奈良県教育委員会が、令和9年度(2027年春)の県立高校入試について、よくある質問をまとめた「Q&A」を公開しています。点数の計算のしかた、調査書の「特別な取扱い」、第2志望、第二出願期間、検査当日の持ち物まで、受験生が迷いやすい点に答える内容です。いちばん大事なのは、第二出願期間のみの出願はできないことと、三角定規は理科では使えるが数学では使えないことです。
何が発表されたの?
ひとことで言うと:入試の「ここがわからない」に、県教委が公式に答えを出した資料です。
実施要項や入学者選抜概要は項目が多く、読み解くのが大変です。このQ&Aは、その中でも質問が多い点を、1問ずつ答える形でまとめています。ここでは中学生と保護者に関わる部分を、読みやすい順に整理します。
点数はどう計算されるの?(加重配点)
学校によっては、特定の教科の点を重く数える「加重配点」を行います。たとえば学力検査の合計が250点満点で194点だった人が、加重配点後の満点が300点の学校を受けるとします。計算は「194 × 300 ÷ 250 = 232.8」で、小数第1位を四捨五入して233点になります。
調査書(中学校での成績などをまとめた書類)の成績も同じ考え方です。資料の例では、音楽を2倍にする学校で、パターン①の満点144点に音楽の満点16点を足した160点満点のうち、104点+音楽12点を2倍した分で116点と計算しています。どの学校がどの教科を重くするかは「入学者選抜概要」で確認します。
「調査書の特別な取扱い」って何?
ひとことで言うと:募集人員の8割以上の合格者を決めたあと、残りの枠で、中学校での活動の実績も積極的に見る方法です。
- 一次選抜と全国募集特別選抜で、一部の高校が実施します。
- 学校が「重視する事項」を決め、調査書の記載を点数にして、調査書成績に足して判定します。
- この方法で合格できる人数(合格人数枠)は、あらかじめ決まっています。
- 受検者数が学科(コース)の募集人員に満たないときは実施しません。
- 「重視する事項」に当てはまらない活動も、すべての受検者について評価されます。
- 入学後に、調査書に書いた部活動などを必ず続ける必要はありません。
面接と「自己アピール文」
一次選抜の面接では、「自己アピール文」をもとに、志望動機や将来の希望、高校生活への意気込みなどが聞かれます。自己アピール文は、志願する理由や、中学校・地域での活動、資格などを出願時に書いて出すものです。自己アピール文そのものは点数になりません。
面接を点数にするのは、一次選抜(面接のある学校)、全国募集特別選抜(面接のある学校)、通信制課程選抜です。成人特別選抜と外国人・帰国生徒特例措置では面接をしますが、点数にはせず、合否を決めるときの参考資料にします。
第2志望・第3志望の考え方
学科(コース)によっては、順位をつけて2つ(3つ)まで志願できます。まず第1志望の人を対象に、「第1志望を優先する割合」の人数を判定します。残りの人数は、まだ合格していない人を第2(第3)志望の人も含めて判定します。割合が「10割」の学科でも、第1志望の合格者が募集人員に満たなければ、残りを第2(第3)志望の人が合格することがあります。範囲と割合は、入学者選抜概要の高校別のページに載っています。
日程・数字のまとめ
ひとことで言うと:Q&Aに出てくる日付は、中学校の先生が動く日と、出願のしくみが中心です。
出願のしくみ(一次選抜)
- 第1希望校:第一出願期間に出願します。
- 第2希望校:第二出願期間に出願します。ただし出願できるのは、第一出願期間の出願者数が募集人員に満たない学科(コース)だけです。
- 第二出願期間のみの出願:できません。
- 第一出願期間に出した学校と同じ学校:第一出願期間に出した学科(コース)と別の学科(コース)なら、第二出願期間に出せます。
- 入学考査料:第2希望校の分は不要です。第1希望校の分を第一出願期間内に納めます。
中学校の先生に関わる日付
- 2026年12月25日(金):検査で特別な配慮が必要な場合に、中学校長が県教委の高校教育課へ連絡する期限です(急な入院やけがなどを除く)。医師の診断書などの書類が必要です。
- 2027年1月13日(水)〜15日(金):学習成績一覧表と学習成績分布表を、中学校が高校教育課長に提出する期間です。高校には出しません。
- 2026年12月24日以降に転・編入学した生徒は、調査書だけを作ります。
受験生・保護者が気をつけること
ひとことで言うと:出願写真、持ち物、体調不良のときの追検査が、うっかりしやすい点です。
出願のとき
- 写真は、Web出願システムでアップロードします。上半身正面、無帽、出願前6か月以内のもので、白黒でもカラーでもかまいません。検査中に眼鏡をかけるなら、眼鏡をかけて撮ります。
- 氏名や住所は住民票の記載に基づきます。通称名を使いたい場合は、本人の希望を尊重し、出願時は通称名のみを入力して、調査書には本名と( )書きで通称名を並べて書きます。
- 氏名がアルファベットの場合、ふりがなはカタカナで入力します。
- Web出願なので、書類への押印は不要です。
検査の当日
- スマートフォンや携帯電話など、通話・通信ができる機器は、検査会場への持ち込みが禁止です。持っている場合は、集合時の指示に従います。高校では検査が終わるまで預かる対応をとっています。
- 三角定規は理科の学力検査では使えますが、数学では使えません。
- 私服や筆記用具に、英単語や漢字が書かれていると、他の人の迷惑や有利・不利につながるおそれがあります。書かれていないものを使うよう、資料は呼びかけています。
体調不良や事情があるとき
インフルエンザなどのやむを得ない理由で検査を欠席した人は、追検査を希望できます。1時限目の問題配布が始まるまでに、欠席すると申し出た人が対象です。やむを得ない理由の例として、インフルエンザ様の症状、出席停止の扱いがある感染症、月経随伴症、不慮の大けが、保護者の葬儀などが挙がっています。インフルエンザが治りきっていなくても、受検できる状態なら別室で受けられます。手続きは追検査実施要項で確認します。
県外から出願する人
居住地の公立高校と奈良県の公立高校は、同時期に受検しないことが前提です。両方に出願する場合は、先に出願したほうの結果が出てから、もう一方に出願します。居住地側の出願資格は、その都道府県の要項で確認します。
よくある質問
学力検査の出題範囲は?
中学校学習指導要領(平成29年文部科学省告示第64号)に示されている内容です。
前の年の問題は見られるの?
学校独自の問題は、各高校の事務室や県庁東棟1階の県政情報センターで閲覧できます。有料で写しの交付も受けられます。県教委が作った学力検査問題は、令和6・7年度分の特色選抜と一般選抜、令和8年度の一次選抜の分が、高校教育課のWebページにあります(著作権で保護された部分を除く)。
二次選抜で検査はある?
ありません。二次選抜では検査を実施しません。
出典:奈良県教育委員会「令和9年度奈良県立高等学校入学者選抜に関するQ&A」(掲載ページ:令和9年度奈良県立高等学校入学者選抜実施要項、ページ更新:2026年9月28日、確認:2026年11月7日)。最新の情報は必ず教育委員会・志望校の公式発表で確認してください。
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