栃木県立上三川高等学校は、緑豊かな自然に囲まれた環境で、生徒一人ひとりの個性を大切にする教育を実践している学校です。1学年が4クラスという比較的小規模な学校だからこそできる、先生方の手厚いサポートが魅力で、生徒たちはのびのびと学校生活を送っています。地域からは「上高(かみこう)」の愛称で親しまれ、ボランティア活動などを通じて地域との深いつながりも大切にしています。

進路については、大学進学から専門学校、就職まで幅広い選択肢に対応しており、それぞれの夢を実現するためのきめ細やかな指導が受けられます。 部活動も活発で、多くの生徒が文武両道を目指して熱心に活動しています。

この記事では、そんな上三川高等学校の具体的な魅力や学校生活の様子を、進学アドバイザーの視点から分かりやすく解説していきます。上三川高校が気になっている中学生とその保護者の方は、ぜひ最後まで読んで、自分の目で確かめるための参考にしてください。

上三川高等学校の基本情報

まずは、上三川高校の基本的な情報を確認しておきましょう。

項目 内容
正式名称 栃木県立上三川高等学校
公立/私立の別 公立
共学/男子校/女子校の別 男女共学
所在地 〒329-0524 栃木県河内郡上三川町大字多功994-4
代表電話番号 0285-53-2367
公式サイト https://www.tochigi-edu.ed.jp/kaminokawa/nc3/

上三川高等学校の偏差値・難易度・併願校

上三川高校への進学を考える上で、偏差値や難易度は気になるポイントですよね。ここでは、具体的な数字と一緒に、合格に向けての目安を解説します。

  • 普通科:44

難易度のイメージと内申点の目安

上三川高等学校の偏差値は44で、栃木県内の公立高校の中では標準的な難易度と言えるでしょう。 合格するためには、中学校の定期テストで平均点前後を安定して取ることが一つの目安になります。内申点も重要視されるため、日々の授業に真面目に取り組み、提出物をきちんと出すなどの積み重ねが大切です。

下野新聞模擬テストでは、偏差値45、合計点数で220点〜230点あたりが合格の目安という情報もあります。 本番の高校入試では、これまでの努力の成果を発揮できるよう、各教科の基礎をしっかり固めておくことが合格への鍵となります。

主な併願校

栃木県の公立高校入試では、基本的に公立高校を複数併願することはできません。そのため、上三川高校を第一志望とする場合、併願校は私立高校から選ぶことになります。受験生の学力や希望進路によって併願校は様々ですが、よく名前が挙がるのは以下のような高校です。

  • 作新学院高等学校

  • 宇都宮短期大学附属高等学校

  • 文星芸術大学附属高等学校

これらの高校の様々なコースの中から、自分のレベルや学びたいことに合わせて受験校を検討するのが一般的です。

上三川高等学校に設置されている学科・コース

上三川高校には、普通科が設置されています。1年生では全員が共通の科目を学び、基礎学力を固めます。2年生からは、それぞれの進路希望に合わせて「文型」と「理型」に分かれるのが、上三川高校のカリキュラムの大きな特徴です。

  • 普通科

    • 1年次:芸術(音楽・美術・書道から1科目選択)以外は、全員が同じ科目を履修し、幅広い知識の土台を築きます。

    • 2年次以降(文型・理型)

      • 文型:国語、地理歴史、公民、英語などの科目を重点的に学びます。私立大学や短期大学、専門学校への進学や、公務員・民間企業への就職を目指す生徒におすすめです。

      • 理型:数学や理科の科目を深く学びます。理系の大学や、看護・医療系の専門学校への進学を希望する生徒に適しています。

このように、上三川高校では2年生から進路に合わせたクラス編成になるため、同じ目標を持つ仲間たちと集中して学習に取り組める環境が整っています。

上三川高等学校の特色・校風

上三川高校は、どのような雰囲気の学校なのでしょうか。口コミなどを参考に、中学生が知りたいリアルな学校生活についてまとめました。

  • 校風を一言で表すと:落ち着いた雰囲気、アットホーム、文武両道

宿題の量

宿題の量は、標準的かやや少なめという声が多いようです。自分で学習計画を立てて進める自主性が求められる場面もありますが、課題に追われて手一杯になるということは少ないようです。

校則

校則は、他の高校と比較して、特に厳しすぎるということはないようです。

  • スマホ:校内での使用は原則禁止ですが、持ち込みは許可されています。

  • 服装:制服の着こなしについては、スカート丈など、ある程度の指導が入ることがあるようです。 「きちんとした服装」は、学校が大切にしている「上高精神」の一つでもあります。

  • アルバイト:家庭の事情など、特別な理由がない限りは原則として許可されていないようです。

生徒たちの雰囲気

1学年4クラスという小規模な学校のため、生徒同士や先生との距離が近く、アットホームな雰囲気があると言われています。 落ち着いて学校生活を送りたい生徒に合っているようです。また、「きもちよい挨拶」「きれいな環境」を「上高精神」として掲げており、礼儀正しさや規範意識を大切にしています。

制服の評判

制服は、特に女子生徒からの人気が高いようです。 落ち着いたデザインで、着こなしやすいと好評です。

土曜授業

土曜授業は、基本的には実施されていません。

上三川高等学校の部活動・イベント

部活動

上三川高校では、多くの生徒が部活動に加入しており、文武両道を目指して活気にあふれています。 全体的に初心者でも始めやすい雰囲気があり、仲間と一緒に熱中できる環境です。

  • 運動部:野球部、サッカー部、テニス部、バスケットボール部、陸上競技部など、基本的な部活動が揃っています。特に陸上競技部は、ハンマー投げや走り幅跳びで関東大会に出場するなどの実績があります。

  • 文化部:吹奏楽部、美術部、書道部のほか、華道部や茶道部といった伝統的な文化部もあります。放送部は全国大会への出場経験があるなど、高いレベルで活動しています。

  • 珍しい部活動:特筆すべきは「社会福祉部」の活動です。 上三川町社会福祉協議会と連携し、地域の福祉施設を訪問したり、町の図書館で子ども向けの工作会を開いたりと、地域に根差したユニークな活動を積極的に行っています。

イベント

上三川高校では、生徒たちが主体となって作り上げる学校行事がたくさんあり、学校生活を彩る大切な思い出となっています。

  • 学校祭・体育祭:最大のイベントは、1年おきに開催される学校祭(文化祭)と体育祭です。 クラスや部活動ごとに一体となって準備を進め、毎年大変な盛り上がりを見せます。

  • 球技大会:年に2回(6月と3月頃)開催され、クラス対抗で熱戦が繰り広げられます。

  • 修学旅行:2年生の秋に実施され、仲間との絆を深める貴重な機会となっています。

  • 芸術鑑賞会:演劇や音楽など、普段なかなか触れることのできない質の高い芸術に触れる機会も設けられています。

上三川高等学校の進学実績

上三川高校は、生徒一人ひとりの多様な進路希望に丁寧に応える指導体制が特徴です。約9割の生徒が大学・短大・専門学校へ進学し、約1割が公務員や民間企業へ就職しています。

主な進学先

最新の進学実績を見ると、地元の大学を中心に、幅広い分野へ進んでいることがわかります。

  • 国公立大学:福島大学、前橋工科大学などへの合格実績があります。

  • 私立大学:白鷗大学、作新学院大学、国際医療福祉大学、帝京大学、日本大学など、県内や関東圏の大学へ多くの生徒が進学しています。

  • 短期大学・専門学校:医療・看護系、保育、ビジネス、自動車整備など、専門的な知識や技術を身につけるための学校へも多数進学しています。

  • 就職:栃木県警や自衛隊といった公務員のほか、日産自動車など地元を代表する優良企業への就職実績もあります。

進路サポート

上三川高校では、生徒の進路実現を後押しするために、小論文指導や面接指導、進路ガイダンス、大学見学会などをきめ細かく実施しています。 生徒一人ひとりの希望に寄り添った丁寧なサポートが、多様な進路実績につながっています。

上三川高等学校の特長・アピールポイント

他の高校にはない、上三川高校ならではの魅力を5つのポイントにまとめました。

  • 地域との連携を大切にした教育

    上三川町唯一の高校として、地域とのつながりを非常に大切にしています。 特に社会福祉協議会と連携した「ふくしアクションプログラム」は特色ある活動で、ボランティア活動などを通じて社会性を育むことができます。

  • 少人数教育ならではの手厚いサポート

    1学年4クラスというアットホームな規模だからこそ、生徒一人ひとりへの丁寧な指導が可能です。 先生との距離が近く、学習面でも進路面でも気軽に相談できる環境が整っています。

  • 「上高精神」が育む規範意識

    「きもちよい挨拶」「きちんとした服装」「きれいな環境」の3つを「上高精神」として掲げ、日々の学校生活の指標としています。 社会に出てからも役立つ、基本的な生活習慣や礼儀を自然と身につけることができます。

  • 多様な進路希望にこたえる柔軟なカリキュラム

    2年生から文型・理型に分かれ、さらに3年生では進路に応じた選択科目が用意されており、大学進学から就職まで、幅広い夢の実現をサポートします。

  • 恵まれた学習環境と施設

    緑に囲まれた落ち着いた環境にあり、広いグラウンドや充実した施設も魅力です。 生徒たちはのびのびと学習や部活動に打ち込むことができます。

上三川高等学校の口コミ・評判のまとめ

在校生や卒業生からは、どのような声が聞かれるのでしょうか。良い点と気になる点を公平にまとめました。

良い点

  • 「先生方が親身になって相談に乗ってくれる」「少人数なので、先生の目が行き届いている感じがする」といった、手厚いサポート体制を評価する声が多く見られます。

  • 「落ち着いた雰囲気で、いじめなどもなく安心して学校生活が送れる」という、穏やかな校風に関する口コミも目立ちます。

  • 「制服が可愛いと評判が良い」という意見も、特に女子生徒から多く聞かれます。

  • 「進路指導が丁寧で、大学進学だけでなく専門学校や就職など、幅広く対応してくれるのが良い」という声もあります。

気になる点

  • 「最寄り駅から少し距離があり、自転車通学の生徒が多い」「バス路線がないため、アクセスが少し不便」といった、交通の便に関する意見が見られます。

  • 「良くも悪くも普通の高校」「もっと活気があっても良いかもしれない」といった、落ち着いた校風を少し物足りなく感じる生徒もいるようです。

  • 「校舎や施設が少し古い部分もある」という声も一部で見られます。

アクセス・通学

上三川高校への通学方法についてです。多くの生徒が自転車を利用しているようです。

  • 最寄り駅からのアクセス

    • JR宇都宮線(東北本線)「石橋駅」から自転車で約15分~20分(徒歩約30分)

    • JR宇都宮線(東北本線)「自治医大駅」から自転車で約15分~20分(徒歩約39分)

  • 通学エリア

    所在地である上三川町のほか、宇都宮市、下野市、小山市、真岡市など、近隣の市町から通学している生徒が多いようです。以前は学区がありましたが、現在は撤廃され、栃木県内全域から受験が可能です。

上三川高等学校受験生へのワンポイントアドバイス

ここまで読んでくれてありがとう。上三川高校の魅力は伝わりましたか?この学校は、大規模で華やかな高校とは少し違うかもしれませんが、その分、一人ひとりを大切にしてくれる温かさがあります。「落ち着いた環境でじっくり勉強したい」「先生や友達と近い距離で学校生活を送りたい」「地域に貢献するような活動にも興味がある」そんなあなたに、上三川高校はぴったりの場所かもしれません。

受験勉強では、まず中学校の授業内容を完璧に理解することを目標にしましょう。特に、苦手な科目がある人は、今のうちから基礎を徹底的に復習しておくことが大切です。上三川高校は、決して手の届かない学校ではありません。日々の努力をコツコツと積み重ねていけば、合格への道は必ず開けます。あなたの挑戦を心から応援しています!

※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。