栃木県立矢板高等学校は、1910年(明治43年)に創立された長い歴史と伝統を誇る専門高校です。農業、工業、家庭、福祉という幅広い分野の専門学科がそろっており、将来の夢に向かって専門的な知識や技術を深く学びたいと考えている中学生にとって、非常に魅力的な選択肢となるでしょう。

総合選択制専門高校として、自分の所属する学科だけでなく、他の学科の科目も選択して学べるのが、この矢板高等学校の大きな特長です。これにより、自分の興味や関心を広げ、多角的な視点を養うことができます。地域との連携も深く、地元企業でのインターンシップや農作物の販売などを通じて、社会で活躍するための実践的な力を身につける機会が豊富に用意されています。

この記事では、そんな矢板高等学校の具体的な魅力や特色を、さまざまな角度から詳しく紹介していきます。進路選択で悩んでいる皆さんが、「この学校で学んでみたい!」と思えるような情報がきっと見つかるはずです。

矢板高等学校の基本情報

以下に矢板高等学校の基本的な情報をまとめました。

項目 内容
正式名称 栃木県立矢板高等学校
公立/私立の別 公立
共学/男子校/女子校の別 男女共学
所在地 〒329-2155 栃木県矢板市片俣618-2
代表電話番号 0287-43-1231
公式サイトURL http://www.tochigi-edu.ed.jp/yaita/nc2/

矢板高等学校の偏差値・難易度・併願校

矢板高等学校は専門学科のみで構成されており、学科によって偏差値が異なります。自分の学びたい分野と学力レベルを照らし合わせて、目標を定めましょう。

  • 農業経営科: 41

  • 機械科: 41

  • 電子科: 41

  • 栄養食物科: 44

  • 介護福祉科: 41

(※上記の偏差値は複数の情報源を元にした目安です)

同じくらいの偏差値の高校としては、県北地区の他の専門高校などが挙げられます。合格に必要な内申点の目安としては、5教科の評定合計で平均3程度を目標にすると良いでしょう。ただし、栃木県の高校入試では、調査書の「特別活動の記録」なども評価の対象となるため、生徒会活動や部活動に積極的に取り組むことも大切です。

主な併願校としては、同じように専門的な知識が学べる私立高校や、普通科の私立高校などが考えられます。具体的には、矢板中央高等学校や宇都宮短期大学附属高等学校などが挙げられることが多いようです。

矢板高等学校に設置されている学科・コース

矢板高等学校には、社会で即戦力となるための専門知識と技術を学べる、魅力的な5つの学科が設置されています。

  • 農業経営科

    イネや野菜、果樹の栽培から家畜の飼育まで、農業に関する幅広い知識と技術を学びます。 将来、農業の道に進みたい人や、食品生産に興味がある人におすすめです。

  • 機械科

    ものづくりの基本となる機械加工や溶接、ロボット制御などを学びます。 機械いじりが好きで、将来はエンジニアや技術者として活躍したい人に最適です。

  • 電子科

    電気回路やプログラミング、ロボット制御など、電気・電子分野の専門知識を習得します。 ITや電気の世界に興味があり、専門資格の取得を目指したい人に向いています。

  • 栄養食物科

    調理師としての技術はもちろん、栄養に関する知識も深く学び、「食」のスペシャリストを目指します。 料理が好きで、将来は調理師や栄養士として人々の健康を支えたい人におすすめです。

  • 介護福祉科

    介護福祉士の国家試験受験資格の取得を目指し、専門的な知識と技術、そして福祉の心を学びます。 人の役に立ちたいという気持ちが強く、福祉の現場で活躍したい人にぴったりの学科です。

矢板高等学校の特色・校風

矢板高等学校は、「専門知識の習得」と「地域貢献」を大切にする、真面目で落ち着いた雰囲気のある学校です。

  • 校風: 専門教育、資格取得、地域連携

  • 宿題の量: 専門的な課題や実習レポートなどがあり、量は学科によって異なりますが、決して少なくはないようです。予習・復習の習慣をしっかり身につけることが大切になります。

  • 校則: 校則は比較的厳しいという声が多く聞かれます。 特に頭髪や服装に関する指導は厳しい傾向にあるようです。スマートフォンの使用に関しても、校内でのルールが定められています。

  • 生徒たちの雰囲気: 専門分野を学びたいという明確な目的意識を持った生徒が多く、真面目に学習に取り組む雰囲気があります。一方で、学校行事や部活動では活発な一面も見られます。

  • アルバイト: アルバイトは原則として許可制となっている場合が多いようです。学校生活に支障が出ない範囲で行う必要がありますので、事前に先生に相談することをおすすめします。

  • 制服: 制服は男女ともにブレザースタイルです。デザインについては、良いという意見もあれば、普通だという意見もあり、評判はさまざまです。

  • 土曜授業: 現在、土曜授業は基本的に実施されていないようです。

矢板高等学校の部活動・イベント

部活動

矢板高等学校では、多くの生徒が部活動に加入し、活気にあふれています。体育系12、文化系13の部があり、専門高校ならではの部活動も盛んです。

  • 実績豊富な部活動:

    • 相撲部・陸上競技部: 関東大会の常連であり、高いレベルで競技に打ち込みたい生徒が集まっています。

    • 機械技術研究部: EVカー(電気自動車)の大会などで上位入賞を果たしており、ものづくりの技術を競い合っています。

  • 専門性を活かした部活動:

    農業系の部活動では、栽培した作物の品評会で賞を受賞するなど、日頃の学習成果を発揮しています。工業系の部活動も、各種コンテストで活躍しています。

  • 全体の様子:

    1年生の加入率も高く、多くの生徒が文武両道を目指して活動しています。

イベント

矢板高等学校では、生徒たちの手で作り上げる学校行事が多く、クラスや学年の団結力を高める良い機会となっています。

  • 矢高祭(学校祭): 各学科の特色を活かした展示や模擬店が並び、地域住民も訪れる一大イベントです。 農業経営科が育てた新鮮な野菜や花の販売は、毎年大人気です。

  • 矢高杯(スポーツ大会): クラス対抗で様々な競技が行われ、学校中が熱気に包まれます。

  • 修学旅行: 主に沖縄などを訪れることが多いようです。仲間との絆を深める貴重な思い出となります。

  • 産業施設見学: 各学科に関連する企業や施設を見学し、将来の進路について具体的に考える機会となっています。

矢板高等学校の進学実績

矢板高等学校の生徒たちは、専門学科で身につけた知識と技術を活かして、多様な進路に進んでいます。大学進学だけでなく、専門学校への進学や、地元企業への就職に強いのが大きな特長です。

  • 国公立大学: 国公立大学への進学実績もありますが、人数は限られています。

  • 私立大学: 日本工業大学、東京農業大学、国際医療福祉大学、作新学院大学など、専門分野との関連性が高い大学への進学者がいます。

  • 専門学校: 看護、医療、調理、自動車整備、美容など、それぞれの専門性をさらに高めるための専門学校への進学者が非常に多い傾向があります。県央産業技術専門校や栃木県農業大学校などが主な進学先です。

  • 就職: 地元である栃木県内の製造業や福祉施設、農業関連企業などへの就職者が多数を占めます。 学校で取得した資格や、インターンシップでの経験が就職活動で大きな強みとなっています。

学校では、進路指導と連携し、数学や英語の習熟度別授業(TT)を行うなど、基礎学力の定着にも力を入れています。

矢板高等学校の特長・アピールポイント

他の高校にはない、矢板高等学校ならではの魅力を5つのポイントにまとめました。

  • 総合選択制専門高校: 自分の学科の専門科目はもちろん、他の学科の科目も選択して学べる柔軟なカリキュラムが魅力です。 例えば、機械科の生徒が農業について学ぶことも可能です。

  • 豊富な資格取得のチャンス: フォークリフト運転技能講習、危険物取扱者、技能士(旋盤加工など)、介護福祉士(国家試験受験資格)など、将来に直結する多様な資格にチャレンジできます。

  • 地域と連携した実践的な学び: 地元企業と連携したインターンシップ(就業体験)や、地域のイベントでの農産物販売など、社会とつながる機会が豊富にあります。

  • 専門性の高い充実した施設・設備: 各学科に専門的な実習を行うための本格的な設備が整っています。農業用の広大な敷地や、工業系の各種工作機械、調理実習室、介護実習室など、恵まれた環境で学ぶことができます。

  • 多様な進路実現のサポート: 大学進学から専門学校、就職まで、生徒一人ひとりの進路希望に合わせたきめ細やかなサポート体制が整っています。

矢板高等学校の口コミ・評判のまとめ

在校生や卒業生からは、専門的な学びに関するポジティブな声が多く寄せられる一方で、校則や施設に関する意見も見られます。

  • 良い点:

    • 「将来の夢が明確な人にとっては、専門知識が学べて最高の環境」

    • 「資格がたくさん取れるので、就職にとても有利だと感じた」

    • 「先生方が専門分野に詳しく、実習などで丁寧に教えてくれる」

    • 「介護福祉科では国家資格の取得に向けて手厚いサポートがあった」

  • 気になる点:

    • 「校則が他校に比べて厳しいと感じることがある」

    • 「校舎や一部の施設が少し古いという意見がある」

    • 「駅から少し距離があるので、バスを利用する必要がある」

    • 「先生によって指導の厳しさに差があると感じることもある」

アクセス・通学

矢板高等学校へのアクセス方法です。

  • 最寄り駅: JR宇都宮線(東北本線)「矢板駅」

  • アクセス方法:

    • 矢板駅からバスで約10分、「矢板高校」バス停下車すぐ

    • 矢板駅から自転車で通学する生徒も多くいます。

通学エリアとしては、矢板市、さくら市、大田原市、那須塩原市など、県北地域から通う生徒が中心です。

矢板高等学校受験生へのワンポイントアドバイス

矢板高等学校は、「好き」を「専門知識」に変え、将来の仕事に繋げたいと考える君にぴったりの学校です。農業、ものづくり、食、福祉など、少しでも興味のある分野があるなら、ぜひ一度学校説明会などに参加して、その専門的な設備や先輩たちの姿を見てみてください。きっと、ここで学びたいという気持ちが強くなるはずです。

受験勉強では、5教科の基礎を固めることはもちろんですが、面接も重要視される傾向があります。「なぜこの学科で学びたいのか」「高校でどんなことに挑戦したいのか」を自分の言葉でしっかりと伝えられるように準備しておくことが合格への鍵となります。矢板高等学校で、夢への第一歩を踏み出しましょう。応援しています!

※最新かつ正確な情報は、必ず高校の公式サイトや学校説明会で確認してください。