山口県立萩高等学校は、長州藩の藩校「明倫館」の流れを汲み、150年以上の歴史と伝統を誇る高校です。世界遺産「明治日本の産業革命遺産」の構成資産のひとつである萩城下町の中心に位置し、歴史と文化に囲まれた非常に恵まれた環境で学校生活を送ることができます。

このような歴史ある萩高等学校ですが、単に伝統を守るだけでなく、単位制や2学期制を導入するなど、常に新しい教育に挑戦し続けているのが大きな魅力です。生徒一人ひとりの進路希望に対応したきめ細やかな指導と、活発な部活動、地域と連携した探究活動などを通して、充実した3年間を過ごせるでしょう。

この記事では、そんな萩高等学校について、偏差値や気になる学校生活の様子、部活動、進学実績まで、進学アドバイザーの視点から詳しく、そして分かりやすく解説していきます。歴史と革新が共存するこの学校の魅力を、ぜひ感じ取ってください。

萩高等学校の基本情報

萩高等学校の基本的な情報を以下の表にまとめました。

項目 内容
正式名称 山口県立萩高等学校
公立/私立 公立
共学/別学 男女共学
所在地 〒758-0057 山口県萩市堀内132
代表電話番号 0838-22-0076
公式サイト https://www.hagi-h.ysn21.jp/

萩高等学校の偏差値・難易度・併願校

伝統ある萩高等学校は、県内でも人気のある進学校の一つです。自分の学力と照らし合わせながら、合格の可能性を探ってみましょう。

学科ごとの偏差値の目安は以下の通りです。

  • 探究科(※):58

  • 普通科:56

※探究科は2025年度入学生から「文理探究科」に名称が変更される予定です。

同じくらいの偏差値の高校としては、華陵高校(普通科)、下松高校(普通科)などが挙げられます。難易度のイメージとしては、中学校の定期テストで常に上位30%以内に入り、内申点も5段階評価で平均4前後を維持していることが一つの目安となりそうです。

山口県の公立高校入試では、基本的に他の公立高校を併願することはできません。そのため、萩高等学校を受験する場合、併願校は私立高校となります。主な併願校としては、萩光塩学院高等学校などが考えられます。

萩高等学校に設置されている学科・コース

萩高等学校には、生徒一人ひとりの興味や進路に合わせた学びができるよう、特色ある学科が設置されています。

  • 普通科(単位制)

    • 幅広い科目の中から、自分の進路希望に応じて授業を選択できるのが特長です。国公立大学から私立大学、専門学校、就職まで、多様な進路に対応できるカリキュラムが組まれています。

  • 探究科(※2年次から人文社会科学科と自然科学科に分かれます)

    • 地域の課題など、特定のテーマについて深く掘り下げて研究する「探究活動」に力を入れています。プレゼンテーション能力や論理的思考力を養い、難関大学への進学を目指す生徒におすすめです。

  • 奈古分校(総合学科)

    • 阿武町にある分校で、普通系列と農業・生活系列があり、より専門的・体験的な学習が可能です。少人数教育で、地域社会に貢献できる人材を育成しています。

萩高等学校の特色・校風

歴史と文化の街・萩に佇む萩高等学校は、「文武両道」と「地域との連携」を大切にする校風です。校訓には吉田松陰も大切にした「至誠」を掲げています。

  • 宿題の量

    • 進学校ということもあり、日々の予習・復習は欠かせません。量は普通からやや多めと感じる生徒が多いようですが、計画的にこなせば部活動との両立も十分可能です。

  • 校則

    • 頭髪の色や加工は禁止、服装も定められた制服を正しく着用することが求められるなど、比較的厳しいという声が見られます。スマートフォンの校内での使用は、ルールを守った上での利用が求められるようです。

  • 生徒たちの雰囲気

    • 真面目で落ち着いた生徒が多い一方で、学校行事や部活動には一丸となって全力で取り組む活気もあります。

  • アルバイト

    • 原則として禁止されているようですが、特別な事情がある場合は許可されることもあるようです。

  • 制服

    • 男子は伝統的な詰襟、女子はセーラー服で、特に女子の制服は清楚でかわいいと評判が良いようです。

  • 土曜授業

    • 土曜授業も実施されており、学力向上に向けたサポート体制が整っています。

萩高等学校の部活動・イベント

部活動

勉学だけでなく、部活動にも力を入れているのが萩高等学校の大きな特徴です。多くの部が県大会で活躍しており、文武両道を実践しています。

  • 特に有名な部活動

    • 駅伝部(男子): 全国高校駅伝に何度も出場経験のある強豪として知られています。

    • テニス部: 男女ともに県内では常に上位の成績を収めています。

    • 剣道部: 伝統的に力を入れている部活動の一つです。

  • 文化部も活発で、吹奏楽部や美術部、JRC(青少年赤十字)部などが地域のイベントに参加したり、ボランティア活動を行ったりと、地域に根差した活動をしています。

イベント

萩高等学校の学校生活を彩るイベントは、生徒たちの手で創り上げられ、毎年大きな盛り上がりを見せます。

  • 萩高祭(文化祭)

    • 各クラスや文化部が趣向を凝らした展示やステージ発表を行います。一般公開もされ、地域の人々も楽しみにしている一大イベントです。

  • 体育祭

    • 学年やクラス対抗で様々な競技に熱戦を繰り広げます。応援合戦なども見どころの一つで、生徒たちの団結力が深まる行事です。

  • 修学旅行

    • 例年、関西方面などを訪れ、歴史や文化を学びながら、仲間との絆を深める貴重な機会となっています。

萩高等学校の進学実績

萩高等学校は、地域の期待を担う進学校として、国公立大学を中心に高い進学実績を誇っています。

  • 国公立大学

    • 地元の山口大学、山口県立大学、下関市立大学などに毎年多数の合格者を出しています。

    • その他、九州大学や広島大学といった近県の難関大学や、全国の国公立大学にも合格者を輩出しています。

  • 難関私立大学

    • 早稲田大学、慶應義塾大学といった最難関私大や、GMARCH、関関同立などにも合格実績があります。

  • その他の進路

    • 大学進学だけでなく、看護・医療系の専門学校や公務員、地元企業への就職など、多様な進路選択に対応した指導を行っています。

  • 進学サポート

    • 平日の補習や長期休暇中の講習、個別指導など、生徒一人ひとりの進路実現に向けた手厚いサポート体制が整っています。

萩高等学校の特長・アピールポイント

数ある高校の中から萩高等学校が選ばれる理由、その独自の魅力をご紹介します。

  • 世界遺産の中にある学校

    • 萩城下町という歴史的な環境そのものが学びのフィールドです。地域の歴史や文化に触れる機会が豊富にあります。

  • 地域と連携した「萩探究部(はぎたん)」

    • 慶應義塾大学の学生たちと共に、萩の自然や文化財などをテーマに探究活動を行うプロジェクトがあり、大学レベルの学びを体験できます。

  • ユネスコスクールとしての活動

    • 持続可能な社会の担い手を育むため、地域の課題解決やボランティア活動に積極的に取り組んでいます。

  • 充実した学習環境

    • 単位制の導入により、個々の進路希望に応じた柔軟な科目選択が可能です。45分7限授業で多くの授業時間を確保し、学力向上を図っています。

  • 創立150年以上の歴史と伝統

    • 長州藩の藩校「明倫館」をルーツに持つ、全国でも有数の歴史ある学校です。多くの卒業生が各界で活躍しており、そのネットワークも魅力の一つです。

  • 活発な部活動

    • 全国大会出場経験のある部もあり、学業と部活動を両立させたい生徒にとって最適な環境です。

  • 奈古分校との連携

    • 本校と分校が連携し、それぞれの特色を生かした教育活動を展開しています。

萩高等学校の口コミ・評判のまとめ

在校生や卒業生からは、萩高等学校での学校生活について様々な声が寄せられています。

  • 良い点

    • 「先生方が熱心で、質問にも丁寧に対応してくれる」

    • 「歴史と伝統があり、落ち着いた環境で勉強に集中できる」

    • 「進学に向けたサポートが手厚い」

    • 「部活動が盛んで、文武両道を目指せる」

    • 「萩高祭や体育祭などの行事がとても楽しく、クラスの絆が深まる」

  • 気になる点

    • 「校則が少し厳しいと感じることがある」

    • 「歴史がある分、校舎や施設が少し古い部分もある」

    • 「駅から少し歩くので、アクセスが不便に感じる人もいる」

アクセス・通学

萩高等学校へのアクセス方法です。

  • 最寄り駅: JR山陰本線「玉江駅」から徒歩約18分

  • バス利用: 「萩バスセンター」から徒歩約15分

通学エリアとしては、萩市内全域から通う生徒が最も多いですが、長門市や阿武町など、近隣の市町から通学している生徒もいます。

萩高等学校受験生へのワンポイントアドバイス

ここまで読んでくれてありがとうございます。歴史と文化が息づく街で、充実した高校生活を送りたいと考えているあなたに、萩高等学校はぴったりの学校かもしれません。高いレベルでの文武両道を目指し、仲間と切磋琢磨しながら成長したいという意欲のある生徒に特におすすめします。

萩高等学校の入試では、中学校3年間の学習内容が幅広く問われます。まずは苦手科目をなくし、基礎を固めることが大切です。特に探究科(文理探究科)を目指す場合は、自分の考えを論理的に説明する力も必要になります。日頃からニュースや身の回りの出来事に関心を持ち、「なぜだろう?」と考える習慣をつけておくと良いでしょう。伝統ある萩高等学校で、あなただけの素晴らしい物語を紡いでいってください。応援しています!

※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。