高校選びで「勉強も頑張りたいけど、最高の高校生活も送りたい!」と考えている君へ。そんな欲張りな願いを叶えてくれる場所が、ここ市立西宮高等学校、通称「市西(いちにし)」かもしれません。兵庫県の阪神間でもトップクラスの進学校として知られていますが、市西の魅力はそれだけではありません。一生付き合える仲間との出会い、熱狂できる学校行事、そして何事にも全力で打ち込める環境がここにはあります。
市立西宮高等学校が掲げるのは「文武両道」。これは単なるスローガンではなく、生徒一人ひとりの日常に息づいています。高いレベルの学習環境に身を置きながら、部活動や生徒会活動に情熱を注ぐ生徒たちの姿は、まさに市西の活気を象徴しています。勉強も、部活も、友情も、すべてに本気になれる。そんな充実した3年間が待っています。
このページでは、進学アドバイザーとして、そんな市立西宮高等学校のリアルな姿を、偏差値や進学実績といったデータから、在校生や卒業生の口コミに基づいた校風、学校生活の様子まで、詳しく、そして分かりやすく解説していきます。この記事を読めば、市西が君にとって「行きたい!」と思える学校かどうか、きっと見えてくるはずです。
市立西宮高等学校の基本情報
まずは、学校の基本的な情報を確認しておきましょう。学校見学や問い合わせの際に役立ちます。
項目 | 内容 |
正式名称 | 西宮市立西宮高等学校 |
公立/私立の別 | 公立 |
共学/男子校/女子校の別 | 男女共学 |
所在地 | 〒662-0872 兵庫県西宮市高座町14-117 |
代表電話番号 | 0798-74-6711 |
公式サイトURL | https://www.fureai-cloud.jp/ichinish/ |
市立西宮高等学校の偏差値・難易度・併願校
市立西宮高等学校は、兵庫県内でも屈指の難関校です。学科ごとの偏差値だけでなく、合格に必要な内申点の目安など、具体的な難易度を見ていきましょう。
学科・コース | 偏差値(目安) |
グローバル・サイエンス科 | 68 |
普通科 | 66 – 68 |
偏差値はあくまで一つの目安ですが、市西の入試では「内申点」が非常に重要になります。兵庫県の公立高校入試では、学力検査(500点満点を250点に換算)と内申点(250点満点)の合計で合否が決まります。
特に注目すべきは内申点の計算方法です。計算式は「主要5教科の通知表の合計×4倍+副教科4教科の合計×7.5倍」となっています。つまり、音楽、美術、保健体育、技術・家庭といった副教科の成績が、主要5教科の約2倍近く重視されるのです。これは、単にテストの点数が良いだけでなく、学校生活のあらゆる面に真面目に取り組む、バランスの取れた生徒を求めていることの表れと言えるでしょう。実際に、合格者の平均内申点は250点満点中238点と非常に高く、オール5に近い成績が求められることがわかります。
このことから、市立西宮高等学校を目指すには、中学1年生の時から定期テスト対策はもちろん、授業態度や提出物など、日々の学習態度を大切にすることが合格への鍵となります。
同じくらいの学力レベルの高校としては、尼崎稲園高等学校(偏差値65-68)や市立西宮東高等学校(偏差値64-67)などが挙げられます。
兵庫県の公立高校は複数学区をまたいでの併願ができないため、市西を第一志望にする受験生の多くは、私立高校を併願します。主な併願校としては、雲雀丘学園高等学校、須磨学園高等学校、仁川学院高等学校、報徳学園高等学校などがよく選ばれているようです。
市立西宮高等学校に設置されている学科・コース
市立西宮高等学校には、生徒の興味や進路希望に応えるための特色ある3つの学びの場が用意されています。それぞれのコースで学べる内容や雰囲気が大きく異なるため、自分に合ったコースを選ぶことが非常に重要です。
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グローバル・サイエンス科(GS科)
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どんなことを学ぶ場所か:文部科学省からスーパーサイエンスハイスクール(SSH)の指定を受ける、理数系の専門学科です。大学レベルの実験や研究、英語での科学論文発表など、高度で探究的な学びを実践します。
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どんな生徒におすすめか:科学や数学が大好きで、将来は研究者や技術者として世界で活躍したいという強い意志を持つ人におすすめです。
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普通科
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どんなことを学ぶ場所か:1年次で基礎学力を固め、2年次から文系・理系などのフィールドに分かれて専門性を高めていく、学校のメインとなるコースです。幅広い進路に対応できる質の高い授業が展開されます。
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どんな生徒におすすめか:まずは高校で様々なことを学びながら自分の興味や適性を見極め、国公立大学や難関私立大学を目指したい人に最適です。
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普通科・人間探究類型
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どんなことを学ぶ場所か:「特色選抜」という特別な入試で選ばれる、普通科内の文系に特化した類型です。社会問題や国際情勢などについて深く探究し、リーダーシップを養うことを目的としています。
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どんな生徒におすすめか:文系の学問に強い興味があり、将来は社会の様々な場面でリーダーとして貢献したい、課題解決に積極的に取り組みたいという意欲のある人におすすめです。
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市立西宮高等学校の特色・校風
市西の雰囲気は、いくつかのキーワードで表すことができます。「文武両道」「自由闊達」「個性尊重」「活気がある」といった言葉が、多くの在校生や卒業生の口から語られます。
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宿題の量と学習ペース
口コミでは「宿題が多い」という直接的な声は少ないものの、「テストがすごく多い」「いつもテストと隣り合わせ」という意見が目立ちます。これは、常に次のテストに向けた学習が求められるということであり、実質的な学習量はかなり多いと考えられます。日々の予習・復習をこなし、計画的に学習を進める自己管理能力が求められるでしょう。
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校則(スマホ、服装など)
校則は「生徒の自主性を重んじる」方針で、比較的緩やかなようです。
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スマホ:休み時間などの使用は自由で、学校からの連絡もMicrosoft Teamsを通じて行われるため、スマホやタブレットは必需品とされています。
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服装:標準服はありますが、普段は私服での登校が認められています。多くの生徒は部活動のジャージや動きやすい服装で過ごしており、華美な格好をする生徒は少ないようです。
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生徒たちの雰囲気
これが市西の最大の魅力かもしれません。生徒は「前向きで明るい」「人が優秀」「陽キャで勉強ができる子が多い」と評されています。お互いの個性を尊重しあう雰囲気があり、真面目な子も活発な子も、誰もが自分らしくいられる居場所を見つけやすい環境のようです。一生の宝物になるような友人に出会える場所だと、多くの卒業生が語っています。
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アルバイト
アルバイトに関する明確な情報はありませんでしたが、原則として禁止されているか、許可制である可能性が高いです。詳細は学校説明会などで確認することをおすすめします。
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制服の評判
制服の評判は、残念ながらあまり良くないようです。「とてもダサい」「いまいち」といった厳しい意見が見られます。男子は一般的な学ラン、女子はブレザーですが、デザイン性はあまり期待しない方が良いかもしれません。ただ、普段は私服が許可されているため、大きな問題とは感じない生徒も多いようです。
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土曜授業
土曜授業の有無に関する明確な情報はありませんでした。補習などが土曜日に行われる可能性はありますので、学校の年間行事計画などを確認すると良いでしょう。
市立西宮高等学校の部活動・イベント
部活動
市立西宮高等学校の「文武両道」を最も象徴しているのが、部活動です。加入率は90%を超え、ほとんどの生徒が学業と両立させながら熱心に活動に取り組んでいます。
運動部、文化部ともに非常に充実しており、全国大会や近畿大会レベルで活躍する部が数多く存在します。
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特に有名な部活動
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陸上競技部:全国大会の常連として知られる強豪部です。
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放送部(CHS):こちらも全国レベルで数々の賞を受賞しており、市西の顔ともいえる部活動の一つです。
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ソフトテニス部:陸上部と同様に、全国大会で活躍する実績を持っています。
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地球科学部:文化祭で披露されるプラネタリウムや、立派な天体望遠鏡を使った観測会が人気です。
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この他にも、アメリカンフットボール部、水泳部、女子ハンドボール部、箏曲部など、多くの部が活発に活動しています。初心者でも始めやすい部活から、高いレベルを目指せる部活まで幅広く揃っているので、きっと打ち込めるものが見つかるはずです。
イベント
市西の学校行事は、生徒が主体となって創り上げることで知られ、その熱気と一体感は格別です。
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文化祭(市西祭)
学校生活最大のイベントと言っても過言ではありません。1年生は展示、2年生は模擬店、そして3年生はクラス一丸となって劇を上演します。各クラスや文化部の出し物のクオリティが非常に高く、毎年大変な盛り上がりを見せます。中でも、水泳部が披露する「ウォーターボーイズ&ガールズ」は市西祭の名物となっており、これを見るために多くの人が訪れるほどです。
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体育祭
クラス対抗で様々な競技に臨みます。応援合戦やリレーなど、クラスの団結力が試される種目が多く、非常に盛り上がると評判です。
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修学旅行
行き先は年によって異なりますが、仲間との絆を深める貴重な機会となっています。
これらの大きな行事に加え、GS科独自の学習合宿や大学研修旅行など、学科ごとの特別なイベントも用意されています。
市立西宮高等学校の進学実績
市立西宮高等学校は、その高い教育レベルを裏付けるように、毎年優れた大学進学実績を誇っています。特に国公立大学や難関私立大学への進学者が多いのが特徴です。
(2023年〜2024年の主な合格実績。合格者数は延べ人数であり、実際の進学者数とは異なります。)
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国公立大学
関西の難関大学を中心に、毎年150名以上が合格しています。
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神戸大学:約49名
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大阪大学:約38名
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京都大学:約14名
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大阪公立大学:約28名
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その他、北海道大学、九州大学、お茶の水女子大学など全国の国公立大学に合格者を出しています。
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難関私立大学
特に関西の「関関同立」には圧倒的な強さを見せています。
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関西学院大学:約189~218名
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同志社大学:約139~192名
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関西大学:約127~149名
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立命館大学:約79~130名
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早稲田大学や慶應義塾大学といった関東の難関大学にも合格者を出しています。
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これらの輝かしい実績は、生徒自身の努力はもちろん、学校の手厚い進学サポート体制によって支えられています。早朝や放課後、夏休みなどの長期休暇中には、進路希望に応じた補習や講習が数多く開講されており、生徒たちは目標達成に向けて集中的に学習に取り組むことができます。特にGS科では、全員参加の早朝補習が日常的に行われ、より高いレベルの学力定着が図られています。
市立西宮高等学校の特長・アピールポイント
他の高校にはない、市西ならではの強みやユニークな取り組みをまとめました。
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国内トップクラスの理数教育「グローバル・サイエンス科」
文部科学省指定のSSH(スーパーサイエンスハイスクール)として、大学や研究機関と連携した本格的な探究活動を実践。科学の未来を担う人材を育成します。
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文系のリーダーを育てる「人間探究類型」
特色選抜で選ばれた生徒が、社会科学や人文科学の視点から現代社会の課題を探究。グローバルな舞台で活躍するための思考力とリーダーシップを養います。
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関西屈指の国公立・難関私大への進学実績
京都大学、大阪大学、神戸大学をはじめとする国公立大学や、「関関同立」などの難関私立大学へ、毎年多数の合格者を輩出する、確かな進学指導力が魅力です。
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生徒が主役で創り上げる熱狂的な学校行事
特に文化祭「市西祭」は、その規模とクオリティ、生徒たちの熱量で地域でも有名。一生の思い出になること間違いなしです。
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「文武両道」を体現する活発な部活動
部活動加入率は90%超。全国レベルで活躍する部も多く、勉強と両立させながら本気で打ち込める環境が整っています。
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生徒の自主性を重んじる自由な校風
スマホの使用が許可されるなど、校則は比較的緩やか。生徒一人ひとりの自主性と責任感を育む文化が根付いています。
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質の高い仲間と切磋琢磨できる環境
最大の魅力は「人」かもしれません。知的で、明るく、何事にも一生懸命な仲間たちに囲まれ、刺激を受けながら成長できる3年間が待っています。
市立西宮高等学校の口コミ・評判のまとめ
在校生や卒業生からのリアルな声を、良い点と気になる点に分けて公平にまとめました。
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良い点
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「一生の友達ができる」「尊敬できる仲間に出会える」という声が圧倒的に多いです。知的で面白い生徒が多く、人間関係に恵まれていると感じる人が多いようです。
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「行事が最高に楽しい」という評判も非常に高いです。特に文化祭や体育祭は、クラスや学校全体の一体感が強く、最高の思い出になると言われています。
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「勉強も部活も本気でできる」という、文武両道を実感する声も多数あります。周りの意識が高いため、自然と頑張れる環境です。
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「自由で過ごしやすい」という意見も目立ちます。校則が厳しくなく、生徒の自主性が尊重されている点を高く評価する声が多いです。
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気になる点
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「坂の上にあるので通学が大変」という点は、多くの生徒が挙げる物理的な課題です。特に自転車通学の場合、電動アシスト自転車を利用する生徒が多いようです。
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「制服がとにかくダサい」というのは、もはや共通認識のようです。デザインには期待しない方が良い、という声が多数ありました。
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「テストが多くて大変」という意見も散見されます。常に勉強に追われる感覚があり、要領よく計画を立てないと苦労するかもしれません。
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「先生には当たり外れがある」という声も一部にあります。熱心で分かりやすい先生が多い一方で、授業が合わないと感じるケースもあるようです。
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アクセス・通学
市立西宮高等学校は、最寄り駅から少し距離があり、バスを利用して通学するのが一般的です。学校が高台にあるため、最後の坂道が少し大変かもしれません。
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最寄り駅からのアクセス
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阪急「西宮北口」駅から:阪急バスで約17分、「広田神社前」バス停下車、徒歩約5分。
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JR「西宮」駅から:阪急バスで約7分、「広田神社前」バス停下車、徒歩約5分。
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阪神「西宮」駅から:阪神バスで約10分、「広田神社前」バス停下車、徒歩約5分。
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通学エリアの傾向
市西が属する第2学区(西宮市、尼崎市、伊丹市、宝塚市など)からの通学者が中心ですが、その高い人気から、西宮市外から通う生徒も全体の約3割を占めています。通学方法は、バスと自転車を組み合わせる生徒や、坂道を考慮して電動アシスト自転車を利用する生徒が多いようです。
市立西宮高等学校受験生へのワンポイントアドバイス
ここまで読んでくれてありがとう。最後に、進学アドバイザーとして、市立西宮高等学校を目指す君にメッセージを送ります。
市立西宮高等学校は、「勉強だけじゃ物足りない、でも将来のために学力もしっかりつけたい」という、エネルギッシュで意欲的な君にこそ、ぴったりの学校です。周りのレベルの高さに刺激を受けながら、自分を成長させたい。勉強にも行事にも部活にも、全部に全力投球したい。そんな熱い思いを持っているなら、市西での3年間は、間違いなく君を大きく成長させてくれるでしょう。毎日坂道を上る大変さは、学校生活の充実感と、卒業時に見える素晴らしい景色が忘れさせてくれます。
受験勉強では、目指す学科によって少し意識を変えてみてください。普通科を目指すなら、何よりも「内申点」が重要です。特に音楽や体育などの副教科は重点的に対策し、オール5を目指すつもりで日々の授業や提出物に取り組みましょう。グローバル・サイエンス科を目指すなら、過去問を徹底的に研究し、パターン的な解法だけでなく、物事の本質を問うような思考力を鍛える訓練が必要です。
市立西宮高等学校への道は決して平坦ではありませんが、その先には最高の仲間と最高の経験が待っています。自分を信じて、計画的に努力を続ければ、必ず道は開けます。君が市西の一員になる日を楽しみにしています。
※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。