光泉カトリック高等学校は、滋賀県草津市に根ざし、一人ひとりの未来を力強くサポートしてくれる、とても個性豊かな私立高校です。JR南草津駅から歩いてすぐという便利な場所にありながら、落ち着いた環境で学ぶことができます。難関大学を目指すコースから、全国レベルの部活動に打ち込めるコースまで、多彩な選択肢が用意されているのが大きな魅力です。

高校選びは、あなたの未来を左右する大きな決断。だからこそ、キラキラした情報だけでなく、学校のリアルな姿を知りたいですよね。光泉カトリック高等学校での3年間は、あなたが選ぶコースや目標によって、その色合いが大きく変わってきます。勉強に集中するためのしっかりとした仕組みがある一方で、その分、校則などが厳しいと感じる場面もあるかもしれません。

この記事では、進学アドバイザーである私が、中学生のあなたと保護者の方の目線に立って、光泉カトリック高等学校の魅力を、良い点も気になる点も包み隠さず、とことん詳しく解説していきます。一緒に、あなたにぴったりの高校生活が見つかるか、探っていきましょう。

光泉カトリック高等学校の基本情報

まずは、学校の基本的な情報を確認しましょう。

項目 内容
正式名称 光泉カトリック高等学校
公立/私立の別 私立
共学/別学の別 男女共学
所在地 滋賀県草津市野路町178
代表電話番号 077-564-5600
公式サイトURL https://www.kousen.ed.jp/

光泉カトリック高等学校の偏差値・難易度・併願校

高校選びで気になるのが、やはり偏差値や難易度ですよね。光泉カトリック高等学校は、コースによって必要な学力が大きく異なるのが特徴です。

複数の学習塾や模試の情報によると、コースごとの偏差値の目安は以下のようになっています。塾によって数値は少し変わるので、幅広く捉えておくと良いでしょう。

  • Sコース:66 – 68

  • Aコース:62

  • Lコース:58 – 64

  • Pコース:51 – 52

  • FRコース:46 – 48

最難関のSコースは、滋賀県内でもトップクラスの学力が求められます。一方で、FRコースやPコースは、基礎学力を固めながら、部活動や自分の興味があることにじっくり取り組みたい生徒にも門戸を開いています。このように、光泉カトリック高等学校は、非常に幅広い学力層の生徒がそれぞれの目標に合わせて学べる環境を整えていると言えます。

難易度をより具体的にイメージするために、合格に必要な内申点や当日のテストの点数も見てみましょう。内申点については明確な基準は公表されていませんが、日々の授業態度や定期テストの成績が重要であることは言うまでもありません。特に上位コースを目指すなら、中学3年間の成績は高いレベルで安定させておきたいところです。

入試本番の学力検査(500点満点)では、併願の場合、以下の点数が合格の一つの目安とされています。

  • Sコース:410点

  • Aコース:350点

  • Lコース:315点

  • Pコース:260点

  • FRコース:205点

滋賀県では公立高校を第一志望にする受験生が多いため、光泉カトリック高等学校は、多くの生徒にとって重要な併願校となっています。特に、以下のような公立高校を目指す生徒が併願することが多いようです。

  • 主な併願校(公立):膳所高校、石山高校、守山高校、彦根東高校、東大津高校、草津東高校など

トップレベルの膳所高校の受験生から、中堅の人気校である草津東高校の受験生まで、幅広い層が自分の学力に合ったコースを併願先に選んでいます。このことからも、光泉カトリック高等学校が地域の受験生にとって、いかに重要な選択肢となっているかが分かります。

光泉カトリック高等学校に設置されている学科・コース

光泉カトリック高等学校には普通科の中に、目標に応じて選べる5つのコースが設置されています。それぞれのコースでどんなことを学び、どんな人におすすめなのかを見ていきましょう。

  • Sコース

    • どんなことを学ぶ?:京都大学、大阪大学、神戸大学といった最難関国公立大学や医学部への現役合格を目指すための特別なカリキュラムで学びます。5教科を深く掘り下げ、論理的な思考力や表現力を徹底的に鍛えます。

    • どんな生徒におすすめ?:日本のトップレベルの大学で学びたいという強い意志と、高い学力を持つ生徒に最適です。

  • Aコース

    • どんなことを学ぶ?:国公立大学や、関関同立(関西大学、関西学院大学、同志社大学、立命館大学)などの難関私立大学を目指します。高いレベルの学力を身につけながら、部活動との両立も可能なカリキュラムです。

    • どんな生徒におすすめ?:高い目標を掲げつつ、勉強だけでなく高校生活全体を充実させたいと考えている生徒におすすめです。

  • Lコース

    • どんなことを学ぶ?:産近佛龍(京都産業大学、近畿大学、佛教大学、龍谷大学)をはじめとする有名私立大学への進学を目標とします。大学入試に必要な学力を確実に身につけ、文武両道を目指します。

    • どんな生徒におすすめ?:人気の私立大学を目標に、勉強と部活動をバランス良く頑張りたい生徒にぴったりのコースです。

  • Pコース

    • どんなことを学ぶ?:私立大学や短期大学、専門学校など、多様な進路希望に対応するための基礎学力を固めます。自分の興味や関心に合わせて、じっくりと将来を考えることができます。

    • どんな生徒におすすめ?:高校生活を通して自分のやりたいことを見つけ、幅広い進路の中から自分に合った道を選びたい生徒におすすめです。

  • FRコース

    • どんなことを学ぶ?:部活動に全力で打ち込みながら、大学や専門学校への進学を目指します。勉強と部活動の両立を通して、社会で活躍するための「人間力」を育むことを重視しています。

    • どんな生徒におすすめ?:全国レベルの部活動で高みを目指したい生徒や、高校生活で一つのことに熱中しながら、その先の進路もしっかり確保したい生徒に最適です。

光泉カトリック高等学校の特色・校風

学校選びでは、勉強や部活だけでなく、学校全体の雰囲気も大切ですよね。光泉カトリック高等学校の校風を表すキーワードは、「文武両道」「落ち着いた雰囲気」「多様な進路」「規律重視」といったところでしょうか。

  • 宿題の量:コースによって差があるようですが、特に上位コースでは宿題や課題は多めとの声が多く聞かれます。ある卒業生は「授業では宿題が出されることが多いので、自分で学習することが大切」と語っており、日々の自己学習が不可欠なようです。授業の進度も速く、計画的に勉強を進める習慣が求められます。

  • 校則:他の私立高校や公立高校と比較して、「厳しい」という口コミが目立ちます。これは、生徒が勉強や学校活動に集中できる環境を作る、という学校の方針の表れと考えることができます。

    • スマホ:校内での使用は原則禁止で、朝のホームルームで回収され、放課後に返却されるというルールが徹底されています。

    • 服装・身だしなみ:制服の着こなしには細かいルールがあります。スカート丈は膝丈、ピアスの穴を開けることや髪を染めることは禁止されています。靴下の色や長さ、下着の色まで指定があるという声もあり、身だしなみへの意識は高く求められるようです。

    • アルバイト:原則として禁止されています。

  • 生徒たちの雰囲気:全体的には「落ち着いている」という印象ですが、これもコースによる違いが大きいようです。多くの在校生が「いじめもなく、優しい人が多い」「良い友達に恵まれた」と語っており、安心して過ごせる人間関係を築きやすい環境のようです。一方で、コースによってクラスの雰囲気が異なり、上位コースと他のコースとの間に少し壁を感じるという意見も見られます。

  • 制服の評判:制服は、特に女子生徒からの評判が良いようです。「清潔感がある」「女子のブレザーと青いリボンが可愛い」といった声が多く聞かれます。男子は伝統的な学ラン(詰襟)です。

  • 土曜授業:月に1〜2回程度、土曜日にも授業が行われることがあります。

光泉カトリック高等学校の部活動・イベント

高校生活を彩る部活動や学校行事。光泉カトリック高等学校では、どちらも非常に活発です。

部活動

クラブ加入率は約70%と高く、多くの生徒が勉強と両立しながら活動に励んでいます。運動部、文化部ともに充実しており、全国レベルで活躍する部も少なくありません。

  • ラグビー部:全国高校ラグビー大会(花園)の常連校として、その名は全国に知られています。屈強な選手たちが日々練習に励む姿は、学校の象徴の一つです。

  • バスケットボール部:ラグビー部と並び、全国大会で活躍する強豪部です。高いレベルでバスケットボールに打ち込みたい生徒にとっては、最高の環境と言えるでしょう。

  • 放送部:文化部の中でも特に輝かしい実績を誇ります。NHK杯全国高校放送コンテストでは、アナウンス部門やラジオドラマ部門で毎年全国大会に出場し、入賞も果たしています。地域の大きなイベントで司会を務めるなど、活躍の場は校内にとどまりません。

  • 自然探究部:琵琶湖周辺の気象現象を研究し、全国大会に出場するなど、ユニークで本格的な活動を行っています。知的好奇心旺盛な生徒におすすめです。

  • 将棋部:最年少で女流棋士となった木村朱里さんが在籍していることでも知られています。

  • 数学部:在校生によると「自習室のような雰囲気」で、数学の宿題だけでなく、他の教科の勉強もできる居心地の良い場所のようです。

イベント

一年を通して、仲間との絆を深める多彩な行事が開催されます。

  • 光凜祭(こうりんさい):体育部門と文化部門からなる、学校最大のイベントです。

    • 体育部門(6月):全学年が4つの団に分かれて競い合います。団対抗リレーや障害物競走など、クラスや団の団結力が試される種目で大いに盛り上がります。

    • 文化部門(9月):クラスごとの展示やステージ発表、有志によるパフォーマンスなどが行われます。準備期間から本番まで、生徒たちが主体となって創り上げる文化祭は、高校生活一番の思い出になることでしょう。

  • 修学旅行(2年生・11月):近年は情勢により変更があるかもしれませんが、以前はオーストラリアを訪れるなど、国際感覚を養う貴重な機会となっていました。仲間と過ごす数日間は、一生の宝物になります。

  • カトリック校ならではの行事:聖ペトロと聖パウロの祝日ミサ(6月)や、厳かで美しいクリスマスミサ(12月)など、心を落ち着けて自分を見つめる時間も大切にされています。

  • 農業体験(1年生):学校の農園で田植えや稲刈りを体験します。自然の恵みに感謝し、命の大切さを学ぶユニークな行事です。

光泉カトリック高等学校の進学実績

手厚い進路サポートの結果として、光泉カトリック高等学校は国公立大学から私立大学、専門学校まで、多様な進路で高い実績を誇っています。

2025年度入試の主な大学合格実績(速報値・既卒生含む)は以下の通りです。

  • 国公立大学:合計59名

    • 大阪大学 5名、神戸大学 3名、滋賀大学 8名、滋賀県立大学 16名など、地元の国公立大学を中心に多数の合格者を出しています。

  • 難関私立大学:

    • 関関同立(関西大、関西学院大、同志社大、立命館大):合計110名

      • 特に立命館大学(65名)と同志社大学(25名)に強みを見せています。

    • 産近佛龍(京都産業大、近畿大、佛教大、龍谷大):合計443名

      • この大学グループへの合格者数は圧倒的で、特に龍谷大学(227名)と佛教大学(109名)は、多くの生徒の進学先となっています。

  • その他の進路:

    • 海外大学への進学者や、専門学校、短期大学、公務員、就職など、生徒一人ひとりの希望に合わせた多様な進路を実現しています。

この高い進学実績を支えているのが、学校独自のきめ細やかなサポート体制です。

  • 特別講習:放課後や夏休みなどの長期休暇中に、大学入学共通テスト対策や国公立大学の二次試験対策など、目標に合わせた講座が開かれます。学校の先生が直接指導してくれるので、安心して受講できます。

  • 駿台特講:高校3年生を対象に、大手予備校である駿台のプロ講師を学校に招いて行う特別講座です。入試に直結する実践的なテクニックを、普段の環境で学べるのは大きなメリットです。

  • スタディプラス:放課後に教室を開放して行われる自主学習会です。ここには京都大学の学生などが学習サポーターとして常駐しており、分からない問題を質問したり、勉強の進め方について相談したりすることができます。

光泉カトリック高等学校の特長・アピールポイント

他の高校にはない、光泉カトリック高等学校ならではの強みや魅力を5つのポイントにまとめました。

    1. 目標に合わせた5つのコース制

      最難関大学を目指すSコースから、部活動と勉強を両立するFRコースまで、自分の学力や目標にぴったりの環境を選べます。入学後も、成績や希望に応じてコースを変更できるチャンスがあるのも魅力です。

    1. プロ講師も招く手厚い進学サポート

      学校の先生による「特別講習」、大手予備校の講師による「駿台特講」、京大生などがサポートしてくれる「スタディプラス」など、何重もの手厚いサポート体制が整っており、塾に通わなくても大学受験に対応できる力が身につきます。

    1. カトリック精神に基づく「心の探究」

      聖書や神父様の話から生き方を学ぶ「スクールアワー」や、命の尊さを学ぶ「農業体験」、地域に貢献するボランティア活動など、学力だけでなく、豊かな人間性を育むためのユニークなプログラムが充実しています。

    1. 英語力と国際感覚を養うグローバル教育

      英検取得を強力にバックアップする講座や、オンライン英会話、海外語学研修や長期留学制度など、世界で活躍できる力を養うためのプログラムが豊富に用意されています。

    1. 全国レベルで活躍する活発な部活動

      花形であるラグビー部やバスケ部だけでなく、放送部や自然探究部など、文化部も全国レベルで目覚ましい活躍をしています。勉強だけでなく、何かに打ち込む熱い3年間を送りたい生徒にとって最高の舞台です。

光泉カトリック高等学校の口コミ・評判のまとめ

在校生や卒業生の声を調べてみると、光泉カトリック高等学校が「一人ひとりの生徒に深く関わろう」とする学校だからこそ、様々な意見が見えてきます。ここでは、良い点と気になる点を公平にまとめて紹介します。

良い点

  • 先生のサポートが手厚い

    「目指す大学に向けてのサポートを惜しみなくしてもらえる」「質問すると、真剣に最後まで教えてもらえる」など、特に大学進学を目指す生徒からは、先生方の熱心な指導を評価する声が非常に多く挙がっています。

  • 良い友人に恵まれる

    「周りのクラスメイトがいい人ばかりで楽しい」「いじめもない」といった声が目立ちます。落ち着いた環境の中で、一生付き合えるような大切な友人を見つけやすいようです。

  • 勉強に集中できる環境

    「公立高校に行って塾に通うより、この学校でしっかり学ぶ方が良い」と考える保護者もいるほど、学習環境は高く評価されています。校則が厳しい分、誘惑が少なく勉強に集中できるという意見もあります。

  • 施設が充実している

    特に、安くて美味しいと評判の食堂やパン工房は、生徒たちにとって大きな楽しみの一つとなっているようです。

気になる点

  • 校則が厳しい

    最も多く聞かれるのがこの意見です。スマホの校内使用禁止や、細かい服装規定などを「窮屈だ」と感じる生徒も少なくないようです。自由な校風を求める人には、合わない可能性があります。

  • 先生やクラスに当たり外れがある

    コースによって授業内容や雰囲気が大きく異なるため、「先生との相性が合わなかった」「自分のコースはあまり熱心に指導してもらえなかった」と感じる生徒もいるようです。特に、上位コースが優遇されていると感じる声も一部で見られます。

  • 施設が少し古いという意見も

    食堂などが評価される一方で、「学費の割には校舎や設備が古い」という厳しい意見も見られます。

  • 勉強の進度が速く、課題が多い

    手厚いサポートの裏返しとして、日々の課題や小テストが多く、勉強についていくのが大変だと感じる生徒もいます。自主的に学習する習慣がないと、苦労するかもしれません。

アクセス・通学

通学のしやすさは、毎日のことなのでとても重要です。

  • 最寄り駅:JR琵琶湖線「南草津」駅

  • 駅からのアクセス:西口から出て、徒歩で約7分から10分です。新快速が停車する駅なので、草津市や大津市だけでなく、彦根市や京都方面など、広いエリアからでも通学しやすいのが大きな利点です。

  • 通学エリア:電車通学の生徒が多いですが、学校周辺に住む生徒は自転車で通学しています。

光泉カトリック高等学校受験生へのワンポイントアドバイス

ここまで読んでくれてありがとう。光泉カトリック高等学校が、あなたの未来を切り拓くための、たくさんの選択肢とサポートを用意している学校だということが伝わったでしょうか。

光泉カトリック高等学校は、「明確な目標を持って、勉強や部活動に打ち込みたい」と考えているあなたに特におすすめです。少し厳しいくらいの環境の方が集中できる、という人や、先生や仲間と切磋琢磨しながら大学進学という夢を叶えたい人には、最高の環境が待っています。自分を律して目標に向かって努力できる人にとっては、その努力を全力で後押ししてくれる学校です。

受験勉強では、5教科すべての基礎学力が問われます。特にS・A・Lコースを目指すなら、教科書レベルの標準問題を確実に解ききった上で、応用問題にもチャレンジする力が必要です。FR・Pコースを目指す場合も、まずは学校で配られるワークなどを繰り返し解き、基礎を完璧にすることが合格への一番の近道です。過去問を少なくとも5年分は解いて、時間配分や出題形式に慣れておくことも忘れないでくださいね。

あなたが光泉カトリック高等学校で充実した3年間を送る姿を、心から応援しています!