日本大学東北高等学校は、日本大学の付属校ならではの強固な高大連携と、活気あふれる学校生活が両立する、福島県内でも有数の私立高校です。郡山市に位置する男女共学の大きな学校で、一人ひとりの生徒が自分の目標に向かって成長できる環境が整っています。
この学校の最大の魅力は、生徒の多様な進路希望に応える二つの大きな道が用意されている点です。一つは、国内最大級の総合大学である日本大学への進学という安心感のある道。もう一つは、国公立大学や難関私立大学合格を目指して徹底的に学力を鍛える挑戦の道です。また、全国レベルで活躍する部活動や、生徒が主役となる学校行事も盛んで、充実した3年間を送ることができます。
「この学校は自分に合っているのかな?」「どんな3年間が送れるんだろう?」高校選びは、期待と同時にたくさんの不安もありますよね。この記事では、偏差値やコースの詳細といった学習面の話から、校則や友人関係といった学校生活のリアルな姿まで、在校生や卒業生の声を交えながら、皆さんの疑問に一つひとつ丁寧にお答えしていきます。この記事を読めば、日本大学東北高等学校の魅力と実像がはっきりと見えてくるはずです。さあ、一緒にその扉を開けてみましょう。
日本大学東北高等学校の基本情報
まずは、学校の基本的な情報を確認しておきましょう。学校見学や資料請求の際に役立ちます。
項目 | 内容 |
正式名称 | 日本大学東北高等学校 |
公立/私立の別 | 私立 |
共学/男子校/女子校の別 | 男女共学 |
所在地 | 〒963-1165 福島県郡山市田村町徳定中河原1 |
代表電話番号 | 024-956-8840 |
公式サイトURL | http://www.tohoku.hs.nihon-u.ac.jp |
日本大学東北高等学校の偏差値・難易度・併願校
高校選びで気になるのが、やはり偏差値と難易度。日本大学東北高等学校はコースによって難易度が異なるのが大きな特徴です。
学科・コースごとの偏差値の目安は以下の通りです。複数の情報源があるため、幅を持たせて見ておくと良いでしょう。
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普通科 IIコース(特別進学コース): 偏差値 59~64
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普通科 Iコース(進学コース): 偏差値 54~56
IIコースは福島県内の高校の中でもトップクラスの難易度で、県内213校中8位にランクされることもあるほどです。一方、Iコースも県内上位に位置しており、どちらのコースも合格にはしっかりとした学力が必要になります。
偏差値だけでなく、合格に必要な内申点の目安も見てみましょう。推薦入試を考えている人は特に重要です。2025年度入試の基準では、例えばIIコースの推薦入試(専願)には5教科の評定合計で「61」以上、併願では「66」以上といった具体的な基準が設けられています。また、全教科で評定「1」がないことや、欠席日数が少ないことなども条件に含まれる場合があります。これらの基準は年度によって変わる可能性があるため、必ず最新の募集要項で確認してください。
日本大学東北高等学校の受験を考える生徒は、県内のトップクラスの公立高校も視野に入れていることが多いです。そのため、併願校としては以下のような高校がよく挙げられます。
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主な併願校(公立): 安積高校、安積黎明高校、郡山東高校、須賀川桐陽高校など
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主な併願校(私立): 尚志高校、会津若松ザベリオ学園など
このように、地域の進学校と併願されることが多いことからも、日本大学東北高等学校が高いレベルにあることが分かります。
日本大学東北高等学校に設置されている学科・コース
日本大学東北高等学校には、生徒一人ひとりの目標に合わせて選べる、特色ある2つのコースが設置されています。
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普通科 IIコース(特別進学コース)
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どんなことを学ぶ?:国公立大学や難関私立大学、医歯薬系学部への現役合格を目指すためのハイレベルなコースです。授業の進度も速く、7時間授業や放課後の補習など、学習時間をしっかり確保して応用力を徹底的に鍛えます。
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どんな生徒におすすめ?:高い目標を持ち、大学受験に向けて仲間と切磋琢磨しながらとことん勉強に打ち込みたい人におすすめです。宿題の量も多いと言われるため、学習意欲の高い生徒に向いています。
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普通科 Iコース(進学コース)
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どんなことを学ぶ?:日本大学への進学を第一に考えたカリキュラムが組まれています。日本大学への推薦の鍵となる「基礎学力到達度テスト」対策に力を入れつつ、他の私立大学への進学にも対応できる学力を養います。
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どんな生徒におすすめ?:日本大学への進学に魅力を感じている人や、勉強と部活動を高いレベルで両立させたい人におすすめです。Iコースの中には、全国大会を目指すトップアスリートが集まる「体育クラス」も設置されています。
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このコース制の大きな利点は、2年生に進級する際に、成績などの条件を満たせばIコースからIIコースへ、またはIIコースからIコースへの変更が可能な点です。入学後の目標の変化にも柔軟に対応できるのは、生徒にとって心強い制度と言えるでしょう。
日本大学東北高等学校の特色・校風
学校選びでは、勉強や部活だけでなく、学校全体の雰囲気も大切ですよね。日本大学東北高等学校の校風は、「文武両道」「活気と規律」「多様性」といったキーワードで表すことができます。
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宿題の量:コースによって大きく異なります。IIコースは「睡眠不足になるほど課題が多い」という声がある一方で、Iコースは比較的標準的なようです。IIコースを目指す場合は、相応の覚悟が必要かもしれません。
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校則:全体的に「厳しい」「少し厳しめ」という口コミが多いです。特に服装や頭髪の指導は定期的に行われるようです。学校側は「社会で通用する人間を育てるために大切な指導」と考えており、節度や品位を重んじる校風がうかがえます。
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スマートフォンの扱い:校内での使用は原則禁止のようですが、「昼休みなど先生がいない時にこっそり使っている人もいる」といった声もあり、ルールと実態には少しギャップがある可能性も。ただし、授業中にiPadを目的外で使うと厳しく注意されるなど、学習の妨げになる行為には厳しい対応が取られます。
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生徒たちの雰囲気:活気があり、エネルギッシュな生徒が多い印象です。「先生がフレンドリーで授業が楽しい」というポジティブな声がある一方で、「先生によって指導方針がかなり違う」という意見も見られます。コースによる雰囲気の違いも大きく、IIコースは落ち着いて勉強に集中する環境、Iコースは部活や行事で盛り上がる生徒が多いようです。
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アルバイト:校則が厳しいことから、原則として禁止されている可能性が高いと考えられます。特別な事情がある場合は、学校への相談が必要になるでしょう。
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制服の評判:口コミでは「あまり気に入っていない」という声が散見されます。制服のデザインを重視する人は、オープンスクールなどで実際に確認してみることをお勧めします。
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土曜授業:第1・第3・第5土曜日は午前中に4時間の授業があります。週休2日制に慣れている中学生にとっては、生活リズムが変わる一つのポイントです。
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施設・設備:これは多くの生徒が高く評価している点です。「新校舎が綺麗で快適」という声が非常に多く、学習環境はかなり整っていると言えます。また、安くてボリュームのあるメニューが人気の学食も、生徒たちの高校生活を支える大切な場所になっています。
日本大学東北高等学校の部活動・イベント
部活動
日本大学東北高等学校の大きな魅力の一つが、非常に活発な部活動です。運動部・文化部ともに数多くのクラブがあり、学校全体が熱気に満ちています。
特に運動部は全国レベルの実績を誇るクラブが多く、「スポーツの日大東北」としてその名を知られています。
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野球部:甲子園への出場経験も豊富な、学校を象徴する部活動の一つです。専用グラウンドで、日々厳しい練習に打ち込んでいます。
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陸上競技部:短距離、長距離ともに強豪で、インターハイなどで活躍する選手を数多く輩出しています。
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水泳部・体操部:これらの競技でも、全国で戦う実力を持っています。
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珍しい部活動:男女ともに部員がいる「相撲部」や、高い集中力が求められる「ライフル射撃部」、日本の伝統武道である「弓道部」など、他の高校ではあまり見られない珍しい部活動があるのも特徴です。
文化部も、定期演奏会を開く吹奏楽委員会をはじめ、美術部、写真部、演劇部など多彩なクラブが活動しています。部活動への加入率は高い傾向にあり、多くの生徒が学業と両立しながら、仲間との絆を深め、心身を鍛えています。
イベント
勉強や部活動だけでなく、学校生活を彩るイベントも充実しています。
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アカシヤ祭(文化祭):生徒が主体となって作り上げる最大のイベントです。クラスごとの出店や文化部の発表、有志によるステージパフォーマンスなどで大変盛り上がります。過去には中学生や一般向けに公開されたこともあり、生徒からは「とても楽しい」「来年も楽しみ」といった声が聞かれる、満足度の高い行事です。
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体育祭:クラス対抗で様々な競技に挑みます。「文武両道」を掲げる学校らしく、スポーツが得意な生徒もそうでない生徒も一丸となって応援し、クラスの団結力が一層深まる一日です。
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修学旅行:例年、広島・京都・大阪方面を訪れることが多いようです。平和学習や歴史・文化探訪など、学びと楽しみが詰まったプログラムが組まれており、高校生活の忘れられない思い出になります。
日本大学東北高等学校の進学実績
日本大学東北高等学校の進学実績は、その教育の質の高さを明確に示しています。特に、日本大学への内部進学と、国公立・難関私立大学への進学という二つの大きな柱があるのが強みです。
以下は、近年の主な大学合格実績です。(2024年の実績を参考にしています)
進路分類 | 主な合格大学と人数 |
日本大学 | 278名 |
国公立大学 | 合計 51名(東北大学 2名、福島大学 15名、山形大学 5名 など) |
難関私立大学 | 早稲田大学、立教大学、法政大学、中央大学、同志社大学 など多数 |
その他私立大学 | 合計 267名(東北学院大学、東北福祉大学 など) |
特筆すべきは、毎年安定して270名以上が日本大学へ進学している点です。これは、付属校ならではの最大のメリットと言えるでしょう。この内部進学の鍵を握るのが、Iコースの生徒が中心となって受ける「基礎学力到達度テスト」です。このテストで優秀な成績を収めることが、希望の学部への推薦につながるため、生徒たちは日々の授業から真剣に取り組んでいます。
一方で、IIコースを中心に国公立大学や難関私立大学への進学者も毎年50名近く輩出しており、東北大学のような難関国立大学にも合格者を出しています。これは、放課後に行われる補習や特別指導といった、学校全体の手厚い進学サポート体制の成果です。日本大学東北高等学校は、安定した進路を確保したい生徒と、より高いレベルに挑戦したい生徒、その両方の期待に応えられる学校なのです。
日本大学東北高等学校の特長・アピールポイント
他の高校にはない、日本大学東北高等学校ならではの強みやユニークな取り組みをまとめました。
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日本大学への強力な進学ルート
毎年270名以上が日本大学の各学部に進学しており、付属校としてのメリットを最大限に活用できます。将来の進路に安心感を持ちながら高校生活を送りたい生徒にとって、これ以上ない魅力です。
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国公立・難関私大を目指せるIIコース
単なる付属校にとどまらず、国公立大学や早慶上理といった最難関私立大学を目指すための特別進学コースが設置されています。高い目標を持つ仲間と、質の高い授業の中で学力を伸ばせます。
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全国レベルで活躍する文武両道の部活動
野球部の甲子園出場をはじめ、陸上部や水泳部など多くの部が全国の舞台で活躍しています。トップレベルの環境でスポーツに打ち込みたい生徒には最高の環境です。
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新校舎の充実した学習環境
近年建て替えられた新校舎は「綺麗で快適」と生徒からの評判が非常に高いです。最新の設備が整った環境で、日々の学習や学校生活を送ることができます。
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柔軟なコース変更制度
高校1年間の学びを通して目標が変わった場合でも、2年生進級時にIコースとIIコースの間でコースを変更できる制度があります。生徒の成長や変化に柔軟に対応してくれる、安心のシステムです。
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独自の奨学金・特待生制度
学業成績優秀者や、体育技能が特に優れた生徒を対象とした、学校独自の奨学金制度が設けられています。経済的な負担を軽減し、生徒の頑張りを応援してくれます。
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ケンブリッジ大学との連携など国際交流の機会
日本大学の付属高校生を対象とした、イギリスのケンブリッジ大学での海外語学研修プログラムなどに参加するチャンスがあります。世界に視野を広げる貴重な体験が可能です。
日本大学東北高等学校の口コミ・評判のまとめ
在校生や卒業生からのリアルな声をまとめることで、学校の姿がより立体的に見えてきます。良い点と、少し気になる点の両方を公平に紹介します。
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良い点
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「日本大学への推薦がほぼもらえるので、大学進学の安心感が大きい」という声が圧倒的に多いです。これは最大の魅力と捉えられています。
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「先生が進路相談に親身に乗ってくれる」「サポートが手厚い」といった、進学指導への評価が高いです。
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「新校舎がとても綺麗で、学食も安くて美味しい」「施設が充実している」など、学習環境の良さを挙げる声も多数あります。
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「アカシヤ祭(文化祭)などの行事が楽しく、クラスの団結力が強まる」「部活動が盛んで、充実した高校生活が送れる」と、学校生活の楽しさを評価する意見も目立ちます。
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気になる点
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「私立なので、やはり授業料が高い」という点は、多くの人が指摘しています。
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「校則が厳しいと感じる」「特に服装やスマホのルールが厳しい」という声は少なくありません。自由な校風を求める人には合わない可能性があります。
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「制服のデザインがあまり好きではない」という意見も、男女問わず見られます。
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「IコースとIIコースで、授業の進度や宿題の量、クラスの雰囲気が全く違う」という指摘があります。これは、入学前にどちらのコースが自分に合っているか、よく考える必要があることを示しています。
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「先生の指導力に差があるように感じる」といった、教員に関する個人的な感想も見られました。
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アクセス・通学
日本大学東北高等学校への通学は、電車とバス、または徒歩を組み合わせるのが一般的です。
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最寄り駅からのアクセス
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JR東北本線・水郡線「安積永盛駅」から:徒歩約12分~15分(距離約1.2km)。駅から歩いて通学する生徒が最も多いようです。
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JR「郡山駅」から:福島交通バス「日本大学」行きに乗車し、終点で下車。所要時間は約15分~20分です。
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通学エリア
最寄りの安積永盛駅を利用する生徒が多いことから、郡山市内はもちろん、JR東北本線や水郡線沿線の須賀川市、本宮市、田村市など、広いエリアから生徒が通学していることが分かります。郡山駅からのバス便も充実しているため、市街地中心部からのアクセスも良好です。
日本大学東北高等学校受験生へのワンポイントアドバイス
ここまで読んでくれて、ありがとうございます。最後に、進学アドバイザーとして、日本大学東北高等学校を目指す皆さんへ応援メッセージを送ります。
この学校は、将来の目標がはっきりと見えている人に特におすすめです。「日本大学に進学して、〇〇を学びたい」「全国大会を目指して、本気で部活動に打ち込みたい」「IIコースで必死に勉強して、難関大学に合格したい」。そんな強い意志を持つ君を、日本大学東北高等学校は全力でサポートしてくれるはずです。もちろん、「高校生活を思いっきり楽しみたい!」という君にも、Iコースを中心に、最高の仲間と充実した3年間を送れる環境があります。
受験勉強では、まず5教科の基礎を徹底的に固めることが大切です。特に推薦入試を考えている人は、中学校の成績(内申点)が非常に重要になります。日々の授業を大切にし、定期テストで一つでも良い点を取れるよう努力を続けましょう。日本大学東北高等学校は、君の「頑張りたい」という気持ちに、必ず応えてくれる学校です。応援しています!
※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。