京都工学院高等学校は、2016年に京都市立洛陽工業高等学校と伏見工業高等学校が統合し、新たに誕生した専門高校です。 充実した最新の設備と、ユニークな学習プログラムが魅力で、ものづくりや科学技術に興味を持つ多くの中学生から注目を集めています。「アイディアをカタチに」をスローガンに、社会で活躍できる技術者や研究者の育成を目指しています。

京都工学院高等学校では、大学進学を目指す「フロンティア理数科」と、より専門的な技術を学ぶ「プロジェクト工学科」の2つの学科が設置されています。 どちらの学科でも、生徒の主体性を重視した「アクティブ・ラーニング」や、チームで課題解決に取り組む「プロジェクト型学習」が積極的に導入されており、これからの社会で必要とされる実践的な力を養うことができます。

この記事では、そんな京都工学院高等学校について、偏差値や難易度、学校生活の様子、部活動、進学実績などを、進学アドバイザーの視点から分かりやすく解説していきます。あなたの高校選びの参考に、ぜひ最後まで読んでみてください。

京都工学院高等学校の基本情報

項目 内容
正式名称 京都市立京都工学院高等学校
公立/私立の別 公立
共学/男子校/女子校の別 男女共学
所在地 〒612-0884 京都府京都市伏見区深草西出山町23
代表電話番号 075-646-1515
公式サイト https://cms.edu.city.kyoto.jp/weblog/index.php?id=300254

京都工学院高等学校の偏差値・難易度・併願校

京都工学院高等学校の偏差値は学科によって異なり、専門的な学びへの意欲が問われる入試が特徴です。

  • フロンティア理数科:53

  • プロジェクト工学科(ものづくり分野):48

  • プロジェクト工学科(まちづくり分野):48

フロンティア理数科は理数系の大学進学を目指す学科であり、専門高校の中では高めの難易度と言えるでしょう。プロジェクト工学科は、ものづくりやまちづくりへの強い関心と基礎学力が求められます。合格に必要な内申点の目安としては、各学科の偏差値を参考に、中学校の先生や塾の先生と相談しながら目標を設定することが大切です。

京都府の公立高校入試制度上、他の公立高校との併願はできません。そのため、京都工学院高等学校を第一志望とする受験生の多くは、私立高校を併願校として選択します。主な併願校としては、京都先端科学大学附属高等学校、京都精華学園高等学校などが挙げられます。

京都工学院高等学校に設置されている学科・コース

京都工学院高等学校には、将来の目標に合わせて選べる2つの魅力的な学科があります。

  • フロンティア理数科

    • どんなことを学ぶ場所か:理数系の科目に重点を置き、大学の理工系学部への進学を目指します。最先端の科学技術に触れながら、研究・開発者になるための基礎を学びます。

    • どんな生徒におすすめか:科学や数学が好きで、将来は大学で専門的な研究をしたいと考えている人におすすめです。

  • プロジェクト工学科

    • どんなことを学ぶ場所か:以下の2つの分野に分かれ、より実践的なものづくりやまちづくりの技術を学びます。資格取得や就職にも力を入れています。

      • ものづくり分野(メカトロニクス領域、エレクトロニクス領域)

      • まちづくり分野(都市デザイン領域、建築デザイン領域)

    • どんな生徒におすすめか:実際に手を動かして何かを作ることが好きな人や、将来、専門技術を活かした仕事に就きたい人におすすめです。

京都工学院高等学校の特色・校風

京都工学院高等学校は、「自主性」「STEAM教育」「実践的学習」をキーワードに、生徒が主体的に学べる環境が整っています。

校則は、他の公立高校と比較して標準的という声が多いですが、特に頭髪や服装に関しては、厳しめに指導されることがあるようです。スマートフォンの使用については、校内でのルールを守れば許可されているようです。アルバイトは原則禁止ですが、事情がある場合は許可されることもあります。制服は、少女漫画に登場するデザインを基にしており、他の高校にはないユニークなデザインで評判です。

生徒たちは、専門分野の学習に意欲的に取り組む真面目な生徒が多い一方で、部活動や学校行事にも活発に参加する明るい雰囲気があります。宿題の量は学科や選択科目によって異なりますが、専門的な課題が出されることも多く、日々の予習復習が大切になります。土曜授業は、フロンティア理数科では学力向上のための集中学習会などが実施されることがあります。

京都工学院高等学校の部活動・イベント

部活動

京都工学院高等学校は、前身校の伝統を受け継ぎ、部活動が非常に盛んです。特に、全国大会常連のラグビー部やボート部は有名で、高いレベルでの活躍を目指すことができます。

運動部だけでなく、文化部や専門高校ならではの「工学系クラブ」も充実しています。 サイエンスクラブや電子機械工作部などは、全国大会に出場する実績を持っています。 生徒の多くが部活動に加入しており、放課後は活気に満ちています。

イベント

  • 体育祭

    学年別のクラス対抗だけでなく、学年を超えた色別対抗でも競い合います。 放送部の実況が祭りを盛り上げ、クラスやチームの団結力が深まる一日となります。

  • 文化祭

    各クラスや文化部が趣向を凝らした展示や発表を行います。工学系の学科ならではの、専門的な技術を活かした展示は特に見ごたえがあります。

  • 修学旅行

    近年では、沖縄などを訪れ、平和学習や自然体験活動を行っているようです。仲間との絆を深める貴重な機会となっています。

京都工学院高等学校の進学実績

京都工学院高等学校は、専門知識を活かした多様な進路選択が可能な学校です。卒業生は、国公立大学への進学から、専門性を活かした就職まで、それぞれの目標を実現しています。

  • 国公立大学

    京都工芸繊維大学、京都教育大学、滋賀大学、広島大学など、主に理工系の大学へ進学する生徒が多いです。

  • 難関私立大学

    同志社大学、立命館大学、関西大学、近畿大学などの関西圏の主要私立大学へも多くの合格者を出しています。

  • その他の進路

    進学者が多い大学としては、大阪工業大学や龍谷大学などが挙げられます。 また、プロジェクト工学科の生徒の中には、関西電力株式会社や株式会社島津製作所といった大手企業や、専門技術を活かせる優良企業へ就職する生徒も多数います。

進学希望者に対しては、土曜日の集中学習会や夏期・冬期の講習など、手厚いサポート体制が整っています。

京都工学院高等学校の特長・アピールポイント

京都工学院高等学校には、他校にはないユニークな魅力がたくさんあります。

  • 充実した最新の施設・設備

    レーザー加工機や3Dプリンタなど、大学の研究室レベルの専門的な機器が揃っており、本格的なものづくりや研究に取り組めます。

  • 「プロジェクト工学」という独自の学習

    チームを組んで一つの課題に取り組み、企画から製作、発表までを行う授業です。 コミュニケーション能力や問題解決能力が自然と身につきます。

  • STEAM教育の実践

    科学・技術・工学・芸術・数学を統合的に学ぶ「STEAM教育」を推進しており、文部科学省から「スーパーサイエンスハイスクール(SSH)」の指定も受けています。

  • JAXAとの連携

    宇宙航空研究開発機構(JAXA)と連携したプログラムがあり、宇宙や科学への夢を広げることができます。

  • 活発な部活動

    全国レベルで活躍するラグビー部やボート部をはじめ、工学系のユニークなクラブまで、多種多様な部活動が揃っています。

  • ユニークなデザインの制服

    人気の少女漫画に登場する制服をモデルにデザインされており、生徒からも人気があります。

  • 社会とつながる実践的な学び

    企業や大学との連携授業や、インターンシップが豊富に用意されており、社会で役立つ実践的な知識と技術を学ぶことができます。

京都工学院高等学校の口コミ・評判のまとめ

在校生や卒業生からは、様々な声が寄せられています。

  • 良い点:

    • 「施設が新しく綺麗で、専門的な設備が整っているのが魅力」という声が非常に多いです。

    • 「専門分野の先生方がいるので、将来の進路について相談しやすい」

    • 「ものづくりが好きな人にとっては最高の環境」

    • 「就職にも進学にも強く、多様な進路が選べる」

  • 気になる点:

    • 「学科によって学校生活の楽しさに差があるように感じる」という意見があります。

    • 「先生によっては指導が厳しいと感じることがある」

    • 「校則が少し厳しいと感じる部分がある」

    • 「駅から少し歩くので、アクセスが少し不便」

アクセス・通学

京都工学院高等学校へのアクセスは以下の通りです。

  • 京阪本線「龍谷大前深草」駅 東口から徒歩約13分

  • JR奈良線「稲荷」駅から徒歩約15分

  • 京都市バス「坊町」バス停から徒歩約8分

伏見区内からの通学者が多いですが、京都市内全域や、宇治市、城陽市など、幅広いエリアから生徒が通学しています。

京都工学院高等学校受験生へのワンポイントアドバイス

京都工学院高等学校は、「何かを作ることが好き」「科学や技術の世界を探求したい」という強い探究心を持つあなたにぴったりの学校です。充実した設備と、熱心な先生方のサポートのもと、あなたの「好き」を専門的な力へと高めてくれるでしょう。特に、チームで協力して何かを成し遂げることに喜びを感じる人には、プロジェクト型の学習が最高の学びの場となるはずです。

受験勉強においては、まず基礎学力をしっかりと固めることが大切です。その上で、京都工学院高等学校の入試では独自の検査が課されることもあるため、学校説明会などで過去の問題傾向を掴み、対策を練っておきましょう。面接では、なぜこの学校で学びたいのか、将来どんなことに挑戦したいのかを、自分の言葉で熱意をもって伝えることが合格への鍵となります。あなたの挑戦を心から応援しています!

※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。