神奈川県立百合丘高等学校は、川崎市の緑豊かな丘の上にたたずむ、落ち着いた環境が魅力の学校です。1975年に設立されて以来、「清新溌剌(せいしんはつらつ)」を校訓に掲げ、生徒一人ひとりが伸び伸びと学べる校風を育んできました。

高校受験を控えた皆さんや保護者の方々は、「百合丘高校ってどんな学校だろう?」「勉強や部活動はどんな雰囲気なんだろう?」と、たくさんの期待と少しの不安を抱えているかもしれません。この記事では、そんな皆さんの疑問に答えるべく、百合丘高等学校の偏差値から校風、進学実績、そして在校生や卒業生のリアルな声まで、詳しくご紹介していきます。

この記事を読み終える頃には、百合丘高校での3年間がより具体的にイメージでき、志望校選びの大きなヒントになっているはずです。さあ、一緒に百合丘高校の魅力を探っていきましょう。

百合丘高等学校の基本情報

まずは、百合丘高校の基本的な情報を確認しておきましょう。

項目 内容
正式名称 神奈川県立百合丘高等学校
公立/私立 公立
共学/別学 男女共学
所在地 〒214-0036 神奈川県川崎市多摩区南生田4-2-1
電話番号 044-977-8955
公式サイト https://www.pen-kanagawa.ed.jp/yurigaoka-h/index.html

百合丘高等学校の偏差値・難易度・併願校

百合丘高校を目指す上で気になる偏差値や難易度について見ていきましょう。

百合丘高校の偏差値は、普通科でおおよそ52前後と言われています。神奈川県の公立高校の中では中堅レベルに位置づけられます。

合格に必要な内申点の目安は、中学2年生と3年生の9教科合計で90〜95程度(135点満点)が一つの指標となるでしょう。入試本番の学力検査では、5教科合計で280〜300点あたりが目標点となってきそうです。入試の選考比率は、1次選考が「内申:学力検査=5:5」、2次選考が「学力検査:主体的に学習に取り組む態度=8:2」となっているため、日々の授業態度や提出物なども含めた内申点対策と、当日の学力検査の両方で着実に得点することが合格への鍵となります。

主な併願校としては、以下のような私立高校が挙げられることが多いようです。

  • 柏木学園高等学校

  • 橘学苑高等学校

  • 日本体育大学荏原高等学校

  • 東京高等学校

百合丘高等学校に設置されている学科・コース

百合丘高校に設置されているのは「普通科」のみです。

  • 普通科:1年次では芸術科目以外は全員が同じ科目を履修し、基礎学力の定着を目指します。2年次から少しずつ選択科目が増え、3年次には必修科目を絞り、残りは進路希望や興味関心に合わせて多くの科目から自由に選択できるカリキュラムが組まれています。そのため、文系・理系を問わず、自分の目標に合わせて学習を進めたい生徒におすすめです。

百合丘高等学校の特色・校風

百合丘高校は、キーワードで表すと「落ち着いた雰囲気」「真面目」「清新溌剌」といった言葉が似合います。緑に囲まれた静かな環境で、生徒たちは伸び伸びと学校生活を送っているようです。

  • 宿題の量:量は標準的か、やや少なめという声が見られますが、予習・復習をしっかり行う習慣が大切です。

  • 校則:以前に比べて厳しくなったという意見もありますが、他の高校と比較すると標準的なようです。髪染めやピアスは禁止されています。スマートフォンは授業前に電源を切り、カバンにしまう決まりになっています。

  • 生徒たちの雰囲気:真面目で落ち着いた生徒が多い一方で、行事などでは非常に盛り上がるなど、オンとオフの切り替えが上手な生徒が多い印象です。

  • アルバイト:届出制で可能です。

  • 制服:2007年に変更された、男女ともにブレザータイプの制服です。落ち着いたデザインで、着こなしやすいと評判は概ね良好のようです。

  • 土曜授業:基本的に土曜授業はありません。

百合丘高等学校の部活動・イベント

部活動

百合丘高校は部活動が非常に盛んで、多くの生徒が加入し熱心に活動しています。運動部、文化部ともに種類が豊富です。

  • 運動部:特にダンス部は全国大会の常連で、過去には準優勝の実績もある強豪として知られています。また、チアリーディング部も全国大会に出場経験があります。その他、ハンドボール部、テニス部、サッカー部なども活発に活動しています。

  • 文化部:吹奏楽部、軽音楽部、美術部、茶道部など、多彩な部が活動しており、文化祭などで練習の成果を披露しています。

イベント

百合丘高校の学校行事は、生徒が主体となって作り上げるものが多く、非常に盛り上がります。

  • 風音祭(かざねさい):体育祭と文化祭を合わせた名称です。体育祭では、応援合戦や騎馬戦などで熱気に包まれます。文化祭は、各クラスや文化部による展示、模擬店、ステージ発表などで賑わい、一般公開もされて地域の方々も多く訪れます。

  • 修学旅行:2年次に沖縄を訪れるのが恒例となっています。

  • その他:遠足、球技大会、百人一首大会など、季節ごとに様々な行事が企画されています。

百合丘高等学校の進学実績

百合丘高校は、生徒一人ひとりの進路実現に向けたきめ細やかな指導に定評があります。夏期講習や「百合高塾」と呼ばれる発展的な講座なども実施され、学力向上をサポートしています。

最新の大学進学実績を見ると、多くの生徒が大学進学を果たしています。

  • 国公立大学:例年、数名の合格者を出しています。

  • 難関私立大学:GMARCH(学習院、明治、青山学院、立教、中央、法政)や成成明学獨國武といった大学群への合格者も着実に輩出しています。特に、明治大学、中央大学、法政大学、青山学院大学などへの合格実績があります。

  • その他:神奈川大学、東海大学、帝京大学、日本大学、専修大学、駒澤大学など、中堅私立大学へ進学する生徒が最も多い層となっています。また、指定校推薦の枠も比較的多く、これを活用して進学する生徒も多いようです。大学進学以外にも、専門学校への進学や就職など、多様な進路選択がされています。

百合丘高等学校の特長・アピールポイント

百合丘高校ならではの魅力を5つのポイントにまとめました。

  • 「人権教育」と「国際教育」の推進:3年間を通じて、車いす講習会や留学生との交流などを通じて、人権意識と思いやりの心を育み、国際的な視野を広げる教育を特色としています。

  • 落ち着いた学習環境:南生田の丘陵地に位置し、静かで緑豊かな環境は、日々の学習に集中するのに最適です。

  • 活発な部活動:特にダンス部やチアリーディング部は全国レベルで活躍しており、学校全体に活気をもたらしています。

  • 生徒主体で盛り上がる学校行事:「風音祭」をはじめとする学校行事は、生徒たちの手で企画・運営され、一生の思い出になるような強い一体感が生まれます。

  • 丁寧な進路指導:少人数授業や夏期講習などを通じて、個々の生徒の進路実現を丁寧にサポートする体制が整っています。

百合丘高等学校の口コミ・評判のまとめ

在校生や卒業生からは、様々な声が寄せられています。

  • 良い点

    • 「先生方が親身に進路相談に乗ってくれる」

    • 「落ち着いた環境で、自分のペースで勉強に集中できる」

    • 「行事が本当に楽しくて、クラスの団結力が強まった」

    • 「部活動が盛んで、目標に向かって頑張れる仲間が見つかる」

    • 「真面目な生徒が多く、いじめなども少ない印象」

  • 気になる点

    • 「駅から遠く、坂道が多いので通学が少し大変」

    • 「校舎や施設が少し古いと感じる部分がある」

    • 「授業中に私語をする生徒がいるクラスもあり、集中しにくいことがある」という声も一部で見られます。

アクセス・通学

百合丘高校は、最寄り駅からバスを利用するのが一般的です。

  • 小田急線「新百合ヶ丘駅」から小田急バスで約17分、「百合丘高校前」下車徒歩2分

  • 小田急線「百合ヶ丘駅」から小田急バスで約13分、「百合丘高校前」下車徒歩2分

  • 小田急線「生田駅」から川崎市営バスで約10分、「百合丘高校前」下車徒歩2分

  • 東急田園都市線「宮前平駅」から川崎市営バスで約32分、「百合丘高校前」下車徒歩2分

川崎市多摩区、麻生区、宮前区や、横浜市北部、町田市などから通学している生徒が多いようです。

百合丘高等学校受験生へのワンポイントアドバイス

百合丘高校は、「落ち着いた環境で、勉強にも部活動にも真面目に取り組みたい」と考えているあなたにぴったりの学校です。また、ダンスやチアなど、特定の部活動で高いレベルを目指したい人にも、素晴らしい環境が整っています。

百合丘高校の入試では、内申点と当日の学力検査のバランスが非常に重要です。まずは、中学校での授業に真剣に取り組み、提出物をきちんと出すなどして、着実に内申点を積み重ねていきましょう。その上で、苦手科目をなくし、得意科目をさらに伸ばす努力を続けることが合格への近道です。特に英語や数学などの基礎をしっかり固めておくことが大切になります。

高校生活は、一生の宝物になる3年間です。百合丘高校という素敵な舞台で、充実した毎日を送れるよう、心から応援しています!

※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。