聖徳学園高等学校は、東京都武蔵野市にキャンパスを構える、長い歴史と革新的な教育を両立させた私立共学校です。聖徳太子の「和をもって貴しとなす」という教えを建学の精神に掲げ、「個性」「創造性」「国際性」の3つを教育の柱としています。一人ひとりの生徒が持つ無限の可能性を最大限に引き出すことを目指しているのが、聖徳学園高等学校の大きな魅力と言えるでしょう。

この学校の特色は、単なる知識の詰め込みではなく、生徒が主体的に学ぶ「21世紀型教育」を実践している点にあります。ICTを積極的に活用した授業や、教科の垣根を越えた独自の「STEAM教育」などを通して、これからの社会で本当に必要とされる問題解決能力や創造力を育んでいます。

この記事では、そんな聖徳学園高等学校について、偏差値やコース内容、学校生活の様子から進学実績、そして在校生や卒業生からのリアルな口コミまで、進学アドバイザーの視点から詳しく解説していきます。学校選びに悩んでいる中学生と保護者の皆さんにとって、きっと有益な情報が見つかるはずです。

聖徳学園高等学校の基本情報

項目 内容
正式名称 聖徳学園高等学校
公立/私立の別 私立
共学/男子校/女子校の別 共学
所在地 〒180-8601 東京都武蔵野市境南町2-11-8
代表電話番号 0422-31-5121
公式サイトURL https://jsh.shotoku.ed.jp/

聖徳学園高等学校の偏差値・難易度・併願校

聖徳学園高等学校の難易度は、コースによって異なりますが、東京都内でも上位に位置づけられるレベルです。自分の学力や目指す進路に合わせてコースを選択することが、合格への第一歩となります。

最新の偏差値は以下の通りです。

  • 難関国公立クラス:64

  • 文理進学クラス:非公表

  • データサイエンスコース:非公表

難易度を具体的にイメージするために、同じくらいの偏差値の高校としては、都立高校では武蔵野北高等学校や小金井北高等学校、私立高校では日本大学第二高等学校や工学院大学附属高等学校などが挙げられます。合格に必要な内申点の目安としては、推薦入試や併願優遇制度を利用する場合、5科で20~22、9科で35~37以上が一つの基準となるようです。各種検定(英検、漢検、数検)の取得や生徒会活動などの実績によって加点される制度もあります。

主な併願校としては、同じ多摩地区の私立高校を中心に、拓殖大学第一高等学校、杉並学院高等学校、八王子学園八王子高等学校、錦城高等学校などが多く選ばれる傾向があります。都立高校を第一志望とする受験生の併願先としても人気が高い学校です。

聖徳学園高等学校に設置されている学科・コース

聖徳学園高等学校では、生徒一人ひとりの進路希望や学習習熟度に対応するため、特色あるコースを設置しています。

  • 難関国公立クラス

    国公立大学や難関私立大学への現役合格を目指す、学力重視のクラスです。基礎力と応用力をバランスよく高めるためのカリキュラムが組まれており、高いレベルでの学習環境を求める生徒におすすめです。

  • 文理進学クラス

    幅広い大学進学に対応するクラスで、まずは基礎学力の定着を徹底的に図ります。高校2年生からは文系・理系に分かれ、それぞれの進路目標に合わせた学習を進めていきます。部活動などにもしっかり打ち込みたい生徒にも適しています。

  • データサイエンスコース(2024年度新設)

    国際バカロレアの教育プログラムを参考に、文理融合型の新しい学びを提供するコースです。情報を分析・活用し、新たな価値を創造できる人材の育成を目指します。探究的な学びやプロジェクト型学習に興味がある生徒におすすめです。

高校1年生の間は、中高一貫生とは別のクラス編成ですが、学校行事や部活動は合同で行います。 高校2年生からは、コースに応じて一貫生との混合クラスとなります。

聖徳学園高等学校の特色・校風

聖徳学園高等学校の校風は、「個性の尊重」「自由な雰囲気」「先進的な学び」といったキーワードで表現できます。

口コミを見ると、校則は他の私立高校と比較して、厳しすぎず自由な部分が多いようです。スマートフォンの校内での使用はルールを守れば許可されており、服装に関しても、身だしなみとして常識の範囲内であれば細かく指導されることは少ないとの声があります。アルバイトは原則として禁止されていますが、特別な事情がある場合は許可制となっているようです。制服は2024年度から新しいデザインに一新されました。

生徒たちは、真面目で落ち着いた雰囲気の生徒もいれば、学校行事や部活動に積極的に取り組む活発な生徒もおり、多様な個性を持った生徒が集まっている印象です。先生方は親身になって相談に乗ってくれるというポジティブな評判が多く聞かれます。 土曜日は4時限までの授業があり、週6日制となっています。 宿題の量はコースや担当教員によって差があるようですが、全体的には標準的な量という意見が多いようです。

聖徳学園高等学校の部活動・イベント

部活動

聖徳学園高等学校は、部活動も非常に盛んで、生徒たちが自分の興味や才能を伸ばせる環境が整っています。運動部、文化部ともに多種多様なクラブがあり、多くの生徒が熱心に活動しています。

特に実績が豊富な部活動としては、男子バレーボール部が挙げられます。過去に関東大会19回、インターハイ2回の出場経験があり、全国私学大会にも出場する強豪校として知られています。 また、和太鼓部は「iのまちいなぎ和太鼓コンテスト」で最優秀賞を受賞した実績を持つなど、文化部も活気があります。

珍しい部活動としては、動画研究部があり、最新の機材を使って映像制作に取り組んでいます。 各種コンテストでグランプリを受賞するなど、高い評価を得ています。 その他、硬式テニス部やダンス部、鉄道研究部、理科部(冒険部)など、個性豊かなクラブが多数活動しています。

イベント

聖徳学園高等学校の学校生活は、多彩なイベントによって彩られています。生徒たちが主体となって企画・運営に関わる行事も多く、クラスや学年の団結力を高める貴重な機会となっています。

5月に行われる体育祭は、学年を超えて盛り上がる一大イベントです。 9月の「太子祭(文化祭)」は、クラスごとの展示や有志団体によるパフォーマンス、部活動の発表などが行われ、多くの来場者で賑わいます。

修学旅行は、高校2年生の1月に国際研修旅行として実施されます。 希望者を対象とした海外研修プログラムも充実しており、夏休みなどを利用して語学研修旅行に参加することも可能です。 その他、芸術鑑賞会や百人一首大会、スキー合宿(希望者)など、年間を通して様々な行事が予定されています。

聖徳学園高等学校の進学実績

聖徳学園高等学校は、生徒一人ひとりの進路希望に合わせたきめ細やかな指導に定評があり、難関大学への高い進学実績を誇っています。国公立大学から難関私立大学、海外大学まで、幅広い進路を実現しているのが特長です。

2025年度の大学入試では、東京大学(文科Ⅰ類)をはじめ、東北大学、東京外国語大学などの国公立大学に合格者を出しています。

難関私立大学の実績も豊富で、早稲田大学、慶應義塾大学、上智大学、東京理科大学、国際基督教大学(ICU)といった大学に多数の合格者を輩出しています。 GMARCH(学習院大学、明治大学、青山学院大学、立教大学、中央大学、法政大学)にも合計で95名の合格者(2025年度)を出すなど、安定した実績を残しています。

また、海外大学への進学サポートが手厚いのも聖徳学園の大きな強みです。イギリスのリーズ大学やカナダのトロント大学など、世界トップクラスの大学への合格者も出ています。

これらの高い進学実績を支えているのが、充実した進路指導体制です。放課後に行われるセミナーや長期休暇中の補習など、生徒の学力向上をサポートする取り組みが数多く用意されています。

聖徳学園高等学校の特長・アピールポイント

聖徳学園高等学校には、他の高校にはないユニークな魅力がたくさんあります。ここでは、その中でも特に注目すべきポイントを7つに絞ってご紹介します。

  • 教科横断型の独自の「STEAM教育」

    単なる理数教育ではなく、各教科で学んだ知識を総動員して、社会が抱える現実の問題解決に挑む、創造性を育むプログラムです。

  • 「考える力」を育むPBL(課題解決型学習)

    高2の「国際協力プロジェクト」では、開発途上国の課題について自分たちで解決策を考え、現地での実践まで目指す本格的な学習に取り組みます。

  • 充実したグローバル教育と海外大学進学サポート

    希望者向けの海外研修はもちろん、海外の大学に進学を目指す生徒のための専門セミナーや、海外大学の指定校推薦枠、独自の奨学金制度まで用意されています。

  • Apple Distinguished School認定のICT環境

    生徒一人ひとりがICT機器を活用し、主体的で対話的な深い学びを実践しています。その先進的な取り組みはApple社からも認められています。

  • 「心の教育」を重視したサポート体制

    専任のカウンセラーが常駐し、生徒が安心して学校生活を送れるよう心のケアに力を入れています。問題が起きる前の予防的なプログラムを重視しているのが特徴です。

  • 多様な個性が輝く活発な部活動

    全国レベルで活躍する運動部から、ユニークな文化部まで、生徒が打ち込める場所が豊富に用意されています。

  • 駅から徒歩3分という抜群のアクセス

    JR中央線・西武多摩川線の武蔵境駅から徒歩3分という通学に非常に便利な立地も、大きな魅力の一つです。

聖徳学園高等学校の口コミ・評判のまとめ

聖徳学園高等学校について、在校生や卒業生、保護者からは様々な声が寄せられています。ここでは、ポジティブな口コミと、少し気になる点について公平にまとめてみました。

  • 良い点

    • 「先生方が親身で、進路相談などに熱心に対応してくれる」という声が非常に多いです。

    • 「ICT環境が整っており、先進的な授業を受けられるのが良い」といった、教育内容への満足度が高い意見が見られます。

    • 「校則が厳しすぎず、自由な雰囲気で学校生活を楽しめる」という口コミも多く、生徒の自主性を尊重する校風がうかがえます。

    • 「体育祭や文化祭などの行事が盛り上がり、クラスの団結力が強まる」といった、学校行事に関するポジティブな評判も目立ちます。

    • 「駅から近くて通学が楽」という、立地の良さを評価する声も多数あります。

  • 気になる点

    • 「施設が部分的に古いと感じることがある」という意見が一部で見られます。

    • 「コースによって授業の進度や雰囲気に差がある」と感じる生徒もいるようです。

    • 「自由な校風だからこそ、自分から積極的に行動しないと置いていかれる可能性がある」といった声もあり、自主性が求められる環境とも言えそうです。

    • 一部には「いじめへの対応に不満があった」という深刻な口コミも見られ、学校選びの際には慎重な確認が必要です。

アクセス・通学

聖徳学園高等学校は、交通の便が非常に良い場所にあります。

  • 最寄り駅からのアクセス

    • JR中央線・西武多摩川線「武蔵境駅」南口から徒歩約3分

    • JR中央線「三鷹駅」南口から徒歩約20分

武蔵野市をはじめ、杉並区、練馬区、世田谷区、三鷹市、小金井市、国分寺市、小平市など、JR中央線や西武線の沿線を中心に、幅広いエリアから生徒が通学しています。

聖徳学園高等学校受験生へのワンポイントアドバイス

聖徳学園高等学校を目指す皆さん、こんにちは!進学アドバイザーとして、最後に皆さんへ応援メッセージを送ります。

聖徳学園高等学校は、「決まった正解のない問題」に自分なりの答えを見つけようと挑戦したい、そんな探究心旺盛な生徒に特におすすめの学校です。また、海外に興味があったり、ICTを活用した学びに魅力を感じたりする人にとっても、最高の環境が整っています。この学校で過ごす3年間は、きっとあなたの知的好奇心を満たし、大きく成長させてくれるでしょう。

受験勉強においては、まず基礎学力の定着を徹底してください。その上で、聖徳学園高等学校がどのようなユニークな教育を行っているかをよく理解し、「この学校で何を学びたいのか」を自分の言葉で語れるように準備しておくことが大切です。学校説明会や個別相談会には積極的に参加し、先生方や在校生の雰囲気を感じ取ってみてください。皆さんの挑戦を心から応援しています!

※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。