山梨県教育委員会が、令和9年度(2027年度)入試で山梨県外の中学生を募集する「全国募集」の手続き案内と実施要項を2026年10月14日に公表しました。実施するのは県立11校と甲府市立の甲府商業高校の12校で、募集は前期募集(推薦入試)だけです。いちばん早い締め切りは、志望校への事前連絡の2027年1月4日(月)です。
何が発表されたの?
ひとことで言うと、山梨県の外に住んでいても、山梨の公立高校を受けられる道が12校にあります。ただし、一人暮らしや寮などで通う生徒が対象で、手続きが多めです。
そもそも「全国募集」って何?
公立高校は、その県や市の住民のために運営されています。だから、他県に住む人が受けられるのは、特別な事情があるときに限られます。全国募集は、その例外のひとつです。高校のほうから全国に生徒を呼びかける仕組みで、原則として保護者の引っ越しをともなわない県外からの志願を指します。
入学したら、一人暮らしか、学校の寮などに住んで通うことになります。そのため、生活を見守る「身元引受人」を決めて、申し出る必要があります。
「県外入学志願」とは別のもの
同じ県外からの出願でも、家族ごと山梨県に引っ越すときは「県外入学志願」という別の手続きです。海外から日本に来る人には「帰国生徒等」の特別な案内があります。全国募集は、それらとは別の枠だと県教委は説明しています。自分がどれに当てはまるのか、最初に確かめることが大切です。
募集は「前期募集」だけ
山梨県の全日制は、前期募集・後期募集・再募集の3回の選抜があります。前期募集は、自分をアピールする自己推薦の形をとる推薦入試です。全国募集は、この前期募集の中だけで行われます。
- 後期募集(3月初めごろの学力検査):全国募集はありません
- 再募集:全国募集の枠に空きが出ても、行いません
- 県内の前期募集で定員に満たなくても、全国募集で内定しなかった人から追加で選ぶことはしません
つまり、全国募集は一度きりの挑戦です。「だめなら後期で」という使い方はできません。
3つの出願の条件(A・B・C)
出願するときに、どの条件で受けるかを自分で選びます。
- 条件A:学習の成績や興味を評価します
- 条件B:スポーツ・文化活動の実績や興味を評価します。学校ごとに、対象の部活動が決まっています
- 条件C:そのほか、学校長が定める募集です
検査には、面接、特色適性検査、特技、個性表現などがあり、出願の条件ごとに決まっています。詳しい選抜方法は、各高校の募集要項に書かれています。
募集する学校と人数の目安
人数は「見込み」で、どの学校も「程度」と書かれています。条件Bで対象になっている部活動は、学校ごとに違います。ここでは学科と人数だけを載せます。部活動の種類は、必ず各校の募集要項で確かめてください。
- 北杜:普通科3名程度、総合学科3名程度
- 韮崎:普通科5名程度、文理科1名程度
- 甲府工業:工業科(機械・電気・電子・建築・土木の5科、科ごとに枠あり)で計7名程度
- 農林:農業科(5科)で計5名程度
- 巨摩:普通科5名程度(うち理数創造コース1名程度)
- 青洲:普通科4名程度、工業科2名程度、商業科2名程度
- 笛吹:普通科2名程度、農業科(2科)で計2名程度、総合学科3名程度
- 日川:普通科5名程度
- 都留:普通科5名程度
- 都留興譲館:普通科2名程度、工業科4名程度
- 富士北稜:総合学科6名程度
- 甲府商業:商業科・情報処理科で計8名程度
北杜の普通科の理数コースの枠など、細かい点は実施要項の表と案内のページで書き方が少し違うところがあります。志望校を決めたら、その学校の募集要項を必ず読んでください。
日程・数字のまとめ
ひとことで言うと、手続きは「事前連絡→志願届→出願→検査→結果」の順で、年明けの1月に集中します。
出願の前の手続き
- 志望校への事前連絡:2027年1月4日(月)まで。全国募集で受けたいことを伝え、以降の日程や手順を確認します
- 志願届の提出:1月5日(火)・6日(水)は午前10時〜午後4時、1月7日(木)は午前10時〜正午。各高校の窓口です。書留郵便でも出せますが、1月7日(木)正午必着です
- 志願届に添える書類:全国募集志願届(別紙様式1)、身元引受承諾書(別紙様式2)、2026年12月1日以降に発行された住民票、そのほか学校が指示する書類(大会の実績を証明する書類など)
- 受理書:学校が審査して、問題がなければ「受理書」が送られてきます。これが、通常の県外からの志願で使う「県外入学志願承認書」の代わりになります。なお、通常の県外入学志願承認願の申請は不要です
出願(前期募集)
- 1月14日(木):郵送(書留)のみ
- 1月15日(金):午前10時〜午後4時、各高校の窓口
- 1月18日(月):午前10時〜正午、各高校の窓口。書留郵便なら1月18日(月)正午必着
検査から入学許可予定者の発表まで
- 検査:1月28日(木)・29日(金)。1日で行う場合は1月28日(木)です。会場は各高校です
- 選抜結果(内定)の通知:2月5日(金)に中学校長あてに通知します。郵送を希望した中学校には、この日に発送されます
- 入学許可予定者の発表:3月11日(木)午前11時。各高校のホームページに受検番号が載り、内定者には郵送で通知されます
お金と書類
出願のときに必要な書類は、本人が用意するもの(入学願書、写真、志願理由書、確約書、封筒、受理書など)と、中学校が用意するもの(調査書、出願者一覧表、学習活動及び生活状況に関する所見など)に分かれます。そのほかに各校の募集要項が決めた書類もあります。入学審査料など、お金のことは実施要項と各校の募集要項で確認してください。
受験生・保護者が気をつけること
ひとことで言うと、早めの連絡と身元引受人探しが、最初の関門です。
- 身元引受人を決める:身元引受人は、健康や食事、日常生活の見守り、学校との情報共有、病気やけがのときの対応などを担います。必要に応じて学校の教育活動にも参加します。書類に署名してもらう必要があるので、早めに相談しましょう
- 1月4日までに志望校へ連絡:連絡が遅れると、その先の手続きに進めません。冬休み中なので、学校の窓口の日程も確認してください
- 中学校の協力が必要:志願届には、中学校の証明が必要です。ほかの公立高校に志願していないことも、中学校に証明してもらいます。中学校の先生にも、早めに伝えておきましょう
- 住民票の日付:2026年12月1日以降に発行されたものが必要です。古いものは使えません
- 入学後の見守り:入学後は、学校が担当の先生を決め、保護者や身元引受人と連携します。下宿やアパートへの家庭訪問で、食事など生活の様子も確かめます。学校は毎年度末に、生活状況を教育委員会へ報告します
- 部活動の条件:条件Bで入学した生徒が、けがなどで部活動を続けられなくなっても、その学校に在籍できます
よくある質問
後期募集でも全国募集で受けられますか?
受けられません。全国募集は前期募集だけです。後期募集と再募集では実施しません。
保護者が山梨県に引っ越す場合も、全国募集ですか?
いいえ。保護者の転住が理由のときは「県外入学志願」という別の手続きです。県教委の「県外からの出願について」の案内を見てください。
問い合わせ先はどこですか?
山梨県教育委員会 教育企画室(電話 055-223-1750)です。各校の連絡先は、手続き案内に載っています。
出典:山梨県教育委員会「令和9年度山梨県公立高等学校の入学者選抜における全国募集」、「山梨県公立高校 全国募集手続案内(令和9年度入試版)」、「全国募集の実施要項」(発表:2026年10月14日、確認:2026年10月27日)。最新の情報は必ず教育委員会・志望校の公式発表で確認してください。
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