兵庫県立加古川南高等学校は、加古川市にある活気あふれる公立高校です。1982年に設立され、2001年からは県内でも特色のある「総合学科」を設置しています。総合学科の最大の魅力は、生徒一人ひとりの興味や関心、そして将来の夢に合わせて、自分だけのオリジナルの時間割を作成できる点にあります。

普通科目だけでなく、商業や福祉、国際文化、芸術といった専門的な科目まで、約120もの豊富な選択科目の中から自由に学ぶことができるのが、加古川南高等学校の大きな特長です。この柔軟なカリキュラムを通じて、生徒たちは自らの可能性を広げ、主体的に進路を切り拓く力を養っています。

この記事では、そんな加古川南高等学校の偏差値や気になる口コミ、学校生活の様子などを詳しくご紹介します。あなたの高校選びの参考に、ぜひ最後まで読み進めてみてください。

加古川南高等学校の基本情報

以下に、加古川南高等学校の基本的な情報をまとめました。

項目 内容
正式名称 兵庫県立加古川南高等学校
公立/私立の別 公立
共学/男子校/女子校の別 男女共学
所在地 〒675-0035 兵庫県加古川市加古川町友沢65-1
代表電話番号 079-421-2373
公式サイト https://www.hyogo-c.ed.jp/~kakominami-hs/

加古川南高等学校の偏差値・難易度・併願校

加古川南高等学校への進学を考える上で、偏差値や難易度は重要なポイントです。

総合学科の最新の偏差値は50前後とされています。これは兵庫県内の公立高校の中では中堅レベルに位置します。合格に必要な内申点の目安は、45点満点中31点前後、250点満点中167点前後と言われています。もちろん、これはあくまで目安であり、当日の学力検査の結果と合わせて総合的に判断されます。

同じくらいの偏差値の他の公立高校としては、明石高等学校、高砂南高等学校、三木高等学校、北条高等学校などが挙げられます。兵庫県の公立高校入試制度では、複数の公立高校を志願できるため、播磨南高等学校や高砂高等学校などを第二志望として検討する受験生もいるようです。

加古川南高等学校を第一志望とする場合の私立の併願校としては、神戸野田高等学校、兵庫県播磨高等学校、東洋大学附属姫路高等学校などがよく選ばれる傾向にあります。

加古川南高等学校に設置されている学科・コース

加古川南高等学校には「総合学科」が設置されています。普通科とは異なり、幅広い選択科目の中から自分の興味や進路希望に応じて、自分だけの時間割を組み立てられるのが最大の特長です。

1年次では「産業社会と人間」という必修科目を通して、社会や職業について学びながら自己理解を深め、将来のキャリアプランを考えます。2年次からは、そのプランに基づき、以下の7つの系列(分野)から科目を選択していきます。

  • 人文社会分野:国語、地理歴史、公民などの科目を深く学び、大学の文系学部への進学を目指す生徒におすすめです。

  • 自然科学分野:数学、理科などの科目に重点を置き、理系学部や医療系への進学を目指す生徒に適しています。

  • 情報・商業分野:簿記や情報処理、マーケティングなど、ビジネスに直結する知識やスキルを学びたい生徒におすすめです。

  • 国際文化分野:英語のほか、中国語やハングル、スペイン語なども学べ、国際的な視野を広げたい生徒にぴったりです。

  • 芸術分野:音楽、美術、書道など、専門的な実技や理論を学び、芸術系の大学や専門学校を目指す生徒におすすめです。

  • 生活福祉分野:手話や介護、調理、保育など、人々の生活に寄り添う分野を学びたい生徒に適しています。

  • スポーツ科学分野:スポーツに関する専門的な知識や技術を学び、体育系の大学進学や関連する職業を目指す生徒におすすめです。

このように、加古川南高等学校では、生徒一人ひとりの「学びたい」という意欲に応える多様な選択肢が用意されています。

加古川南高等学校の特色・校風

加古川南高等学校は、「文武両道」と「生徒の自主性」を重んじる校風で知られています。総合学科という特性上、生徒たちは自らの進路について早期から考え、主体的に学習計画を立てることが求められます。

  • 宿題の量:宿題は、選択する科目によって異なりますが、全体的には標準的な量という声が多いようです。予習・復習をきちんと行う習慣が大切になります。

  • 校則:校則は、他の公立高校と比較して、標準的かやや緩やかという意見が見られます。スマートフォンの持ち込みは許可されていますが、校内での使用には一定のルールが定められています。服装や頭髪に関する指導も行われますが、常識の範囲内であれば厳しすぎることはないようです。

  • 生徒たちの雰囲気:真面目で落ち着いた生徒が多い一方で、学校行事や部活動には活発に取り組むなど、メリハリのある学校生活を送っているようです。総合学科のため、様々な興味や目標を持った生徒が集まっており、互いに刺激し合える環境です。

  • アルバイト:アルバイトは原則として禁止されていますが、家庭の事情などにより届け出をすれば許可される場合があるようです。

  • 制服の評判:制服は、男女ともにブレザースタイルで、特に女子の制服は可愛いと評判が高いようです。リボンやネクタイの色で学年を区別しています。

  • 土曜授業:土曜授業は基本的にありませんが、模試や進学補習などが行われることがあります。

加古川南高等学校の部活動・イベント

部活動

加古川南高等学校は部活動が非常に盛んで、多くの生徒が加入し、活気にあふれています。運動部、文化部ともに充実しており、自分の興味やレベルに合わせて活動できる環境が整っています。

  • 運動部:特に陸上競技部や野球部、サッカー部などが熱心に活動しています。近畿大会などに出場する実績のある部もあり、高いレベルで競技に打ち込みたい生徒にも満足できる環境です。

  • 文化部:文化部の中でも特に放送部は全国レベルの実績を誇り、数々の大会で優秀な成績を収めています。アナウンスや番組制作に興味がある生徒にとっては、非常に魅力的な環境と言えるでしょう。その他にも、吹奏楽部や書道部、美術部などが活発に活動しています。

イベント

加古川南高等学校では、生徒たちが主体となって作り上げる学校行事が多く、一年を通して学校全体が盛り上がります。

  • 松陽祭(文化祭):毎年秋に開催される文化祭は「松陽祭」と呼ばれ、最大のイベントの一つです。クラスごとの展示やステージ発表、有志によるパフォーマンスなど、多彩な企画で賑わいます。準備期間から生徒たちの熱気にあふれ、クラスの団結力が深まる良い機会となっています。

  • 体育祭:体育祭も大変盛り上がる行事の一つです。学年やクラス対抗で様々な競技が行われ、生徒たちの熱い戦いが繰り広げられます。

  • 修学旅行:修学旅行は、例年、沖縄などを訪れることが多いようです。平和学習やマリンスポーツ体験など、高校生活の思い出に残る貴重な体験ができます。

加古川南高等学校の進学実績

加古川南高等学校は、総合学科の特色を活かし、生徒一人ひとりの多様な進路希望に対応した手厚い進路指導を行っています。その結果、国公立大学から私立大学、短期大学、専門学校、就職まで、幅広い分野で優れた進学実績を上げています。

近年の主な進学実績は以下の通りです。(2024年春の実績を含む)

  • 国公立大学:兵庫県立大学、鳥取大学、愛媛大学、秋田県立大学、会津大学など、毎年コンスタントに合格者を出しています。2024年度は6名が国公立大学に合格しました。

  • 難関私立大学(関関同立):関西学院大学、関西大学、同志社大学、立命館大学に合わせて、2024年度は3名の合格者が出ています。

  • その他、進学者が多い大学:甲南大学、近畿大学といった「産近甲龍」レベルの大学に多数の合格者を輩出しています。また、地元の神戸学院大学や神戸女子大学、兵庫大学などへの進学者も非常に多いのが特徴です。

  • その他の進路:大学進学だけでなく、看護・医療系の専門学校や公務員、民間企業への就職など、生徒の希望に応じた多様な進路を実現しています。

進学実績を支える取り組みとして、放課後や長期休暇中の進学補習、小論文指導、面接指導などが充実しており、学校全体で生徒の夢の実現をサポートする体制が整っています。

加古川南高等学校の特長・アピールポイント

加古川南高等学校には、他の高校にはないユニークな魅力がたくさんあります。

  • 自分だけの時間割が作れる「総合学科」:最大の特長は、約120もの科目から自分の興味や進路に合わせて自由に授業を選択できることです。

  • キャリア教育の充実:1年次の「産業社会と人間」という授業では、社会で活躍する大人から話を聞いたり、職業について調べたりする機会が豊富にあり、将来の夢を見つけるきっかけになります。

  • 課題解決能力を養う「課題研究」:2・3年次には、自分の興味のあるテーマについて深く探究し、論文にまとめる「課題研究」があります。プレゼンテーション能力も鍛えられます。

  • 全国レベルで活躍する放送部:放送部は全国大会の常連であり、アナウンスや番組制作で輝かしい実績を誇っています。本格的に取り組みたい人には最高の環境です。

  • 地域との連携:地域のイベントにボランティアとして参加したり、地域の住民が参加できる「地域オープン講座」を開いたりと、地域に開かれた学校づくりを進めています。

  • 手厚い進路サポート体制:少人数授業や各種検定・資格取得のサポート、個別の面接指導など、一人ひとりの進路実現に向けたきめ細やかな支援が受けられます。

  • 活気あふれる学校行事:生徒が主体となって企画・運営する文化祭「松陽祭」や体育祭は、学校全体が一体となって盛り上がります。

加古川南高等学校の口コミ・評判のまとめ

在校生や卒業生からは、加古川南高等学校での学校生活について様々な声が寄せられています。

  • 良い点:

    • 「総合学科なので、自分の好きなことや将来やりたいことに関連する授業を選べるのが良い」

    • 「先生方が親身に進路相談に乗ってくれるので心強い」

    • 「松陽祭(文化祭)や体育祭などの行事がとても楽しく、クラスの仲が深まる」

    • 「部活動が盛んで、目標に向かって頑張れる環境がある」

    • 「制服が可愛いと友達からも評判が良い」

    • 「福祉や商業など、専門的な分野を高校から学べるのが魅力」

  • 気になる点:

    • 「駅から少し距離があるので、バスか自転車通学になる」

    • 「校舎が少し古いと感じる部分がある」

    • 「選択科目によっては、クラスがバラバラになるので少し寂しく感じることもある」

    • 「自主性が求められるので、自分でしっかり計画を立てないと流されてしまう可能性がある」

アクセス・通学

加古川南高等学校へのアクセス方法は以下の通りです。

  • 最寄り駅:JR神戸線「加古川駅」

  • アクセス方法:

    • JR加古川駅南口から神姫バス「加古川西団地行き」に乗車し、「加古川南高校前」バス停で下車、徒歩約4分。

    • JR加古川駅南口からかこバス「尾上公民館前行き」に乗車し、「友沢北」バス停で下車、徒歩約5分。

    • JR加古川駅から徒歩の場合は約30分かかります。

多くの生徒が加古川市内や高砂市、稲美町、播磨町などから自転車やバスを利用して通学しています。

加古川南高等学校受験生へのワンポイントアドバイス

加古川南高等学校は、「将来の夢や目標がまだ漠然としているけれど、高校生活を通して自分のやりたいことを見つけたい」と考えている人に特におすすめの学校です。総合学科という環境を最大限に活用し、様々な分野の授業に積極的にチャレンジすることで、きっとあなたの可能性は大きく広がるはずです。

また、自分の興味がある分野がはっきりしている人にとっても、専門的な知識を深め、同じ目標を持つ仲間と切磋琢磨できる素晴らしい環境が加古川南高等学校にはあります。

受験勉強においては、まず中学校の基礎・基本を徹底的に固めることが大切です。特に兵庫県の公立高校入試では内申点も重要になりますので、日々の授業態度や提出物を大切にし、定期テストで着実に点数を取っていくことを心がけましょう。加古川南高等学校で、あなただけの充実した3年間を過ごせるよう、心から応援しています!

※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。