花園高等学校は、京都市右京区に位置する、長い歴史と伝統を誇る私立の共学の高等学校です。 1872年(明治5年)に臨済宗妙心寺派によって創立された般若林を母体とし、建学の精神である「禅のこころ」を教育の根幹に据えています。 この「禅のこころ」とは、本当の自分を見つめ、自主的な判断力と他者を尊重する連帯意識を育むことを目指すものです。
花園高等学校の基本情報
花園高等学校の偏差値・難易度・併願校
学科・コースごとの偏差値 特進Aコース:67 特進Bコース:57 進学カルティベートコース:45
難易度の目安
同じくらいの偏差値の高校としては、特進Aコースの場合、京都産業大学附属高等学校(特進)や立命館宇治高等学校(普通)などが挙げられます。合格に必要な内申点の目安は、コースによって異なりますが、特進Aコースを目指すのであれば、主要5教科だけでなく副教科でも高い評価を得ておくことが望ましいでしょう。 主な併願校
花園高等学校を第一志望とする受験生は、同じ京都市内の私立高校である京都産業大学附属高等学校、京都橘高等学校、龍谷大学付属平安高等学校、大谷高等学校などを併願校として検討するケースが多いようです。公立高校との併願も可能ですが、その場合は受験生の居住地や学力によって選択肢が変わってきます。
花園高等学校に設置されている学科・コース
特進Aコース どんなことを学ぶ?:国公立大学や最難関私立大学への現役合格を目指し、ハイレベルな授業を展開します。平日7時間の授業に加え、早朝や放課後の講習、長期休暇中の講習など、学習サポートが非常に手厚いのが特徴です。 どんな生徒におすすめ?:高い目標を持ち、勉強に集中して取り組みたい生徒、手厚い学習サポートを受けたい生徒に最適です。
特進Bコース どんなことを学ぶ?:関西大学、関西学院大学、同志社大学、立命館大学(関関同立)などの難関私立大学への現役合格を目指します。学習とクラブ活動のバランスを取りながら、効率的に学力を伸ばすカリキュラムが組まれています。 どんな生徒におすすめ?:勉強も部活動も両立させたい、充実した高校生活を送りながら難関大学を目指したい生徒におすすめです。
進学カルティベートコース どんなことを学ぶ?:4年制私立大学への進学を目標に、基礎学力の定着を重視した授業が行われます。多彩な選択科目があり、興味や関心に合わせて自分の時間割を作ることができます。クラブ活動にも参加しやすく、のびのびとした校風が特徴です。 どんな生徒におすすめ?:自分のペースで学習を進めたい、高校生活を楽しみながら大学進学を目指したい生徒に向いています。
花園高等学校の特色・校風
校風のキーワード :文武両道、落ち着いた雰囲気、面倒見が良い宿題の量 :コースによって差があり、特に特進Aコースは講習なども含めると学習量は多くなる傾向があります。一方で、進学カルティベートコースは比較的自分のペースで学習を進めやすいようです。校則 :校則は、他の私立高校と比較して、コースや担当する先生によって指導の度合いが異なるとの声があります。 スマートフォンの持ち込みは可能ですが、授業中の使用は禁止されています。 頭髪については染色は禁止されています。生徒たちの雰囲気 :コースによって雰囲気が異なります。特進コースは真面目に学習に取り組む生徒が多く、進学カルティベートコースは活発で学校生活を楽しんでいる生徒が多いようです。アルバイト :アルバイトは原則として禁止されていますが、特別な事情がある場合は許可制で認められることがあります。制服 :制服はブレザースタイルで、女子の赤いチェックのスカートが可愛いと評判です。 夏服はポロシャツも選択できます。土曜授業 :土曜授業はコースによって実施されています。特に特進コースでは、講習などが行われることが多いです。
花園高等学校の部活動・イベント
部活動
全体の様子
運動部、文化部ともに充実しており、約30のクラブと同好会が活動しています。 特に、陸上競技部、硬式野球部、男子バレーボール部、剣道部、ラグビー部、吹奏楽部は強化クラブに指定されており、優れた指導者のもとで高い目標を目指して日々練習に励んでいます。 ピックアップ ラグビー部 :昭和33年に創部され、かつては11年連続で全国大会に出場した輝かしい歴史を持つ名門です。 「古豪復活」を合言葉に、チーム一丸となって練習に取り組んでいます。高校からラグビーを始めた部員も活躍しています。陸上競技部 :全国大会の常連であり、多くの選手が近畿大会や全国インターハイで活躍しています。 京都高校新記録を樹立するなど、輝かしい実績を誇ります。
イベント
文化祭(花園祭) :毎年秋に開催される花園祭は、クラスごとの展示やステージ発表、文化部の発表など、多彩なプログラムで大変盛り上がります。生徒たちが主体となって企画・運営を行い、クラスの団結力を高める大きな機会となっています。体育祭 :全校生徒がクラス対抗で様々な競技に挑みます。学年やコースを超えて交流が深まり、学校全体が一体感に包まれる一日です。修学旅行 :行き先は年度によって異なりますが、生徒たちにとっては高校生活で最も心に残る思い出の一つです。平和学習や異文化体験など、事前学習にも力を入れています。その他のイベント :新入生歓迎会、球技大会、芸術鑑賞、禅の精神を学ぶ坐禅研修など、独自の行事も多く実施されています。
花園高等学校の進学実績
主な大学進学実績(2024年度入試結果より) 国公立大学 :京都大学2名、大阪大学2名、神戸大学5名、北海道大学2名、大阪公立大学3名、京都工芸繊維大学2名、京都府立大学4名など、合計51名が合格しています。難関私立大学(関関同立など) :同志社大学21名、立命館大学72名、関西大学7名、関西学院大学8名など、関関同立には合計108名が合格しています。 早稲田大学や慶應義塾大学にも合格者を出しています。その他 :京都産業大学62名、近畿大学15名、龍谷大学69名、佛教大学71名など、京都や近畿圏の主要私立大学に多くの合格者を輩出しています。 また、併設校である花園大学への進学者もいます。
進学実績に結びつく取り組み
花園高等学校では、通常の授業に加えて、生徒の学力向上と志望校合格をサポートするための様々な講習や補習が充実しています。特進Aコースでは、平日の早朝や放課後、夏休みなどの長期休暇中にも講習が実施され、徹底した受験対策が行われます。また、全コースで放課後に利用できる自習スペースが完備されており、集中して学習に取り組める環境が整っています。
花園高等学校の特長・アピールポイント
建学の精神「禅のこころ」に基づく人間教育 :臨済宗妙心寺派の教えを基盤とし、坐禅などを通じて自分自身と向き合う時間があります。 これにより、落ち着いた心と感謝の気持ち、そして自主性を育みます。目標に応じた3つの多彩なコース設定 :国公立大学を目指す特進A、難関私立大学を目指す特進B、幅広い4年制大学を目指す進学カルティベートと、一人ひとりの夢に対応したコースで学べます。手厚い進学サポート体制 :特進コースを中心に、早朝・放課後・長期休暇中の講習が充実しており、塾に通わなくても志望校合格を目指せる環境が整っているとの声もあります。全国レベルで活躍する部活動 :ラグビー部や陸上競技部をはじめ、多くの部活動が輝かしい実績を上げています。 文武両道を実践したい生徒にとって最高の環境です。歴史と緑に囲まれた落ち着いた学習環境 :学園の母体である妙心寺に隣接し、静かで落ち着いた環境で学習に集中できます。充実したICT教育環境 :校内Wi-Fiが整備され、生徒一人ひとりがタブレット端末を活用した授業を受けるなど、ICT教育にも力を入れています。併設校との連携 :すぐ隣には花園大学があり、高大連携のプログラムや大学の施設を利用する機会もあります。
花園高等学校の口コミ・評判のまとめ
良い点 「先生方が熱心で、進路相談にも親身になってくれる」という、面倒見の良さを評価する声が多いようです。 「部活動が盛んで、仲間と高い目標を目指せるのが楽しい」と、文武両道を実践できる環境に満足している生徒が多くいます。 「特進コースは勉強に集中できる環境が整っている」「進学カルティベートコースは自由な雰囲気で楽しい」など、それぞれのコースの特色に魅力を感じている声が見られます。 「制服が可愛いと友達から褒められる」といった、制服に関するポジティブな意見も少なくありません。 「歴史のある学校で、落ち着いた環境で勉強できるのが良い」という声もあります。
気になる点 「コースによって校則の厳しさに差があるように感じる」という意見や、先生によって指導方針が異なるといった声が一部で見られます。 「特進Aコースは勉強が大変で、ついていくのがやっと」という、学習量の多さに関する声もあります。 「一部の施設が少し古いと感じることがある」といった意見も聞かれます。 「駅から少し歩くのが大変」というアクセスに関する声もあります。
アクセス・通学
最寄り駅からのアクセス JR嵯峨野線「花園」駅より徒歩約7分 京福電鉄北野線「妙心寺」駅より徒歩約10分 市バス・京都バス「木辻南町」停留所より徒歩約5分 阪急京都線「西院」駅よりスクールバスで約10分
通学エリア
京都市内全域から通学する生徒が最も多いですが、JRや阪急、京福電鉄など複数の路線が利用できるため、亀岡市や南丹市などの京都府中部、また宇治市や城陽市などの南部、さらには滋賀県や大阪府から通学している生徒もいます。
花園高等学校受験生へのワンポイントアドバイス