尼崎市立尼崎高等学校は、1913年(大正2年)に創立された、尼崎市内で最も歴史と伝統のある高等学校です。「市尼(いちあま)」の愛称で親しまれ、これまでに3万人以上の卒業生を社会に送り出してきました。校訓である「正しく、強く、美しく」のもと、生徒一人ひとりを大切にし、自主自律の精神を育む教育を目指しています。

文武両道を掲げ、学業だけでなく部活動にも力を入れているのが市立尼崎高等学校の大きな特徴です。特に運動部の活躍は全国レベルで知られており、活気あふれる校風が魅力的です。普通科と体育科が設置されており、それぞれの目標に向かって生徒たちが日々切磋琢磨しています。

この記事では、そんな尼崎市立尼崎高等学校について、偏差値や難易度、学校生活の様子、進学実績などを詳しく解説していきます。市尼ならではの魅力や在校生からのリアルな声もお届けしますので、ぜひ志望校選びの参考にしてください。

尼崎高等学校(市立)の基本情報

市立尼崎高等学校の基本的な情報を表にまとめました。

項目 内容
正式名称 尼崎市立尼崎高等学校
公立/私立の別 公立
共学/男子校/女子校の別 男女共学
所在地 〒661-0014 兵庫県尼崎市上ノ島町一丁目38番1号
代表電話番号 06-6429-0169
公式サイト https://www.ama-net.ed.jp/school/H01/

尼崎高等学校(市立)の偏差値・難易度・併願校

市立尼崎高等学校の偏差値は、学科によって異なります。普通科が53、体育科が48程度とされています。

兵庫県の公立高校入試では、調査書(内申点)と学力検査(入試当日点)の合計で合否が判定されます。市立尼崎高等学校の普通科に合格するためには、内申点の目安として175点(250点満点)以上が望ましいとされています。当日の学力検査では、内申点が175点の場合、260点(500点満点、素点では250点満点中130点)前後が一つの目安となるようです。もちろん、内申点が高ければ当日の試験に少し余裕が生まれ、逆に内申点が目安に届かない場合は当日点でより高い得点が求められます。

同じくらいの偏差値の高校としては、尼崎小田高校、尼崎双星高校、武庫荘総合高校などが挙げられます。兵庫県の公立高校入試制度では、同じ学区内の公立高校を複数志願できますが、私立高校を併願する受験生が一般的です。市立尼崎高等学校の併願校としては、神戸龍谷高等学校、神戸学院大学附属高等学校、園田学園高等学校、仁川学院高等学校などが選ばれることが多いようです。

尼崎高等学校(市立)に設置されている学科・コース

市立尼崎高等学校には、普通科と体育科の2つの学科が設置されています。それぞれの特色を理解し、自分の興味や将来の目標に合った学科を選びましょう。

  • 普通科

    • 幅広い教養と基礎学力の定着を目指し、大学進学を中心とした多様な進路希望に対応できるカリキュラムが組まれています。文武両道を実践しながら、自分の夢や目標を見つけ、実現したい生徒におすすめです。

  • 体育科

    • 体育・スポーツに関する専門的な知識や高度な運動技能を習得します。将来、アスリートや指導者など、スポーツを通じて社会に貢献したいという強い意志を持つ生徒におすすめの学科です。推薦選抜では実技検査も行われます。

尼崎高等学校(市立)の特色・校風

市立尼崎高等学校の校風は、活気あふれる「文武両道」という言葉で表現されることが多いです。部活動が非常に盛んで、学校全体がエネルギッシュな雰囲気に包まれています。

  • 宿題の量: 宿題の量は、学科や学年、担当の先生によって異なりますが、毎日コツコツと取り組む必要がある量が課されることが多いようです。特に、進学を目指す生徒にとっては、予習・復習が欠かせません。

  • 校則: 校則は、他の公立高校と比較して、標準的かやや厳しいと感じる生徒もいるようです。特に頭髪や服装に関する指導は、定期的に行われる傾向があります。スマートフォンの使用については、校内での使用は原則禁止されているなど、一定のルールが定められています。

  • 生徒たちの雰囲気: 普通科は女子生徒の割合がやや多く、体育科は男子生徒がほとんどを占めるという特徴があります。部活動に真剣に取り組む生徒が多く、元気で活発な雰囲気です。クラスの団結力も強く、行事などでは大いに盛り上がります。

  • アルバイト: アルバイトは原則として禁止されていますが、家庭の事情など特別な理由がある場合は、許可制で認められることがあるようです。

  • 制服: 制服は、男子は詰襟、女子はセーラー服で、伝統的なデザインです。夏服、冬服、合服の3種類があり、移行期間が比較的長く設けられているのが特徴です。

  • 土曜授業: 土曜授業は、基本的に実施されていませんが、模試や特別な行事が行われることがあります。

尼崎高等学校(市立)の部活動・イベント

部活動

市立尼崎高等学校は、部活動が非常に盛んなことで知られています。運動部、文化部ともに多くの部が活発に活動しており、高いレベルでの活躍を目指しています。

  • 運動部: 特に男子バレーボール部は全国大会の常連校として全国的に有名です。その他にも、陸上競技部、テニス部、水泳部などが全国レベルで活躍しています。体育科の生徒だけでなく、普通科の生徒も多く活躍しており、学校全体で部活動を応援する雰囲気が根付いています。

  • 文化部: 文化部では、吹奏楽部がコンクールで優秀な成績を収めるなど、活発に活動しています。また、茶華道部や書道部など、日本の伝統文化に触れることができる部活動もあります。

イベント

市立尼崎高等学校では、生徒たちの手で作り上げる学校行事が大きな盛り上がりを見せます。

  • 文化祭: 「市尼祭」として知られる文化祭は、クラスごとの展示やステージ発表、有志によるパフォーマンスなどで大変な熱気に包まれます。準備期間を通じてクラスの絆が深まる、生徒たちにとって最も楽しみな行事の一つです。

  • 体育祭: 体育祭も学校全体が一体となって盛り上がる一大イベントです。学科やクラス対抗で様々な競技が行われ、応援にも熱が入ります。

  • 修学旅行: 近年の修学旅行では、マレーシアを訪れています。現地の大学との交流やホームビジットなど、異文化に触れる貴重な体験ができるプログラムが用意されています。

尼崎高等学校(市立)の進学実績

市立尼崎高等学校は、部活動だけでなく進学指導にも力を入れており、多くの生徒が大学進学の夢を叶えています。国公立大学や難関私立大学への進学者も輩出しています。

  • 国公立大学: 神戸大学、大阪公立大学など、地元の国公立大学を中心に合格者を出しています。

  • 難関私立大学: 関西大学、関西学院大学、同志社大学、立命館大学といった「関関同立」や、甲南大学、近畿大学、京都産業大学、龍谷大学の「産近甲龍」など、関西の主要私立大学に多数の合格実績があります。

  • その他の進路: 大学進学以外にも、短期大学や専門学校への進学、就職など、生徒一人ひとりの希望に応じた多様な進路選択がなされています。

進学実績を支える取り組みとして、放課後や長期休暇中の補習や講習が充実しています。また、生徒の進路希望に応じて、きめ細やかな個別指導が行われているのも市立尼崎高等学校の強みです。

尼崎高等学校(市立)の特長・アピールポイント

市立尼崎高等学校には、他の高校にはない独自の魅力がたくさんあります。

  • 100年以上の歴史と伝統: 1913年創立という、尼崎市内で最も長い歴史を持つ高校です。多くの卒業生が各界で活躍しており、地域からの信頼も厚いです。

  • 全国レベルの部活動: 特に男子バレーボール部をはじめ、多くの運動部が全国大会で活躍しています。高いレベルでスポーツに打ち込みたい生徒にとって、最高の環境が整っています。

  • 文武両道を実践する校風: 「勉強も部活も全力で頑張りたい」という生徒に最適な環境です。学校全体で生徒の頑張りをサポートする体制が整っています。

  • 充実した体育科の専門教育: 体育科では、専門的な知識や技術を学べるだけでなく、テーピングやスポーツマッサージといった実践的な実習も行われます。

  • 国際交流の機会: 韓国や台湾の高校と姉妹校提携を結んでおり、国際交流が盛んです。修学旅行ではマレーシアを訪れるなど、グローバルな視野を育む機会が豊富にあります。

  • 地域に根差した活動: 地域の清掃活動(pick up trash)や幼稚園との交流など、ボランティア活動にも積極的に取り組んでいます。

  • 活気あふれる学校行事: 文化祭や体育祭は、生徒が主体となって企画・運営され、学校全体が一体となって大きな盛り上がりを見せます。

尼崎高等学校(市立)の口コミ・評判のまとめ

市立尼崎高等学校に実際に通う生徒や卒業生からは、様々な声が寄せられています。

  • 良い点:

    • 「部活動に本気で打ち込める環境がある」「全国レベルを目指せる部活が多い」といった、部活動に関するポジティブな意見が非常に多いです。

    • 「先生方が親身になって相談に乗ってくれる」「進路について熱心に指導してくれる」など、教員のサポート体制を評価する声も多く見られます。

    • 「行事がとても楽しく、クラスの団結力が強い」「最高の仲間に出会えた」というように、学校生活の充実度や友人関係に関する満足度の高い口コミが目立ちます。

    • 「文武両道で充実した高校生活を送りたい人には最高の学校」という意見が、市尼の魅力を象徴していると言えるでしょう。

  • 気になる点:

    • 「校則が少し厳しいと感じることがある」「特に頭髪や服装のチェックが厳しい」といった声が一部で見られます。

    • 「施設や校舎が少し古い部分がある」という意見もありますが、耐震工事などは行われています。

    • 「最寄り駅から少し歩くのが難点」と感じる生徒もいるようです。

アクセス・通学

市立尼崎高等学校へのアクセス方法は以下の通りです。

  • 阪急神戸線「武庫之荘」駅 から東へ徒歩約10分

  • JR神戸線「立花」駅 から北へ徒歩約20分

  • 阪急神戸線「塚口」駅 から西へ徒歩約15分

  • 阪神バス「上ノ島」停留所 または 「東富松」停留所 から徒歩約3分

複数の駅やバス停からアクセス可能で、交通の便は比較的良い場所にあります。通学している生徒は、尼崎市内からが最も多いですが、近隣の西宮市、伊丹市、宝塚市など阪神間の広いエリアから通学しています。

尼崎高等学校(市立)受験生へのワンポイントアドバイス

尼崎市立尼崎高等学校は、「高校生活で何かに熱中したい」「勉強も部活動も、どちらも本気で頑張りたい」と考えている君にぴったりの学校です。活気あふれる仲間たちと切磋琢磨しながら、充実した3年間を過ごすことができるでしょう。特に、高いレベルでスポーツに挑戦したい人、そして何事にも全力で取り組む意欲のある人に、市立尼崎高等学校を強くおすすめします。

受験勉強においては、まず中学校の基礎学力をしっかりと固めることが何よりも大切です。兵庫県の公立高校入試では内申点も重視されるため、日々の授業態度や提出物を大切にし、定期テストで着実に点数を取ることが合格への近道になります。苦手科目をなくし、5教科バランス良く得点できる力を養っていきましょう。市尼で待っている充実した高校生活を思い描きながら、最後まで諦めずに頑張ってください!

※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。