静岡県の公立高校入試2027|学校裁量枠のしくみをやさしく解説

静岡県教育委員会が、令和9年度(2027年春入学)の公立高校入試について、受験生向けの冊子「公立高校をめざすあなたへⅡ」を公開しました。この記事では、その中でもわかりにくい「学校裁量枠(がっこうさいりょうわく)」のしくみを説明します。一般選抜の出願は2027年2月16日(火)〜18日(木)正午、学力検査は3月3日(水)・4日(木)です。

何が発表されたの?

ひとことで言うと:静岡県の一般選抜では、1回の入試の中に「共通枠」と「学校裁量枠」という2つの合格の入り口があります。冊子には、その使い分けと、学校ごとの選び方が載りました。

共通枠と学校裁量枠って何がちがうの?

共通枠は、県内どの高校でも同じ方法で選ぶ枠です。学校裁量枠は、各高校が「うちはこういう生徒に来てほしい」という考えで、独自の基準を決めて選ぶ枠です。選ぶ順番は、先に学校裁量枠、そのあとに共通枠です。

学校裁量枠では、ふつうの入試で使う調査書(中学校での成績や活動の記録)、学力検査、面接に加えて、必要に応じて実技検査や作文などの「学校独自選抜資料」を使います。

学校裁量枠には2つのタイプがある

冊子は、学校裁量枠を次の2タイプに分けています。

  • 全員を対象とする枠:一般選抜に出願すれば、自動的にその選抜の対象になります。自分で何かを選ぶ必要はありません。
  • 希望者を対象とする枠:入学願書に、受けたい選抜段階を自分で書きます。書かなければ対象になりません。

学校裁量枠と共通枠は、別々に出願するものではありません。1つの学校の1つの学科(科)に出願することで、どちらも同時に対象になります。

たとえば、定員280人の学校だと?

冊子には計算例があります。募集定員が280人のとき、希望者を対象とする枠が10%なら、希望した人の中から28人を合格にし、共通枠では残りのすべての受検者から252人を合格にします。全員を対象とする枠が30%なら、全受検者から84人を合格にし、共通枠で残りの196人を合格にします。

割合の「程度」という言葉は、ぴったりの数ではなく、若干名の幅があるという意味だと説明されています。

何を見て選ぶの?

一覧表を見ると、選び方は学校と学科ごとにちがいます。たとえば「体育的活動」を重視する段階では、陸上競技や野球などでの実績、その活動への適性、そして高校に入ってからその活動を3年間続ける意欲(活動意欲)が審査項目になります。「中学校における学習」を重視する段階では、5教科または9教科の学習成績が見られます。

  • 5教科:国語、社会、数学、理科、英語
  • 9教科:5教科に、音楽、美術、保健体育、技術・家庭を加えたもの

一覧表には、各校が希望者向けの枠をつくった「設定の目的」も書かれています。学校が何を期待しているかがわかるので、志望校を決める手がかりになります。

日程・数字のまとめ

ひとことで言うと:勝負は2027年2月中旬の出願から3月上旬の検査です。

一般選抜(特別選抜も同じ日程)

  • 願書受付:2027年2月16日(火)〜18日(木)正午まで
  • 志願変更受付:2月24日(水)・25日(木)正午まで(1回に限り変更できます)
  • 学力検査・面接など:3月3日(水)・4日(木)
  • 追検査:3月9日(火)(病気などやむを得ない理由で受けられなかった人が対象。3月4日午後3時までの手続きが必要)
  • 合格者発表:3月12日(金)正午以降(Web出願システム上で確認)

再募集

  • 再募集実施校・定員の発表:3月12日(金)午後4時以降
  • 願書受付:3月16日(火)・17日(水)午後2時まで
  • 面接・作文など:3月23日(火)
  • 合格者発表:3月25日(木)正午以降

受験生・保護者が気をつけること

ひとことで言うと:「学校裁量枠を希望するか」は、出願のときに書く必要があります。それまでに中学校の先生と相談しておきましょう。

  • 志望の選抜段階は願書に書く。希望者を対象とする枠は、書かないと対象になりません。志望校の一覧表を、中3のいま確認しておくと安心です。
  • 「中学校における学習」は誰でも希望できる。調査書の学習の記録を中心に選ぶ段階です。中学校での成績を評価してほしい人は、積極的に希望してよいと冊子に書かれています。部活動や探究活動などを第1志望にした人が、「中学校における学習」を第2志望にすることもできます。
  • 実技検査や作文がある。希望者向けの枠(「中学校における学習」を除く)を志願する場合は、必ず学校独自選抜資料があります。全員対象の枠でも使う学校があります。
  • 事前調査は11月中旬のお知らせを待つ。実技検査などの学校では、事前調査で種目や発表内容を入力します。内容が審査されることはありません。各校の資料の概要や入力事項は、11月中旬に中学校へお知らせする予定とされています。質問は中学校を通して学校に問い合わせます。
  • 活動意欲は「入部の条件」ではない。その活動の学校裁量枠に志願しない場合でも、その部活動に入部できます。
  • 選抜割合は変わることがある。前年度より募集定員が変わった学校では、選抜割合を変更する場合があると書かれています。最新の数字は学校のホームページでも確認してください。

よくある質問

Q. 合格したとき、どちらの枠で受かったか教えてもらえますか?

希望者を対象とする学校裁量枠で合格した場合は、合格通知書にその旨が書かれます。それ以外の場合は、合格の通知のみです。

Q. 学校裁量枠の志願状況は見られますか?

希望者を対象とする学校裁量枠の志願状況は、志願の締切時に公表されます。

Q. 2つ以上の科がある学校で、科をまたいで出願できますか?

共通枠では、同じ学校・同じ課程の中の科であれば、原則として併願(志望順位をつけて複数の科に出願)できます。併願できる科の数は学校ごとに決まっています。学校裁量枠でも併願できる学校があります。詳しくは冊子の付属資料1にまとまっています。

出典:静岡県教育委員会「令和9年度公立高校をめざすあなたへⅡ」、同「学校裁量枠において重視する観点及び選抜方法の概要等(一覧表の見方)」(発表:2026年9月11日、確認:2026年10月30日)

最新の情報は必ず教育委員会・志望校の公式発表で確認してください。

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