思いの服装で学校生活を送っており、個性を表現できる点を魅力に感じる声が多いようです。

  • 土曜授業

    土曜授業も実施されており、学力向上に向けた手厚いサポート体制が整っています。

日立第一高等学校の部活動・イベント

部活動

日立第一高等学校は部活動が非常に盛んで、生徒の加入率も90%以上と高い水準にあります。 運動部、文化部ともに充実しており、多くの部が県大会や関東大会、全国大会で活躍しています。

  • 運動部

    特に弓道部は、関東大会や全国大会への出場経験が豊富で、輝かしい実績を誇ります。 また、サッカー部は過去に全国高校サッカー選手権大会に7回出場するなど、伝統的に強豪として知られています。 この他にも、ソフトテニス部などが全国レベルで活躍しています。

  • 文化部

    文化部では、物理部や地学部などがスーパーサイエンスハイスクール(SSH)の研究活動の一環として、レベルの高い研究発表を行っています。 吹奏楽部や書道部も活発に活動しており、文化祭「白堊祭」でのパフォーマンスは大きな見どころの一つです。

イベント

日立第一高等学校では、生徒が主体となって作り上げる学校行事が年間を通して数多く開催されます。

  • 白堊祭(はくあさい)

    6月に行われる文化祭は「白堊祭」と呼ばれ、日立一高で最も盛り上がるイベントの一つです。 クラスごとの展示やステージ発表、文化部のパフォーマンスなど、多彩な企画で彩られます。生徒たちの創造性とエネルギーが爆発する2日間です。

  • 体育祭

    体育祭は3年に1度の開催ですが、その分、非常に大規模で熱気に満ちたイベントとなります。 クラス対抗で様々な競技に臨み、学年を超えた一体感が生まれます。

  • 修学旅行

    2年次の修学旅行では、普通科は台湾、サイエンス科はベトナムを訪れるなど、国際交流を重視したプログラムが組まれています。 現地の学生との交流などを通して、グローバルな視野を養う貴重な機会となっています。

日立第一高等学校の進学実績

日立第一高等学校は、県内有数の進学校として、国公立大学を中心に非常に高い進学実績を誇っています。生徒一人ひとりの希望進路実現に向けた、手厚いサポート体制がその背景にあります。

2024年度の主な大学合格実績は以下の通りです。(浪人含む)

  • 国公立大学

    • 東京大学:2名

    • 東北大学:14名

    • 筑波大学:13名

    • 茨城大学:32名

      その他、北海道大学など旧帝国大学や、国公立大学医学部医学科にも合格者を輩出しています。

  • 難関私立大学

    • 早稲田大学・慶應義塾大学:7名

    • GMARCH(学習院、明治、青山学院、立教、中央、法政):44名

    • 関関同立(関西、関西学院、同志社、立命館):5名

      この他にも、東京理科大学など多くの私立大学に合格者を出しています。

進学実績を支える取り組みとして、放課後や長期休暇中の補習・講習が充実しています。また、卒業生を招いての座談会なども開催されており、先輩から大学受験に関する具体的なアドバイスを聞く機会も設けられています。

日立第一高等学校の特長・アピールポイント

日立第一高等学校には、他の高校にはない独自の魅力的な取り組みがたくさんあります。ここでは、その中でも特に注目すべきポイントを5つ紹介します。

  • スーパーサイエンスハイスクール(SSH)指定校

    文部科学省からSSHの指定を受けており、先進的な理数教育を実践しています。 専門的な知識を持つ大学教員や研究者を招いた講義や、高度な実験・実習など、科学への探究心を深めるプログラムが豊富に用意されています。

  • 自主自立を育む「制服のない」自由な校風

    生徒の主体性を尊重する校風の象徴として、県内の公立高校では数少ない私服通学が認められています。 日々の服装を自分で考えることを通して、社会性や自己管理能力を養います。

  • 独自の探究活動「白堊研究」

    「総合的な探究の時間」では「白堊研究」と名付けられた独自の探究活動を行います。 生徒が自ら課題を設定し、一年をかけて研究を進め、その成果を発表します。この活動を通して、思考力や表現力、課題解決能力を効果的に高めることができます。

  • 活発な国際交流プログラム

    イギリスでの模擬国連会議への参加や、台湾(普通科)、ベトナム(サイエンス科)への海外研修など、グローバルな視野を広げる機会が豊富にあります。 世界各国の学生と英語で議論を交わす経験は、大きな自信につながるでしょう。

  • 地域に根ざした文武両道の伝統

    創立以来、学業と部活動の両立を重視する「文武両道」の精神が受け継がれています。 勉強はもちろん、部活動や学校行事にも全力で取り組むことで、人間的に大きく成長できる環境が整っています。

日立第一高等学校の口コミ・評判のまとめ

日立第一高等学校に通う在校生や卒業生からは、様々な声が寄せられています。学校選びの参考になるよう、ポジティブな口コミと、少し気になる点を公平にご紹介します。

  • 良い点

    • 「先生方のサポートが手厚く、熱心に進路相談に乗ってくれる」という声が非常に多いです。

    • 「自主性を重んじる自由な校風なので、のびのびと学校生活が送れる」

    • 「SSHの活動など、他ではできない貴重な経験ができる」

    • 「白堊祭などの行事がとても楽しく、クラスの団結力が強まる」

    • 「周りの生徒の学習意欲が高く、互いに切磋琢磨できる環境が良い」

  • 気になる点

    • 「校舎が少し古い」という意見があります。 ただし、体育館など一部の施設は新しくなっています。

    • 「駅から徒歩15分と少し距離がある」という声もありますが、「友達と話しながら歩けば気にならない」という意見も多いです。

    • 「進学校なので、課題の量が多くて大変なことがある」

    • 「国公立大学への進学を強く推奨される雰囲気がある」と感じる生徒もいるようです。

アクセス・通学

日立第一高等学校へのアクセス方法と、通学している生徒のエリアについて説明します。

  • 最寄り駅からのアクセス

    • JR常磐線「日立駅」から徒歩約15分

  • バスでのアクセス

    • 日立駅などからバスを利用し、「戸の内」バス停で下車する方法もあります。

多くの生徒は日立市内から通学していますが、高萩市、北茨城市、常陸太田市、東海村など、JR常磐線沿線を中心に広いエリアから生徒が集まっています。

日立第一高等学校受験生へのワンポイントアドバイス

ここまで読んでくれてありがとう。進学アドバイザーとして、日立第一高等学校を目指す君に最後のアドバイスを送ります。

日立第一高等学校は、「自分で考えて行動したい」「高い目標に向かって仲間と切磋琢磨したい」と考える生徒に特におすすめの学校です。自由な校風の中で、君の可能性を最大限に引き出してくれる環境がここにはあります。特に、科学の探求が好きな君、将来グローバルに活躍したい君にとって、日立一高での3年間はかけがえのない財産になるでしょう。

受験勉強では、まず中学校の教科書レベルの基礎を徹底的に固めることが何よりも大切です。その上で、茨城県の公立高校入試の過去問に繰り返し取り組み、出題形式に慣れておきましょう。特に数学や英語は差がつきやすい教科です。苦手分野をなくし、得意分野をさらに伸ばすことを意識して学習を進めてください。日立第一高等学校で充実した高校生活を送る日を夢見て、最後まで諦めずに頑張ってください。応援しています!

※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。